就職活動をスタートされた皆さんは、どんな軸を持って会社選びをしていますか?
給料の良さ?福利厚生の充実?
それとも、自分のやりたいことを叶えるため…?
人それぞれ、大切にしている軸は違いますよね。
今回は、SHOWROOM株式会社の人事担当 藤田裕子さん(通称”ふじこさん”)に、
どんな軸を持って働く場所を選択してきたかインタビューしました。
これまでに2度の転職経験があるふじこさんは、働くうえで何を重視し、
どんな人と一緒に働きたいと考えていらっしゃるのでしょうか?
就職活動の軸で悩んでいる方、人事がどんな目線で学生を見ているか知りたい方は必見です!!
SHOWROOM株式会社 人事 藤田裕子さん(通称:ふじこさん)
新卒で株式会社パソナテックに入社し、エンジニア採用向けの法人営業、人事を経験。
その後、Sansan株式会社に転職し、人事担当として採用の仕組みをゼロから整えた経験を持つ。
現在はSHOWROOM株式会社の人事部門において、採用や教育、労務に携わる。
好きなものは、仕事、音楽フェス、スノボ、酒、絶叫マシン、家で動画鑑賞。ギター初心者。
Twitterはこちら:@yufujikochan
社会人の基盤となった、1社目での営業経験
ふじこさん、お忙しい中お時間いただきありがとうございます!よろしくお願いします。
現在SHOWROOM株式会社で人事部門を担当されているとのことですが、具体的にどんなことをされているか教えてください。
2019年11月にSHOWROOM株式会社に入社し、最初の半年は中途採用をメインで担当していました。
2020年3月からは、新たにスタートした新卒採用も担当しています。
現在は、元々興味のあった労務や制度設計など、採用以外の部分にも携わらせてもらっています!
採用以外の新しいことにもチャレンジされているんですね!
早速ですが、最初にふじこさんの大学時代についてお伺いできたらと思います。
就職活動はいつ頃からスタートされましたか?
大学3年生の秋頃から始めていました!
興味のあった人材業界は比較的選考スピードが早かったので、3年生の2月には内定をいただき就活を終えていましたね。
どうして人材業界に興味があったのですか?
人と話すのが好きで、誰かの人生やキャリアに関わる仕事をしたいと思っていたからです。
当時、人材業界はすごく勢いがあって、大学の先輩もたくさん人材系の会社に就職を決めていました。
業界自体もまだまだ若かったので、年齢やキャリアに関係なく、スピード感を持って実績を上げられる敷居の低さにも惹かれていたんだと思います。
そうだったんですね!
新卒で入社された株式会社パソナテックでは、営業を担当されていたそうですね。
はい、配属されたのがエンジニアの求人を獲得するために法人へ新規営業をかける部署だったのですが、入社した2009年はリーマンショックの影響でものすごく景気が悪く、求人がほとんどない状態でした。
企業側から「今は紹介会社のサービスを使わない」と言われることも多く、営業に行く前から門前払いされているような状況で…。
案件がないところから案件を生み出すのが本当に難しくて、入社して1〜2年は苦労しましたね。
人材業界は経済状況に大きく左右される業界ですもんね。
そんな中、営業するうえで大切にされていたことはありますか?
「現場の声をしっかり聞くこと」です。
現場の方に直接お話を伺うことで、”実はものすごく人が欲しいけど、経営状況が悪くてどうしても人が採れない”といった、リアルな課題を聞き出すこともできました。
現場のリアルな声を聞くことは、営業においてとても大切ですね。
今でも当時の経験が活かされていると感じることはありますか?
もちろんあります!
人事も営業と同じで、「候補者をいかに惹きつけて入社に導くか」という営業力が問われていると思うんです。
だからこそ、脈がない人を振り向かせるスキルについては、当時の営業力が非常に活かされていると感じます。
マインドの部分で言うと、根性がついて、良い意味で図々しくなったことですかね!(笑)
SHOWROOMで起きる問題に冷静に対処できているのも、当時の営業経験のおかげだと思います。
大切なのは”巻き込み力”!新たに見えてきた人事に必要なスキルとは
2社目のSansan株式会社では、入社時から人事を担当されたそうですね!
なぜ転職しようと思ったのですか?
パソナテックで営業から人事に異動になり、ある程度人事の経験を積んだタイミングで、次のキャリアに挑戦してみたい!事業会社で働いてみたい!という思いが芽生えたからです。
たまたまエージェントから、急成長中のSansanでエンジニアの中途採用担当を募集していることを聞いて、たくさんのエンジニアと触れ合ってきた経験や、採用の経験が活かせるのではないかと思い、Sansanへの転職を決意しました。
実はパソナテック時代に、創業間もないSansanに訪問したことがあったんです。
当時は「名刺管理のサービスって何?」という感じでしたが、「革新的なサービスだなぁ」という印象は残っていました。
そういうご縁があったことも、Sansanに転職を決めるきっかけになりましたね。
運命ですね!(笑)
急成長中の会社での人事ということで、大変なことも多かったのではないですか?
多かったですね。
入社当時は150人ほどの会社だったんですが、中途採用担当が1人しかいない状況で…。
私が加わることで2名体制となりましたが、採用の仕組みをゼロから作っていく必要がありました。
採用担当が少ないというのは、急成長中の会社ならではかもしれないですね。
仕組みづくりで1番大変だったことは何ですか?
「いかに社内のメンバーを上手く巻き込むことができるか」というところですね。
人事の仕事は、人事だけでできるわけではありません。
現場の方に選考に入ってもらう必要があるのですが、「なんで業務時間内に面接しないといけないの?」と、採用を面倒なこととして捉えている方が結構多いんです。
そういう方たちにも、採用という仕事を本業務として捉えてもらい、組織全体でやることだと認識してもらうが一番大切だと考えています。
そのためには、まず私自身を信頼してもらう必要があるので、「藤田さんとだったら一緒に仕事したい!協力してあげたい!」と言ってもらえるまでは、苦労の連続でした。
信頼を得るのが一番難しいですよね…!
具体的にどんなことをされたんですか?
大きく2つあって、1つは感謝の気持ちをきちんと伝えることです。
書類のチェックやスカウトを打つ際の文面作成など、小さな業務をお願いすることも多いので、細やかに連絡をとってフォローしたり、「お忙しいところありがとうございます」の一言を添えるよう心がけています。
もう1つは、エンジニアの方がやってもらって嬉しいことを率先してやることです。
逆に言うと、エンジニアの方が面倒だなと思うことや苦手なことを私が代わりにやることで、そこでのコミュニケーションも必然と生まれてくるため、少しずつではありますが、信頼を積み上げていけたと思います。
一緒に働きたいのは、”カオスな環境を楽しめる、自走力のある人”
現在働いているSHOWROOM株式会社に転職しようと思ったきっかけを教えてください!
「今まで体験したことのないカオスな状況を楽しみたい!」と思ったからです(笑)。
入社当時のSHOWROOMは、Sansanよりも採用の仕組みが整っていない状況でした。
弊社の代表取締役社長である前田裕二からも、「想像以上にカオスな環境ですけど、大丈夫…?」と何度も聞かれましたが、Sansan入社時の時も同じような経験をしていたので「全然大丈夫です!」と伝え、入社を決めました。
まだ150人以下のベンチャー企業ではあるので、組織課題も多く、ゼロから仕組みを作らないといけないことだらけですが、Sansanでの経験があったからこそ、面白味を持って取り組めているんだと思います。
”カオスな環境を楽しむ”というのが、ふじこさんが仕事を選ぶうえで大切にされていることの一つなんですね!
実際に入社してみて、代表取締役社長の前田さんや一緒に働く方たちはどんな印象でしたか?
全体的に、すごく落ち着いていて大人な方が多いですし、皆さんとても優しいです。
物事を達観している方が多いせいか、よほどの大事件が起きない限り、皆さん堂々とされていますよ(笑)。
少数精鋭で一つひとつの案件が大きいからこそ、全員が経営者のようなマインドを持って働いているのかなと思います。
代表の前田は、皆さんがテレビなどで見ている通りのすごく優しい方。
経営に関しては、ドライな部分とソフトな部分をうまく使い分けていて、私自身はドライな判断をする前田が経営者として好きですね。
常に経営に対する軸がぶれないので「この人についていけば大丈夫!」と思える、尊敬できる人物です。
一人ひとりが経営者の意識を持って働かれているというのは素晴らしいですね!
2021卒から新卒採用もスタートされたとのことですが、なぜ新卒採用を始めようと思ったのですか?
新しい風を入れることによって、今の環境に甘んじることなく、組織としての活性化を図っていきたいと考えたからです。
だからこそ、中途採用のメンバーが恐れるような新卒を採りたいと思いながら、採用活動を行いました!(笑)
新卒メンバーには会社としても本当に期待しています!
新しい風、楽しみですね!
ずばり、ふじこさんが一緒に働きたいと思う人物像を教えてください!
仕事の分別をつけず、色々なことにチャレンジできる方、そしてカオスな環境でも楽しめる方と一緒に働きたいです!
そういう意味では、「できない」「やりたくない」という方は、SHOWROOMには合わないのかもしれないですね。
流れも速く、たくさんのハプニングが起きるので、常に冷静に対処できるマインドも必要かなと思います。
新卒の面接で、特に見ている点はどこですか?
「自走力があるかどうか」ですね。
学生時代のエピソードを聞いたときに、誰かに言われたからやりました…という受け身な発言が多い方も、弊社には合わないかなと思います。
普段から自分で考えて行動できているかを見ているんですね!
それだけでなく、周りをうまく巻き込んでコントロールした経験があるかも見ています。
「自走力」と聞くと自分で切り開いていくイメージが強いですが、やっぱり一人でできることには限界があるんですよね。
特にSHOWROOMはステークホルダーが多い会社なので、今までに周りを巻き込んで気持ち良く物事を進められた経験があるかどうかは、重要視しています。
なるほど!やはりここでも「巻き込み力」が大切なポイントになるわけですね。
内定者向けに、入社前のインターンシップも行われたんですよね。
そうなんです!採用職種関係なく、エンジニアのインターンを行いました。
エンジニア職ではない方も、エンジニアの気持ちや状況を理解することで、お客様に対して説得力のあるコミュニケーションができるようになってほしいためです。
また、エンジニア以外のメンバーがエンジニアと対等に話ができることは、事業会社においてとても大切だと考えています。
作っている方が偉い、売っている方が偉い…という力関係をなくすことで、誰もが対等に話ができる環境を作っていきたいと思っています!
就活におけるSNS活用
ふじこさんはTwitterでの発信にも力を入れられていますよね!
SHOWROOMの人事担当として、どんなことを意識しながら発信されていますか?
実際に働くイメージを持ってもらえるような内容にすることですかね…!
社内の雰囲気が分かるようなエピソードを入れながら、働きやすい会社であることや、社員を大切にしている会社であることを伝えられるよう意識しています。
ふじこさんの会社への愛が伝わってきます…!
今後は、就活でもSNS活用がマストになってきそうですが、人事であるふじこさんがおすすめするSNSの活用方法があれば教えていただきたいです。
興味のある会社の人事に、TwitterなどのDMで連絡を取ってみるのが良いと思います。
私もありがたいことに、たくさんの学生さんから連絡をいただいています。
Twitterから連絡をくれた学生さんのプロフィールはしっかり見るようにしているので、プロフィール欄で自己PRができているかは大切なポイントですね!
ツイートの内容を見て、発信する内容の分別をきちんと付けられているか?というところも見ています。
SNSを上手に使えている子には、自然と「会いたいな」と思いますからね!
見た相手にどんな印象を与えるか、想像しながら発信することが大切ですね。
マイナスなことばかり発信しているのを見ると「大丈夫かな…?」と心配になってしまうこともあります。
SNSを使う以上、鍵アカでないのであれば、常に見られている意識を持つことが大切だと思います。
SNS上でのモチベーションコントロールも必要になってきますね。
そうですね!SHOWROOMは色々な業界の方とコミュニケーションを取る必要があるので、「人から愛される要素」を持っているかも大事な選考ポイントだと考えています。
エンタメ業界で働きたいなら、どんな方からも好印象に見られるような自己プロモーションがとても大切!
弊社では、エントリー写真を証明写真NGにしていて、「人生で一番イケてる写真」を送ってくるようお願いしているんです(笑)。
写真一つにも、その人の人柄や考えがあらわれますからね。
失敗体験はネタに!とにかくチャレンジし続ける
最後に、就活をしている学生さんにアドバイスをお願いします。
今は誰もが自由にSNSなどを通じて情報の受信や発信ができる便利な時代です。
情報が多いからこそ、やる前から取捨選択して、やらない選択をしてしまう人が増えているのではないかと思います。
何かやりたいことがあったとき、たとえネットで「やらなくても良い」という情報を見つけたとしても、そんなのは関係ないんです。
大切なのは、自分の目で見て、行動すること!
失敗したって全然OKだし、失敗体験はネタにしつつ、そこで得た学びをちゃんと話せれば良いと思うんですよ(笑)。
チャレンジを続けていれば、自分が本当にやりたいことや、突き進むべき道が絶対に見えてくるはずです。
一つのことを突き詰めることも大切ですが、まずは興味のあることに全部手を付けてみるのも良いのかなと思います。
失敗を恐れることなく、是非たくさんのことにチャレンジしてみてくださいね!
まさに、行動あるのみ…ですね!
ふじこさんの精神が伝わってきました!
私も、挑戦を続けていきたいと思います。
ふじこさん、お忙しい中本当にありがとうございました!
いかがでしたか?
自分のやりたいことに対してチャレンジを惜しまないふじこさんの言葉から、たくさんのパワーをもらえました!
ふじこさんのように、カオスな環境を楽しめるマインドがあれば、どんな状況でも自分らしく仕事ができるのではないでしょうか。
働くうえで何を大切にしていきたいかまだ見えていない方も、是非参考にしてみてくださいね。
ふじこさん、お忙しい中ありがとうございました!
このメディアの監修者
じょんじょん
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