選考時によく実施されるグループワークは、進め方や対策方法を事前に把握しておくのが重要です。
グループワークが苦手な人でも、ポイントを知っているだけで印象はかなりアップ。
本記事では、グループワークの進め方を詳しく解説します。グループワークのタイプごとの対策や心構えも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
グループワークの進め方【前・中・後に分けて解説】

ここでは、グループワークの進め方を前半・中盤・終盤の3つに分けて解説します。
それぞれ重要なポイントがあるので、しっかり押さえておきましょう。
全体の流れを頭に入れておけば、議論にも積極的に参加できますよ。
①前半
グループワークの前半では、時間配分や役割分担の設定、議論の方向性について話し合います。
メンバーそれぞれの役割や議論の方向性を、ここできちんと明確にしておきましょう。
それでは、それぞれ詳しく解説します。
【時間配分・役割決定】
自己紹介が終わったら、グループワーク全体の時間配分とメンバーの役割分担を決めます。
限られた時間内で結論を出すためにも、時間配分はきちんと可視化しておきましょう。
グループ内で分担する役割には次の4つがあります。
- 司会
議論をスムーズに進行させ、メンバーをまとめる
- 書記
メンバーの発言や意見を簡潔にまとめて記録する
- タイムキーパー
時間の計測を行い、時間が押している場合は声かけをする
- 役割なし
これからの議論がスムーズに進むように、お互いの特性に適した役割分担をしましょう。
【方向性の決定】
途中で議論が本筋から外れてしまわないように、初めに議論の方向性を決めておきましょう。
例えば「店の売り上げを2倍にするにはどうしたらよいか」というテーマにしても、「来客人数を増やす」施策をするのか、「1人あたりの購入額を増やす」施策をするのかによって方向性が変わります。
本題からズレた議論をしてしまうと時間の浪費にもつながるため、最終的にどんな発表につなげたいのか、最初に全員で共有しておくことが重要です。
②中盤
役割や方向性が決まったら、本格的にグループワークを開始します。お互い積極的にアイデアを出し、意見をまとめていきましょう。
ここでは時間配分を守り、議論の内容がぶれないように進めるのがポイントです。
【意見をまとめていく】
中盤では、意見を出し切るつもりで積極的に議論に参加しましょう。その際、議論の軸がぶれないように、前半で設定した方向性を意識しながら発言するのがポイント。
また、つい議論に夢中になってしまいがちですが、時間配分に気をつけて進めましょう。
全員が意見を出しつくしたら、その中から特に効果的なアイデアを取捨選択してまとめていきます。
【意見の出し方のコツ】
意見を出さずに黙ったままでは、選考時の評価が下がってしまいます。
ささいな意見が課題解決に役立つこともあるので、関連する内容ならためらわずに意見を出してみましょう。
よいアイデアを思いつかない場合は、他の人の意見を発展させてみるのもおすすめ。また、全員が発言しやすい雰囲気を作るためにも、他の人の意見をやたらと否定しないのも大切です。
③終盤
グループワーク終盤では、取捨選択したアイデアをもとに最終的な結論を出していきます。
説得力のある結論にするために、根拠をしっかり伝えられるようにしておきましょう。
【結論を出す】
意見がある程度まとまってきたら、いよいよ議題に対する結論を出します。
結論には、はっきりした根拠があるかが重要です。聞いた人が納得できる根拠を、できるだけ多く伝えられるようにしましょう。
具体例や事例があると、より伝わりやすい発表になりますよ。
また、時間に余裕があれば、結論をさらにブラッシュアップしておきましょう。
【発表の準備を】
結論が出たら、発表に向けての準備を始めます。
発表はわかりやすさが重要であるため、最も伝えたい結論部分は最初に一言で伝えましょう。
続いて理由や根拠を話すと、より伝わりやすい発表になります。
また、本番前に必ず1回は声に出して練習をしてみてください。声に出しながら、間の取り方や強調すべきポイントなどを確認しておきましょう。
グループワークのタイプ別対策

グループワークは、大きく分けて次の3タイプがあります。
- ゲームタイプ
- プレゼンタイプ
- 作業タイプ
それぞれどんな対策が必要なのか、詳しくみていきましょう。
①ゲームタイプ
ゲームタイプは、複数人で協力しながら特定のゲームに取り組むグループワークです。
パズルやレゴブロックを使うゲームや、仲間の合意を得ながら結論を導き出すコンセンサスゲームなど、企業によって内容はさまざま。
採用担当者はゲームの結果だけでなく、ゲーム中の協調性・行動力・判断力に注目しています。
どんなゲームがグループワークで実施されやすいのか事前に調べておき、グループを勝利に導くにはどう行動すべきか考えておきましょう。
②プレゼンタイプ
プレゼンタイプは特定のテーマについて複数人で議論するグループワークで、次の3つの形式があります。
- 課題解決型
特定の課題について議論し、よりよい解決策を導き出します。
例:「店の売り上げを2倍にするにはどうしたらよいか」
- 選択型
あるテーマに対して2つの立場に分かれて、それぞれの立場から議論します。
例:「情報を得るにはインターネットと本どちらがよいか」
- 自由討論型
正解を出すのが難しいテーマについて、自由に議論します。
例:「無人島に1つだけ持っていくとしたら何がよいか」
プレゼンタイプでは、論理力と説得力の高さが求められます。このあと解説する「PREP法」などの手法を使い、意見を効果的に伝えられるようにしましょう。
③作業タイプ
作業タイプは、複数人で協力して成果物を作り上げるグループワークです。
企業のポスターを制作したり、紙で高いタワーを作ったりさまざまな内容があります。
限られた時間で完成させるためには、役割分担をして計画的に進めなければいけません。失敗やハプニングは起こるものと想定し、ゆとりをもって取り組むのも重要です。
企業はここを見ている|グループワークでの心構え3選

グループワークを攻略するには、次の3つの心構えが大切です。
- 協調性
- 意見の伝え方(PREP法)
- 自分の特性にあった役割分担
どれもグループワークに欠かせないポイントなので、しっかり押さえておきましょう。
①協調性
グループワークに必要なのは、協調性です。
自分の意見を積極的に伝えられるかだけでなく、他のメンバーとどれだけ協力できるかにも採用担当者は注目しています。
自分が目立つことばかり考えたり、他の人の意見を否定したりするのは逆効果なので気をつけましょう。
②意見の伝え方【PREP法】
グループワークで議論や発表をするときは、PREP法を使うと効果的に意見が伝わります。
PREP法とは、結論(Point)・理由(Reason)・具体例(Example)・結論(Point)の順番で伝える手法です。
結論を最初と最後に2回話すため、主張や要点がわかりやすい発表になります。また、結論のあとに理由と具体例を話すことで、説得力も自然とアップ。
グループワークではPREP法を意識しながら、積極的に意見を伝えましょう。
③自分の特性にあった役割を担当しているか
グループワークが成功するかどうかは、自分の特性にあった役割を担当できるかがとても重要です。
自分に合った役割は何かよく理解するためにも、事前の自己分析が欠かせません。
また、一緒になったメンバーの特性もすばやく見極めましょう。メンバーそれぞれが最適な役割を担当できれば、グループワーク全体がスムーズに進みます。
グループワーク事前準備【ライバルと差をつけろ!】

グループワークでライバルに差をつけるには、事前の準備が欠かせません。
ここでは、グループワーク成功に必要な事前準備について解説します。
①自己分析
自分の特性に合った役割を担当するには、自分のことをよく知っておく必要があります。
「司会は目立つから有利だろう」といった先入観だけではなく、自分の良さを活かせる役割は何かしっかり自己分析しておきましょう。
自己分析の方法には、次のようなものがあります。
- 自分史を作成する
- 自分の思考をマインドマップ化する
- 自己分析ツールを使う
中でも自己分析ツールは手軽な方法なので、グループワークまで時間がない人や、とりあえず自分の特性を知っておきたい人におすすめです。
②事前のシチュエーション想定
グループワークで良い結果を残すには、選考を受ける企業についてよく知っておくのも重要です。
事業内容・沿革・求める人材といった基本情報はもちろん、現在の企業の立ち位置や動向などもチェックしてください。
そして、その企業ならどんな内容のグループワークがあり得るのか、どう行動するとベストなのか、事前にシチュエーションを想定しておきましょう。
グループワークを攻略して内定を獲得しよう

グループワークでは、自分に合った役割をきちんと把握し、他者と協力しながら取り組む姿勢が大切です。
自分の意見を積極的に伝え、グループの評価アップに貢献しましょう。
また、選考を通過するためには、自己分析や企業研究などの事前準備も欠かせません。グループワークでのポイントをしっかり押さえて、ぜひ内定獲得を目指しましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。