就活豆知識

HOME > カリクル就活 > 就活豆知識 > 内定承諾後も法的には辞退可能!辞退のリスクや連絡方法を解説

内定承諾後も法的には辞退可能!辞退のリスクや連絡方法を解説

内定を辞退したいけど、どう連絡すればいいのか悩んでいる就活生の皆さん。内定辞退は法的には可能ですが、連絡方法などを間違えると様々なリスクが生じるため注意が必要です。

本記事では、内定辞退によるリスクを最小限にする方法を詳しく解説します。電話やメールでの連絡方法や例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

久保

キャリアアドバイザー 久保

大手営業会社で営業マネージャーを経験後、株式会社C-mindに入社し、キャリアアドバイザーとして活躍。転職やキャリアアップなどの経験から、内定後のことも考えたアドバイスを行う。

内定承諾後も法的には辞退可能

内定承諾書を提出した後、何らかの理由で内定を辞退することは法的には可能です

内定を承諾したことで労働契約が成立しますが、労働契約の解約について定められた民法によれば、「労働者は2週間の予告期間を置けば、労働契約を一方的に解約できる」とされています(民法第627条1項)。

ただし、企業側は採用活動にコストをかけており、内定者が入社を承諾した場合は受け入れの準備も進めているため、内定承諾後の辞退は企業にとって大迷惑です。場合によってはトラブルに発展することも。

したがって、内定承諾後に辞退を考える際は、その影響を十分に理解し、誠意を持って対応することが重要です。

また、内定承諾後の辞退は、自身のキャリアにも影響を与える可能性があるため、より慎重に判断しましょう。

企業に対して必ず感謝と謝罪の言葉を伝えてください!内定への感謝とそれを辞退することへの謝罪をしっかり伝えることで、企業と良好な関係を維持したまま辞退できますよ。

内定承諾後の辞退で生じうるリスク

前述の通り、内定承諾後に辞退する行為は法的には可能ですが、様々なリスクが潜んでいます。ここでは、特に考慮すべきリスクを3つ紹介します。

  1. 選考に影響が生じる可能性がある
  2. 社会に出た後で関わる可能性がある
  3. 訴訟を起こされる可能性がある

①選考に影響が生じる可能性がある

内定を承諾した後に辞退すると、その事実が他の企業に伝わる可能性があります。特に、同じ業界や関連企業での選考を受けている場合、その情報が共有されて、他社の選考に影響を及ぼす可能性があります。

また、内定を辞退した企業との関係が悪化すると、不誠実な対応を取ったことが特定のネットワークで拡散され、その企業が属する業界全体での評価が下がる可能性もあるため注意が必要です。

②社会に出た後で関わる可能性がある

内定を辞退した企業との関係は、社会に出てからも続くことがあります。特に、同じ業界で働くことになった場合、取引先の企業として関わるかもしれません

その際、内定を辞退した時にネガティブな印象が残っていると、ビジネスの進行に支障をきたす可能性があります。禍根を残さないようにも誠意ある対応が必要です。

取引先として将来的に関わる可能性があるので、辞退する企業だけでなく、就活で関わった全ての企業に対し、誠意を示すようにしましょう。

③訴訟を起こされる可能性がある

内定を承諾した後に辞退すると、企業から訴訟を起こされる可能性があります。これは、企業が採用活動にかけた時間やコスト、また新入社員の確保に失敗したことによる損害を補填するためです。

ただし、実際に訴訟が起こる可能性は低いと言われています。しかし、内定を辞退したことで企業が大きな損害を受けた場合や、企業がその行為を重大な違反とみなした場合には、訴訟を起こされるリスクがあることを覚えておいてください。

そのため、内定を辞退する際には、その可能性を十分に理解した上で、慎重に行動することが求められます。

内定承諾後に辞退するときの2つの基本

内定を辞退する場合は、企業側の立場や感情を考慮し、適切な対応をする必要があります。ここでは、内定承諾後に辞退する際に最低限押さえておくべきポイントを2つ紹介します。

  1. 可能な限り早く連絡する
  2. 辞退する旨と理由を明確に伝える

①可能な限り早く連絡する

内定承諾後に辞退を決断した場合、まず最初に行うべきことは、できるだけ早くその旨を企業側に伝えることです。

企業は内定者の入社を前提に、新たな設備投資や研修の手配など、さまざまな準備を行っています。そのため、辞退の意思が遅れると、これらの準備にかかったコストが無駄になる可能性があります。

また、他の候補者に対しては不採用の通知を出してしまっている場合もあり、選考をやり直す必要が出てくるでしょう。

したがって、辞退の意思が固まったら、すみやかにその旨を企業側に伝えることが大切です。これにより、企業や他の候補者にかける迷惑を最小限に抑えられます。

企業の負担だけでなく、自分の心の負担を軽減するためにも、辞退すると決心したらすぐに連絡すると良いですよ。

②辞退する旨と理由を明確に伝える

内定を辞退する際には、その旨だけでなく、辞退の理由も明確に伝えることが重要です。理由を伝えることで、企業側に対する誠意を示せます。

辞退の理由を伝える際には、具体的で誠実な表現を心掛けましょう。例えば、「他の企業からのオファーを受け、そちらのビジョンにより共感した」、「家庭の事情で転職を見送ることになった」など、具体的な事情を伝えてください。

ただし、理由を伝える際には、相手を傷つけるような表現は避けるべきです。例えば、「あなたの企業は僕のキャリアに合わない」といった、企業を否定するような表現は適切ではありません。

また、辞退の理由が他の企業のオファーである場合でも、「あなたの企業よりも他の企業の方が条件が良い」といった比較的な表現も避けるべきです。

内定を辞退する際には、相手の立場や感情を尊重し、誠実に対応することが求められます。

内定承諾後の辞退連絡の手段と例文

内定辞退の連絡する際は、まず電話をして、電話が繋がらない場合のみ、メールで伝えましょう。直接話すのが気まずい気持ちはわかりますが、いきなりメールで伝えるのは失礼に当たります。

電話・メール、それぞれの手段で連絡する際のポイントと例文を見ていきましょう。

  1. 電話
  2. メール

①電話

電話で内定辞退の連絡をする際のポイントは、営業時間内にかけて、採用担当者に直接伝えることです。

辞退の連絡は、相手にとっては残念なニュースです。そのため、真摯な態度で話すことが求められます。相手に対する敬意を示すために、丁寧な言葉遣いを心掛けて、感謝の意を忘れずに伝えましょう。

また、電話をかける前に、何を話すのか、どのように伝えるのかを事前に準備しておきましょう。具体的な辞退の理由も明確にしておくことが重要です。

例文

就活生:お世話になっております。私、◯◯大学◯◯学部の◯◯太郎と申します。お忙しいところ申し訳ありません。採用担当の◯◯さんはいらっしゃいますでしょうか。

担当者:お電話代わりました。◯◯です。

就活生:いつもお世話になっております。◯◯大学◯◯学部の◯◯太郎です。◯◯さま、ただいまお時間よろしいでしょうか?

担当者:大丈夫ですよ。

就活生:ありがとうございます。先日は内定のご連絡をいただき、ありがとうございました。内定をいただきながら誠に恐縮ではあるのですが、御社の内定を辞退させていただきたく連絡いたしました。

担当者:それは残念です。辞退の理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?

就活生:はい。他社から内定をいただき、自分の将来を考えた結果、その企業で就職することに決めました。

担当者:そうでしたか。残念ですが、承知いたしました。

就活生:本来ならば直接御社に伺うべきところ、電話での連絡となってしまい申し訳ございません。

担当者:いえいえ、大丈夫ですよ。頑張ってくださいね。

就活生:ありがとうございます。貴重なお時間をいただきながら、このような形となってしまい申し訳ございません。それでは、失礼いたします。

電話での内定辞退の連絡は緊張すると思いますが、深呼吸をして落ち着いて話しましょう。感謝と謝罪をしっかり伝えることを意識してくださいね。

②メール

電話で内定辞退の連絡をする際のポイントは、件名で内定辞退についてだと分かるようにすることと、電話で一度連絡した旨を明記する点です。

例文

件名:内定辞退のご連絡(〇〇大学〇〇太郎)

株式会社〇〇
採用担当〇〇様

お世話になっております。〇〇大学〇〇学部の〇〇太郎と申します。

先程お電話をさせていただいたのですが、ご多忙のようでしたのでメールにて失礼いたします。

先日は内定のご連絡をいただき、心から感謝申し上げます。しかしながら、他社から内定をいただき、自分の将来を考えた結果、大変申し訳ないのですが、貴社への内定を辞退させていただくことに決めました。

貴重な機会をいただきながら、このような結論に至りましたこと、深くお詫び申し上げます。貴社の一層の発展を心よりお祈り申し上げます。

敬具

〇〇大学〇〇学部〇〇学科
〇〇太郎
携帯番号:000-0000-0000
メール:xxx@xxx.com

メールを出す前に敬語に違和感はないか確認しましょう。また、電話より感情が伝わりにくいので、感謝や謝罪の文はより丁寧に伝えるようにしてください!

内定承諾後に辞退する時の状況別の3つの対処法

内定承諾後に辞退すると、問い詰められたり、引き止められることがしばしばあります。ここでは、具体的なケース別の対処法を紹介します。

  1. 問い詰められた時は誠意のある対応をする
  2. 引き止められた時は辞退の旨を再度伝える
  3. 会社から呼び出された際には断っても大丈夫

①問い詰められた時は誠意のある対応をする

内定を辞退する旨を伝えた際、企業から詳しい理由を問い詰められることがあります。

その際は、自分の意志をしっかりと持ち、感情的にならずに、誠意をもって対応しましょう。具体的な理由を伝えれば、ほとんどの企業は理解を示してくれます。

ただし、他社への内定が理由である場合は、具体的な企業名を出すのは避け、自身のキャリア観や将来像について語ると良いでしょう。

他社への内定を引き合いに出さないことで、最後まで穏やかにやり取りを進められます。真摯に回答するのが重要なポイントです。

②引き止められた時は辞退の旨を再度伝える

内定を辞退すると伝えたにも関わらず、企業から引き止められることがあります。その時は、自分の意志をしっかりと伝え、辞退の決意が固いことを示しましょう

ただし、その際も感謝の意を忘れず、企業が自分を高く評価してくれたことに対する感謝の気持ちを伝えることが大切です。

③会社から呼び出された際には断っても大丈夫

内定を辞退した後、企業から直接話を聞きたいという理由で会社に呼び出されることがあります。しかし、辞退の意志が固い場合は、その旨を伝え、会社に出向く必要はありません

その際も、企業が自分を評価してくれたことに対する感謝の意を伝え、丁寧に断ることが大切です。

内定承諾後の辞退は誠意をもって対応しよう

内定辞退は慎重に考えるべきですが、法的には可能です。ただし、リスクも存在し、関連企業や将来の取引先にも影響を及ぼす可能性があります。

したがって、誠意を持った早めの連絡が重要です。電話やメールを通じて丁寧に伝えることで、リスクを最小限に抑えられますよ。

正しい手続きとマナーを守って内定辞退し、将来のキャリアに影響を及ぼさないようにしましょう。就活の成功を心からお祈りしています。

  • フェイスブック
  • ツイッター

若林

この記事を書いた人

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

PICKUPピックアップ記事

まずはカリクル公式LINEを友だち追加!

無料スーツレンタルはこちら