内定式とは、会社が内定を出した学生に対して正式な内定通知をする式です。
就活の大切な行事の1つですが、すべての会社が内定式を行うわけではありません。内定式がないからといって不安に思う必要はないのです。
今回は、内定式の概要や、内定式を行わない理由について詳しく解説します。
目次
内定式とは|正式な内定通知をする場

内定式とは、正式な内定通知を行う場です。
最終面接に通過し内定を出すと言われても、正式な労働契約は結ばれていない状態となります。
会社と学生による、相互の意思確認が行なわれる前の段階であり、内々定と呼ばれる状態です。
この章では内定式の概要や開催時期、内定式の有無について解説します。
内定式とは
内定式は、内定を出した学生に対して会社が正式に内定通知をする式です。内定式では、会社から学生に内定通知書が付与されます。
その後、学生から会社へ入社承諾書の提出が行なわれると、相互の意思確認が完了し、労働契約が成立した状態になるのです。この段階で、ようやく正式な内定状態となります。
内定式は10月1日に行なわれるのが一般的です。日本経団連の「採用選考に関する指針」の中で、正式内定日は10月1日以降と定められています。
内定式がない企業もある
内定式はすべての会社で行なわれるわけではありません。
マイナビが実施した「マイナビ 2023年卒大学生 活動実態調査(10月中旬)」で行われた質問のうち、「内定式は開催されなかった」という回答の割合は以下の通りでした。
- ・22年卒:24.6%
- ・23年卒:18.9%
特に、中小企業は内定式を行なわない企業が多くみられます。内定式がないからといって不安になる必要はないのです。
内定式を行なわない理由の具体例は後述します。
企業が内定式を行う目的2つ

内定式は正式な内定通知の場と紹介しましたが、式を行なわなくても内定通知は可能です。内定式には内定通知以外にも大きな目的が存在するといえるでしょう。
企業が内定式を行う目的は、主に以下の2つです。
- 会社について詳しく知ってもらうため
- 内定者同士の仲を深めるため
それぞれ詳しく解説します。
①会社について詳しく知ってもらうため
内定式を行う理由の1つが、会社について詳しく知ってもらうためです。
会社について詳しく知ってもらうため、内定式で以下のような企画・プログラムを行う企業が多くみられます。
- 社長のスピーチ
- 業務の説明
- 簡単な研修
内定式の段階で会社について理解を深め、入社後の流れをスムーズにさせたい・入社後のギャップを防ぎたいといった意図があります。
入社後にギャップを感じてしまうのは、企業・新入社員どちらにとっても大きなマイナスです。したがって、内定式の段階で会社に対する理解を深めるのは重要と言えます。
②内定者同士の仲を深めるため
内定者同士の仲を深めることも、内定式を行う目的の1つです。
会社では様々な人と一緒に仕事を進めます。そのため、他の社員との適切な関係の構築が欠かせません。
内定式は、他の内定者とコミュニケーションをとれる絶好の機会です。入社前の段階で他の社員と交流を深めておけば、会社に溶け込みやすくなるでしょう。
人間関係に関する不安をなくせる・事前に情報交換や相談ができる点も大きなメリットです。
内定式は、内定者同士の交流の場として重要な役割を果たします。
内定式がない理由2つ

「内定式がない企業もある」で紹介したように、内定式を行なわない企業は決して少なくありません。
内定式を行なわない理由として、主に以下の2つが挙げられます。
- 経費削減のため
- 入社式と一緒に行うため
それぞれ詳しく解説します。
①経費削減のため
内定式を行なわない理由の1つが、経費削減のためです。
内定式を実施すると、内定者の交通費や宿泊費、懇親会の飲食費といった様々な支出が発生します。
また、内定式の準備のために人員を割けば、その分本業に充てられるリソースが小さくなります。後者も広い意味でコストといえるでしょう。
内定式に実施義務はなく、内定式を行なわなくても正式な内定通知は可能です。 高額の経費をかけてまで実施する理由がないとの考えから、内定式を行なわない会社は多くみられます。
②入社式と一緒に行うため
入社式と一緒に行うため内定式を実施しない会社も多く存在します。
入社式と内定式を一緒にすれば、その分経費削減が可能。他にも以下のような理由から、就職前の内定式は実施せず、入社式と一緒に行うケースがみられます。
- 社員の数が少ないため内定式の準備や運営に割ける人員がいない
- 新入社員の数が少なく、わざわざ内定式を行う意味がない
- 入社式と似たような内容のため無駄との考え
会社にとって内定式を行う大きなメリットや明確な理由がないために、内定式を省略して入社式と一緒にするケースも多いのです。
中小企業は内定式がない傾向が強い

中小企業は内定式がない傾向が強くみられます。
内定式を行わない中小企業が多い理由として、以下の2つが考えられます。
- 予算や人員に限りがあり内定式を実施するリソースが足りない
- 内定者の数が少なく内定式を行うメリットが小さい
中小企業は会社の規模が小さく、わざわざリソースを割いて、あえて内定式を行うメリットは小さいといえるでしょう。
一方、大手企業は内定式を行う傾向があります。大手企業は内定者の数が多く、入社後にすべての対応を行うと時間がかかるため、内定式を行うメリットが大きいでしょう。
様々な理由から内定式がない企業は存在する!

内定式は正式な内定通知を行う場です。ほかにも、会社について詳しく知ってもらう・内定者同士の交流を深めるといった目的があります。
とはいえ、内定式がない企業も多くみられます。内定式をしない理由は様々ですが、内定式がないからといって不安に感じる必要はありません。
内定式の有無を気にせず、入社に向けて他にできることを進めていきましょう。
この記事を書いた人
若林
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