パチンコメーカーとは、パチンコに使われる台を販売する企業を指す言葉です。しかし、業界の今後の動きや職種がわからず、どう対策すればよいか悩んでしまう方もいるでしょう。
本記事では、パチンコメーカーの特徴や将来的な業界の動き、職種や求められる人の特色について解説します。
企業の具体例も紹介するので、情報収集をしたい方はぜひ参考にしてみてください。
パチンコメーカーとは?業界の概要から解説
パチンコメーカーとは、パチンコ台の製造や販売を行う企業を指す言葉です。実際にパチンコホールを運営する会社とは異なるため、分けて考える必要があります。
メーカー会社には、新しいパチンコ台の企画をしたり、娯楽性を高い構造を考え製品化したりするのが特徴です。
顧客の視点に立ってより楽しませられるよう、より適した製品の製造を追求していくことも求められます。
アニメ作品とコラボした作品を生み出す機会が多いのもポイントです。
パチンコ業界の主要な動向3選

業界の動向を探れば、課題への対応策を回答しやすくなるのがメリットです。ここでは、3つの事柄に分けて今後の動きを解説します。
- パチンコ需要の縮小
- オンラインパチンコの普及
- カジノ法案可決による今後の影響
①パチンコ需要の縮小
今後の動向として、パチンコに対する需要が縮小していくことが考えられます。スマートパチスロの業績は上がっていますが、設置台数や事業所の数は減少傾向です。
コロナ禍によって減った顧客の数が、コロナ禍前と同等には回復していないことや、パチンコで利益を得たい顧客が減ったことが背景となり、需要が減っています。
また、メーカー会社の場合は材料となる部品の価格が値上がりしていることから、利益を出しづらくなっているのもポイントです。
②オンラインパチンコの普及
業界では、オンラインパチンコの普及が進む動きも出てきています。
以前、遠隔操作にて遊技機でプレイできるオンラインシステムなどのサービスが展開されたものの、景品との交換が不可能なため、人気が伸び悩んだこともありました。
しかし現在は、パチンコ業界以外の業界でもITを活用した新規事業を展開する流れがあり、オンラインパチンコの環境を整備し、売り上げを伸ばせる可能性があります。
法で定められたルールを守りつつ、新規製品を開発することが求められるのが特徴です。
③カジノ法案可決による今後の影響

カジノ法案が可決されたことにより、ギャンブルに対するルールが厳しくなり、パチンコ業界においてもより射幸性を煽りにくくなることが想定されます。
カジノとパチンコでは、顧客の層が異なるため顧客を奪われるリスクは低くなります。
しかし、カジノ法案によってギャンブル依存症対策を考える動きや、演出や設定に対する制限が増えるリスクも。
また、カジノはオンラインで遊べるものが増えてきているのもポイントです。パチンコよりも手軽に遊べる形式のカジノに顧客が流れてしまわないよう、独自の対策が必要になります。
パチンコメーカーの主な職種4選

メーカー会社が採用している職種をチェックすれば、どんな業務に携わる機会があるのかイメージしやすくなります。主な職種は、以下の4つです。
- 企画
- 営業
- 開発
- ライセンス
①企画
企画職では、より顧客の増加が見込める新しいパチンコ台を生み出すためにどんな要素を取り入れるべきか提案する仕事を行います。
顧客から評判を得られる、良い製品を企画するためには、事前にどんな製品が求められているか、トレンドの機能は何かなどの情報を収集し、分析する必要があるのも特徴です。
わかりやすく提案するプレゼン能力や、さまざまな視点から適した提案を考えられるスキルが必要になります。
②営業
営業職は、パチンコホールを運営している店舗に向け、新しい商品を設置してもらえるよう、宣伝を行う仕事を担当します。
一台ずつ販売していくケースよりも、数台から数十台をまとめて販売するケースが多いのが特徴。一度の営業で大きな利益が生み出される分、責任感も問われやすくなります。
また、試作品の機能性を説明する機会も多く、顧客の疑問に適切に答えられる対応力も必要になるのがポイントです。
③開発

開発職は、企画職が打ち出した提案に対して、製品化工程を考え、製造を担当する職種です。
指定された機能性を作るには構造やシステムを用いればよいのか、技術面やコスト面も考えながら製品化するため、専門性が高い仕事となっています。
また、企画に実現が難しい要素が含まれている場合は、現場で改善案を考えて対応していくこともあるのが特徴です。
顧客の視点も忘れず、適した方法で製造を進められるスキルが必要になります。
④ライセンス
ライセンス職は、製品化をする際に用いられるキャラクターや人物のライセンスを取得し、人気が出るタイトルを組み込んだ作品を創れるように働きかける役割があります。
アニメや漫画作品とコラボした遊技機は、実際の作品の有名なシーンなどを取り入れることで、新しい顧客を開拓しやすくなるのがメリットです。
しっかりとルールを守った上で、ライセンスの許可を取るために法律の知識を増やす必要もあります。
製品化した後も、販売時に法律を逸脱しないように管理する役割も求められるのが特徴です。
パチンコメーカーに求められる人の特徴3選

パチンコメーカーに勤める際に求められる人材の特徴を知れば、自分に適性があるかどうかチェックできます。企業で活躍できる人材の特色は、以下の3つです。
- パチンコに対して強い熱意がある
- コミュニケーションの能力が高い
- 創造性に長けている
①パチンコに対して強い熱意がある
パチンコに対して熱意を強く持っている人は、顧客のニーズを理解した上で業務に臨みやすいのが強みです。
パチンコに親しんだ経験があれば、どんな演出で娯楽性を高めることができるかアイディアを思い浮かべやすくなります。
業務に対するモチベーションを維持しながら、熱心に取り組む姿勢があることを伝えれば、仕事への貢献力が期待され、高評価を得られるのがポイントです。
具体的なエピソードを添えて説明できるのも有利に働きます。
②コミュニケーションの能力が高い
コミュニケーション能力が高い人は、店舗に対して製品に魅力を感じさせる宣伝ができるため、メーカー会社で活躍しやすくなります。
相手がどんな製品を求めているか分析し、最適な提案ができるスキルがあれば、大口の契約も締結できますよ。
また、チームで製品化を進める際にも、状況に応じた行動を取れるため、より効率よく成果を生み出せるのが特徴です。
営業で得た情報をわかりやすく共有するスキルがあれば、ニーズに合った製品開発も進みます。
③創造性に長けている

創造性があり、新しいアイディアを生み出せる人材は、目新しさを備えた製品の開発に貢献できます。これまでの製品と同じようなものを作り出しても、顧客には高揚感を与えられません。
新しい技術に対する理解力と、斬新な発想を取り入れられる柔軟さを備えていれば、顧客の心を掴む製品を開発しやすくなります。
これまでの観点に囚われすぎずに、変わった発想で事態を改善した経験がある場合は、積極的に紹介して創造性があることを強調しましょう。
パチンコメーカーの代表的な企業3選

企業の代表的な例を確認すれば、事業規模や手掛けているプロジェクトを比較しやすくなるのが利点です。ここでは、3つの有名企業について紹介します。
- 三共
- 三洋物産
- サミー
①三共
企業名 | 株式会社三共 |
設立年月日 | 1966年4月 |
売上高 | 1,572億円 |
事業内容 | ・遊技機の製造や販売 ・店舗の設計や内装 ・補給装置や周辺機器の製造や販売 |
従業員数(連結) | 877名 |
三共は、1980年にフィーバーと呼ばれるパチンコを製造したことで知られる、歴史ある企業です。福利厚生として東京に社員寮を設置していて、人材育成施設も所持しています。
今後は新規IP機種を投入するほか看板タイトルにも力を入れ、スマートパチスロ機に積極的に注力することを発表しているのも特徴です。
②三洋物産
企業名 | 株式会社三洋物産 |
設立年月日 | 1968年7月 |
売上高 | 1395億円(2021年12月) |
事業内容 | 遊技機の開発や製造 |
従業員数(連結) | 621名 |
三洋物産は、三洋販売・サンスリー・三洋商事と共にSANYOグループに所属するメーカー会社です。
グループ会社ではパチンコ作品をグッズ化した製品を販売するSANYO-MARTの運営も行われています。
名古屋を主な拠点としており、企画・ソフトウェアの設計・電子部品や構造の設計・映像やサウンドのディレクションなどを担当しているのが特徴です。
③サミー
企業名 | サミー株式会社 |
設立年月日 | 1975年11月1日 |
売上高 | 877億円 |
事業内容 | パチンコ・回胴式・じやん球・アレンジボール遊技機の開発や製造販売 |
従業員数(連結) | 832名 |
サミーは、パチンコやパチスロのほかにポーカーやJANQというキャラクタープロジェクトも展開している会社です。
セガサミーグループに所属していて、オンラインでカスタマーサポートのサービスを設けることで品質の向上につなげています。
今後の戦略として、スマートパチスロの人気タイトルや新作を積極的に製造することを掲げているのも特徴です。
業界分析を通してパチンコメーカーの志望理由を明確にしよう
業界分析を行って、パチンコメーカーを志す理由を明確化しましょう。
今後の動向として、パチンコメーカーはオンライン機が普及していき、カジノ法案が通ることへの対策が必要になることが予想されます。
会社の将来に貢献できる人材であることを主張して、自身を採用する利点を強調しましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。