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BtoB企業とは何かを徹底解説|代表企業一覧や探し方も紹介

「BtoB企業って名前は聞くけど、実際どんな会社なの?」

就職活動を進めるなかで、「BtoB企業」という言葉に触れる機会は多いはず。

しかし、BtoC企業に比べて知名度が低く、「なんとなく業務が地味な会社…?」という曖昧なイメージしかない方も少なくないでしょう。

そこで本記事では、BtoB企業の基本的な定義から、代表的な企業や業界、就職のメリット・デメリット、向いている人の特徴までをわかりやすく解説します。

知られざるBtoBの魅力を知り、視野を広げた企業選びの第一歩にしてみましょう。

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目次

BtoB企業とは?

BtoB企業とは、企業同士で商品やサービスのやり取りを行うビジネスモデルを指します。BtoB企業は「Business to Business」の略で、企業を相手に商品やサービスを提供するビジネスの形です。

たとえば、自動車メーカーに部品を納入する企業や、法人向けのITソリューションを提供する企業などが該当します。

BtoB企業は目立ちにくい存在ではありますが、1件あたりの取引金額が大きく、長期的な関係を築く傾向があるため、景気の影響を受けにくいという特徴があります。

業界によっては非常に高い専門性が求められる一方で、安定した収益基盤が築かれており、働きやすさや成長性に魅力を感じる人も多いでしょう。

BtoB企業の主要企業

BtoB企業は、就活生にとって少しなじみが薄く感じられるかもしれませんが、日本経済を支える重要な存在です。

ここでは代表的なBtoB企業をピックアップし、それぞれの特徴や強みを紹介します。

就職先として検討する際の参考にしてください。

  1. リコー:オフィス機器・ドキュメントソリューションのリーディングカンパニー
  2. 旭化成:素材・ケミカル領域に強みを持つ総合化学メーカー
  3. パナソニック:幅広い法人向け製品を展開する電機メーカー
  4. ダイキン工業:空調機器で世界トップシェアを誇るグローバル企業
  5. 中外製薬:BtoB製薬業界で信頼される先進的な医薬品メーカー
  6. オムロン:制御機器やセンサーなど法人向け技術に強み
  7. 住友電気工業:電線・通信・自動車関連部品など幅広い事業を展開
  8. NTTデータ:公共・金融・法人向けに強みを持つITソリューション企業
  9. 三菱重工業:プラント・防衛・宇宙など大規模インフラを担う総合重機メーカー
  10. 信越化学工業:半導体材料など高付加価値製品で世界的シェアを誇る素材メーカー

①リコー:オフィス機器・ドキュメントソリューションのリーディングカンパニー

リコーはコピー機や複合機などのオフィス機器で国内外に知られる企業ですが、BtoBビジネスの本質はそれだけにとどまりません。

実際には、法人向けにドキュメント管理やワークフローの最適化といったITソリューションの提供も行っており、企業の生産性向上に貢献しています。

特に中堅・中小企業に対しては、現場の課題に寄り添ったサービスを展開し、根強い支持を集めてきました。また、グローバルな展開も積極的で、世界約200か国以上に拠点を構える国際企業でもあります。

将来性と安定性を兼ね備えた企業として、就職先に選ばれる理由が十分にあるといえます。

②旭化成:素材・ケミカル領域に強みを持つ総合化学メーカー

旭化成は化学素材の分野において、日本国内はもちろんグローバル市場でも広く活躍しているBtoB企業です。

自動車やエレクトロニクス、住宅、医療分野にいたるまで、多様な産業の根幹を支える素材を開発・供給しています。

たとえば、自動車の軽量化を実現する高性能プラスチックや、医療現場で使用される不織布など、製品の中身を作る重要な役割を担っているのです。

安定感と成長性を兼ね備えた旭化成は、長期的なキャリアを見据えるうえで魅力的な選択肢になるでしょう。

③パナソニック:幅広い法人向け製品を展開する電機メーカー

パナソニックは一般には家電メーカーというイメージが強いですが、実際にはBtoB領域でも非常に広範な製品群とサービスを展開しています。

たとえば、オフィスや病院、学校向けの空調や照明設備、防犯システム、エネルギーマネジメントソリューションなどがその代表例です。

こうした製品やシステムは、企業活動の基盤を支える存在であり、私たちの生活環境にも間接的に影響を与えています。

パナソニックのような企業に目を向けることが、自分に合った職場を見つけるヒントになるかもしれません。

④ダイキン工業:空調機器で世界トップシェアを誇るグローバル企業

ダイキン工業は、空調機器分野で世界トップシェアを誇るBtoB企業です。住宅用エアコンのイメージがあるかもしれませんが、実際にはオフィスビルや工場、商業施設向けの業務用空調が事業の柱となっています。

近年では、気候変動やエネルギー効率の観点から、高性能で環境負荷の少ない製品開発に注力しています。とくに注目されているのが、IoTを活用した空調管理システムです。

センサーやデータ解析技術を使って建物全体の温度管理やエネルギー消費を最適化するなど、空調機器を超えたソリューション提供に進化している点が特徴です。

BtoBだからこそ見えにくい部分もありますが、インフラを支える存在として、社会に対して大きな影響力を持っています。国際的に活躍したい方にも適した環境といえるでしょう。

⑤中外製薬:BtoB製薬業界で信頼される先進的な医薬品メーカー

中外製薬は、病院や医療機関向けに革新的な医薬品を提供しているBtoB企業です。

一般消費者にはあまりなじみがないかもしれませんが、がんや自己免疫疾患などの分野において先進的なバイオ医薬品の研究・開発で世界的な評価を受けています。

また、AIやデジタル技術を活用した創薬やデータ管理体制の強化など、次世代医療の実現に向けた取り組みも加速しています。

人々の健康を支える使命感と、グローバルな視野を持って働きたい人にはぴったりの企業といえるでしょう。

⑥オムロン:制御機器やセンサーなど法人向け技術に強み

オムロンは、工場や製造ラインの自動化に不可欠なセンサーや制御機器を提供しているBtoB企業です。

とくに、生産効率の向上や人の安全を守るFA(ファクトリーオートメーション)分野において、高い技術力と信頼性を誇っています。

あまり目立たない存在かもしれませんが、日本の製造業を裏側から支えるキープレイヤーといえるでしょう。

社会貢献と技術革新を両立させたい人にとって、オムロンは非常に魅力的な就職先です。

⑦住友電気工業:電線・通信・自動車関連部品など幅広い事業を展開

住友電気工業は、電線・ケーブルをはじめ、自動車部品や情報通信関連機器など、生活と産業のインフラを支える製品を提供している総合BtoBメーカーです。

なかでも、自動車の電装化や情報通信インフラの高度化が進む中で、その製品群はますます重要性を増しています。

具体的には、自動運転やEV(電気自動車)向けの高性能ワイヤーハーネスや、高速通信を可能にする光ファイバーケーブルなど、最先端の技術を取り入れた製品を数多く展開しています。

安定性と将来性、そして社会的貢献性をあわせ持つ企業で働きたい人にとって、住友電気工業は非常に相性の良い選択肢です。

⑧NTTデータ:公共・金融・法人向けに強みを持つITソリューション企業

NTTデータは、ITソリューション業界の中でもとくに公共・金融・法人分野に強みを持つBtoB企業です。

官公庁や地方自治体の行政システム、銀行・証券といった金融機関の勘定系システム、そして大企業の基幹業務を支えるシステムまで、私たちの生活を見えないところから支えています。

特筆すべきは、そのプロジェクトの規模と社会的影響の大きさです。たとえば、マイナンバー制度や医療情報ネットワークなど、国全体に関わるITインフラの開発・運用も手がけています。

社会の課題解決に直結する仕事をしたい方、また、公共性の高いキャリアを志す方にとって、NTTデータは魅力的な選択肢となるでしょう。

⑨三菱重工業:プラント・防衛・宇宙など大規模インフラを担う総合重機メーカー

三菱重工業は、プラント設備、航空・宇宙、防衛システムといった国家規模のプロジェクトを手がける日本を代表する総合重機メーカーです。

扱う分野は広く、エネルギー分野では火力発電や原子力設備、宇宙分野ではH-IIAロケットの開発、防衛では自衛隊向けの艦艇や潜水艦など、まさに国の基盤を支える存在といえます。

その製品や技術は、一つひとつが極めて高度かつ大規模で、長期的な視点に立ったものづくりが求められます。チームで協力しながら地道に取り組む姿勢や、複雑な課題に粘り強く向き合う力が重要になるでしょう。

達成までに時間がかかる分、完成したときの充実感は大きく、やりがいと誇りを持って取り組める仕事に出会えるでしょう。

⑩信越化学工業:半導体材料など高付加価値製品で世界的シェアを誇る素材メーカー

信越化学工業は、半導体や電子機器に欠かせない高機能素材を手がけるBtoB企業です。

とくにシリコンウェーハの分野では世界トップクラスのシェアを誇り、スマートフォンやPC、車載システムなど、現代のテクノロジー社会を根底から支えています。

製品そのものは目立つことがなく、一般消費者の目に触れることも少ないですが、信越化学の材料がなければ先端製品が成り立たないというほど、重要な役割を果たしています。

信越化学工業は、テクノロジーと素材の融合で未来を切り拓く企業として、確かな安定と挑戦を兼ね備えた職場環境を提供しているといえるでしょう。

有名なBtoB企業一覧

BtoB企業とは、一般消費者ではなく他の企業を相手にビジネスを展開する企業のことです。

就職活動では、安定性や将来性を重視する学生にとって注目すべき選択肢のひとつといえるでしょう。

ここでは、業界ごとに有名なBtoB企業を紹介し、企業研究の参考にしていただける内容をまとめました。

  1. メーカー系の有名企業
  2. IT系の有名企業
  3. コンサル系の有名企業
  4. 商社系の有名企業
  5. 人材サービス系の有名企業
  6. 広告・メディア系の有名企業
  7. インフラ・エネルギー系の有名企業
  8. 建設・プラント系の有名企業
  9. 化学・素材系の有名企業
  10. 医療・医薬品系の有名企業

①メーカー系の有名企業

メーカー系BtoB企業は、自動車や機械、電子部品などの製品を他社へ提供しています。例えば、トヨタ自動車のような完成車メーカーと取引を行う、デンソーやアイシンなどの部品メーカーが挙げられます。

  • デンソー
  • アイシン
  • ミネベアミツミ
  • 島津製作所
  • キーエンス

②IT系の有名企業

IT業界のBtoB企業は、法人向けにソフトウェアやシステムを提供しています。NTTデータや富士通、NECなどがその代表です。

  • NTTデータ
  • 富士通
  • NEC
  • 日立ソリューションズ
  • オービック

③コンサル系の有名企業

コンサル業界のBtoB企業は、企業が抱える課題に対して戦略的な解決策を提案します。マッキンゼー、ボストン・コンサルティング・グループ、アクセンチュア、日本総研などが有名です。

  • マッキンゼー・アンド・カンパニー
  • ボストン・コンサルティング・グループ
  • アクセンチュア
  • デロイト トーマツ コンサルティング
  • 日本総合研究所

④商社系の有名企業

商社は、商品やサービスを他社に提供する仲介役として、代表的なBtoB業種です。三菱商事、伊藤忠商事、丸紅、住友商事などが挙げられます。

  • 三菱商事
  • 伊藤忠商事
  • 丸紅
  • 住友商事
  • 双日

⑤人材サービス系の有名企業

人材サービス業界では、企業の採用活動や人材提供を支援するBtoB企業が活躍しています。代表的な企業には、リクルート、マイナビ、パーソルキャリア、パソナなどがあります。

  • リクルート
  • マイナビ
  • パーソルキャリア
  • パソナ
  • エン・ジャパン

⑥広告・メディア系の有名企業

広告・メディア業界のBtoB企業は、企業のマーケティング活動を支援します。電通、博報堂、サイバーエージェントなどが有名ですが、実際の顧客はほとんどが法人です。

  • 電通
  • 博報堂
  • サイバーエージェント
  • DAC(デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム)
  • ADKホールディングス

⑦インフラ・エネルギー系の有名企業

インフラやエネルギー業界では、企業や社会基盤を支えるBtoB企業が数多く存在します。東京電力、中部電力、ENEOS、関西電力、NTT東日本などが代表的です。

  • 東京電力
  • 中部電力
  • 関西電力
  • ENEOSホールディングス
  • NTT東日本

⑧建設・プラント系の有名企業

建設・プラント業界のBtoB企業は、大型施設や工場設備などの建設を担います。大成建設、鹿島建設、日揮HD、千代田化工建設などが代表的です。

  • 大成建設
  • 鹿島建設
  • 清水建設
  • 日揮ホールディングス
  • 千代田化工建設

⑨化学・素材系の有名企業

化学・素材業界のBtoB企業は、製品の元となる材料を他社に提供する役割を担っています。住友化学、三井化学、旭化成、東レ、信越化学工業などが有名です。

  • 住友化学
  • 三井化学
  • 旭化成
  • 東レ
  • 信越化学工業

⑩医療・医薬品系の有名企業

医療・医薬品業界のBtoB企業は、病院や医療機関向けに製品やサービスを提供しています。武田薬品工業、大塚製薬、テルモ、オリンパスなどが代表です。

  • 武田薬品工業
  • 大塚製薬
  • テルモ
  • オリンパス
  • エーザイ

BtoB企業が多い業界

BtoB企業がどの業界に多いのかを知ると、就職先の選択肢が広がります。

業界ごとの特徴を押さえておけば、企業研究もスムーズに進みやすくなります。

ここでは、視野を広げるためにも、BtoB企業が多く存在する業界を確認しておきましょう。

  1. 製造業(メーカー)
  2. IT・情報通信業
  3. コンサルティング業界
  4. 商社業界
  5. 人材サービス業界
  6. 広告・メディア業界

①製造業(メーカー)

製造業はBtoB企業が特に多く集まる業界で、企業同士の取引を通じて社会のインフラを支えています。

自動車や電子機器、医療機器、機械装置などの製造においては、完成品に至るまでに数多くの部品や素材が必要とされるため、それらを提供する企業が多数存在します。

たとえば、自動車用のセンサーや電子基板を供給する企業は、自動車メーカーの製品づくりに欠かせない存在です。

また、研究開発や生産技術、品質保証など専門性を活かせる職種が充実しているのも特徴です。表に出ないけれども社会を支える存在としての魅力に、ぜひ目を向けてみてください。

② IT・情報通信業

IT・情報通信業では、企業の業務効率化や情報インフラの構築を支えるBtoBサービスが主軸となっています。

たとえば、業務用システムの開発や、企業向けクラウドサービス、ネットワークセキュリティの提供など、目立たないながらも社会全体のデジタル基盤を支える役割を果たしています。

これらの企業は、エンジニアやITコンサルタント、営業など、さまざまな職種で活躍できる環境が整っています。

ユーザーには見えにくいけれども、時代の変化に敏感に反応し、常に進化を続けている業界です。ITやテクノロジーに興味がある学生には、ぜひ検討してほしい分野です。

③コンサルティング業界

コンサルティング業界は、企業の経営戦略や業務改善、組織改革などを外部から支援するBtoB型のサービス業です。

クライアントの課題を明らかにし、それに対する解決策を提案・実行までサポートすることが求められるため、論理的思考力や分析力、プレゼンテーション能力などが重視されます。

経営戦略、人事制度、IT導入など、専門領域によって多様な働き方が存在します。

知名度やブランドだけでなく、自分がどんなスタイルで働きたいかを考えるうえで、選択肢として押さえておきたい業界です。

④商社業界

商社業界は、モノとモノをつなげる橋渡し役として、企業間の取引を成立させるBtoBビジネスを展開しています。

総合商社であればエネルギーや食品、化学品など多様な分野に関与し、専門商社では特定領域に特化した深い知見でビジネスを展開しています。

製品の仕入れ、販売、在庫管理だけでなく、物流やファイナンス、リスクマネジメントまで含めた包括的なソリューションを提供しているのが特徴です。

ダイナミックな仕事に魅力を感じる人には、非常にやりがいのあるフィールドといえるでしょう。

⑤人材サービス業界

人材サービス業界では、企業の採用・育成・配置といった人事戦略をサポートするBtoBビジネスが展開されています。

人材紹介や派遣、研修、適性診断サービスなど、企業の「人」にまつわるあらゆるニーズに対応しています。

とくに近年は、採用の難易度が上がっている中で、外部パートナーとしての役割が一層重要になっています。

人との関わりを大切にしながら、企業活動の中核に携わりたい人には向いている業界でしょう。

⑥広告・メディア業界

広告・メディア業界は、企業の広報・販促活動を支えるBtoB型サービスを多く展開しています。

たとえば、広告代理店はクライアント企業の商品やサービスを世の中に広めるために、マーケティング戦略の企画から媒体選定、制作進行、効果測定までをトータルで支援します。

Web広告やSNS施策、イベント企画など、手法は多様化しています。

創造力を発揮しながら、企業の魅力を世に伝える仕事に関心がある人には、非常に相性の良い業界といえるでしょう。

BtoB企業に就職するメリットとは?

BtoB企業は、安定性や待遇面で魅力があるとされながらも、知名度が低く、実態が見えにくいため、就活生にとって判断が難しい場合もあります。

ここでは、BtoB企業に就職するメリットについて、具体的な観点からわかりやすく解説します。

  1. 経営基盤が安定している
  2. ワークライフバランスを保ちやすい
  3. 年収・待遇が良い傾向にある
  4. 社会に対する影響力が大きい
  5. 景気変動の影響を受けにくい
  6. 長期的な取引関係を築ける

①経営基盤が安定している

BtoB企業の大きな特徴は、法人を対象とした安定した取引にあります。多くの場合、取引相手となる企業とは長期的な契約関係が構築され、一定の収益を見込める仕組みが整っています。

特に上場企業やインフラ関連の企業では、社会的信頼も厚く、経営破綻のリスクも低いため、安心して働ける環境が整っているといえるでしょう。この安定性は、社員の働き方にも良い影響を与えます。

例えば、事業の浮き沈みが少ない分、社内の雰囲気も落ち着いており、業績悪化による急な人員整理や異動といった心配が少なくなります。

表立った派手さはないものの、堅実にビジネスを展開しているBtoB企業は、安定志向の学生にとって非常に適した選択肢だといえるでしょう。

②ワークライフバランスを保ちやすい

BtoB企業では、取引先が主に法人であることから、業務が平日の営業時間内に集中する傾向があります。これにより、残業や休日対応が発生しにくく、働く時間を自分でコントロールしやすいのが特徴です。

特に決まった納期やスケジュールのもとで業務が進むため、急なトラブル対応が少なく、仕事とプライベートの切り替えがしやすい環境が整っているでしょう。

また、BtoB企業では成果よりも過程を重視する風土があるため、無理な働き方を強いられる場面も少ないです。

ライフスタイルを大切にしたい人にとって、BtoB企業は選ぶ価値のある職場といえます。

③年収・待遇が良い傾向にある

BtoB企業の多くは、安定した収益モデルを構築しており、法人向けに大口の取引を行うことで高い利益率を維持しています。

そのため、社員に対しても手厚い給与体系や福利厚生が用意されているケースが多く、就職先としての魅力は高いといえるでしょう。

特に製造業やIT、重電機、化学などの分野では、高い技術力と取引の継続性によって高収入が期待できます。

長期的に安定した収入と働きやすさを求めるなら、BtoB企業は非常に有望な選択肢といえます。

④社会に対する影響力が大きい

BtoB企業は、表舞台に立つことは少ないものの、社会全体を支える重要な役割を担っています。

たとえば、建設機械の部品を製造する会社や、企業向けの業務システムを開発する会社など、消費者の生活に直接関わることはないものの、その基盤を陰から支えている存在です。

これらの企業がなければ、多くの業界や企業が成り立たないといっても過言ではありません。

社会貢献性の高い仕事を求めている人にとって、BtoB企業は非常に魅力的な存在です。

⑤景気変動の影響を受けにくい

BtoB企業の強みの一つは、個人消費に依存しないビジネスモデルにあります。法人間の長期契約や継続的な取引により、短期的な経済状況の変化に振り回されにくい仕組みが整っています。

特にインフラ関連や公共事業に携わる企業は、景気後退時でも一定の需要を保ちやすく、経営基盤の強さを維持しやすいでしょう。

さらに、景気が落ち込んでも法人は事業継続のために一定の支出を行うため、取引がゼロになることは稀です。

志望企業の取引先構造や売上構成を分析することが、安定性の見極めには欠かせません。将来を見据え、安心して長く働ける企業を選びたい場合は、景気耐性のあるBtoB企業を重点的に検討してみてください。

⑥長期的な取引関係を築ける

BtoB企業においては、一度限りの取引ではなく、顧客企業と長く信頼関係を築いていくことが重視されます。

単なる売買ではなく、パートナーとして相手の課題を理解し、最適な提案や支援を行うことが求められるため、誠実な対応や丁寧な仕事が評価されやすい環境です。

特に営業職では、「売る」よりも「支える」姿勢が重視され、短期的な成果よりも中長期の信頼構築に力を入れる傾向があります。

相手と向き合いながら、長く付き合える仕事がしたい方にとって、BtoB企業は大きなやりがいを提供してくれます。

BtoB企業に就職するデメリットとは?

BtoB企業は安定性や専門性があるため人気が高まっていますが、実際には注意すべきデメリットも存在します。

ここでは、就職前に知っておくべきBtoB企業ならではの特徴や落とし穴を整理しました。

理解を深めることで、自分に合った企業選びに役立つはずです。

  1. 知名度が低くイメージしづらい
  2. 営業や提案の難易度が高い
  3. 仕事内容や製品が一般には見えにくい
  4. 配属先や業務内容の専門性が高い
  5. 社内外の関係者との調整が多い

①知名度が低くイメージしづらい

BtoB企業は、一般消費者向けの製品やサービスを提供していないため、就活生が名前を聞いたことのない企業も多く存在します。

そのため、どのような事業を展開しているのか想像しづらく、企業研究を進めるうえでの障壁になるケースも珍しくありません。

また、知名度が低いことにより、家族や友人に企業を紹介したときの反応が薄く、不安に感じる方もいるでしょう。

情報にアクセスする力と深掘りする姿勢を持つことが、他の就活生との差別化につながります。知らないから選ばないのではなく、「知ろうとすること」が、納得のいく企業選びへの第一歩になるでしょう。

②営業や提案の難易度が高い

BtoB企業における営業や提案活動は、一見すると対個人の営業と大きな違いがないように感じられるかもしれません。

しかし実際には、企業という組織を相手にしているため、商談の相手が複数に及び、商談の準備や交渉が格段に複雑になるという特徴があります。

たとえば、商材に関する専門的な知識を求められることや、顧客企業の課題を的確に把握したうえで、それに対応するソリューションを提案しなければならない場面が多くあります。

営業という職種を通して、課題解決力・提案力・交渉力など幅広いスキルを身につけられる点は、今後のキャリアにおいても大きな強みとなるでしょう。

③仕事内容や製品が一般には見えにくい

BtoB企業の製品やサービスは、日常生活の中で直接目にする機会がほとんどありません。

そのため、就活生にとっては具体的な仕事内容をイメージすることが難しく、選考での志望動機や自己PRに説得力を持たせるのが困難になるケースもあります。

とくにインフラや産業用機械、部品メーカーなどの場合、「自社の製品がどこで使われているのか」「どのような課題を解決しているのか」といった点が見えにくいでしょう。

自分から積極的に情報を収集する姿勢が、仕事内容の理解につながり、入社後のミスマッチを防ぐうえでも非常に重要でしょう。

④配属先や業務内容の専門性が高い

BtoB企業の多くは、特定の分野や技術に特化した製品やサービスを提供しており、業務内容が非常に専門的であることが少なくありません。

配属される部署によっては、専門用語が飛び交う環境や、業界特有の知識を早期に求められる場面もあります。とくに技術系や研究開発職では、大学での専攻との親和性が重視される傾向にあります。

文系の学生にとっては、「果たして自分にもできるのか」と不安になることもあるでしょう。ただし、多くの企業では入社後に基礎から知識を身につけられるように、段階的な研修制度やOJTを用意しています。

焦らず学び続けることで、誰でも高度な業務に対応できるようになっていくでしょう。

⑤社内外の関係者との調整が多い

BtoBビジネスでは、1つのプロジェクトに関わる人数が多く、社内外の複数の関係者と連携しながら業務を進める必要があります。

とくに営業や企画、開発職などは、部門を超えて調整を行う場面が多く発生します。調整ごとが苦手な方にとっては、精神的な負担に感じられることもあるでしょう。

周囲の支援を受けながら少しずつ慣れていけば問題ありません。チーム全体で協力しながら課題を解決していくBtoBの環境は、責任感と達成感の両方を味わえる貴重な経験になるでしょう。

BtoB企業に向いている人の特徴

BtoB企業に就職を考えているとき、「自分に向いているのかどうか」と不安に感じる方も多いでしょう。

ここでは、BtoB企業で活躍しやすい人の特徴を紹介します。

自分の性格や志向と照らし合わせながら、参考にしてみてください。

  1. 論理的思考力を活かせる人
  2. 地道な努力を続けられる人
  3. 大規模なプロジェクトに関心がある人
  4. 裏方として支えることにやりがいを感じる人
  5. 物事を客観的に判断できる人
  6. 関係構築を重視できる人

「自分の強みが分からない…本当にこの強みで良いのだろうか…」と自分らしい強みが見つからず不安な方もいますよね。

そんな方は強み診断をまずは受けてみましょう!3分であなたらしい強みが見つかり、就活にもっと自身を持って臨めるようになりますよ。

①論理的思考力を活かせる人

BtoB企業では、相手の課題を正しく把握し、論理的なアプローチで解決策を提示する力が求められます。

特に法人営業や商品企画などの職種では、感覚よりもデータや根拠に基づく提案が重視され、説得力のあるプレゼン力が成果に直結します。

普段から「なぜそうなるのか」を意識して考える習慣をつけておくと、就活や入社後にも役立つでしょう。

②地道な努力を続けられる人

BtoB企業では、すぐに成果が出ないことが多く、信頼関係を築くための時間と労力が必要です。特に顧客対応やプロジェクト管理では、細かい作業やフォローが続き、積み重ねた努力が成果につながります。

最初のうちは案件が受注につながらなかったり、改善提案が採用されなかったりすることもありますが、それでも継続して努力できる姿勢が評価されます。

華やかさは少ないかもしれませんが、確実に仕事の質を上げていけるのがBtoBの特徴です。

真面目に継続して取り組む力は、長く働き続けるうえでも大きな武器になるでしょう。

③大規模なプロジェクトに関心がある人

BtoB企業の多くは、企業間の大規模な取引を行っており、1件の案件に多額の予算が動くことも珍しくありません。数千万円から億単位の契約に関わる機会もあり、責任感や達成感の大きい仕事を経験できます。

その一方で、複数の関係者や部門との連携が必要になり、全体の進行管理や調整力が問われます。細部まで計画的に動ける人や、周囲と協力しながら目標を達成するのが得意な人には向いています。

ただし、自由度の高い働き方やスピーディーな成果を求める人にとっては、もどかしく感じる場面もあるかもしれません。

④裏方として支えることにやりがいを感じる人

BtoB企業は、消費者の目には直接触れない商品やサービスを提供することが多く、派手さよりも「縁の下の力持ち」としての役割が重視されます。

自分が関わった成果が表に出にくい分、達成感を得づらいと感じる人もいるでしょう。しかし、BtoBは企業の根幹を支える存在です。

製造業向けの部品やITインフラ、法人向けの業務支援など、社会全体の機能を裏から支える力になっています。そのため、自分の仕事が誰かの成功や生産性向上に貢献していると実感できる場面も多いです。

目立つことよりも、人をサポートすることにやりがいを感じる人や、成果が表に出なくても意味を見出せる人には、とても向いている職場といえるでしょう。地味に見えても、確かな価値がある仕事です。

⑤物事を客観的に判断できる人

BtoB企業では、複数の部署や取引先と関わるため、偏った意見や感情で判断するのは避けなければなりません。客観的な視点を持ち、事実に基づいた冷静な判断が求められます。

こうした姿勢は、信頼関係を築くうえでも非常に重要です。

自分の立場だけにとらわれず、全体を見て判断できる人はBtoBで重宝されるでしょう。また、トラブル対応や交渉においても、感情的にならず柔軟に対応できるかどうかが成否を分ける場面があります。

冷静さを保ちつつも、相手の立場を尊重するバランス感覚がある人に適しています。

⑥関係構築を重視できる人

BtoBのビジネスは、長期的な取引を前提としていることが多く、一度きりの関係で終わることはほとんどありません。

そのため、誠実なコミュニケーションや定期的なフォローを通じて、信頼を積み重ねる姿勢が欠かせません。

こうした継続的な関係性を大切にできる人は、BtoBの営業やカスタマーサポートなどの職種で特に活躍しやすいでしょう。

関係を築くには時間も根気も必要ですが、一度信頼を得られれば長く取引が続く可能性も高まります。人との信頼を大事にし、丁寧な対応ができる方にとっては、やりがいのあるフィールドになるはずです。

BtoB企業の探し方・見つけ方のコツ

BtoB企業はBtoC企業と比べて表に出にくいため、自分で探すのが難しいと感じる人も多いでしょう。

ここでは、BtoB企業を効率的に見つける方法を紹介します。

複数の手段を組み合わせることで、自分に合った企業を発見しやすくなります。

  1. 就職四季報・業界地図を活用する
  2. 企業の表彰歴や受賞歴を確認する
  3. 就活エージェントや大学のキャリア支援を利用する
  4. 逆求人・口コミサイトで実態を調べる

①就職四季報・業界地図を活用する

BtoB企業の情報を効率よく集めるためには、就職四季報や業界地図といった定番の資料を活用することが非常に有効です。

とくに、四季報は採用実績、平均年収、離職率、残業時間、福利厚生といった定量的なデータが豊富に掲載されており、企業の内情を客観的に把握することができます。

一方、業界地図では、業界ごとの市場規模や成長性、業界内での主要企業のポジション、取引関係の構図などが視覚的に整理されています。

これによって、企業単体ではなく、業界全体の流れの中で自分がどのような立ち位置で働きたいかを考えるヒントになるでしょう。

②企業の表彰歴や受賞歴を確認する

BtoB企業は、一般的な知名度が高くないことが多いため、名前だけでは判断がつきにくいケースが少なくありません。

そんなときは、企業の表彰歴や受賞歴に注目することで、客観的な視点から企業の特徴や強みを知ることができます。

たとえば、「ホワイト企業認定」や「健康経営優良法人」「なでしこ銘柄」などの受賞歴がある企業は、働きやすい職場環境の整備や多様な人材活用に積極的な取り組みを行っていることが多いです。

特定の賞にこだわる必要はありませんが、受賞歴が多い企業ほど、業界内外から評価されている証といえるでしょう。

③就活エージェントや大学のキャリア支援を利用する

就活においては、自分で全ての情報を探し出すのは現実的に限界があります。とくにBtoB企業のように目立たない企業を効率よく見つけるには、外部の支援を活用するのが賢いやり方です。

代表的なのが、就活エージェントや大学のキャリア支援です。

就活エージェントは、学生の希望条件や強みをもとにマッチした企業を紹介してくれるサービスで、登録すれば非公開求人の紹介を受けることも可能です。

面接対策や自己分析のサポートも受けられるので、初めての就活でも安心して進められるでしょう。

④逆求人・口コミサイトで実態を調べる

企業の内情を知るために、逆求人サイトや口コミサイトの活用は今や欠かせません。

とくにBtoB企業は広告や広報の機会が限られており、表から見えづらいため、こうした手段で社員の声や社風を知ることは重要です。

逆求人サイトでは、プロフィールや希望条件を登録することで企業側からスカウトが届きます。

自分がどのような企業に求められているのかを知るきっかけになるうえ、興味のなかった業界から新たな発見を得られる可能性もあります。やり取りを通じて企業研究が進むというメリットもあるでしょう。

BtoB企業への就職を成功させるためのポイント

BtoB企業に興味を持つ就活生の中には、「何から始めればいいのか分からない」「企業は魅力的だけど、志望動機としてまとめにくい」といった悩みを抱える人が多いでしょう。

ここでは、BtoB企業への就職を成功させるための具体的なポイントを順を追って解説します。

  1. 幅広く企業をリストアップする
  2. 企業研究を徹底して行う
  3. 志望動機やESを具体的に作り込む
  4. 業界全体の動向や特徴を理解する

①幅広く企業をリストアップする

就職活動をスムーズに進めるためには、できるだけ早い段階で多様な企業情報に触れることが必要です。

特にBtoB企業は、一般向けに製品やサービスを展開していない場合が多く、知名度が低い傾向にあります。自分から積極的に情報を取りにいかなければ、存在を知らないまま終わってしまう可能性もあるでしょう。

たとえば、就活サイトの業界検索や、経済産業省などの公開している産業別企業リストを活用することで、普段目にしない企業にもアクセスできます。

最初のリストアップの段階でどれだけ丁寧に企業を調べられるかが、その後の就活の質を大きく左右するでしょう。

②企業研究を徹底して行う

BtoB企業の選考では、企業の事業内容に対する深い理解が求められます。BtoC企業と違い、普段の生活で触れることが少ないため、表面的な情報だけでは説得力のある志望動機を作ることができません。

企業研究は「業種」だけでなく「事業領域」や「ビジネスモデル」にまで踏み込んで行う必要があります。

企業のホームページだけでなく、IR資料、決算説明資料、業界専門紙、日経新聞などを活用して、できるだけ多角的に情報を集めてください。

企業研究は、就活の軸を固めるうえで欠かせないステップといえるでしょう。

「企業分析がうまくできない…しっくりこない」と悩む人は、まずは無料で受け取れる企業分析シートをを使ってみましょう!1分でダウンロードでき、シートの構成に従って作成するだけで企業分析がスムーズに行えるので、苦手意識やめんどくささがある方におすすめですよ。

③志望動機やESを具体的に作り込む

BtoB企業を志望する際には、企業への理解をベースに、自分の価値観や経験とどのように結び付けられるかを丁寧に整理する必要があります。

企業理解が曖昧なままでは、どうしても志望動機やエントリーシート(ES)の内容が抽象的になり、他の学生との差別化が難しくなってしまいます。

大学での学びやアルバイト、インターンシップの経験などをもとに、自分と企業の接点を具体的に描いてください。

志望動機やESは、企業に「この人と一緒に働きたい」と感じさせるための重要なツールです。単なる憧れではなく、具体性と納得感のある内容を構築していくことが大切です。

④業界全体の動向や特徴を理解する

BtoB企業を深く理解するためには、業界全体の構造やトレンドを押さえておくことが欠かせません。

個別の企業情報だけで志望理由を組み立てると視野が狭くなりがちですが、業界の動きまで把握しておくことで、志望動機に説得力と広がりが出ます。

また、企業の戦略や方向性と自分の志向が一致していることを示せれば、選考でも高く評価されやすくなります。

業界を俯瞰する力は、BtoB企業に限らず、どの職種でも求められる視点といえるでしょう。

BtoB企業への理解を深めて、就職成功のカギを握ろう!

BtoB企業とは、法人向けに製品やサービスを提供する企業形態で、私たちの生活を支える重要な存在です。

一方で、知名度が低かったり、業務の専門性が高かったりする点は、BtoC企業に比べて就職活動時に注意が必要です。

だからこそ、業界地図や就職四季報、口コミサイトを活用し、企業研究を徹底することが成功のカギとなります。

結論として、BtoB企業は将来性が高く、やりがいのある仕事に就ける可能性を秘めた選択肢です。企業の特性を理解し、自分に合った企業を見つけることが、納得のいく就職活動につながります。

若林

このメディアの監修者

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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