企業説明会では、説明会後に座談会が行われることも珍しくありません。この場で有意義な質問をすることで、企業のことを知れるだけでなく、あなたのアピールにもつながります。
しかし「座談会ではどのように質問すればいいの?何に気をつければいいの?」と悩みますよね。
そこで本記事では、座談会の質問内容について解説します。座談会の流れや注意点も紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
座談会の特徴4つ

まず、座談会の特徴を簡単に紹介します。
- 座談会とは企業で働く社員に質問できる場
- 企業の説明会後や選考途中に開催
- 多様な部署・幅広い年代の社員が参加
- 選考に影響する可能性もある
①座談会とは企業で働く社員に質問できる場
座談会は、学生が企業で働く社員に直接質問できる貴重な機会です。企業説明会に比べリラックスした雰囲気で進行されるため、学生は社員とカジュアルに対話できます。
座談会では「社員と学生が1対1で対話するパターン」と「複数人の学生グループに社員がローテーションで話すパターン」の2つがあります。
どちらも自由な雰囲気で質問しやすく、それぞれの社員の経験や視点に触れられるため、より深い理解が得られるでしょう。
②企業の説明会後や選考途中に開催
座談会は通常、企業の説明会後や選考途中に開催されます。説明会や面接で浮かんだ疑問を、座談会で積極的に質問することが重要です。
一般的には30分から1時間程度の時間が設けられ、参加者はリアルな現場で働く社員と直接交流できます。
そのため、説明会中に聞けなかったことや、疑問点などを中心に質問するようにしましょう。
③多様な部署・幅広い年代の社員が参加
座談会には、多様な部署・幅広い年代の社員が参加します。そのため、さまざまな視点から企業の雰囲気や従業員の価値観を知ることができます。
たとえば、若手の社員には職場の雰囲気や入社前とのギャップ、就活のアドバイスなど、年齢が近いからこそ聞けることがあるでしょう。
一方、年齢や役職が高い社員には、企業の価値観や事業内容など、企業全体の話を聞けるはずです。このように、多様な部署や年代の社員が参加することを活かした質問をすることが重要です。
④選考に影響する可能性もある
座談会に参加する上で覚えておきたいのが、選考に影響する可能性が高いということです。
なぜなら、座談会には選考に関わっている社員も参加することが多く、意見や印象が選考の評価に反映される可能性があるからです。座談会での態度が悪いと、選考で不利になることもあります。
逆に、企業について理解していると思われる質問やハキハキした受け答えなどは、好印象を与えるでしょう。座談会では、選考への影響も頭に入れておきましょう。
座談会で質問するメリット3選

次に、座談会で質問するメリットを紹介します。
- 企業の社風や雰囲気を知ることができる
- 採用担当者の目に留まりやすい
- 企業が求める人物像がわかる
①企業の社風や雰囲気を知ることができる
1つ目は、企業の社風や雰囲気を知ることができることです。
座談会では、合同説明会や企業のHPでは得られないリアルな情報を直接聞けます。それによって、将来の働き方や仕事環境に対する理解が深まるのです。
同時に、対話や質問から得られる具体的なエピソードを通じて、企業の文化や価値観を把握できるため、自分に合った企業を選ぶヒントとなります。
②採用担当者の目に留まりやすい
2つ目は、採用担当者の目に留まりやすいことです。質問を通じて企業への興味を示すことで、積極的な姿勢や情報収集力をアピールできます。
特に、企業や職務に対する理解度や真剣さを質問で表現できると、採用担当者に好印象を与えることが期待できます。
質問を通して、あなたの熱意や適性、コミュニケーションスキルをアピールすることで、採用担当者に強い印象を残し、差別化できるでしょう。
③企業が求める人物像がわかる
3つ目は、企業が求める人物像がわかることです。なぜなら、質問や社員の雰囲気を通じて、企業の価値観や期待に対する理解が深まるからです。
それらを自己評価と比較することで、あなたの強みや価値観と一致するかどうかがわかります。
適切な質問を通じて、企業が重視する価値観や業務に注目し、その中であなたの経験やスキルがどれほど適合しているかを明確にしましょう。
【基本】座談会の質問例

次に、座談会の基本的な質問例を紹介します。どの企業にも共通して使える質問なので、最低限覚えておきましょう。
- 仕事内容・事業
- 社風
- 求められる人物像
- 企業への思い
①仕事内容・事業
仕事内容・事業に関する質問は、働くイメージをより膨らませたい就活生におすすめです。業務の流れや将来の展望などを質問するとよいでしょう。
<質問リスト>
- 詳しい仕事・事業内容について教えていただけますでしょうか?
- 一日の仕事の流れを教えてください
- 他社と比較した御社の魅力や強みを教えてください
- 入社後に何か必要となるスキルはありますか?
- これまで事業が拡大に成功してきた要因を教えてください
②社風
社風に関する質問は、あなたの価値観が企業の価値観とあっているかを確かめることができます。
<質問リスト>
- 社風や雰囲気をどのように感じていますか?
- 社員同士はどのような交流をおこなっていますか?
- 上司や先輩とは普段どのようなコミュニケーションをされていますか?
- 新入社員が活躍しやすい風土や環境はありますか?
- 入社当初と比較して会社のイメージは変わりましたか?
③求められる人物像
求められる人物像に関する質問は、選考の通過率をアップさせたい就活生におすすめです。
<質問リスト>
- 会社が理想とする社員の特徴を教えてください
- どのような強みやスキルを持った社員が活躍されていますか?
- 学生時代の経験が仕事に活かされた瞬間はありましたか?
- 一緒に働きたいと思う新卒社員はどのような人ですか?
- 入社後に必要となるスキルはありますか?
④企業への思い
企業への思いに関する質問は、企業の魅力について理解を深めることができる質問です。質問として、主に下記のようなものが挙げられます。
<質問リスト>
- 入社を決めた理由を教えてください
- 入社前にやりたかったことは実現できていますか?
- 仕事にやりがいを感じる瞬間は何ですか?
- 御社の魅力を感じているビジョンはありますか?
- 御社の未来を考えた際、どのような希望や期待を抱いていますか?
【年次別】座談会でアピールしたい人向け質問例

次に、座談会でアピールしたい人向けの質問例を年次別に紹介します。年齢や役職によって、効果的な質問は変わるため、それぞれ把握しておきましょう。
- 若手社員
- 中堅社員
- 管理職
①若手社員
若手社員には、選考対策や新入社員時代のエピソードを質問することがおすすめです。年齢が近く、就活経験から時間が経っていない若手社員には「就活の先輩」感覚で質問するとよいでしょう。
<質問リスト>
- 学生時代に行っていた選考対策はありますか?
- OG・OB訪問は行いましたか?
- 新入社員の時、辛かったことをどう乗り越えましたか?
- 新入社員の時から活躍するために意識していたことはありますか?
- 仕事をする中で、自分の成長を感じた瞬間を教えてください
②中堅社員
中堅社員は企業に一定の在籍期間があるため、業務の全体像や人間関係を把握しているでしょう。そのため、入社後のイメージがつきやすい質問がおすすめです。
<質問リスト>
- 新入社員に求める能力はありますか?
- 御社の入社に至るまでの経緯を教えてください
- 自己成長のために行っていることはありますか?
- 後輩にどのような指導を行っていますか?
- 今後のキャリア展望がありましたら教えてください
③管理職
管理職には、将来のキャリアビジョンを描くことができる質問がおすすめです。管理職は選考の面接官になる可能性もあるため、入社への意欲を示せるような質問を投げかけましょう。
<質問リスト>
- 新入社員に期待していることは何ですか?
- マネジメントをする中で気をつけていることはありますか?
- 部下や組織のメンバーを育成するために、どのようなサポートをしていますか?
- 活躍している部下の特徴があれば教えてください
- これまでで1番誇りを感じている仕事は何ですか?
【職種別】座談会でアピールしたい人向け質問例

次に、座談会でアピールしたい人向けの質問例を職種別に紹介します。
- 営業職
- 企画職
- 研究職
- 事務職
- 販売・サービス職
- エンジニア職
①営業職
営業職の座談会では、売上に直接貢献できる仕事ならではのやりがいに関する質問がおすすめです。仕事の中で心がけていることや、業務の改善に関する質問をしてみましょう。
<質問リスト>
- 商品やサービスをアピールする際に意識していることはありますか?
- 顧客と交渉する中で大切にしていることはありますか?
- 営業成績を向上させるために、何か取り組んでいることはありますか?
- ノルマが達成できなかった場合、どのように改善しますか?
- 営業する中でどのような対応力が求められますか?
②企画職
マーケティングや商品開発などの企画職では、チームとの連携に関する質問がおすすめです。
<質問リスト>
- 他部署と連携を図る上で大切にしていることは何ですか?
- 顧客のニーズを形にするために必要な能力はありますか?
- 企画を実現するために、どのようにチームと協力を図っていますか?
- 企画やプロジェクトが進まない場合、どのように対処していますか?
- 企画職に配属される新人社員の特徴はありますか?
③研究職
研究職は、仕事に必要な専門知識や忍耐力を高める方法がわかる質問がおすすめです。
<質問リスト>
- 入社前に身につけておくべき知識や能力はありますか?
- チームで研究をする際、メンバーとどのように協力や情報共有を行っていますか?
- 研究結果を出すために取り組んでいることはありますか?
- 結果が出るまでに時間がかかる場合、モチベーションをどのように保っていますか?
- 研究をする中で面白いと感じるところを教えてください
④事務職
研究職は、他部署との連携に必要なスキルや能力がわかる質問がおすすめです。
<質問リスト>
- 日々の業務において気をつけていることは何ですか?
- 事務職に配属された新入社員はどのような業務をされていますか?
- 部署や組織を効率的に運営するために意識していることはありますか?
- 入社当初大変だったことはありますか?
- 事務職をする中でやりがいを感じる瞬間を教えてください
⑤販売・サービス職
販売・サービス職は、顧客とコミュニケーションを取る上でのポイントがわかる質問がおすすめです。顧客との関わり方や、やりがいに関する質問をしてみましょう。
<質問リスト>
- 顧客のニーズを汲み取る上で注意していることはありますか?
- どのような販売戦略を立てて、顧客とコミュニケーションをとっていますか?
- 顧客から無理難題を言われた時、どのように対応していますか?
- 仕事をする中で嬉しかったことは何ですか?
- 自社の製品やサービスで特に努力している点はありますか?
⑥エンジニア職
システムエンジニアやプログラマーなどのエンジニア職を目指す就活生は、学ぶ意欲を示せる質問がおすすめです。なぜなら、エンジニアは常に新しい知識を学ぶことが特に求められる業界だからです。
<質問リスト>
- 入社前に勉強すべきことはありますか?
- 日々進化するIT技術についていくために、どのようなことをしていますか?
- 未経験でも働くことはできますか?
- ITスキル以外で必要となる力はありますか?
- これまで開発したソフトウェアやシステムを教えてください
座談会のNG質問

最後に、座談会で避けたいNG質問を紹介します。
- 企業のHPに掲載している内容
- 企業説明会で話していた内容
- 社員のプライベート
- 福利厚生や給与条件
①企業のHPに掲載している内容
企業のHPに掲載している内容を質問することは避けましょう。なぜなら、企業研究が不足していると思われる恐れがあるからです。
具体的には「社員数は何名ですか?」「事業内容はなんですか?」などの質問はNGです。この情報は事前にホームページなどで調べておきましょう。
代わりに、ここでしか聞けない質問を心掛けましょう。たとえば「活躍している従業員の特徴」や「将来の展望」など、座談会でしか聞けない質問が理想的です。
②企業説明会で話していた内容
企業説明会で話していた内容に関する質問もNGです。なぜなら「話を聞いていない」という印象を抱かれる可能性があるからです。
ただし「先ほどの企業説明会で〇〇とおっしゃっていましたが、具体的にはどのようなものですか?」など、説明会での説明を深掘りする質問はおすすめです。
このような、説明会の内容をしっかり聞いていたからこそできる質問を取り入れることで、真剣な姿勢と柔軟性をアピールできるでしょう。
③社員のプライベート
座談会では、社員のプライベートに関する質問も避けましょう。踏み込んだ質問は、社員の気分を害す可能性があるからです。
たとえば「休日は何をして過ごしていますか?」という質問は、人によっては不快に思われる可能性があります。また、参加者の中には社員のプライベートに興味がない人もいるかもしれません。
ただし、私的な質問OKと言われた場合のみ聞いても問題ありません。その際は、常識的な範囲で聞くことを心がけましょう。
④福利厚生や給与条件
福利厚生や給与条件が気になることも多いと思いますが、座談会での質問は避けましょう。なぜなら、働くことに消極的だと思われるからです。
確かに、働く上で福利厚生や給与条件は重要です。ただ、座談会では仕事内容や社風に関する質問の方が熱意がある学生だという印象を残しやすくなります。
福利厚生や給与条件が気になる場合は、別の機会に尋ねてみるとよいでしょう。
座談会の質問の注意点4つ

最後に、座談会の質問の注意点を紹介します。
- 事前に質問の流れを確認
- 自分ばかり質問しない
- 姿勢や目線、表情に気をつける
- 簡潔に質問する
①事前に質問の流れを確認
座談会で質問する際、事前に質問の流れを確認することは重要です。なぜなら、流れを把握しておくことで、余裕を持って質問できるからです。
具体的に流れとしては、まず挙手し、指名されたらお礼と挨拶を述べます。その後、自己紹介として大学名と名前を伝え、その後に質問を行います。最後に再度お礼を述べることも大切です。
この流れを把握することで、質問が的確かつ簡潔になり、会話がスムーズに進むでしょう。
②自分ばかり質問しない
座談会において、自分ばかり質問することは避けましょう。自己主張が強すぎると、協調性がないと受け取られかねないからです。
質問は参加者全体に公平でバランスの取れたものであるべきであり、他の学生の視点や経験にも耳を傾けましょう。
積極性は重要ですが、多様な意見や知見を引き出すことも同じくらい重要です。場の空気を把握しながら質問し、有意義な座談会になるよう心がけましょう。
③姿勢や目線、表情に気をつける
座談会での質問において、姿勢や目線、表情に気をつけることは重要です。これらの要素は、相手に対する関心を示し、コミュニケーションを円滑にする役割を果たします。
具体的には、姿勢は自信と真剣さを表し、目線は相手に集中していることを示します。表情は感情や興味を伝え、相手が話す内容に真剣に耳を傾けている様子を表現できるのです。
これらに気をつけることで、座談会はより有意義なものとなるでしょう。
④簡潔に質問する
座談会で質問する際には、簡潔に質問することも重要ですよ。これは、座談会の時間が限られているためです。
あなた以外にも質問したい学生がいるため、時間をかけすぎないように心がけるべきなのです。また、簡潔に質問することで、質問内容が理解しやすくなるメリットもあります。
簡潔に質問するためには、要点を絞って短く話すことが重要です。また、事前にメモをとっておくことも有効な手段となります。
座談会の質問は事前に準備しよう
本記事では、座談会の質問内容や質問する際のポイントについて解説しました。
座談会の質問は、企業について詳しく知るだけでなく、企業との相性を確認したり企業にアピールしたりする貴重な場です。だからこそ、座談会の質問は事前に準備することが求められます。
座談会では、NG質問を避けながら効果的に質問することを心がけましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。