会社の強みについて事前に調査しておらず、面接で上手に回答できなかった経験がある人もいるのではないでしょうか。
本記事では、なぜ自分の会社の強みを聞かれるのかと強みを探す方法、質問された際の回答の仕方について例文を用いて解説します。
まだ、会社の強みを見つけられていない人や思いつかなくて悩んでいる人は、本記事を参考にしてみてください。
会社の強みを知るべき理由2つ
面接の前に、必ず会社の強みを事前に調べておいた方が良いでしょう。主な理由としては、以下の2点が挙げられます。
①自分のキャリア選択に繋がる
前もって調べておくことで、自分自身のキャリア選択につながるメリットがあります。
自分が受ける会社をなんとなくでたくさん選んでしまう人もいますが、そのように選んでいては内定をもらって入社しても、会社と合わない可能性が出てくるでしょう。
また、他業種・同業種ともに自分が受ける会社と比べられるので、自分が本当に受けたい会社なのか判断した上で受けられます。
将来的に会社にあわないといった事態にもなりにくくなるでしょう。
②面接で熱意が伝わりやすい
強みについて面接で話せれば「本当にこの会社に入社したい」という熱い気持ちをアピールできます。
他の会社との違いを知るためには、受ける会社についてしっかり調査しなければいけません。
例えば、同業種と比較して売上がどのように違うのかや、特別な取り組みをしているのかなどが調査項目として挙げられます。
他の質問の回答に対しても応用できるようにため、事前に調べておいて損はないでしょう。
企業が面接で企業の強みを聞く意図2つ

面接によっては「自分の会社の強みは何か」と質問してくる場合があります。企業が強みは何かと質問してくる意図としては、主に以下の2点が考えられます。
①企業への理解度を測るため
企業としては、面接で自分の企業に対してどの程度理解しているのか把握するために聞く場合もあります。
しっかり理解した上で面接に臨む人は、それなりに企業や業界について調査した上で面接に来ていますので、採用後のミスマッチも防ぎやすいです。
②志望度を測るため
企業の強みを聞くことで、面接を受ける人がどの程度自分の企業に熱意を持って受けてくれているのかがわかります。
企業としては、志望度の低い人より高い人を取りたいのは当然のことと言えるでしょう。
強みを知るには、企業について調査する必要がありますし、少なくても魅力を感じたから受けたと捉えられます。
そのため、どの程度の志望度なのか見極めるための判断材料の1つとして聞かれる可能性もあるでしょう。
会社の強みの見つけ方7つ

会社の強みについて事前に調べておくことの重要さは理解できても、実際にどのような手段を用いて見つければ良いのかわからないという人もいるでしょう。
主な見つけ方としては、以下の7つがあります。
①企業のホームページを見る
まず手始めに、企業のホームページを見ましょう。現在は、多くの企業が自社のホームページを持っていますので、簡単に調べられます。
特に、経営状況や直近の業績などを調べると、企業がどのように成長してきたのかもわかるでしょう。
また、事前に調査しておくことで年々業績不振になっている企業の場合、本当に受けるべきなのか応募の前に判断できます。
強みを調べるだけに限らず、ホームページは事前に確認しておくのがおすすめです。
②OB・OGを訪問
自分だけで企業について調べるのには限界があります。そこで取り入れるのが、OB・OG訪問です。
ホームページだけで調べようとすると、自分が知りたいことが記載されていなかったり、そもそもホームページがない企業もあるかも知れません。
特に、実際に企業で働いている人が自分の企業に対して思っていることはホームページに記載されていない場合が多いです。
もし、自分が受ける企業のOB・OGに話を聞く機会があった場合は、企業について質問してみるのも1つの手です。
③企業説明会に参加
2つ目のOB・OG訪問に合わせて、自分が受ける企業の説明会に参加しましょう。企業説明会では自分が企業について確認せずとも、働いている人が細かく説明してくれます。
そのため、企業側と受験者側で強みについての認識ズレを防ぐことが可能です。
また、企業説明会では実際に働いている人と話せる機会を設けている場合もあるので、説明以外に自分の疑問に思っている点を聞ける可能性もあるでしょう。
④インターンをする
インターンでは資料からでは確認できない、会社の内部について体験することが可能です。
また、インターンでは実際に勤務している人と距離も近くなるので、自然と企業について質問しやすくなるでしょう。
場合によっては質問できる機会を設けてくれていることもあるので、企業説明会よりも自分の疑問を解決しやすいです。
実際に体験してみることでしかわからない点も多いので、インターンがある場合は積極的に参加しましょう。
⑤書籍を読む
書籍の調査は、業界についてより細かいことを調べる際に大いに役立ちます。
書籍での企業分析の仕方としては、業界の強みを知った上で自分が受ける企業はどうなのか調査するのがおすすめです。
自分が受ける会社の業界について知らないと、本当に強みなのか判断もできません。
もちろん、まだ自分が受けたい業界が定まっていない人にも、書籍で業界について調べる方法は向いています。
⑥新聞を読む
新聞を見ることで、企業の強みと業界の動向を調べられます。もしかすると企業の規模によっては新聞に載らない場合もあるでしょう。
しかし、業界の動向であれば大きな話題であれば載っている可能性は高いですし、その情報をもとに受ける企業で取り組んでいる対策と比較することも可能です。
書籍だと細かく調べられるものの、業界についての直近の情報を仕入れるのはなかなか難しいので、新聞の情報と合わせることで、業界についてより詳しくなれるでしょう。
⑦SWOT分析をする
SWOT分析を用いて企業分析すると、内部・外部の両方の強みと弱みを理解できます。
例えば商品を販売している企業の場合、開発力に優れている強みがあったり同業種の商品よりも価格が高いなどの弱みがあったりします。
これが内部環境に関する強みと弱みになります。このようにSWOT分析を利用すれば内部環境と外部環境の強みと弱みを洗い出せるので、漏れがなく企業について調査できるでしょう。
会社の強みの回答例文5つ

会社の強みについて考える際は、さまざまな角度から他者にはない強みを見つけて回答することが必要です。イメージが湧きにくい人もいるかと思いますので、例文を5つ紹介します。
①業績
私は御社の強みを業界の中で1番信頼されていることだと考えています。商品をたくさん売るためには、もちろん商品そのものが良いものでなければいけません。ですが、私は良い商品を作ることよりも顧客の信頼を勝ち取ることの方が難しいと考えています。なぜなら、信頼してもらうためには顧客の声を聞く必要があり、自社からの一方通行では解決できない問題だからです。業界の中で信頼されるには、商品やサービスを含め、多方面に力を注げている企業は御社以外ないと思いました。 |
業績をもとに回答する場合は、事実にプラスしてどのようにしてその実績を得られたのか考えることが重要です。
例えば例文のように、業界ナンバーワンになるためにどのような企業努力をしていたのか調査できると、より詳しく強みについて回答できるでしょう。
②商品
私は、御社の商品の〇〇が強みであると考えています。〇〇は同業種の商品と比較しても質や価格が優れています。また、商品の使いやすさにも顧客から高い評価があり、とても信頼されている商品だと考えています。私自身も御社の〇〇を普段から使用しておりまして、使いやすさを実感しております。今後も使い続けたい商品です。このように私と同様に商品の質、価格、使いやすさのバランスが良い商品だからこそ使い続けている人は多いでしょう。実際に使用して実感できていることからも、この点が強みだと私は確信しています。 |
商品をもとに回答する場合は、他の人と回答が被ってしまうリスクが少々高いです。
例文のように、商品を実際に利用しているなどのエピソードも話すことで、他の人とは違った視点から回答できるでしょう。
③サービス
私は、商品を24時間以内に届けられる点が御社の強みだと考えています。商品の購入者の中には「できるだけ早く届けてほしい」や「いますぐ利用したい」と考える人も多いでしょう。しかし24時間以内に商品を届けるためには、すぐに発送できる体制を整えたり、どこでも24時間以内に届けられるように発送拠点をさまざまな地域に配備するなど、簡単にできることではありません。御社が長年地道に活動拠点を広げられたからこそのサービスであり、他の企業では同じことは出来ないのではないかという点から、御社の強みだと考えております。 |
サービスの良さだけを説明するのではなく、これまでそのサービスを展開するまでにどのような企業努力をしてきたのか調査できている点がポイントです。
④技術
私は御社の強みを、商品生産の迅速性だと思います。先日のインターンシップでは、御社は〇〇技術を駆使して生産効率を向上させていると伺いました。その際に私は、多くの商品を素早く生産し、幅広い顧客層に提供できていることが、御社がこの業界で活躍し続けられている大きな要因だと感じています。他社では御社と同じように生産し続けられないという点を考慮した上で、私は御社の生産スピードが優れている点が強みだと思いました。 |
技術についての説明だけでなく、インターンシップに参加していることもさりげなく伝えることで、相手に志望度が高いことを伝えられます。
⑤社内制度
私は、テレワーク制度を採用し会社以外でも仕事をできる環境が整っている点が御社の強みだと考えています。IT業界などではテレワーク制度の導入が一般的になりつつありますが、御社のような〇〇業界ではテレワーク制度を導入している企業はないと、企業説明会に参加させていただいた際に伺いました。御社は少人数で仕事を回していることも伺っており、会社だけでなく他の環境でも仕事ができるようにしておくことで、天候状況などで出社できない状況になってしまったとしても仕事が遅れることを防げます。また、通勤時間もカットできるため、時間も確保しやすくなることからワークライフバランスの向上も図れます。このような点を考慮し、私は御社のテレワーク制度は強みであると考えています。 |
社内制度だけでなく、少人数で仕事を回している点にも触れているため、業界と会社についてしっかり分析していることを1つの質問の回答でアピールできます。
会社の強みで避けるべき回答3つ

会社の強みを見つけることは重要ですが、他の会社にない点であればなんでも良いわけではありません。回答として避けるべき内容もありますので、以下3点を確認しておきましょう。
①他企業にも当てはまる回答
他の企業や業種にも当てはまる強みを利用するのはやめておきましょう。会社の強みとは、他の会社と比較して優れている点のことを指します。
そのため、他の会社や業界にも言えることである時点で強みとは言えません。
もし、他の企業や業界にも言えることを強みとして挙げてしまうと、企業分析をしっかりしていないことがバレて、良い評価を得られなくなってしまいます。
②昔の情報を使用した回答
会社の強みを聞かれた際に、古い情報を利用して回答してしまうのも良くありません。
しっかり事前に調査できていれば防げることのため、新しい情報を使用していないと手を抜いているのではないかと判断されるでしょう。
対策としては、調べた情報がいつのものなのか確認することが大事です。例えば、業績を調べる場合はいつのデータなのか見ることで、古い情報を使用せずに済みます。
調べる情報は内容だけでなく、必ず掲載日など隅まで見るようにしましょう。
③ネットの情報をそのまま引用した回答
ネットに公開されている情報をそのまま回答してしまうと、事前調査をしていないことがバレてしまう可能性があります。
ネットに公開されている情報は誰でも見ることが可能なため、面接官も見ている可能性があります。そのまま引用してしまうと、その回答は自分の回答とは言えません。
ネットの情報をもとに強みを考えること自体は問題ありませんが、質問された際は、必ず情報をもとに自分の言葉に直して回答するようにしましょう。
会社の強みを知って就活を有利に進めよう!
面接で他の応募者と違う点をアピールするためにも、企業分析をして会社の強みを知ることはとても重要です。
自分が受ける会社の強みを調べられていない人は、ぜひ本記事を参考にして企業分析から始めてみてください。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。