内定辞退をする時には、期限を気にしなければいけません。しかし、連絡するのが気まずくなってしまい、どう話せばよいか迷ってしまう方もいるでしょう。
本記事では、辞退するタイミング・マナー・例文・注意点について解説します。例文からチェックしたい方は、こちらをご覧ください。
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内定辞退の時期はいつまでか

内定辞退の時期はいつまでかを具体的に知っていれば、どのタイミングまでに連絡した方がベターなのか判断可能です。
ここでは、法律上のルールと実際のマナーに分けて説明します。
- 法律上は入社2週間前まで可能
- 内定後1週間以内に伝えるのが好ましい
法律上は入社2週間前まで可能
法律上では、入社2週間前のタイミングまで可能となっています。
連絡で辞める意思を伝えてから、2週間後に成立する仕組みになっているため、入社日から2週間前までに連絡しないと間に合わないのがポイントです。
しかし、入社より2週間前の時期であれば法律で辞退することが認められているため、時期を守っていれば意思を伝えることが違法行為として罰されることはありません。
内定後1週間以内に伝えるのが好ましい
実際は、内定した後1週間以上が経過する前に伝えるのがマナーです。該当企業へ入社しないという気持ちが決まり次第、早めに伝えましょう。
会社が入社想定していた就活生が社員にならないと、予定と食い違いが発生してしまい調整が必要になってしまいます。
気まずい気持ちが先行して遅れてしまっても、10月の内定式の前までには連絡するのが無難です。
遅くなるほど会社にかかる迷惑の規模が大きくなってしまうので、できるだけ早く伝えるように心がけましょう。
内定辞退をする際のマナー5つ

内定を断る際のマナーをチェックすれば、失礼な印象になりすぎないよう対策が可能です。気を付けるべきマナーは、5つあります。
- 内定辞退が確定したら必ず連絡をする
- 電話で直接伝えるのが基本
- 内定辞退の意思をはっきりと伝える
- お詫びの言葉を添える
- 内定辞退の理由は正直に伝える
①内定辞退が確定したら必ず連絡をする
入社しないことが確定したら、必ず早めに連絡をする心がけが大切です。
なるべく早く伝えることで、会社側が被る迷惑についてしっかりと理解していて、迷惑を最小限にできるよう努めている印象を与えられます。
どう言えばわからないからと連絡をしないのは、社会人としてのモラルに欠けていると捉えられるため、避けなければいけません。
会社に配慮している印象を与えるためにも、早めのタイミングを意識しましょう。
②電話で直接伝えるのが基本
入社しないという意思は、電話で直接伝えることが基本となります。文面だけで入社しないと述べてしまうと、簡略的な伝え方だけで済ませようとしている印象になるため、避けるべきです。
直接自分の声で伝えた方が、会社と真剣に向き合わなければいけないと感じていることを印象付けられます。
担当者が不在でなかなか電話できる機会がない時には、メールで連絡した上で場合に応じて電話できる機会を設けてもらい、自身の意思を伝えるのがおすすめです。
③内定辞退の意思をはっきりと伝える

辞退予定に変更はないという姿勢をはっきりと伝えましょう。
電話で伝えづらい気持ちが先行して曖昧な言い方になってしまうと、迷っているだけなのでは、と捉えられかねません。
また、聞き取りにくい声のトーンや声量では、会社側も何を伝えたいのかがわからず困ってしまいます。
明るく言うのは雰囲気に合いませんが、はっきりとした口調で話すことを心がけましょう。
④お詫びの言葉を添える
お詫びの言葉を添えるようにすることも、丁寧な印象を与えるために必要な行動です。
会社はさまざまな候補者を選び抜き、採用したい就活生を決めてから内定を出しています。
その後で入社しないと伝えるという事態に対して、申し訳ないと感じていることを押し出すようにしましょう。
「神妙な空気になりすぎないように」と軽い気持ちで話してしまうと、軽薄な人だと捉えられてしまいます。心を込めてお詫びの言葉を伝えることが重要です。
⑤内定辞退の理由は正直に伝える
入社を断るに至った理由は、正直に伝えるとスムーズに受け入れられやすくなります。
企業によっては理由を聞いてくる場合もあるため、言葉に詰まらないよう簡単な理由をメモで用意しておくのがおすすめです。
なお、どこに入社するのか聞いてくる企業も存在しますが、入社予定の企業名までは応える必要はありません。
申し訳ないと感じてはいるものの、詳細は差し控えたいという気持ちを伝えましょう。
別内定辞退を伝える例文【電話・メール別】

場合別の例文を確認すれば、事前に練習した上で連絡をしやすくなるのがメリットです。ここでは、2つの例文を紹介します。
- 電話で伝える場合
- メールで伝える場合
①電話で伝える場合
お世話になっております。この度は内定通知をいただき、感謝申し上げます。大変心苦しいのですが、熟考した結果ご辞退をさせていただきたく、ご連絡をいたしました。 理由といたしましては、並行で選考が進んでいた企業からも内定をいただき、自分のキャリアを考慮して決意したためです。 貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、このような形となり大変申し訳ございません。 本来直接御社にお詫びをするため伺うべきところを、お電話でご連絡となってしまい、重ねてお詫び申し上げます。 最後になりますが、御社のますますのご繁栄をお祈りいたします。それでは失礼いたします。 |
上記の例文では、理由を簡潔に述べた上でお詫びを伝えています。しっかりと考えた結果であることも述べているのがポイントです。
②メールで伝える場合
件名:内定辞退に関して 〇〇大学 氏名 株式会社〇〇様 お世話になっております。内定通知をいただいた○○大学の氏名と申します。 先ほどお電話を差し上げたのですが、ご多忙中と伺ったためメールでのご連絡となりますこと、ご容赦くださいませ。この度は内定をいただき、誠にありがとうございました。 貴重な機会をいただいたにもかかわらず大変恐縮ではございますが、熟慮した結果内定辞退をさせていただきたいと考え、ご連絡をいたしました。 貴社にお伺いし直接お詫びを伝えるべきではありますが、メールにてお伝えすることになってしまい、大変申し訳ございません。 面接で対応いただきました○○さまをはじめとして、採用に関わってくださったみなさまに心から感謝申し上げます。末筆となりますが、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。 ーーーーーーーーーーーー 〇〇大学 〇〇学部 氏名 |
上記の例文では、入社の権利をもらったことへの感謝と入社を断ることへのお詫びを伝えています。
面接で対応してくれた相手について名前を挙げた上で感謝を伝えているのも特徴です。
内定辞退をする時の注意点3つ

注意点を知っていれば、悔いを残さずに連絡を済ませやすくなります。断る連絡を行う際の注意点は、以下の3つです。
- 辞退すべきかもう一度考える
- 企業に直接出向く必要はない
- 気まずくても音信不通になることは避ける
①辞退すべきかもう一度考える
本当に断った方がいいのか、入社する予定で進める方がいいのかもう一度考えて判断することが大切です。
一度入社しない気持ちを伝えてしまうと、後から取り消すことは難しくなります。
連絡した後で「入社すればよかった」と感じても、再度連絡して変更することはできないので、会社に伝える前に一度考える機会を作りましょう。
一度考えを固めることで、はっきりとした口調で自身の意思を伝えやすくなるのも利点です。
②企業に直接出向く必要はない
直接会社に行って話す必要はないことを知っておくのも大切です。会社から呼び出されて謝罪を求められた場合に、応じる必要はありません。
電話を通して口頭で丁寧に伝えられていれば、一般的な企業はそれ以上は求めないのがポイントです。
自分から企業に出向いて誠意を伝えようとする行動も、企業側が対応に困ってしまうため避けましょう。
③気まずくても音信不通になることは避ける
内定辞退は企業側にとって大きな影響を与えるため、気まずさを感じて連絡を避けることは最悪の選択肢です。
企業は採用に多くの時間と労力を費やしており、内定者の備品購入や社内体制の整備なども進めています。
連絡をせずに音信不通になることは、企業に多大な迷惑をかけるだけでなく、あなたの社会人としての評判にも関わる重大な問題となるでしょう。
たとえ気まずく感じても、電話やメールで誠実に対応することが不可欠です。辞退を決めたらできるだけ早く連絡を入れましょう。
内定辞退の際に起きうる3つのトラブルと対処法
内定辞退をする際、企業との間でトラブルが発生することがあります。特に内定承諾後の辞退では、企業側も採用計画を立てているため、深刻な事態に発展する可能性も。
ここでは、内定辞退時によく起こる3つのトラブルとその具体的な対処法について解説します。
- 内定辞退を受け入れてもらえない
- 「直接オフィスで話したい」と言われる
- 損害賠償請求をほのめかされる
①内定辞退を受け入れてもらえない
内定辞退は法律で認められた権利であり、民法627条1項により、入社2週間前までに申し出れば一方的な解約が可能です。
企業側が内定辞退を受け入れない場合は、まず冷静に状況を説明し、自身の決断に至った理由を丁寧に伝えましょう。
その際、選考でお世話になったことへの感謝の気持ちと、辞退することへの誠実な謝罪の意を示すことで、多くの場合は理解を得られます。
万が一、それでも受け入れてもらえない場合は、法的な権利があることを伝え、毅然とした態度で対応することが必要です。
②「直接オフィスで話したい」と言われる
内定辞退の連絡を入れた際、企業から「直接オフィスに来て話をしたい」と言われることがありますが、このような要請を受けた場合、状況に応じて適切な対応を選択する必要があります。
あなた自身も直接話し合いたいと考えるのであれば、企業の要望に応じてオフィスを訪問することをお勧めします。一方で、対面での話し合いに不安を感じる場合は、必ずしも応じる必要はありません。
その場合は、「大変申し訳ございませんが、諸事情により直接の訪問が難しい状況です。お電話でお話させていただければ幸いです」と丁寧に断りましょう。
ただし、断る際は必ず誠意を持って対応し、内定辞退に対する謝意をしっかりと示すことが重要です。
③損害賠償請求をほのめかされる
内定辞退により損害賠償を請求されるケースは非常に稀ですが、実際に裁判例も存在します。
特に入社直前の辞退や、辞退の連絡を正当な理由なく遅らせた場合に請求されるリスクが高まります。
損害賠償を請求された場合は、まず冷静に対応することが重要で、企業側が請求する根拠を確認し、辞退の理由や経緯を丁寧に説明しましょう。
また、辞退の意思決定後、速やかに連絡を入れていれば、通常は損害賠償請求の対象とはなりません。
もし請求を受けた場合でも、一方的に企業の要求に応じる必要はありません。必要に応じて法律の専門家に相談するなど、適切な対応を取ることが賢明です。
内定辞退をいつまでにするかについてよくある質問
内定辞退は就職活動において避けられない選択肢の一つです。
ここでは、最後に内定辞退の期限や法的な規定、大学卒業に関連する問題など、就活生からよく寄せられる質問について詳しく解説します。
- ギリギリでの内定辞退が認められるケースは?
- 大学を卒業できなかった場合はどうなる?
①ギリギリでの内定辞退が認められるケースは?
法律上、内定辞退は入社日の2週間前まで認められています。
民法627条1項により、内定者は期間の定めのない労働者として扱われ、辞退を申し入れてから2週間後に契約が解消されます。
しかし、例えば4月1日入社の場合、3月20日に辞退を申し出ると、契約解消が4月3日となり、企業が認めなければ入社せざるを得ない状況に陥る可能性があります。
家庭の事情や、自身の体の問題で直前の辞退をせざるを得ない場合は、できるだけ早く採用担当者に連絡を入れ、誠意を持って対応することが重要です。
②大学を卒業できなかった場合はどうなる?
大学を卒業できなかった場合、内定は自動的に取り消しとなります。これは、多くの企業の内定条件に「大学卒業」が含まれているためです。
卒業できないことが判明した時点で、すぐに企業の採用担当者に連絡を取る必要があります。その際は、電話で状況を説明し、謝罪の意を示すことが望ましいでしょう。
ただし、企業によっては、卒業が確定した翌年度の入社を認めてくれるケースもあるため、まずは採用担当者に相談することをお勧めします。
いずれにせよ、卒業できない可能性が出てきた段階で、できるだけ早めに企業側に状況を報告することが重要です。
内定辞退はいつまで可能か知ったうえで就活をしよう
内定を断るタイミングについて知った上で就活をすれば、いざという時にスムーズに対応しやすくなります。
入社予定が変わった場合はメールで済まさずに電話で連絡するように心がけ、お詫びの言葉と共に真摯な姿勢で自身の意思を伝えましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。