面接で「自分をものに例えると何ですか?」と聞かれて面食らった経験のある就活生もいるのではないでしょうか。確かにものに例えるのは大変ですよね。
本記事では、「自分をものに例えると?」と聞かれた際の答え方について解説します。
具体的な回答例も紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
採用担当者が「自分をものに例えると?」と聞く3つの意図
面接で「自分をものに例えると?」と聞かれると、多くの就活生は戸惑うかもしれません。この質問は一見すると奇妙に思えますが、実は面接官のさまざまな意図が隠されています。
ここでは、面接官が「自分をものに例えると?」と聞く理由を3つ紹介します。
- その人の人格を図るため
- 論理的に分かりやすく説明できるか知りたい
- 予期しない出来事への対応力を見たい
①その人の人格を図るため
1つ目は、応募者の人格や性格を理解するためです。採用担当者はこの質問を通じて、応募者がどのような価値観を持ち、どのように自己を認識しているかを確認します。
例えば、自分を「橋」と例える人は、人と人とを繋ぐコミュニケーション能力や協調性を重視しているかもしれません。
また、「鉛筆」と例える人は、常に成長し続け、研ぎ澄まされる自己改善を大切にしていることを表しているかもしれません。
このように、応募者が選ぶ「もの」とその理由は、その人の内面や考え方、価値観を反映する重要な手がかりとなります。
②論理的に分かりやすく説明できるか知りたい
2つ目は、応募者が自分の考えをどれだけ論理的かつ明確に伝えられるかを見るためです。「自分をものに例えると?」は、応募者の論理的思考能力と説明力を試す絶好の質問と言えます。
例えば、自分を「図書館」と例えた場合、その理由を「様々な知識と情報を内包し、常に新しいものを吸収することで価値を高める存在だから」と説明することで、論理的な説明力を示せます。
このように、自分の特性を具体的な「もの」に例え、それを支持する論理的な理由を伝えることで、自己表現のスキルを効果的にアピールできるのです。
➂予期しない出来事への対応力を見たい
3つ目は応募者の瞬発力や柔軟性、創造力を見極めるためです。面接官は予期せぬ質問に対する応募者の反応を通じて、その人が新しい状況や未知の問題にどのように対応するかを評価しようとしています。
「自分をものに例えると?」に対する答えは、準備されたものではなく、その場での思考と創造性の産物であるべきです。
予期せぬ質問に対して独自の視点と創造的な答えを提供することで、応募者は自身の対応力と柔軟性をアピールできます。
「自分をものに例えると」答えが人と被って良い理由2つ
就活では他の応募者との差別化も大切ですが、「自分をものに例えると?」の答えは他の人と被ってもそこまで問題ではありません。ここでは、答えが被っても良い2つの理由について解説します。
- ユーモアやセンスを見ているわけではない
- 自分自身を素直に伝えるのが一番
①ユーモアやセンスを見ているわけではない
1つ目は、面接官はあなたのユーモアやセンスを試しているわけではないからです。面接官が本当に知りたいのは、あなたの性格や強み、対応力です。
例えば、回答が同じ「パソコン」であっても、その理由や背景に自分らしさが反映されていれば、十分に個性を示せます。
無理に変わった答えを考えるよりも、自分をしっかりと理解し、それを堂々と伝えることが重要です。面接官は、あなたがどのように考え、どのように表現するかに注目しています。
②自分自身を素直に伝えるのが一番
2つ目は、そもそも「自分をものに例えると?」は、あなたの自己理解度を測るための質問だからです。
他人と同じ答えになってしまったとしても、それがあなたの真実の姿を表しているならば、それが最も適切な答えです。
面接官は、あなたがどれだけ自分自身を理解し、それを的確に表現できるかを見ています。自分の核となるキーワードを持ち、それを踏まえた上で、自分らしい答えを用意しましょう。
「自分をものに例えると?」の質問に答える際の3つのポイント
自分をものに例える際の3つのポイントを解説します。以下のポイントを押さえておかないと、自分の強みを上手くアピールできないので注意してください。
- 誰にでも伝わることが大前提
- 自分の長所を最大限に引き出す
- 事前に自己分析を行っておく
①誰にでも伝わることが大前提
まず、誰にでも伝わる分かりやすいものに例えることが重要です。面接官は複雑で難解な答えを求めているわけではありません。むしろ、誰にでも理解できるシンプルで明確な答えを望んでいます。
面接官に伝わらなければ、どんなに創造的な比喩も無意味になってしまいます。分かりにくい答えは、むしろマイナスポイントになりうるので注意してください。
例えば、一般的な日用品やよく知られている動物など、親しみやすいものを選ぶと良いでしょう。
②自分の長所を最大限に引き出す
自分をものに例える際は、自己分析を通じて明らかになった自分の長所や特徴を最大限に引き出すことが重要です。
例えば、チームワークを重視する性格であれば、「接着剤」に例えて、人と人とをつなぐ役割を果たせると答えられます。
また、多様なスキルを持ち、状況に応じて柔軟に対応できる場合は、「多機能ボールペン」に例えると良いでしょう。
自分の一番の長所を理解し、それを簡潔に伝えることで、面接官に強い印象を残せます。
➂事前に自己分析を行っておく
自分をものに例えるためには、まず自分自身を深く理解しておく必要があります。事前に自己分析を行い、自分の性格や能力、価値観を明確にすることが重要です。
また、友人や家族に自分をどう見ているか尋ねることで、自分では気づかない長所や特徴を発見できるかもしれません。
自己分析は時間がかかる作業ですが、事前にしっかりと行っておくことで、面接での質問に対して自信を持って答えられるようになります。
「自分をものに例えると?」の回答例2つ
ここまでの内容を踏まえて、「自分をものに例えると?」に対する回答例を2つ紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 柔軟性・正直さをアピール
- 忍耐力をアピール
①柔軟性・正直さをアピール
自分をものに例えると「画用紙」です。 画用紙は何色にでも染まり、様々な絵を描くことができるように、私も状況に応じて柔軟に対応できる人間です。新しい環境や異なる意見にも開かれており、それらを自分の色に染めることなく受け入れることができます。また、画用紙は描かれたものがそのまま表れるように、私も正直で素直な性格を持っています。塾講師のアルバイトをしていた際も、生徒の意見や感情を大切にし、そのまま受け止めることで信頼関係を築いてきました。 |
ポイントは、自分の性格や強みを「画用紙」に例えることで、柔軟性と正直さを効果的に表現している点です。
画用紙が様々な色に染まり、どんな絵も描ける特性を、自分が状況に応じて柔軟に対応できる能力と結びつけています。
また、描かれたものがそのまま表れる画用紙の特徴を、自分の正直で素直な性格に例えています。
②忍耐力をアピール
自分をものに例えると「下敷き」です。 下敷きは書く際の安定感を提供し、書き手のサポートを静かに行います。これは、私が困難な状況でも忍耐強く支え続ける力を持っていることを表しています。例えば、大学でのプロジェクトでは、予期せぬトラブルに直面しても冷静に対処し、チームをサポートし続けた経験があります。その結果、プロジェクトは成功を収め、チーム全員から信頼を得ることができました。 |
ポイントは、「下敷き」を用いて自分の忍耐力とサポート力を巧みに表現していることです。
下敷きが書き手の安定を支えるように、困難な状況でも冷静に対処し、周囲を支える自分の性格をアピールしています。
また、実際の経験を引き合いに出すことで、自己主張に説得力を持たせています。
「自分をものに例えると?」の質問に動揺しない準備が大切!
面接で「自分をものに例えると?」と聞かれると、多くの就活生が戸惑うものですが、適切な準備をしておけば、この質問を自己アピールのチャンスに変えられます。
まず、誰にでも伝わるシンプルで具体的な比喩を選ぶことが大切です。次に、自己分析を通じて自分の長所や特徴を深く理解し、それを最大限に引き出すものに例えましょう。
動揺せずに自信を持って答えるためにも、事前にしっかり準備することが重要です。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。