入社式は、企業が新入社員を迎え入れる式典です。入学式では具体的に何を行うのか、また当日に向けてどのような準備をすれば良いのか不安な方もいるでしょう。
そこで本記事では、入社式で必要な持ち物を紹介します。入社式の一般的な流れやマナー、好印象を残すコツなども解説するため、ぜひ参考にしてください。
入社式にはしっかり事前準備をして挑もう!
入社式は社会人としての第一歩なので、しっかりと準備をして挑む必要があります。
企業が入社式を行う主な理由は、新入社員に企業の一員としての自覚を持ってもらうためです。
学生気分が抜けない新入社員もいるため、入社式を通じて責任感と適度な緊張感を持ってもらうことを目的としています。
入社式の身だしなみや言動によっては印象を悪くする恐れがあるため、マナーの把握と事前準備は必須です。
入社式の一般的な流れを解説

入社式では具体的に何をするのか、不安に感じている方もいるでしょう。入社式の一般的な流れは以下の6つです。
- 社長挨拶・祝辞
- 入社辞令授与
- 新卒社員による答辞
- 記念写真撮影
- オリエンテーション
- 懇親会
①社長挨拶・祝辞
社長挨拶・祝辞では、企業の代表である社長からの挨拶があります。新入社員側はとくに緊張する場面はありませんが、話に集中するようにしましょう。
話す内容は社長によって異なりますが、会社の経営方針や信念、企業の将来像などに触れる社長が多いでしょう。
新入社員へのエールや、新入社員に何を求めるのかを話すケースもあるため、しっかりと心に留めておいてください。
②入社辞令授与
入社辞令授与とは、企業の一員となったことを証明する書類の授与です。入社辞令は一般的に企業の代表である社長から手渡されます。
入社辞令授与は、1人ずつ名前を呼ばれて社長から直接受け取る場合と、代表者がまとめて受け取る場合の2パターンがあります。
入社辞令は両手で丁寧に受け取り、受け取った後も大切に取り扱いましょう。また、入社辞令を受け取る際は自然な笑顔を心掛けてください。
③新卒社員による答辞
新入社員が社長や既存の社員に対して、自分の思いを伝えます。入社式の開催に対する感謝、入社に対する喜び、社会人になる決意表明などを盛り込むのが一般的です。
企業の方針や新入社員の人数にもよりますが、一般的には新入社員の代表1名が答辞を行います。
代表に選ばれた場合は事前に通知があり、原稿を考える時間が与えられます。
④記念写真撮影
入社を記念して写真撮影が行われます。入社式の参加者全員での集合写真の他、親友社員のみや経営層と新入社員など、複数のパターンで記念写真を撮影するケースもあります。
撮影した記念写真は社内報や企業のホームページなどに掲載される可能性もあるため、肩の力を抜いて自然な笑顔を心掛けましょう。
⑤オリエンテーション
オリエンテーションでは、社員として働く上での重要なことを先輩社員から学びます。一般的には以下のような内容となります。
- 業務内容
- 今後の研修について
- 福利厚生の説明
- ビジネスマナー
- 翌日からの出社方法 など
仕事を始める上で必要不可欠な内容ばかりなので、重要だと思ったところはメモを取ることをおすすめします。
もし分からないことがあった場合は、その場で質問して解決しておく必要があります。
⑥懇親会
入社式の後には、懇親会が開かれるのが一般的です。経営層や先輩社員たちと食事をして親睦を深めます。
同期入社の仲間はもちろん、先輩社員とも積極的に交流することをおすすめします。仕事はすべて先輩社員から教わることになるためです。
翌日出社した際に自然に挨拶できるように、懇親会ではできる限り先輩社員に話しかけておきましょう。
懇親会は和やかな雰囲気で行われますが、あくまでもビジネスの場であることを忘れないようにしてください。
入社式までに行うべき事前準備3つ

当時の代表者に選ばれなくても、入社式に参加するにあたっては事前準備が必要となります。入社式までに行うべき事前準備は以下の3つです。
- 会場・開始時間の確認
- 持ち物・服装の準備
- 自己紹介を考えておく
①会場・開始時間の確認
入社式に参加するにあたって、会場・開始時間の確認は必ず行いましょう。勘違いによって当日別会場に行ってしまったり、遅刻することを避けるためです。
大規模な企業では会社で入社式を行わず、別会場を用意している場合があります。一度も行ったことがない会場に、入社式当日に初めて行くのは不安なものです。
電車の遅延や渋滞の可能性を考慮し、30分前には会場に到着することを想定して行動しましょう。
②持ち物・服装の準備
入社式の数日前までに、持ち物・服装の準備を済ませておきましょう。
入社式に参加するにあたって、企業側から必要な持ち物を指示されるケースがあります。また、入社式ではさまざまな手続きを行う場合があり、身分証明書や印鑑は必須です。
入社式の服装は、原則としてリクルートスーツを着用します。服装に関するマナーや注意点は、就活時とほぼ同じです。
③自己紹介を考えておく
入社式当日までに、簡単な自己紹介を考えておきましょう。入社式では、新入社員一人ひとりに自己紹介を求めるケースがあるためです。
自己紹介は分かりやすく簡潔に済ませることを意識しましょう。時間にすると1~2分程度が目安となります。
はじめに出身大学・学部と氏名を述べたら、簡単に自己PRをして、最後に今後の抱負を述べるのがおすすめです。しっかりと前を向き、ハキハキと話すことを意識しましょう。
入社式で必要な持ち物6つ

入社式では、企業から持ち物を指定されるケースがあります。また、とくに連絡がなくても以下の6つの持ち物が必要です。
- 提出書類
- 身分証明書
- 印鑑
- メモ帳
- A4サイズのクリアファイル
- 名刺入れ
①提出書類
入社式の持ち物の中でとくに重要なのは、企業側に提出する書類です。多くの会社では以下のような書類が必要となります。
- 年金手帳
- 雇用保険被保険者証
- 給与振込先の届書
- 源泉徴収票
他にも入社誓約書、雇用契約書、健康診断書などが必要となるケースもあります。
提出書類の中には、第三者に記入してもらうものや発行までに時間がかかるものもあるため、できるだけ早めに準備しておきましょう。
②身分証明書
入社式では、身分確認や入社手続きのために身分証明書が必要となるケースがあります。
ここでいう身分証明書とは、普段身分確認のために用いる運転免許証や保険証などの類ではありません。
身分証明書とは、破産者名簿に記載がないことや後見の登記の通知を受けていないことを証明する書類です。身分証明書は本籍のある市区町村役場で取得できます。
③印鑑
入社手続きの際に印鑑が必要となるケースがあるため必ず持参しましょう。主に給与を振り込むための口座を申請する場合に使用します。
入社式に持参する印鑑は、実印ではなく認印でも問題ありません。ただし、正式な書類にシャチハタを使用するのはNGです。
実印と認印の違いが分からない方もいるのではないでしょうか。実印は役所に印鑑登録をしている印鑑のことで、認印(みとめいん)印鑑登録をしていないものを指します。
④メモ帳
入社式では、重要事項を書き留めるためのメモ帳を持参しましょう。入社式でメモ帳が必要となるのは、主にオリエンテーションの時間です。
オリエンテーションでは、社員として働く上で重要なことに関して説明があります。全ての内容を覚えるのは難しいため、とくに重要だと思った点はメモしておきましょう。
メモを取るための筆記用具も必須です。入社式では書類に記入する機会もあるため、黒のボールペンを持っていくのが無難でしょう。
⑤A4サイズのクリアファイル
入社式では、A4サイズのクリアファイルを持っていくと便利です。入社式ではさまざまな書類や資料を配布されます。
企業から配布された書類や資料をそのままカバンに入れると、折り曲がったり汚れたりする可能性があります。そこで活躍してくれるのがクリアファイルです。
また、A4サイズのクリアファイルを折り曲げずに入れられるカバンを持参しましょう。就活中に使用していたものでも問題ありません。
⑥名刺入れ
名刺入れは社会人としての必須アイテムです。入社式当日から誰かと名刺を交換する機会があるかもしれません。
そのため、名刺入れは入社式までに購入して当日も持参することをおすすめします。
名刺入れはスーツやネクタイと同様に、「相手に見られるアイテム」です。社会人にふさわしく、相手に失礼にあたらない色やデザインを選ぶ必要があります。
ビジネス用の名刺入れは、スーツの色によく合う黒色や茶色などのダークカラーが無難です。
入社式で持っておくと便利なもの4つ

入社式に必須ではないものの、持っておくと便利なものは以下の4つです。
- エコバッグ・サブバッグ
- 折り畳み傘
- 小型ミラー
- エチケットアイテム
①エコバッグ・サブバッグ
持っておくと便利なアイテムの1つ目は、エコバッグ・サブバッグです。A4サイズの書類が入るものをおすすめします。
入社式では、大量の書類や資料を配布されるケースがあります。想定以上の量を配布された場合、カバンに入りきらないことがあるかもしれません。
そんな時にエコバッグ・サブバッグを持っていると便利です。荷物にならないようにコンパクトに折り畳めるものを推奨します。
②折り畳み傘
持っておくと便利なアイテムの2つ目は、折り畳み傘です。入社式では重要な書類や資料を配布されるため、雨に濡れてしまったら困ります。
入社式前日や当日朝に天気予報を確認し、雨予報が出てている場合はぜひ持っていきましょう。
入社式が起こなわれる春は天気が不安定なため、突然雨が降り出してくる可能性があります。降水確率が0%の場合は不要ですが、少しでも雨が降る可能性がある場合は持っていったほうが安心です。
③小型ミラー
持っておくと便利なアイテムの3つ目は、小型ミラーです。小型ミラーは身だしなみを確認する時に役立ちます。
入社式の会場に到着するまでに、服や髪の毛が乱れてしまうことがあるかもしれません。小型ミラーを持参すると、身だしなみをサッと確認できて便利です。
身だしなみは会場のトイレでも確認できますが、時間がなかったり混んでいて利用できなかったりする可能性もゼロではありません。
④エチケットアイテム
持っておくと便利なアイテムの4つ目は、ハンカチやティッシュなどのエチケットアイテムです。
エチケットアイテムは社会人としての必須アイテムなので、持ち歩く習慣をつけておきましょう。
ハンカチは手を洗った後に必要ですし、カバンや服に着いた汚れを落とすなどの使い方もできます。ティッシュは鼻をかんだりメイクを直したりする際に必要です。
他にも手を消毒するためのウェットティッシュや、万が一の事態に備えて常備薬などを持参するのも良いでしょう。
入社式における基本的なマナー3つ

持ち物を忘れずに準備しても、入社式当日のマナーがなっていなければ意味がありません。入社式における基本的なマナーは以下の3つです。
- 時間に遅れないようにする
- 入社辞令書の受け取り方を確認する
- 社会人の自覚をもって行動する
①時間に遅れないようにする
時間に遅れないようにすることは社会人としての最低限のマナーです。正当な理由なしに入社式当日から遅刻すると、悪い印象を与えてしまうでしょう。
行き慣れていないルートは迷いやすく、また電車の混雑や渋滞に巻き込まれた際に別ルートを探すのも困難です。
不安な場合は、入社式前日までに実際の同じルートを通ってシミュレーションしておきましょう。
入社式前日は早めに就寝し、複数の目覚まし時計をセットしておくと安心です。開始時間の30分前までに会場に到着するように、逆算して自宅を出発してください。
②入社辞令書の受け取り方を確認する
自分が入社辞令書を受け取ることになった場合は、入社辞令書の受け取り方を確認しておきます。入社辞令書の受け取り方は以下の通りです。
- 名前を呼ばれたら返事をして立ち上がる
- 発令者の前まで向かう
- 2歩分開けた前で立ち止まり、1礼する
- 発令者が入社辞令書を読み終わり、授与されるタイミングになったら1歩前に進む
- 片手ずつ入社辞令書を持ち、1礼する
- 2歩後ろに下がり、回れ右をしてから自分の席に戻る
- 静かに着席する
入社辞令書の受け取る際は、両手で受け取るのがマナーです。ただし、いきなり両手で受け取るのではなく、片手ずつ入社辞令書を持つようにします。
③社会人の自覚をもって行動する
入社式では社会人の自覚をもって行動しましょう。学生気分で先輩社員に絡むのはやめましょう。
最も気持ちが緩みやすいのは、入社式後の懇親会です。入社式の緊張感のある雰囲気とは異なり、懇親会は和やかな雰囲気で行われるケースがあります。
ですが、懇親式はあくまでもビジネスの場です。先輩社員に対して失礼な態度を取らないように注意しましょう。
もちろん同期社員に失礼な態度を取るのもNGです。同級生だからといって、ビジネスの場で友達感覚で話しかけるのは避けてください。
入社式で好印象を残すコツ3つ

入社式の態度や言動は、経営層や先輩社員からチェックされています。入社式の態度や言動次第で、良い印象にも悪い印象にもなります。入社式で好印象を残すコツは以下の3つです。
- 常に笑顔を意識する
- 身だしなみには気を付ける
- 積極的に交流する
①常に笑顔を意識する
入社式では常に笑顔を意識してください。初対面の人に好印象を持ってもらうために笑顔は欠かせません。
笑顔がないと近寄りにくい印象を与え、円滑に人間関係を築くことが困難です。場合によっては暗い印象や不機嫌な印象を与えてしまいます。
ただし、笑いすぎるとふざけていると誤解される可能性があります。口は開けずに軽く口角を上げると自然な笑顔になるため、その笑顔をキープしましょう。
②身だしなみには気を付ける
入社式で好印象を残すために、身だしなみに気を配りましょう。身だしなみを整えることは社会人としての最低限のマナーです。
服装や髪型に気を配るだけで、清潔感が出て好印象を持たれやすくなります。服装や髪型のマナーは、基本的には就活時と同様です。
新入社員にはフレッシュさを求められるため、意識してネクタイの色を選んでみると良いかもしれません。
③積極的に交流する
入社式後に行われる懇親会では、同期入社の仲間や先輩社員と積極的に交流しましょう。
懇親会は、社員同士の親睦を深めるために開催されています。翌日からともに働く同期社員や先輩社員と交流できる貴重なチャンスです。
自分から話しかけるのが苦手な方もいると思いますが、緊張しているのはどの新入社員も同じです。ぜひ勇気を出して積極的に声をかけてみてください。
入社式は事前に持ち物を確認しておこう!
入社式は社会人としての第一歩なので、忘れ物や遅刻があってはいけません。事前に持ち物をよく確認し、忘れ物がないように注意してください。
本記事を参考に準備を進め、一生の思い出になるような入社式にしましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。