「英語は就活で有利になると聞くけど、中国語はどうなんだろう?」「中国語のスキルを活かせる仕事について、周りに相談できる人が少ない」と思う人もいるのではないでしょうか。
事実、中国語スキルがある人を求めている企業は非常に多くあるため、活かさないのは非常にもったいないことです。
本記事では、中国語が有利な理由、具体的な職業や活かし方について紹介してますので、ぜひ就活に活かしてくださいね。
中国語スキルは就職に有利!
バイリンガルの人や、趣味や大学などで中国語を学んでいる人など、中国語が就活に活かせるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、中国語スキルは就活に有利です。
どのような理由で有利になるか解説しますので、ぜひ選考対策に役立ててくださいね。
- 中国語話者は世界で2番目に多い
- 中国語を話せる日本人は少ない
①中国語話者は世界で2番目に多い
中国語話者は世界で2番目に多く、母国語にしている人は世界で10億人以上と言われています。
そして中国人の人口は世界で最も多いうえ、GDPも世界第2位と世界最大規模の市場と存在感も非常に大きいのが特徴です。
また、日本企業はすでに中国に進出しており、1万2000社以上に上ります。
中国は「世界の工場」と呼ばれてきましたが、活発で巨大な市場に目をつけた日本の企業は中国での販路拡大を目指しています。
②中国語を話せる日本人は少ない
中国語の話者人数は世界で2番目にも関わらず、中国語を話せる日本人は少ないため、希少価値は非常に高いです。
英語は義務教育で学ぶため馴染みが深いですが、中国語は自主的に学ぶ姿勢がないと習得はできません。
そのため中国語のスキルがある日本人は、ビジネスを拡大するキーパーソンになる可能性が高く、ぜひ採用したいと思う企業が多いのです。
日本の市場は縮小傾向ですが、中国の市場は今後も活発になることが予想され、中国語を話せる人の価値は高まるでしょう。
就職でアピールできる中国語の資格2つ

中国語を学んでいる人の中には、中国語の資格を持っている人もいるでしょう。
実際、資格は語学レベルを客観的に提示できるため、就活で非常に役立ちます。
ここでは、代表的な中国語の資格である中国語検定とHSKについて解説しますので、就活での目安にしてくださいね。
- 中国語検定
- HSK(漢語水平考試)
①中国語検定
中国語検定は日本独自の試験であり、日本企業に馴染み深いのが特徴です。
この中国語検定は準4級〜1級の段階がありますが、就活でアピールできるのは3級からと言われています。
4級では、基礎知識があるものの語彙力や文法力が弱いと判断される場合が多く、3級が仕事で使える最低レベルとされています。
準1級と1級では二次試験があり、1級に合格すると通訳や翻訳が可能なレベルとして証明できるため、将来的に通訳・翻訳に興味がある人は1級を目指しましょう。
②HSK(漢語水平考試)
HSKは中国政府認定の資格試験であり、世界118カ国で公的証明として活用できます。
そのため、外資系企業や中華圏での就活を目指すのであればHSKを受けておく必要があるでしょう。
HSKは特に、中国語を用いたコミュニケーション能力を測る試験です。筆記試験と口頭試験に分かれており、必要に応じて受験できます。
このHSKを就活でアピールするには2級からと言われており、2級以上では中国語の実務能力が備わっているという判断になります。
日本では中国語検定の方が馴染み深いですが、グローバル企業を目指すのであればHSKを受験するのがおすすめですよ。
中国語が就職で活かせる仕事4つ【日常会話レベル】

中国語の日常会話レベルは、一般的に中国語検定3級〜2級程度と言われています。
中国語の基礎が抑えられたレベルであれば、流暢に話せなくても接客でスキルを活かせます。
また、日々接客対応していると言語力が向上していくのも魅力の一つでしょう。
- 飲食店・販売スタッ
- ホテル・旅館スタッフ
- 航空会社の社員
- 交通機関の職員
①飲食店・販売スタッフ
免税店やブランドショップなどは中国人の観光客が多く、今では日本のどこに行っても中国語対応できる人材は求められています。
そして商品の説明や、注文を受けるなどの対応は基礎的な中国語のレベルでも対応可能です。
また、飲食店や販売スタッフは、増加する観光客に対して人手不足の傾向にあるため、日常会話レベルの中国語を習得していればとても重宝されます。
②ホテル・旅館スタッフ
観光客が増加すると必ず必要となるのが、ホテルや旅館といった宿泊施設です。
特に宿泊施設では、設備の使い方がそれぞれの国の文化によって違うことが多く、説明が必要になります。
正しく館内設備を利用してもらうためにも、外国語の対応は必要になるでしょう。
また、宿泊施設のスタッフは観光地や道について聞かれることも多いため、訪日中国人に対応できる人材が求められています。
③航空会社の社員
コロナ前の2019年、訪日中国人の数は959万人を超えており、コロナを経て現在も徐々に回復傾向にあります。
これだけの訪日中国人がいる中で、キャビンアテンダントやグランドスタッフといったスタッフの中国語の必要性は明白です。
フライト状況など説得を必要とする状況も多いため、日常会話レベルの基礎は固めておくと安心です。
④交通機関の職員
日本の交通機関は非常に複雑なため、外国人観光客にとっては難しく感じます。
さらに地方では、中国語に対応していない駅や車両も多くあるため、駅員や車掌が頼られることも多くあります。
コロナ前に流行した「爆買い」は下火傾向にあり、今後は日本での「体験」を重視する流れが強くなりますので、日本全国の交通機関の中国語対応はより必要となるでしょう。
中国語が就職で活かせる仕事4つ【ビジネスレベル】

中国語のビジネスレベルは、一般的に中国語検定準1級程度と言われています。
ビジネスレベルの中国語が身についていると、接客業だけでなくオフィスワーカーを目指すことができます。
事務や営業といった仕事に就きたい人は、中国語をビジネスレベルまで習得を目指しましょう。
- 貿易事務
- 中国相手のバイヤー、営業マン
- 日本企業の中国駐在員
- エンジニア・プログラマー
①貿易事務
ビジネスレベルの読み書きができれば、貿易事務の仕事でも需要があります。
貿易事務とは、輸出入の手配や管理を行う仕事で、外国とのやりとり故に語学力が求められます。
また財務省の貿易統計によると、日本にとって中国は1番の輸出入取引国です。
最大の貿易国にも関わらず、中国語を使える人は少ないため、企業からの需要は非常に高い傾向にあります。
②中国相手のバイヤー、営業マン
バイヤーとは、小売店で販売する商品の買い付けを行う仕事です。
中国製品は数も多く、日本国内での需要も高いため、中国相手のバイヤーや営業マンは企業からの需要が高いのです。
入社後も言語能力や商品、業界への知識を深める向上心が求められます。
単なるコミュニケーションではなく、交渉やプレゼンも必要となるため、ビジネス特有の言語スキルを身につけましょう。
③日本企業の中国駐在員
中国語圏に支社を持っている日本企業であれば、中国と日本を繋ぐ役割になれることも魅力の一つです。
一般的に駐在員は、キャリアの幅が広がる他、給与が高めに設定されていることも魅力でしょう。
中国支社を持つ業種は主に「金融」「メーカー」「商社」が挙げられます。
中国駐在員を目指す人は、中国支社のある企業を中心に就活を進め、将来的には中国支社に移動したい旨を伝えておきましょう。
④エンジニア・プログラマー
エンジニアやプログラマーといった専門性の高い人材は、中国国内でも人手が不足しているため重宝されます。
また、日本の企業が中国のシステムやサービスに参入したり、中国語に対応した商材を開発する上でも非常に需要があります。
中国語ができるエンジニアやプログラマーは非常に希少価値が高く、日本の企業の中国参入の橋渡しになれるでしょう。
中国語が就職で活かせる仕事3つ【ネイティブレベル】

中国語検定1級に合格しているネイティブレベルであれば、活かせる職種の幅も非常に広がります。
ここからは中国語をメインに仕事をしたい人に、おすすめの仕事を3つご紹介します。
- コールセンタースタッフ
- 通訳者・翻訳者
- 中国語/日本語教師
①コールセンタースタッフ
現在、コールセンターの多言語化に取り組む企業が増えているのをご存知でしょうか。
特に、コロナ禍を経て観光客やビジネスパーソンの増加によって、需要が高まっています。
コールセンターでは、製品やサービスに対する知識や、正しい対応力が必要となり、ネイティブレベルの中国語話者が求められます。
また、お客様の顔が見えず表情での意思疎通が取れないことも、正確な言語力が求められる理由の1つです。
②通訳者・翻訳者
通訳者・翻訳者は非常に高度な中国語と日本語のレベルが求められます。
通訳者は、瞬時に会話の内容を理解し、多言語に訳して伝えなければならないためスピード感が求められます。専門用語も日々アップデートが必要です。
また翻訳者は、原作のニュアンスを壊すことなく伝えたり、分かりやすい表現方法を養う必要があります。
中国語独特の言い回しやニュアンスを、日本人も同じように感じられるよう、言語へのより深い理解が必要になるでしょう。
③中国語/日本語教師
中国語を活かした教育現場は、日本人向けの中国語教師・中国人向けの日本語教師が考えられます。
どちらも高い語学力が求められる他、正確性が求められるため、基礎を固めておくことが重要です。
言語力の高さは求められますが、自らが学習してきた経験を活かせるのも魅力です。
「中国語の魅力をより多くの人に伝えたい」という気持ちがある人は、ぜひ教育現場も視野に入れてくださいね。
中国が活かせる就職先の探し方3つ

ここまで、中国語が活かせる職業をご紹介しました。
中国語の活かし方は様々なので、自己分析を通して自分に合った就職先を探しましょう。
中国語を就活で活かそうと思うのであれば、以下の探し方を参考にしてくださいね。
- 海外の人を接客する職種を探す
- 中国と取引をする企業を探す
- 日本支社がある中国企業を探す
①海外の人を接客する職種を探す
海外の人を接客する職種であれば、中国語は必ず活きてきます。
ビジネスの取引では読み書きが中心になりますが、接客業では会話力が中心になるのも特徴です。
そのため、中国語を使ってのコミュニケーションを重視している人は、接客業がおすすめです。
接客業と一口に言っても、ホテルや空港、ショップ店員など、業界も求められる言語レベルも様々。
具体的にイメージを膨らませるためにも、実際に足を運んでみてサービスを受け、自分の理想と合致するかを確認することをおすすめします。
②中国と取引をする企業を探す
日本の会社で働きたいが、中国との関わりを持ちたい人には、中国と取引する企業がおすすめです。
中国と関わりを持つ企業は非常に多く、求人サイトを除くと中国語を必要とする求人が多数見つかります。
またビジネスで中国と取引をする場合、語学レベルは中級以上の場合が多いため、語学レベルの向上を意識してくださいね。
③日本支社がある中国企業を探す
中国企業で働くことにも、メリットは多数あります。
中国は経済発展が著しく、GDPはアメリカに次ぐ第2位になっています。
また、日本の企業は未だ年功序列の評価制度が根強く残っていますが、中国の評価は成果主義が一般的です。
経済発展が著しい中で成果主義で働くことは、社会人としての成長が大きく見込めます。
しかし、海外企業への就活が1人では不安な人も多いでしょう。その場合は、海外企業に強みを持つエージェントを利用することもおすすめです。
中国語スキルを上手く就職に活かそう!
中国語のスキルがあることは、就活で必ず有利に働きます。
しかし、ただ中国語をアピールするだけでなく、中国語を使用してどのように企業に貢献できるのか、どのようなキャリアを積みたいのかを明確にして、自分にあった企業を見つけてみて下さい。
スキルの活かせる環境を目指して、納得いく就活をしましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。