HOME > カリクル就活 > 就活豆知識 > 証券会社の仕事内容を徹底解説！ビジネスモデル・スキルをわかりやすく紹介

証券会社の仕事内容を徹底解説！ビジネスモデル・スキルをわかりやすく紹介

就活仕事内容証券会社

証券会社の仕事では、主に株式に関する業務を行います。しかし、具体的にどんな仕事内容なのかはっきりとイメージできない方もいるでしょう。

本記事では、証券会社の仕事内容・ビジネスモデル・求められるスキルについて解説します。

証券会社で働くイメージを具体化し、どんな人材が求められるのか知りたい方はぜひご覧ください。

そもそも証券会社って？

そもそも証券会社とは、株式や投資信託などの金融商品を取り扱い、売買業務を展開している会社を指す言葉です。

銀行と同様に金融業界に属していますが、銀行は預金サービスを提供しているのに対し、証券会社は株価の変動を予測し分析して、顧客との取引に活用している点が異なります。

証券取引所と顧客の仲介をする業務もあり、証券取引所の株式に関する情報を伝えたり、顧客から受けた注文をもとに証券取引所で売買を行ったりするのが特徴です。

資産運用をしたい顧客にアドバイスを行い、新しい顧客を得るために営業を行う場合もあります。

証券会社のビジネスモデル4つを解説

証券会社のビジネスモデルについて知っていれば、どのような仕組みで利益を出しているのか理解しやすくなります。主なビジネスモデルは、以下の4つです。

1. リテール
2. リサーチ
3. インベストメントバンキング
4. 投資銀行

① リテール

リテールは、企業や投資家などに対して、自社口座を開設するよう営業する仕事を指します。

証券会社の営業事業は法人営業と個人営業の2種類にも分けられますが、リテールは特に個人投資家や中小規模の企業に対して営業を行うのが特徴です。

株式や債券、投資信託を紹介する投資家にはさまざまな層があり、資産状況や目標に応じた商品を営業する必要があります。

相手のニーズを汲み取り、会社が保有している情報を活かして提案することで、利益をあげていくのがポイントです。

② リサーチ

リサーチは、株の情報収集と予測を行い、社内外へ情報共有をする仕事を指します。

調査や分析を行い時には顧客との話し合いに参加することで営業の成約率を高めたり、独自の情報を提供することで新規顧客を取り入れたりできるのが特徴です。

また株式ごとの将来性の予測や、より広い視野で経済の動きを分析し定期的にレポートにまとめて提供するなど、専門性が問われる業務でもあります。

リサーチ結果は投資計画に対してアドバイスを行う場面でも活用されるのがポイントです。

③ インベストメントバンキング

インベストメントバンキングは、法人の合併や売却、資金調達をサポートする業務を通して、顧客企業の成長に貢献する仕事です。

買収に適した法人を選び、法人ごとの価値を評価して情報を提供する仕事や、交渉も担当する場合があります。

またグローバルな金融市場の分析結果に応じて、外貨での資金調達を提案することもあるのが特徴です。

利益率を重視した場合の調達方法を紹介し、企業がより利益を生み出せるような働きかけもします。

④ 投資銀行

投資銀行としてのビジネスモデルでは、政府などの大口顧客に対して株式や債券の引き受けによる資金調達業務やＭ＆Ａ(合併・買収)の仲介などを行います。

顧客の有価証券発行をサポートし、有価証券を投資家に売ることで、顧客の資金調達に貢献するのが特徴です。

また、M＆Aでは株式の50%以上を保有することで対象を子会社化する必要があるため、多額の有価証券が取引されます。

大規模な企業であるほど株式の売買を完遂しづらくなるため、仲介に需要が生まれるのがポイントです。

証券会社の仕事内容4つ

証券会社の仕事内容を把握していれば、どんな業務に携わるのかイメージしやすくなるのがメリットです。仕事内容は、4種類に分類できます。

1. ブローカー業務
2. ディーリング業務
3. アンダーライター業務
4. セリング業務

① ブローカー業務

ブローカー業務では顧客から委託された取引を行い、手数料をもらうことで利益を得ます。

顧客自身で株式の取引を行う場合よりもリスクが少なくなり、手数料がかかったとしても投資家や企業から高い需要があるのが特徴です。

投資家や企業など、さまざまな層を顧客としていて、証券取引所の取り次ぎを行うたびに手数料が発生するのが強みとなっています。

多くの企業がブローカー業務による収入をメインとしているのがポイントです。

② ディーリング業務

ディーリング業務では、証券会社が持っている資産を活用して、証券取引所と株式の取引を行います。

株式を取り扱うのはブローカー業務と共通していますが、ディーリング業務では会社でリサーチした情報をもとに取引を有利に進め、株式を売却して利益を得るのが違いです。

投資家や企業ではなく、普段仲介を担当している証券会社が直接証券取引所と取引を行うため、売買がスムーズに進みやすいといった強みがあります。

③ アンダーライター業務

アンダーライター業務では、企業が新しく発行した有価証券を証券会社で買い取り、投資家に紹介して売却する仕事を行います。

有価証券が株式であっても債権であっても買い取りますが、有価証券が売れ残った場合は証券会社が買い取った状態のまま保有しなくてはいけません。

有価証券を発行した企業にとっては、一度証券会社に買い取ってもらうことで迅速に資金を調達できる、といった利点があります。

引き受け業務、と呼ばれることもあるのがポイントです。

④ セリング業務

セリング業務では、アンダーライティング業務で有価証券を引き受けた会社から販売を委託され、投資家などに向けて売却する仕事を行います。

企業が発行した有価証券を直接買い取らずに、証券会社が保有しているものの一部を委託されて販売するのが、アンダーライティング業務との違いです。

またセリング業務では有価証券が売れ残った場合も、自身の会社で買い取る必要がないのがメリットです。

購入する投資家を募集し、注文を受けたら売却するといったように、2段階で業務が進みます。

証券会社に求められるスキル4つ

証券会社に求められるスキルを確認すれば、自身が証券会社で働くのに向いているかどうか判断できます。

証券会社で働く上で必要なスキルは、以下の4つです。

1. コミュニケーション力
2. 分析力
3. 忍耐力
4. 決断力

① コミュニケーション力

証券会社の業務では個人の投資家や法人、証券取引所に対して取引を行うため、コミュニケーション能力が問われます。

相手に合わせてわかりやすく金融商品のメリットを説明し、人当たりのよい会話力で宣伝できるスキルがあれば、営業がスムーズに進められるのが利点です。

特に新卒社員はリテール業務において個人投資家に対して営業を行う機会が多くなります。

明るくはきはきと情報を伝え、相手の目線に立って話せるスキルが必要です。

② 分析力

証券会社で活躍したい場合、株式や金融市場の将来性を分析する力も必要です。

顧客に対して金融商品を営業する際に説得力を持たせるには、分析結果が的確でなければいけません。分析結果を定期的に顧客に情報として提供する業務も、証券会社の仕事の1つに含まれます。

また顧客や企業のニーズを分析する力があれば、相手の要望を汲み取って課題を解決するための提案ができるのもポイントです。

集めたデータから有益な情報を抽出して活かした経験がある方は、ぜひアピールしましょう。

③ 忍耐力

個人や法人の株式を預かり、リアルタイムで変動する株価を見ながら取引を行う業務は緊迫感があるため、忍耐力が問われやすいです。

大きな取引を行う場面であっても、冷静さを保って正確に業務を進めることが重要になります。

株式の売買によって多額の資産や資金が動くため、責任感を持たなければいけません。

また、営業の目標が高く設定されている企業もあり、結果を出すことを上司から強く求められることもあります。

④ 決断力

ディーリング業務では取引によって利益を生み出せるよう、決断力を発揮することが求められます。

株価の値動きが激しい状況でも、顧客から有価証券を預かって取引をする業務をしている以上、適切な決断をしなければいけません。

重大な決断を成功させるためには、日々金融業界の知識を増やして売買のタイミングを掴む判断力を培う必要があります。

これまでに責任者として決断を行った経験がある方は、面接などでエピソードを紹介して印象付けましょう。

証券会社の仕事内容を把握して、自分との適性を判断しよう

証券会社の仕事内容を把握して、自分に適性があるかどうかを判断しましょう。

証券会社の業務では、株式や投資信託などの取引を仲介するほか、企業のM＆Aや資金調達にも携わります。

コミュニケーション能力や分析力、忍耐力をアピールして、証券会社の就活を有利に進めましょう。