グループディスカッション形式の面接を突破するコツを徹底解説
近年、就活の選考にグループディスカッションを導入する企業が増えています。
しかし、ディスカッションに不慣れだと、何を対策すべきか分からなくなることもありますよね。
そこで、本記事ではグループディスカッションの形式や選考突破のコツ、注意点などを解説します。
ぜひ、これからの就活対策に役立ててください。
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グループディスカッション形式の面接を取り入れている企業は多い

グループディスカッションは、与えられたテーマについて複数人のグループで議論し、結論を導き出すまでの過程を見る選考方法です。
グループ内での振る舞いから、書類選考や個人面接では分からない学生の能力を適切に評価できるため、導入する企業が増えています。
しかし、グループディスカッションは個人面接と比べて準備不足になりがちなため、選考当日に思わぬ失敗をすることも少なくありません。
きちんと準備を整えて、本番を向かえましょう。
グループディスカッションで企業が評価する3つのポイント

選考の際に企業が評価するポイントを3つにまとめました。
- 筋の通った意見を言う論理的思考力
- 自ら議論に参加する積極性
- 他者と対話をする協調性
どの点が評価されるのか確認し、面接官に好印象を与えられるようにしましょう。
①筋の通った意見を言う論理的思考力
テーマに沿った議論を展開し、結論を出すためには、きちんと根拠を示した上で簡潔に分かりやすく伝える能力が求められます。
根拠があやふやで筋の通らない意見は議論に混乱を招き、結論を出す際にも悪影響を与えるため、面接官からの評価は下がるでしょう。
また、時間制限のあるディスカッションでは、たとえ筋が通っていても長時間1人でダラダラと話すのは好まれません。
まずは要点をまとめ、みんなが納得する根拠を出しながら端的に意見を述べるよう意識することが大切です。
②自ら議論に参加する積極性
積極的に議論に参加し、自分の意見を述べることもディスカッション中に意識したいポイントの1つです。
全く意見を出さず、黙ったままだとマイナス評価になる可能性が高まるため注意しましょう。
意見を出すのが苦手な場合は、他の人の意見に対して感想を言うなど、活発な議論に繋がる発言を行ってみてください。
また、自分の意見を主張するだけでなく、他の人の意見をまとめたり、制限時間をみんなに知らせたり、グループをサポートする姿を見せるのも重要です。
③他者と対話をする協調性
テーマを議論し、結論を出すには他者に共感できる協調性も欠かせません。自分の意見ばかりを主張し、他の意見を否定してばかりでは協調性がないとみなされます。
企業で働くためには、他者と円滑なコミュニケーションを取れるスキルが必要です。協調性がない人は「一緒に働きたくない」と思われるため注意しましょう。
他の意見も受け入れて、みんなが納得する結論を出すために協力し合う姿勢を見せるようにしてください。
グループディスカッションの5つの流れ

グループディスカッションには、基本的な5つの流れがあります。
- 担当者によるテーマの提示
- 自己紹介
- 役割分担と時間配分の相談
- 討論
- 意見の発表とフィードバック
それぞれの内容を確認し、本番に向けて準備を整えましょう。
①担当者によるテーマの提示
まずは、担当者から議論するテーマが提示されます。主なテーマは「課題解決型」と「自由討論型」に分かれますが、テーマにはさまざまな種類があるため、一般的な事例を確認して対策を考えておくと安心です。
例えば、課題解決型の場合は「商品Aの売上を伸ばすには、どうすべきか?」など、課題に対する解決策を求められます。
また、自由討論型は「良い会社の定義とは」「5年後に流行る商品は」など、より抽象的なテーマになることが多いでしょう。
予想されるテーマは多岐に渡るため、OBや大学の先輩から傾向を聞いておくのもおすすめです。
②自己紹介
ディスカッション前はみんな緊張しているため、自己紹介では場が和むようなひと言を入れると高評価に繋がります。
例えば、大学名と名前だけでは冷たい印象になるので、サークルなどで打ち込んできたことを加えれば、自分がどのような人なのか周囲に伝えられるでしょう。
最後に「みんなで頑張りましょう」など、グループを鼓舞する言葉を入れ、協調性をアピールするのもポイントです。
また、笑顔でハキハキと喋ることも忘れないようにしてください。
③役割分担と時間配分の相談
役割分担では、進行(司会)、タイムキーパー、書記などを決め、円滑に議論が進むようにします。
各役割に優劣はなく、自分の仕事を全うすることが重要です。また、ディスカッション前には時間配分の相談も欠かせません。
例えば制限時間20分の場合、定義づけとアイデア出しに10分、アイデア整理に5分、発表準備に5分といったように決められます。
効率的に時間配分を決めるため、事前にグループディスカッションでよくある事例を確認しておくと良いでしょう。
④討論
討論の流れは「定義づけ」「アイデア出し」「アイデアの整理」「結論のまとめ」「発表の準備」が基本です。
定義づけでは、テーマに対する前提条件を決めましょう。「何が」「誰が」「どのように」といった共通認識を設けることで、議論にズレが生じるのを防げます。
次に、各人の意見を出し合った後、グループ内で結論を出すためにアイデアをまとめてください。
最後に、まとめたアイデアをもとに発表内容を決めます。この際に、質問への回答も検討しておくと良いでしょう。
⑤意見の発表とフィードバック
発表では、グループ内でまとめた案を簡潔に分かりやすく伝える必要があります。最初に結論を述べた後に根拠を伝えると、誰もが理解しやすい発表になるでしょう。
また、結論に至るまでにどのような議論を重ねたのか、過程について具体的に説明するのもポイントです。最後に再び結論を述べ、発表をまとめてください。
なお、企業によっては発表後に担当者からフィードバックを受けられることがあります。指摘を受け止め、今後に活かそうとする姿勢を見せることが大切です。
【役割別】グループディスカッション選考突破のコツ4つ

選考突破のために意識したい4つのコツを役割別にまとめました。
- 進行役は話題振りをバランス良く
- 書記は要点に絞ってメモ
- タイムキーパーは細かく時間を意識
- 役職がない人も積極的に参加
コツを取り入れて、与えられた役割を全うできるようにしましょう。
①進行役は話題振りをバランス良く
進行役は、制限時間内に各人のアイデアをまとめ、結論を出す役割を担います。全員にバランス良く話を振り、議論が活性化するように努めましょう。
また、議論が盛り上がって脱線しそうになった時は意見の要点を絞り、軌道修正することも大切です。
結論をまとめる時は、それぞれの意見を尊重し、全員が納得できる案を導き出す必要があります。
制限時間が迫ると焦って無理に結論を出してしまうことがあるため、冷静さを保つように意識してください。
②書記は要点に絞ってメモ
書記の役割は、意見の要点をメモし、グループ内で共有することです。議論が活性化すると序盤の意見を忘れてしまうことも多いため、しっかり記録しましょう。
討論が滞った際は、メモした要点をグループに共有し、情報の整理を促すことが重要です。
ただし、書記に集中していると自分の意見を出すのを忘れてしまうことがあります。メモにとった要点を踏まえた上で、発言するように心がけてください。
書記と並行して自分の意見を出すのは大変な役割ですが、うまくできれば高評価に繋がる可能性があります。
③タイムキーパーは細かく時間を意識
タイムキーパーは「定義づけ」「アイデア出し」「アイデアの整理」「結論のまとめ」「発表の準備」の各段階で時間を細かく管理する必要があります。
議論が白熱すると時間を忘れ、最終的な結論をまとめる時間が足りなくなる場合も少なくありません。
「残り時間3分なので、そろそろ意見をまとめましょう」といったように、タイムキーパーから促してください。
きちんと時間の管理ができていれば、結論がまとまらず、発表の質が下がるのを防げるでしょう。
④役職がない人も積極的に参加
グループの人数によっては、役割を持たない人が出ることがあります。たとえ役割がなくても、議論が活性化するように意識して行動しましょう。
例えば、他の意見と自分の意見を上手に融合させて提示するといった工夫を取り入れると、高評価に繋げられます。
また、役割を与えられた人が困っている時は、積極的にサポートする姿勢を見せるのもポイントです。
ただし、面接官へアピールするために自分ばかり喋ったり、各役割の邪魔をするのは評価に悪影響を与えるので避けてください。
グループディスカッションでの注意点

ディスカッションの際には、意識しておきたい注意点が3つあります。
- クラッシャーがいる
- 議論が滞っている
- テーマについて詳しくない
どのようなところに注意すべきか確認し、ディスカッションが円滑に進むようにしましょう。
①クラッシャーがいる
クラッシャーとは、自分勝手な態度で議論の展開を妨げ、混乱を招く存在のことです。放置したままだと議論が停滞し、グループ全体の評価が下がる恐れがあります。
クラッシャーがいる時は、適切な対処が欠かせません。例えば、自己主張が強いタイプは「良い意見ですね」と褒めて承認欲求を満たすのがおすすめです。
発言しないタイプは話を振り、意見を引き出してみてください。
相手の意見を否定するタイプは「なぜそう思うのか」と根拠を聞けば、闇雲に否定できなくなるでしょう。
②議論が滞っている
議論がうまく進まず、停滞した状態になった時も注意が必要です。議論が活性化しないと結論が出ず、低評価に繋がる場合があります。
特に、前提条件からズレが生じていると議論が停滞しやすくなります。最初に決めた前提に立ち返り、条件に見合った意見を整理しましょう。
また、進捗の確認と共有を行い、どこまで議論を進められているか明確にすることも重要です。
さらに、あまり発言していない人に話を振ったり、自ら発言をしたりして意見を出しやすい雰囲気を作ることも意識してみてください。
③テーマについて詳しくない
ディスカッションのテーマは当日にならないと分からないため、場合によっては全く詳しくない分野のテーマが出されることもあります。
論点からズレた意見を出すと混乱を招く恐れがあるので、自分が持つ知識の範囲で意見を出すようにしてください。
もし、グループ内にテーマに詳しい人がいる場合は、質問するのもおすすめです。
知らないことは決して悪いことではなく、学ぶ姿勢を見せた方が良い評価に繋がるでしょう。
グループディスカッションで避けるべきNG行動3つ

ディスカッション中に避けるべきNG行動は3つあります。
- 暗い表情や無言でいる時間が多い
- 自分の意見に固執する
- 面接官に届かない声で議論する
NG行動を繰り返していると評価に影響を及ぼす恐れがあるため、しっかりと把握しておきましょう。
①暗い表情や無言でいる時間が多い
自分の意見に自信がなかったり、議論に慣れていなかったりすると、表情が暗くなり、無言になってしまうことがあります。
しかし、発言が少ないと積極性がないとみなされ、対人スキルも低いと評価される可能性があります。
グループ内でのコミュニケーションが苦手な人も、積極的に発言する姿勢を見せましょう。
また、俯いてばかりだと表情が暗く見えるため、しっかりと前を向き、発言する時は笑顔を意識してみてください。
②自分の意見に固執する
ディスカッションは、討論で勝敗を決めるディベートとは異なり、あくまでも対話で議論を深めていくことを目的としています。
他の人の意見を聞かなかったり、自己主張が強すぎたりすると、協調性の面で評価が下がる場合があるでしょう。
議論をする際は自分の意見に固執せず、反対意見が出たとしても頭ごなしに否定するのは避けましょう。
まずは、相手の意見を受け入れた上で自分の意見を述べ、議論の活性化に繋げるようにしてください。
③面接官に届かない声で議論する
ディスカッションでは、結論だけでなく議論の過程も見られているので、面接官に届かない小さな声で発言しないようにしてください。
声が小さいと自信がなさそうに見えるだけでなく、自分の発言内容を面接官にアピールできなくなります。
緊張すると声が小さくなりがちな人は、普段からハキハキと声を出すように心がけるのがポイントです。
また、背中が丸まっていると自然と声も小さくなるため、姿勢を正し、背筋を伸ばすことも意識しましょう。
グループディスカッションは予行練習で対策しよう

ディスカッションに慣れていないと、基本的な流れが分からず混乱したり、自分なりの意見を出せなかったり、さまざまな弊害が出ます。
そのため、選考前の予行演習でディスカッション対策を行うのがおすすめです。
就活生同士で模擬ディスカッションを繰り返せば、議論の流れや意見の出し方を把握できるようになります。
また、ディスカッションを録画して自分に合う役割を確認することも大切です。適性のある役割を担当できれば、自分の魅力をしっかりアピールできるでしょう。
グループディスカッション形式の面接は理解を深めて有利に

個人面接と比べて準備不足になりがちなグループディスカッションですが、きちんと議論に参加できないと、評価が下がるリスクがあります。
議論の流れや各役割の内容など、基本的な情報を押さえて理解を深めておけば、円滑にディスカッションを進められるでしょう。
またディスカッションは勝敗を決めるものではないため、グループで協力し合い、納得のいく結論を導き出せるようにするのも重要です。
しっかりと準備を整え、自信を持って選考に臨みましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。