「面接の自己紹介で、何を話せば良いか分からない…」と悩む就活生も多いのではないでしょうか。
この記事では、面接の自己紹介についての下記内容を解説します。
- 面接の自己紹介で話すべき内容
- 面接官が確認しているポイント
- 自己紹介時に注意すべきポイント
自己紹介の例文もあわせてお伝えしますので、自信を持って自己紹介ができるよう準備しましょう。
面接での自己紹介は評価を上げるチャンス
自己紹介は、面接での評価を上げる大切な場面です。最初のコミュニケーションである自己紹介は、第一印象としてインパクトに残り、面接官の心象に大きな影響を与えます。
冒頭の自己紹介で好印象を与えることができれば、その後の面接もスムーズに進めやすくなるでしょう。良いスタートを切ることで、先方の表情が柔らかくなり、自分も自信を持って話せるようになります。
面接の結果を良いものにするために、まずは掴みとなる自己紹介で好印象を与えましょう。
面接で自己紹介をする目的
上手な自己紹介をするためには、企業側が「なぜ自己紹介の機会を設けているのか?」を理解しましょう。
エントリーシートから事前に情報を得ることもできるのに、あえて面接で自己紹介の場を設けているのは目的があるためです。
面接で自己紹介の場を設けている理由には、主に下記2つの目的があります。
①どんな学生なのかを把握するため
自己紹介の場を設けている目的の1つは、学生の人柄を把握することです。学生のプロフィールや、これまでに力を入れてきたことから、どのような学生なのかを知ろうと考えています。
自己紹介で伝える内容だけでなく、仕草や目線、話し方なども、学生の人柄を判断する要素です。落ち着きがない、自信がなさそうといったマイナスの印象を受けることもあれば、一生懸命に話す姿勢から誠実性を評価することもあるでしょう。
自己紹介で得た情報は、面接官がその後の面接を進める参考材料となるため、挨拶程度と軽視して気を抜いてはなりません。
②面接で会話を掘り下げるきっかけづくり
自己紹介のもう1つの目的は、この後の面接で内容を深堀りするきっかけづくりです。面接は、エントリーシートと自己紹介の内容をもとに進行していきます。
例えば、部活動の実績の話や、ゼミで学び得たことを自己紹介に盛り込んだ場合、後ほど面接官から具体的なエピソードについて質問を受ける可能性が高いでしょう。そのため、自己紹介では面接官にアピールしたい内容を盛り込むべきです。
しかし、自己紹介と自己PRは異なります。自己紹介は、あくまで挨拶ときっかけづくりの機会なので、要約部分だけを伝え、エピソードは質問があった際の自己PRとして話すようにしてください。
面接の自己紹介で話すべき内容
続いて、面接の自己紹介で話すべき内容について解説します。時間は短いですが、挨拶の意味合いを含めた自己紹介は、相手に第一印象として深く残るものです。
下記3つの内容を押さえて、好印象を残せる自己紹介をしましょう。
①プロフィール
自己紹介の冒頭では、まずは下記の情報を伝えます。
- 学校
- 学部
- 学科名
- 氏名
もし、面接官から「自己紹介をお願いします」ではなく、「学校と名前をお願いします」と指定があった場合は、指定された内容だけ答えるようにしましょう。サークル名やゼミについてなど、指定された内容以外を伝えると、相手の話を聞いていないと判断されてしまいます。
第一声は第一印象として残るため、はっきりと大きな声で伝え、良いイメージを持ってもらいましょう。
②学生時代に何をしてきたか
続いて、学生時代にどのようなことをしてきたかを伝えましょう。ゼミでの活動やサークル活動、アルバイトの経験など自分が努力してきたことや成功体験を話します。
過去の経験を棚卸しする際、その経験で得たものと志望する企業との関連性も意識しましょう。自己紹介で話した内容は、後々、面接官から質問される可能性が高いため、企業へのアピールとなる話を入れておくべきです。
まずは自分の学生時代の経験を振り返り、その中から深掘りして聞いて欲しい内容を選び、自己紹介に盛り込みましょう。
③意気込みと感謝の言葉
自己紹介の終盤には、意気込みと感謝の言葉も忘れてはなりません。「御社に入りたい」という熱い想いや、感謝の気持ちは面接官の心に響きます。
就活での志望先企業に選んだ理由を、1〜2文程度で熱意を持って伝えましょう。加えて、最後には「面接の機会を設けていただき、ありがとうございます」のような感謝の言葉で締めます。
熱意や礼儀はビジネスパーソンとしての評価にも直結するものです。心をこめて伝えることで、この後の面接も進めやすくなります。
自己紹介で面接官が確認している3つのポイント
続いて、自己紹介で面接官が注意して見ている点について解説します。自己紹介は1分程度ですが、面接官にとっては候補者の見極めをする重要な時間です。
自己紹介で面接官が確認している、下記3つのポイントを覚えておきましょう。
①コミュニケーション能力
自己紹介では、候補者のコミュニケーション能力も見ています。コミュニケーション能力は、入社後、社内外で多くの人と関わるうえで必要不可欠な力です。
話の分かりやすさは勿論、自己紹介中の声のトーンや表情、目線やしぐさも判断材料として、候補者が他者に対してどのように接するのかを確認しています。また、受け手である面接官のリアクションを見ながら話のスピードを調節したり、間をとるなど配慮ができているかも評価される要素ですね。
用意してきた台本をただ読み上げるのではなく、面接官に届けることを目的とした伝え方を意識しましょう。
②対応力
面接官は、自己紹介で候補者の対応力も見ています。自己紹介の場では、限られた時間の中で慌てることなく、簡潔に分かりやすく伝えなければなりません。
制約のある状況でどれだけパフォーマンスを発揮できるかは、様々な場面に応じた対応力を判断する材料にもなります。
そのため、指定された時間を守るのは必須です。もし、時間の指定がない場合でも1分程度で簡潔に伝えるようにしましょう。
③事前準備をしているか
事前準備をしてきたかどうかも、自己紹介を通して見ているポイントです。面接官は多くの候補者を見てきた経験から、事前準備の有無を見極める力を持っています。
緊張して上手く話せなくなる学生も多いと思いますが、過度に緊張しても、入念な事前準備をしていれば最低限のレベルでは伝えられるものです。事前に内容を整理し、話す練習をしてきたかどうかは、本番に如実に現れます。
自己紹介が上手くいくかは事前準備の量に比例するといえるため、自分が自信を持てるまでしっかりと準備して臨みましょう。
新卒面接の自己紹介で注意したい3つのポイント
続いては、新卒面接の自己紹介で注意する点についての解説です。自己紹介では、伝え方次第で相手に悪い印象を与えてしまう可能性もあります。
新卒面接の自己紹介では、下記3つのポイントに注意しましょう。
①話し方と言葉遣い
まず気をつけたいのは、話し方と言葉使いです。興味を惹く内容を話していても、話し方と言葉使いができていなければマイナスの印象を与えてしまうでしょう。
具体的に注意したいのは、下記のようなポイントです。
- 正しい敬語を使う
- 早口にならないよう、落ち着いて話す
- ボソボソ喋らず、はっきりとした発声で話す
準備してきたことを面接官に知ってもらうためにも、話し方と言葉遣いが悪目立ちしないよう注意しましょう。
②仕草や表情、目線
自己紹介では、話す内容以外にも仕草や表情、目線といった立ち振る舞いも見られています。伝えている内容が良くても、視覚的に気になることがあれば話は入ってこないですよね。
悪い例としては、以下のようなものがあります。
- 無表情
- 俯いたまま喋っている
- 目線が落ち着かず、キョロキョロしている
自己紹介をする際は面接官に目線をあわせて、感情が伝わるよう表情豊かに話すことを心掛けましょう。
③話したいことの要点だけまとめておく
自己紹介の事前準備をする際は、話したいことの要点だけをまとめるようにしましょう。台本のようにすべての言い回しを丸暗記していると、面接官からの質問に柔軟に対応できなくなります。
また、一語一句丸暗記している場合、棒読みな感じが出てしまい、自分の言葉で話していないと判断されるでしょう。
台本を読み上げるのではなく、事前に伝えたい要点だけをまとめ、面接官に自分の人柄を伝える意識を持って話すのが大事なポイントです。
面接の自己紹介例文6つ
最後に面接での自己紹介例文を解説します。ここでは、6つの要素に分けて例文を作りました。
自分がアピールしたい要素の例文を参考に、自身の体験談に置き換え、自己紹介文を考えていきましょう。
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(1) 趣味・特技
⚪︎大学⚫︎学部△学科4年の□□です。大学では観光学を専攻しており、産業としての観光の研究を進めてきました。私の趣味は海外旅行で、これまでにアジア、ヨーロッパ、南米、北米など世界90カ国以上の国を訪れた経験があります。旅行をしている際に、現地の方とより深くコミュニケーションをとりたいと感じたため、意欲的に英語学習を続け、大学3年時に英検1級の資格を取得できました。 グローバルに展開する御社で、これまでに培った英語力を活かし、御社のビジネスの拡大へ全力で貢献させていただく所存です。本日は、このような貴重な時間をいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 |
(2) 勉強・ゼミ
⚪︎大学⚫︎学部△学科4年の□□です。大学ではWebマーケティングのゼミに所属しており、主にコンテンツマーケティングの研究をしています。ゼミで得た知識を深めるためのアウトプットとして、ゼミのメンバー3人で協力し、「就活生の悩み」に関するオウンドメディアを立ち上げ、1年で月10万PVを超えるメディアへと成長させることができました。 御社に入社させていただいた際は、マーケティングの知識を活かして、新しい価値を作りだすことに尽力いたします。本日は、このような貴重な時間をいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 |
(3) 部活・サークル
⚪︎大学⚫︎学部△学科4年の□□です。大学ではバスケットボール部に所属しています。私は身長165cmと競技者の中では体格的に小さい方ですが、自分の持ち味であるスピードと正確性を伸ばし、大学3年時に大学リーグのアシストランキング1位を獲得できました。現状を冷静に受け入れたうえで、今できることに精一杯力を注いだことが、このような結果に結びついたと考えております。 御社に入社させていただいた際も、自分の強みを最大限に活かして御社の成長へ貢献させていただきます。本日は、このような貴重な時間をいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 |
(4) アルバイト
⚪︎大学⚫︎学部△学科4年の□□です。私は大学へ入学してから現在に至るまで、保険会社のコールセンターでアルバイトをしております。お客様対応のオペレーターとして入社し、勤務姿勢やお客様からの声が評価され、現在では新人オペレータの育成担当を任せてもらっております。育成担当として人に教える経験をしたことで、難しい内容でも、噛み砕いて分かりやすく伝えることができるようになりました。 御社でお客様の対応をさせていただく際にも、お客様一人ひとりに理解してもらえる伝え方をしていきたいと考えております。本日は、このような貴重な時間をいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 |
(5) 長期インターン
⚪︎大学⚫︎学部△学科4年の□□です。私は大学3年時に1年間OA機器を扱う企業様でインターンをさせていただきました。インターンでは、新規の法人顧客へのテレアポをし、30名以上いたインターン生の中で、インターン期間中の成約獲得数で2位に入ることができました。最初の2ヶ月はテレアポを未経験から始めたこともあり、上手な営業ができず、中々、成約をとることができませんでしたが、トップセールスの方の横で勉強させていただき、切り返しの言葉や、顧客ごとの訴求内容などを取り入れたことで、成果に結びつけることができました。 御社に入社させていただいた際も、先輩社員の良い部分を素直に吸収し、いち早く御社の戦力となれるよう尽力いたします。本日は、このような貴重な時間をいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 |
(6) 留学
⚪︎大学⚫︎学部△学科4年の□□です。私は大学3年時に半年間アメリカ留学をしておりました。留学の理由は、以前からグローバルに活躍できる人材になりたいという思いがあり、ビジネスレベルで使える語学力の習得と、海外の雰囲気を肌で感じたいという考えから留学を決意いたしました。留学を通して、今まで教科書で学んだ文と実際に使われる言い回しの違いを理解し、現地の人と会話をすることで正しい発音を身につけられました。留学経験を積んだことで、海外で活躍する人材になりたいという意欲が更に増し、帰国後に英検1級の資格を取得しました。 グローバル展開に力を入れている御社で、語学力を活かして御社の海外展開に貢献できるよう尽力する所存です。本日は、このような貴重な時間をいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 |
ここでは6つの例文を解説しましたが、実際の自己紹介では強調したいエピソードに絞って話すようにしましょう。
あれもこれもと複数の内容を話してしまうと、本当に自分が伝えたい内容が薄れてしまい、面接官の印象に残らなくなります。
どのようなエピソードが自分の人物像を伝えるのに適しているかを考え、強調したいエピソードを選ぶようにしましょう。
自己紹介は面接で周りの新卒に差をつけるチャンス
今回は面接の自己紹介で話す内容や注意点について解説しました。ほとんどの学生が面接での受け答えの準備はするものの、意外と疎かになりがちなのが自己紹介。
アドリブでもなんとかなると思い、自己紹介で躓き、面接の流れが悪くなってしまうケースも珍しくないです。そのため、自己紹介の入念な準備は、他の就活生と差をつける手段ともいえます。
面接官に好印象を持ってもらえるよう、しっかりと準備をして自己紹介に臨みましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。