保健師の仕事に興味を持っている学生も多いのではないでしょうか。保健師は病気予防の専門家で、とてもやりがいのある仕事です。
しかし、「具体的な仕事内容がわからない…」「自分に向いてるのかな…?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、保健師の仕事内容や必要な資格、向いている人の特徴について詳しく解説します。ぜひ参考にしてくださいね。
保健師とは病気予防のスペシャリスト

保健師は予防のスペシャリストです。健康を保てるよう、保健指導や検診、健康相談などを通じて人々をサポートします。
ここでは、保健師の主な勤務先を平均年収を紹介します。
- 勤務先
- 平均年収
①勤務先
保健師の主な勤務先には、各自治体の保健所、保健センター、一般企業や学校、病院などがあります。
保健師の名称は勤務場所によって異なりますのでそれぞれ紹介します。
- 各自治体の保健所・保健センター勤務→行政保健師
- 一般企業の保健室・医務室勤務→産業保健師
- 学校勤務→学校保健師
- 病院勤務→病院保健師
②平均年収
保健師の平均年収は勤務先によって異なります。
以下、保健師の種類ごとの平均年収をまとめました。参考にしてください。
- 行政保健師:500~600万円程度
- 産業保健師:300~600万円程度
- 学校保健師:400~450万円程度
- 病院保健師:300~450万円程度
保健師に向いてる人の特徴4つ

保健師にはどのような人が向いているのでしょうか。ここでは、保健師に向いている人の4つの特徴を紹介します。
- 人と接するのが好き
- 観察力がある
- 課題を見つけることができる
- 物事を発信するのが得意
①人と接するのが好き
保健師の仕事は、さまざまな年齢層の人々とのコミュニケーションが中心です。人々の健康に関する相談を受けることが多いので、人と接することが好きな人や人当たりの良い人が向いています。
また、相談者の気持ちを尊重し、優しさや思いやりをもって接することが求められます。
人の悩みや不安を共感し、適切なアドバイスやサポートを提供するため、人との関わりを楽しめる人が保健師として成功するでしょう。
②観察力がある
保健師には、相談者の健康状態や生活習慣を正確に把握するための観察力が必要です。保健師は、相談者の言葉や態度から、その人の心の中にある不安や悩みを察知することが求められます。
また、健康に関する最新の情報や知識を常にアップデートしておくことで、より的確なアドバイスや指導ができるようになるでしょう。
日々の業務の中で、細かい変化やサインを見逃さない観察力が、保健師としての質を高める鍵となります。
③課題を見つけることができる
保健師は、相談者の健康状態や生活習慣を基に、その人特有の課題や問題点を見つけ出す能力が求められます。
例えば、生活習慣病のリスクが高い人には、食生活や運動習慣の改善をアドバイスすることが必要です。
また、乳児の健康管理や妊婦の健康相談など、様々なシチュエーションでの専門的な知識や経験を活かし、相手のニーズに合わせたサポートを提供することが大切です。
④物事を発信するのが得意
保健師の仕事の中で、相談者や関係者への説明は欠かせない業務のため、健康に関する知識や情報を、専門的な用語を避け、分かりやすく伝えることが求められます。
例えば、病気の予防方法や生活改善のアドバイスなど、具体的で実践的な内容を明確に伝えることで、相談者が自らの健康を向上させる手助けができます。
説明の際には、相手の理解度を確認しながら、適切な情報提供を心掛けることが大切です。
【保健師の種類別】仕事内容と向いてる人の特徴4つ

保健師の仕事内容は、働く場所によって異なります。
ここでは、保健師の4つの種類について、仕事内容と向いている人の特徴を解説します。
- 行政保健師
- 産業保健師
- 学校保健師
- 病院保健師
①行政保健師
行政保健師は、自治体の保健所や保健センターで地域住民の健康をサポートするのが仕事です。
具体的には、乳幼児の健康診断、高齢者の健康相談、予防接種の実施など、地域の健康を維持・向上させるためのさまざまな活動を行います。健康教室の開催や健康情報の提供も業務の一環です。
行政保健師は、乳児から高齢者まで老若男女さまざまな人たちと関わるため、年齢や性別を問わず、どんな相手とも明るく接し、円滑なコミュニケーションをとれる人が向いています。
②産業保健師
産業保健師は、企業内で従業員の健康をサポートするのが仕事です。
具体的には、ストレスチェックの実施、健康診断の結果を基にした健康相談、職場環境の改善提案などを行います。また、従業員のメンタルヘルスのサポートも重要な業務です。
企業では、1人しか保健師がいない場合や、前任がいないなどの状況がよくあります。そのため、自ら考えて行動ができて、交渉力や提案力がある人が産業保健師に向いています。
このため、産業保健師には交渉力や提案力、そして自発的に動き、考えて行動できる能力が求められます。
③学校保健師
学校保健師は、学校内で生徒の健康をサポートする役割を担います。生徒の健康相談や健康診断、病気の早期発見と対応、健康教育の実施などが主な業務です。
生徒の心のケアも重要な業務であり、生徒たちの気持ちに寄り添い、親身になってサポートすることが求められます。そのため、子供が好きな人は学校保健師に向いています。
いわゆる保健室の先生になるには、保健師とは別に養護教諭の資格が必要になります。養護教諭の資格を持つと、より多くの求人に応募できるため有利です。
④病院保健師
病院保健師は、病院内で患者の健康サポートを行うのが仕事です。具体的には、患者への健康教育、退院後の生活指導、再入院予防のための健康相談などを行います。
看護師の経験があると、患者のケアに深く関われ、より具体的なアドバイスやサポートが可能です。病院内での業務は多岐にわたるため、柔軟性や協調性が求められます。
院内の状況を冷静に把握し、改善案を提供できる人は病院保健師に向いているでしょう。
保健師になるには

保健師になるのはとても大変です。ここでは保健師になるのに必要な資格と取得方法について解説します。
- 保健師・看護師2つの資格が必要
- 資格取得には4年かかるのが基本
①保健師・看護師2つの資格が必要
保健師になるためには、看護師と保健師の2つの資格が必要です。これは、保健師が医療のスキルと健康に関する幅広い知識を持つ必要があるためです。
看護師の資格を取得した後、さらに保健師の資格を取得することで、より専門的な知識とスキルを身につけられます。
この2つの資格を持つことで、乳児から高齢者まで、あらゆる世代の健康をサポートすることが可能となります。
②資格取得には4年かかるのが基本
保健師と看護師の資格を取得するには、一般的に4年間の学びが必要です。主な資格取得方法は2つあります。
1つ目は、保健師と看護師の総合カリキュラムがある大学に入学し、卒業後に看護師試験と保健師試験を受験して資格を取得する方法です。
2つ目は、看護系の短大に通い、卒業後に看護師資格を取った後、保健師養成学校に通うか、保健師コースがある大学に3年次より編入をして、保健師試験の受験資格を得る方法です。
どちらの方法を選ぶかは、個人の状況や目指すキャリアによります。いずれにせよ、資格取得には時間と努力が必要です。
保健師に向いてる人の特徴を知って進路選択に役立てよう

保健師は、私たちの健康を守るための重要な役割を果たしています。資格取得の過程は決して簡単ではありませんが、その分やりがいのある仕事です。
コミュニケーション能力が高くて人当たりがよい人は、保健師に向いています。また、観察力や課題発見力が高い人も、優秀な保健師になれるでしょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。