既卒の就活は難しいイメージがあるため、諦めてしまいがちな人も多いですよね。しかし、既卒でも努力すれば内定をもらえる可能性は十分にあるので、諦めないことが大切です。
そこで、本記事では既卒で就活を有利に進めるポイントを紹介します。
志望する業界で内定をもらうために、押さえるべきポイントを確認しましょう。
既卒での就活が新卒に比べて厳しいと言われる理由を解説

ここでは、既卒の就活が新卒と比べて厳しいとされる理由を3つ紹介します。
- 企業が既卒採用をしていない
- 新卒の方が採用活用での優先度が高い
- 中途採用で即戦力としてアピールしにくい
確かに、既卒の就活は新卒と比べて厳しい傾向がありますが、アピール次第で内定を掴み取ることは可能です。
実際、既卒者を採用する企業は年々増加しています。適切な準備を整え、自分の魅力やスキルを企業に伝えることが重要です。既卒の就活が厳しい理由を確認した上で、冷静に対策を立てていきましょう。
①企業が既卒採用をしていない
前述の通り、既卒を採用する企業は年々増えていますが、まだ既卒採用を開始していない企業も多いのは事実です。
既卒採用を行う企業は「新卒採用で想定していた数の人員を集められなかった」「急に退職者が出て人員に空きがある」など、何らかの理由がある場合がほとんど。
そのため、既卒を採用しなければならない理由がない限り「積極的に既卒採用を行う必要はない」と判断されるケースも少なくありません。
志望する業界に既卒採用を行なっていない企業が多ければ、選択肢の幅も狭まり、就活が厳しくなる可能性があるでしょう。
②新卒の方が採用活用での優先度が高い
日本の採用形式は、新卒一括採用が多数派であり、既卒と比べて新卒の方が優先度が高くなる傾向があります。
新卒採用には「一度に複数の人材の社会人教育を行える」「卒業直後から入社することで、社風に馴染んでもらいやすい」などのメリットがあり、ほとんどの日本企業は新卒採用が基本です。
新卒採用で人材を確保できれば、わざわざ既卒を採用しなくても問題はないため、自然と既卒の求人を出す企業が少なくなると考えられるでしょう。
③中途採用で即戦力としてアピールしにくい
既卒が中途採用の選考に参加する場合、転職組と比べて即戦力アピールがしづらいのも就活が厳しくなる理由です。
転職組は既に他の企業で社会人経験を積んでおり、仕事のスキルも磨いています。一方で、既卒は社会人としての経験がないのに加え、スキルや実績も乏しい状態で選考に臨まなければなりません。
企業は即戦力を求めているので、スキルの高い転職組を優先的に採用するのは自然な流れです。
自分の魅力を上手くアピールし、転職組よりも有益な人材であることを伝えなければ、内定を獲得するのは難しいでしょう。
就活で既卒が抱かれやすい2つのネガティブなイメージ

ここからは、就活で既卒が抱かれやすいネガティブイメージを2つ紹介します。
- 人物面に何か問題があるのでは思われる
- 仕事に対する意欲が低いのではと思われる
どのようなイメージがあるのか確認し、払拭するように努めましょう。
①人物面に何か問題があるのでは思われる
既卒は、企業側に「新卒で就職が決まらなかった原因が本人にあるのでは?」と思われる可能性があります。
新卒は、本人のスキルではなく将来性に期待して内定を決めます。新卒で就職していないと、働く姿勢や本人の性格、将来性に問題があると判断されたのではないかと思われることも珍しくありません。
働く姿勢や性格など、人物の内面は履歴書では把握できないものなので、企業側もより慎重に採用すべきか否か見極めることになります。
②仕事に対する意欲が低いのではと思われる
日本では、大学在学中に就活を終えて就職をするのが一般的です。そのため、既卒だと「学生時代に就活をしなかったのでは」「働く意欲がないのでは」と思われることがあるでしょう。
企業は、働く意欲が高く、業績に貢献してくれる人材を求めています。仕事への熱意が薄い人は、採用してもすぐに退職するリスクがあるため、企業側が採用に対して後ろ向きになるのも仕方ありません。
しっかりと働く意欲があり、すぐに辞めるような人材でないことをアピールしなければ、内定獲得は難しいと言えます。
就活で押し出したい既卒ならではの強み3つ

ここでは、就活で押し出したい既卒ならではの強みを3つにまとめました。
- 就職活動に時間を避ける
- 内定後すぐに働くことができる
- 挫折経験を乗り越えている
既卒でも内定を得るために、強みを活かしながら就活を進めていきましょう。
①就職活動に時間を割ける
就職しておらず、大学も卒業している既卒は時間の余裕があり、就活に集中できるところが強みです。企業・業界研究や自己分析はもちろんのこと、就活に有利な資格の勉強にも時間を使えます。
社会人経験がなくても、資格取得によって知識と技術があるとアピールできれば、企業にとって有益な人材であると判断される可能性は高まるでしょう。
また、時間に余裕があるからこそ、さまざまな企業の会社説明会や選考に参加でき、スケジュールを調節しやすいのもメリットです。
②内定後すぐに働くことができる
新卒の場合は大学を卒業してから入社するため、内定が出てから働くまでにタイムラグがありますが、既卒は内定後すぐに働けるのもポイントです。
企業によっては、急な人員の欠如によって求人募集を行っているケースも少なくありません。
すぐに人材を確保したい企業の場合、内定を出せばすぐに働ける既卒者は魅力的な人材と言えるでしょう。
そのため、選考を受ける際にはすぐに働けることや、働く意欲が高いことをアピールする必要があります。新卒にはない既卒ならではの強みとして活かしてみてください。
③挫折経験を乗り越えている
新卒で就職先が決まらなかった際の挫折経験を乗り越え、再び就活に向き合っていることは、精神的な強さをアピールするポイントになります。
挫折をしても諦めず、粘り強く努力を続ける姿勢を見せれば、ストレス耐性やハングリー精神のある人物だと評価され、内定をもらえる可能性が高まるでしょう。
また、新卒就活での失敗経験を踏まえて、冷静に企業研究や自己分析ができるのも既卒の利点です。過去の経験を活かして、内定獲得を目指してみてください。
既卒の就活を有利の進めるための5つのポイント

ここでは、既卒の就活を有利に進めるためのポイントを5つ紹介します。
- 早めの行動を心がける
- 志望業界で有利な資格を取得する
- 自己分析を徹底する
- より多くの企業に応募する
- 面接練習に力を入れる
ポイントを踏まえた上で、就活に挑んでいきましょう。
①早めの行動を心がける
就職への気持ちが固まったら、早めに行動することが大切です。「時間はたくさんあるから、すぐに行動しなくても大丈夫」と思っていると「若手」と言われる時期を逃してしまいます。
時間が経過して若手とは言えない年齢になると、就職はますます難しくなるでしょう。
求人に応募した企業が多ければ、内定の確率が高まるのに加えて経験値も増えます。就活で緊張してしまいがちな人も経験を積むことで自信がつき、自分の魅力を上手くアピールできるようになるはず。
「善は急げ」の精神を忘れず、積極的に就活を行ってみてください。
②志望業界で有利な資格を取得する
新卒ではなく、社会人経験もない既卒が魅力的な人材であると企業にアピールをするためには、資格を取得するのも重要なポイントです。
志望業界で有利な資格を取得しておけば、企業に貢献できる人材であることを具体的に説明できます。
また、資格の勉強で努力した内容をアピールすることで、働く意欲が高いと評価される可能性も高まるでしょう。志望業界に最適な資格をできるだけ取得し、知識を備えるようにしてみてください。
③自己分析を徹底する
企業の選考を受けるにあたっては、自己分析を徹底的に行い、自分の内面をきちんと把握する必要があります。
特に、新卒の時期に自己分析をおろそかにしていた場合は、きちんと行うようにしてください。
「自分のことは分析しなくても分かっている」と思いがちですが、自己分析を行わずにいると、自分の強みや将来やりたいことが曖昧なままになり、就活の軸もブレます。
自己分析を徹底すれば「どの企業を受けるべきかわからない」と迷うことがなくなり、エントリーシートの内容や面接の回答も考えやすくなるでしょう。
④より多くの企業に応募する
多くの企業に応募し、積極的に選考を受けていけば、内定の確率も上がります。既卒の求人は新卒と比べて数が少ないため、既卒OKの求人を見つけたらできるだけ選考を受けるのがおすすめです。
「この業界は大変そう」など、イメージだけで応募を避けていると、せっかくのチャンスを逃す可能性があります。
企業研究をしっかりと行い、今までチェックしてこなかった業界にも目を向けてみましょう。
大変そうなイメージがあったとしても、自分に適性のある業界を選べば問題なく働けるため、各企業を深くリサーチするように意識してみましょう。
⑤面接練習に力を入れる
就活の際は、面接練習に力を入れ、万全の状態を整えることも意識しましょう。
面接では「なぜ新卒で就職しなかったのか」「本当に働く意欲はあるのか」など、既卒だからこそ厳しい質問を投げかけられる場合があります。
回答にうまく答えられないと「仕事をする気がない」「すぐに辞める可能性が高い」と思われて内定を見送られる可能性が高まるでしょう。
既卒の就活でよくある質問をピックアップし、回答を準備しておくのに加え、第三者を面接官に見立てて練習を積んでみてください。
既卒の就活で注意すべき4つのこと

既卒の就活で注意すべきことは、主に4つあります。
- 既卒であることを過度にネガティブに捉えない
- 考えるだけではなく行動に移す
- 目標を明確にして就活に取り組むようにする
- なぜ既卒になったかを説明できるようにしておく
各ポイントを確認し、気を付けるようにしましょう。
①既卒であることを過度にネガティブに捉えない
就活では、既卒をネガティブに捉えすぎず、前向きに行動することが重要です。新卒で就職できないと「自分は他人より劣っている」と悩む場合も少なくありません。
しかし、既卒に負い目に感じて自信を喪失したままでは、自分の魅力をアピールできなくなり、面接官に「一緒に働きたくない」と思われる可能性も高まるでしょう。
既卒で内定を取るためには、自分に自信を持ち、ポジティブな雰囲気を出すのがポイント。常に前向きな気持ちを忘れないようにしてください。
②考えるだけではなく行動に移す
「就活しなければならない」と頭で考えているだけではなく、具体的な行動に移すことも大切です。
前述の通り、既卒の就活はなるべく早く始める必要があります。考えるだけで行動しなければ、時間はどんどん過ぎていき、さらに就活に不利な状況へと陥るでしょう。
まずは自己分析や企業研究を行ったり、説明会に参加したりして、実際に行動してみてください。行動に移せばやる気も高まり、就活に向けて積極的な気持ちを持てるようになるはずです。
③目標を明確にして就活に取り組むようにする
就活では、目標を明確化し、期限を決めておく必要があります。目標があやふやで期限も決めていないと、ダラダラと就活が続き、いつまで経っても就職できない恐れがあるでしょう。
就活が長引けば長引くほど、選考に参加するのが面倒になったり、自信がなくなったりして「もう就活したくない」と思う可能性が高まります。
「来年の○月までには△業界で内定をもらう」など、目標と期限を決めて、メリハリのある就活を意識するようにしてみてください。
④なぜ既卒になったかを説明できるようにしておく
既卒になった理由を説明できるようにしておくのも注意しておきたいポイントです。
既卒になった理由を誤魔化したり、はぐらかしたりすると、不誠実な人物だとみなされるでしょう。素直に本当の理由を伝えてください。
もし、新卒の就活で失敗したのであれば、反省点を述べ、今後はどうしていきたいか前向きに説明できるようにしておくと高評価に繋がります。
失敗は失敗としてきちんと認めつつ、その上で将来の展望や仕事への意欲を伝えることが重要です。
既卒の就活は新卒に比べて厳しいけれども諦めるのはまだ早い!

新卒と比べて既卒の就活が厳しいのは事実。しかし、既卒だからといって諦める必要はありません。
きちんと企業研究と自己分析を行い、視野を広げてさまざまな企業の募集にエントリーすれば、内定をもらえる可能性は高まります。
積極的に行動して、内定を勝ち取っていきましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。