メガベンチャーとは|企業の特徴や人気の理由・主な企業一覧も紹介
「メガベンチャー」という言葉は、就活中にもよく聞きますし、志望する会社がメガベンチャーだった人も多いですよね。
しかし、実際のところ「ベンチャーとどう違うのか?」「大企業とは別物なのか?」が分からず困っている人も多いはず。
この記事では、メガベンチャーの特徴や就活生に人気の理由、主なメガベンチャー企業一覧など、メガベンチャーの魅力や採用情報についてお伝えします。
メガベンチャーに明確な定義はない
メガベンチャーに正確な定義はありませんが、一般的には、革新的な技術やビジネスモデルを開発し、巨大な企業に成長したベンチャー企業のことを指します。
メガベンチャーは、ベンチャー企業と大企業の両方の特徴を持っています。
では、メガベンチャーはベンチャー企業・大企業とは何が違うのか、以下の2点から見ていきます。
- ベンチャーとメガベンチャーの区別
- 大企業とメガベンチャーの違い
詳しく見ていきましょう。
ベンチャーとメガベンチャーの区別
メガベンチャーとベンチャー企業の違いは、上場の有無だけではなく、成長の速さや規模にも関係します。
メガベンチャーとは、「短期間で急激に成長したベンチャー企業」のことで、創業からの年数は重要ではありません。
メガベンチャーは、成長に伴って、企業価値や従業員数、資本金などが大きくなった企業で、上場している場合もあれば、していない場合もあります。
大企業とメガベンチャーの違い
中小企業基本法等によると、中小企業は「資本金の額又は出資の総額」と「常時使用する従業員の数」で区別され、これらの基準を大幅に超える企業は大企業とみなされます。
大企業とは、一定の規模を持つ企業のことであり、ベンチャーから急速に成長して大きくなったメガベンチャーも大企業に含まれます。
メガベンチャーという言葉は、ベンチャーから大企業になった企業を表すものです。
したがって、メガベンチャーは、大企業とベンチャーの特徴を併せ持つ企業と言えるでしょう。
メガベンチャーに向いている人材の特徴5つ

メガベンチャーで活躍できるのはどんな人でしょうか?それがあなたの願望や目標に一致するかどうかを確認してください。
メガベンチャーが求める人材の特徴は以下の通りです。
- 自分の裁量権を大きく持ちたい人
- 主体的に動きたい人
- 若いうちから起業を考えている人
- 成長を望む意欲がある人
- どんどん専門的な知識を吸収したい人
それでは、詳しく見て行きましょう。
①自分の裁量権を大きく持ちたい人
メガベンチャーは、若い人が裁量の高い仕事に挑戦できるのが特徴。より大きな裁量権を持って仕事をしたい人にはぴったりの環境でしょう。
サイバーエージェントやDeNAなどの会社では、大きな案件を任されることがあります。
仕事の量は多くなりますが、成果を出せば給与に反映されますし、他では得られないような貴重な経験を積むこともできます。
学歴に関係なく、公平に評価されるので、自分のやる気次第で大きなチャンスをつかめると言えます。
②主体的に動きたい人
メガベンチャーで活躍するには、自分の意思で行動し、目標に向かって努力できる人が求められます。つまり、「自分の仕事に責任を持ち、主体的に成果を追求できる人」です。
逆に、指示されたことをやるだけの人は、あまり適していません。
メガベンチャーでは、仕事を待つ人よりも、自分で仕事を見つけて楽しむ人が評価されます。
自分の仕事に価値を見出し、主体的に取り組める人が成功できると言えるでしょう。
③若いうちから起業を考えている人
メガベンチャーで働くことは、将来自分でビジネスを始めたい人にとっても有益です。
社員は会社に忠誠を誓うのではなく、自分の能力を高めるために会社のリソースを活用しています。
そのため、会社独自のスキルではなく、どこでも通用する「ポータブルスキル」を身につけられますよ。
例えば、新しいアプリやゲームの開発、広告の仕組みなど、メガベンチャーで学んだことが次のビジネスチャンスにつながることも。
また、会社も社員の起業を応援しています。人材業界の大手であるリクルートでは、退職時にまとまった金額を受け取れる制度があり、起業資金として使う人も多いそうです。
④成長を望む意欲がある人
メガベンチャーには、自分の将来やキャリアに対して明確なビジョンを持ち、積極的に学び続ける社員が多く在籍しています。
そのため、権力や派閥といった余計な要素はほとんどなく、自分の能力や努力で評価される公平な環境です。
このような環境は、社員のモチベーションを高めるとともに、スキルアップにもつながるでしょう。成長意欲がある人にぴったりですよ。
⑤どんどん専門的な知識を吸収したい人
メガベンチャーでは、大企業と同程度の人数が働いており、様々な分野のスキルを学ぶことが可能です。外部から専門家を招いて、最新のスキル・知識を教えてもらうことも。専門的な力を養いたい人には非常にうれしい環境と言えますね。
テストに挑戦する企業もあり、スコアがランキングになるので、自分のやる気を高めることができます。メガベンチャーには、自分の分野でプロになりたい人がたくさんいます。
スキルアップするための環境は充実しており、自分も他の人も成長できる場所です。
メガベンチャーの魅力的なポイント4つ

ここでは、メガベンチャーの魅力的なポイントを4つ紹介します。
- 成果主義で若くても重要なポジションに就ける
- 教育体制が整っている
- 挑戦しやすい雰囲気がある
- 福利厚生が安定している
それでは、詳しく見て行きましょう。
①成果主義で若くても重要なポジションに就ける
メガベンチャーでは、仕事の成果が評価の基準となり、経験年数に関係なく役職に就ける制度が充実しています。若い人でも大きな仕事を任され、成果次第で重要なポジションに就けることも。
メガベンチャーでは、自分の興味や志向に合った仕事にチャレンジできるだけでなく、成功すればそのぶん評価される環境が整っていると言えますね。
しかし、大きな仕事をするにはチームワークも必要です。
チームのメンバーと協力して仕事を完成させることができる能力も求められます。
②教育体制が整っている
メガベンチャーは主に成果主義であり、やる気のある社員にはどんどん力を伸ばしてほしいと考えています。そのため、新入社員の研修に力を入れている会社が多くあります。
会社や商品の概要を学ぶための座学研修が用意されていたり、英会話やTOEIC受験のサポートがあることも。
自分で学びたいことを見つけて積極的に成長していく姿勢があれば、高みを目指しやすいのが魅力ですね。
③挑戦しやすい雰囲気がある
大抵のメガベンチャーでは、新しいことに挑戦する姿勢を応援しています。社員が自由に新規事業のアイディアを発表できる場が設けられていることも。
新人でも、自分の考えをしっかりとプレゼンできれば、年齢に関係なく重要な仕事を任せられることもあります。
このような機会はメガベンチャーならではの特徴です。
大きな仕事に挑戦できれば、会社への貢献度や業績に応じて年収も上がる可能性があります。
④福利厚生が安定している
メガベンチャーでは、社員の福利厚生が充実していることも多く、安心して働くことができます。
特に「ダイバーシティ制度」に力を入れており、女性のキャリアアップや、育児や介護などのライフイベントに対応した制度があります。
また、男性も育児に参加しやすく、プライベートと仕事のバランスを取りやすい制度があります。
自宅勤務や時短勤務など、自分のライフスタイルに合わせた働き方を選択できるのも魅力です。
メガベンチャーと呼ばれる企業5選

メガベンチャーが提供するサービスはCMなどの広告でも取り上げられることが多く、私たちが日常的に利用している身近なものも多くあります。
ここではメガベンチャーとして知られる5社を紹介します。
- サイバーエージェント
- 楽天
- リクルート
- DeNA
- メルカリ
それでは、詳しく見て行きましょう。
①サイバーエージェント
設立 | 1998年3月18日 |
資本金 | 72億3百万円(2021年9月30日現在) |
従業員数(連結) | 5,944名(2021年9月30日時点) |
平均年収 | 約771万円(2021年9月30日時点 |
サイバーエージェントは、メディア、インターネット広告、ゲーム、投資育成の4つの事業を展開している企業です。
メディア事業では、AbemaTVなどの独自コンテンツで多くのファンをつくっています。
インターネット広告事業では、動画広告のソリューションで最適な広告を提供。ゲーム事業では、スマホ向けの人気ゲームアプリを開発し、海外市場への進出も。
サイバーエージェントは、メガベンチャーとしても知られていますが、ベンチャー精神を大切にし、常に革新を目指す会社として有名ですね。若手社員にもチャンスが多くあります。
②楽天
設立 | 1996年2月7日 |
資本金 | 2896億73百万円(2021年12月31日現在) |
従業員数(連結) | 28,261名(2021年12月31日時点) |
平均年収 | 約774万円(2021年12月31日時点) |
楽天グループは、インターネットサービスとフィンテックサービスのイノベーターとして、1996年に設立されました。
ECモール「楽天市場」をはじめ、「楽天カード」「楽天銀行」などの金融サービスや不動産サービスなど、多岐にわたる事業を展開しています。
さらに、プロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」やプロサッカーチーム「ヴィッセル神戸」などのスポーツチームの運営や、第4のキャリアとして「楽天モバイル」の事業化など、インターネット関連サービスにとどまらない事業展開で有名ですね。
③リクルート
設立 | 1963年8月26日 |
資本金 | 100億円 |
従業員数(連結) | 51,757名(2022年3月31日時点) |
平均年収 | 約950万円(2021年3月31日時点) |
リクルートホールディングスは多様な事業を手がける会社です。人材や求人に関するサービスが有名ですが、他にも生活に密着した事業を展開しています。
住まいや結婚、教育はもちろん、美容やグルメ、旅行などの分野でも力を発揮しており、事業領域を拡大。新しい価値を生み出し、事業やサービスとして社会に提供することを目指しています。
チャレンジ精神が旺盛な環境であり、若手でも活躍できる風土が特徴的。事業展開は国内だけでなく、海外にも及んでいる会社です。
④DeNA
設立 | 2003年4月4日 |
資本金 | 103億97百万円(2021年3月31日時点) |
従業員数(連結) | 2,100名(2021年3月31日時点) |
平均年収 | 約821万円(2021年3月31日時点) |
DeNAは、スマートフォンゲームを中心に事業を展開するインターネット企業です。Mobageというゲームプラットフォームを運営し、日本だけでなく海外でも多くのゲームを提供しています。
スマホ向けのゲームアプリも積極的に開発しており、人気のあるタイトルも複数展開。また、DeNAはゲーム事業以外にもeコマース事業なども行っています。
ショッピングや決済、マーケットプレイスなどのサービスを提供しており、幅広い分野で活動していますね。
⑤メルカリ
設立 | 1998年3月18日 |
資本金 | 400億13百万円(2021年6月30日時点) |
従業員数(連結) | 1,826名(2021年6月30日時点) |
平均年収 | 約920万円(2021年6月30日時点) |
メルカリは日本最大のフリマサービスで、2013年にスタートしました。シェアリングエコノミーのパイオニアとして、誰でも簡単に売り買いができるフリマアプリ「メルカリ」を展開しています 。
メルカリの子会社には、プロサッカーチーム「鹿島アントラーズ」があります。メルカリはスポーツチームの運営にも力を入れているのが特徴です。
メガベンチャー企業へ就職するために気を付けたいこと3つ

メガベンチャー企業へ就職するために気を付けたいことを3つ紹介します。
- 動き出すのは早いほどいい
- 自分の入社後のプランを練っておく
- 成功体験・成長体験を意識する
それでは、詳しく見て行きましょう。
①動き出すのは早いほどいい
メガベンチャーに就職するためのスケジュールは、一般的には以下のようになっています。
- 夏のインターンシップ選考:3年生の6月から7月
- 夏のインターンシップ実施:3年生の8月から9月
- 冬のインターンシップ準備:3年生の10月から11月
- 冬のインターンシップ・説明会開催:3年生の12月以降
- 最終選考・内定通知:3年生の12月から4年生の3月
すべての会社で同じわけではないですが、早くから採用を始めている企業は多く、3年生の12月には内定が決まることも。つまり、早く動けば動くほど有利になります。
まだ応募できていなくて、遅れていると感じる人も、メガベンチャーは1年中採用を行っている会社が多いです。
自分が希望する会社が採用をやっているかどうか確かめてみましょう。
②自分の入社後のプランを練っておく
自分の夢や目標に向かってキャリアを積んでいくには、将来どのようなステップを踏むかというキャリアプランが必要です。
メガベンチャーには、自分の夢や目標が明確な人が多く集まっています。彼らは会社で得られる経験やスキルを、自分の夢や目標に役立てるために活用しています。
会社も、社員の夢や目標を応援しています。社員がキャリアプランを具体的にすることで、会社と社員の双方にとって良い関係が築けます。
例えば、起業したいと思っているなら、「何歳で起業したいか」「起業するために必要なことは何か」というように、夢や目標から逆算して、計画を立てていきましょう。
③成功体験・成長体験を意識する
メガベンチャーで働くには、「自分で仕事を決められる人」「若いうちから目立ちたい人」が向いています。しかし、それだけでは不十分です。
決めたことを最後までやり切る力も必要です。
そこで、過去に目標を立ててやり切った経験を見つけてみましょう。以下のようなポイントを含む経験を探してみましょう。
- 目標を立てて最後まで諦めなかったか
- 目標に向かって進む中で失敗から学び、成功につなげられたか
- 目標に向かって進む中で周囲の意見を聞き、素直に取り入れられたか
メガベンチャー企業の特徴を押さえて就活に臨もう

この記事では、メガベンチャーという企業形態について紹介しました。
メガベンチャーは、安定した経営基盤と革新的なビジョンを兼ね備えた企業です。
メガベンチャーで働くと、充実した福利厚生を享受しながら、自分のスキルやキャリアを向上させることができます。
ただし、高いパフォーマンスや柔軟な対応力が求められるので、それに耐えられるかどうかは自分自身で判断しましょう。企業選びの参考にしてくださいね。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。