就活の際に受ける面接で「特技は何ですか?」と聞かれることはよくあるパターンです。そんな時の答えを、しっかり準備できていますか?咄嗟に答えるためにも、あらかじめ準備しておくことがおすすめです。
本記事では、特技を聞かれた時に、具体的にどう対応すべきなのかを詳しく紹介します。ぜひこれからの参考にしてみてくださいね。
キャリアアドバイザー 鈴木
新卒で大手金融機関に入社したが、成長のスピードの遅さと、年功序列に懸念を抱き転職を決意。 転職する際、スピードの速さと裁量が持てるという2軸で転職活動をし、シーマインドキャリアに入社。 入社後、キャリアアドバイザーとして年間1000人以上の学生の就活相談をし、実績No.1を獲得。
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面接で特技を聞く企業側の意図
そもそも企業は、なぜ特技を聞くのでしょうか?答えは企業によっても変わりますが、ほとんどの場合は自社との相性を量りたいからです。
例えば特技の内容から、自社でも活かせるかどうかを判断しています。自社でも使える特技を持っている人は、使える人材だと思ってもらえるでしょう。
また、人柄や性格を知るために特技を聞くところも少なくありません。
特技にはその人の個性が強く反映されるものですので、そこからお互いの相性が良いのかどうかを判断することも珍しくないのです。
特技が思いつかない場合は「自覚はあまりないが、友人からは〇〇が得意だと言われる」という形での主張もOK!
面接官としては就活生の性格を客観的に把握したいところもあるので、場合によっては好印象になることもありますよ。
面接でアピールする特技と趣味の違い
面接でアピールする特技について考える前に、混同してしまう人が多い「趣味」と「自己PR」との違いを押さえましょう。
どれも似ているようで実は異なる意味合いをもつ言葉なので、まずは基本を固める意味でもこれらの言葉の意味をおさらいしてください。
面接で答える「特技」とは
面接で答える「特技」とは、自分が他の人よりも得意とし、実績や経験を通じて磨かれてきたスキルや能力を指します。
特技は単なる趣味や好きなこととは異なり自分の強みや独自性を表すもので、企業が自社との相性を量る上で重要な情報です。
また、特技はその人の価値観や思考の傾向を映し出すものでもあり、職場でどのような役割を担えるかの判断材料にもなるため、後ほど解説するように業務と関連のあるものが望ましいでしょう。
つまり面接における特技とは、興味の範囲を超えた自分ならではの長所や資質を表現するための要素と言えます。
面接で答える「趣味」とは
一方趣味とは、仕事や学業とは異なる場面で自分が楽しみ、リラックスするために自分の意志で行っている活動を指します。
上で解説した特技と違い、目覚ましい成果をあげた経験や業務との関連は重視されないケースが多く、どれほどの熱量で取り組んでいるかがチェックされる傾向が強いです。
基本的にはありのままに返答して問題ありませんが、常識的・社会的にモラルがないと思われかねない趣味をアピールするのは危険と言えます。
たとえ打ち込んでいる趣味に十分な技量がなくても良いので、その趣味に目覚めたきっかけや趣味に打ち込んで良かったことを答えられると良いでしょう。
面接で答える特技の選び方3つ

実際に面接で特技を聞かれた場合、以下のいずれか1つを押さえた上で答えることが大切です。
- 自分が本当に好きなこと
- 仕事に役立ちそうなこと
- 誰かから褒められたこと
それぞれ詳しく解説しましょう。
①自分が本当に好きなこと
少しでも良い格好をしようと思って、あまり思ってもないことを特技としてアピールしてしまう人も少なくありません。
しかし、大前提として自分が本当に好きなことを伝えた方がいいでしょう。なぜなら相手の反応に対して、リラックスした状態で答えられるからです。
面接官は話をさらに掘り下げてくることも多々あるため、好きでもないことを言ってしまうと徐々に苦しい状態になってしまいます。
だからこそ、面接受けがいい内容を作りこんだり、余計なことを言わないのが大事になります。
そもそもこの質問をされる時点で、面接官は就活生に良い意味で興味を惹かれている傾向に!無理にアピールする必要は全くないので、自分のことを素直に話してみてくださいね。
②仕事に役立ちそうなこと
自分が普段から好きで取り組んでいる特技をそのままアピールするのもいいですが、できれば仕事で役立ちそうなものが望ましいでしょう。
その理由は、相手にとって採用するメリットになりうるからです。
例えばデスクワークに関する仕事であれば、パソコンの操作を特技としてアピールすると、良い印象を与えられるでしょう。
その点を踏まえた上で伝えるべき特技を考えれば、誰しも採用率は必然的にアップしていきますよ。
③誰かから褒められたこと
たとえ自分ではそれほどの腕前ではないと思い込んでいても、他者から褒められた経験があれば立派な特技としてアピールできます。
たとえばギターの演奏が好きなものの技量に満足していなくても、周囲から「上手い」「元気が出る」と何らかの評価を得ていれば、それは紛れもない特技です。
自分が得意とし他者から評価された経験を具体的に挙げることで、単なる趣味を超えた特技として面接官に強く印象付けられます。
特技を選ぶ上では、客観的な視点や意見も取り入れつつ考えると、自分でも気が付かなかった特技に気付くケースもありますよ。
面接で特技を聞かれたときの解答例9つ

ここからは、以下のシチュエーションを元にどう解答すればいいのかの例文を9つ紹介します。
- 料理
- 人の名前と顔をすぐに覚える
- 英語
- サッカー
- 絵を描くこと
- ピアノ
- 早起き
- 歌うこと
- 掃除
①料理
まずは料理が得意なことをアピールした例文です。
料理が好きになったきっかけから現在の活動まで細かく伝えることで、本当に得意であるのが伝わりやすくなります。
私は料理が得意です。 小さな頃からよく母親の家事を手伝うことが多く、その時から1人で料理を作ることにも積極的に挑戦していました。 その時にとても褒めてもらえたのが嬉しくて、それ以降定期的に料理を作るようになり、今では自分でオリジナル料理を考えてSNSにアップする毎日を送っています。 |
②人の名前と顔をすぐに覚える
続いて、人の名前と顔を覚えられることをアピールした例文です。
どんな相手にも興味や関心を持てることが伝わるため、どの企業であっても良い印象を残しやすくなるでしょう。
特に接客業では活かしやすい特技ですので、非常に良い長所だといえます。
私は人の名前や顔を一度知ると、すぐに覚えるのが得意です。 一度でも出会ったらその人の印象が頭に残るため、友達や知り合いと久々に会った時に昔話をされてもスムーズについていけるのです。 |
③英語
続いて、英語が話せることをアピールした例文です。
実際に語学を勉強していた事実や、普段から外国人と直接交流している状況を伝えるだけで、強力なアピールになっています。
私は英語を話すのが得意です。 大学時代は英語を専攻していて、定期的に海外に行って外国人と交流することもよくありました。 最近ではオンラインコミュニティに参加して、自宅にいながら外国人と話すことも少なくありません。 |
④サッカー
続いて、サッカーが得意なことをアピールした例文です。
好きでプレイしていたことに加えて、何かしら実績があればそちらも伝えておきましょう。
スポーツに関するアピールは、体力や器用さはもちろん、何事にも立ち向かえるメンタルがあるところまでアピールできるので、高く評価されやすいのがポイントです。
私はサッカーが得意です。 小学校時代からサッカーが好きで、中学に入ってからも3年間ずっとサッカー部で頑張っていました。 実際に地域の大会でもベスト3に入った経験が何度かあるため、今でもよく後輩にサッカーを定期的に教えています。 |
⑤絵を描くこと
次は、絵を描くのが得意なことをアピールした例文です。
絵が上手であればクリエイティブな才能があるのを伝えられるため、これだけでも興味を持ってくれるところは少なくありません。
私は絵を描くのが得意です。 学生の頃からアニメや漫画が大好きで、いつもノートや学校の机に好きなキャラクターを描いていました。 その絵を見た周りの人はいつも私を褒めてくれて、気づいたら修学旅行のしおりの表紙を自分の絵で飾ることになったのは今でも忘れません。 |
⑥ピアノ
続いて、ピアノを弾くのが得意なことをアピールした例文です。
ピアノを弾ける人はとても器用かつ集中力が高いことをアピールできるため、多くの職場で活かせる長所になるでしょう。
私はピアノを弾くのが得意です。 小さな時から両親にピアノを習わされてて、最初はあまり気が進まないまま弾いていました。 でもある日うまく演奏できた時に周りからすごく褒めてもらうことがあって、それがきっかけで好きになったのを覚えています。 それ以降は自発的にピアノの練習をするようになり、なんとか賞を取る経験もできました。 |
⑦早起き
次は、早起きが得意なことをアピールした例文です。
とてもシンプルな特技ですが、普段からきっちりしていることを印象付けられる素晴らしい特技だといえます。
私は早起きするのが得意です。 基本的には何時に寝ることになっても、必ず決まった時間に起きられます。 そのため今まで一度も大事な約束に遅れたり、学校で遅刻をしたりしたことがないのが自分の誇れるところです。 御社に入った際にも、常に早起きして行動することを心がけていくつもりです。 |
⑧歌うこと
続いて、歌うのが得意なことをアピールした例文です。
実際に大勢の前で歌った経験まで伝えることで、きちんと魅力がある人だと理解してもらえるでしょう。
音楽に関連する職種であれば、とても強いアピールポイントになります。
私は歌を歌うのが得意です。 小さい頃から歌うのは好きで、高校では軽音楽部でボーカルをしていました。 文化祭では自分のバンドの歌を聴くために、体育館の席が全部埋まるほどの人が集まってくれたことがあり、すごく嬉しかったです。 |
⑨掃除
最後は、掃除をするのが得意なことをアピールした例文です。
まず掃除が好きなことを伝えるだけでも好印象ですので、面接でアピールする特技として十分に成立します。
私は掃除をするのが得意です。 学生時代も掃除には一切手を抜くことがなく、いつも納得いくところまで掃除をしていました。 そのため掃除に関するコツは、誰よりも理解できている自信があります。 自宅でも整理整頓をするだけでは物足りず、最近ではオリジナルの便利グッズを作ることにも力を注いでいる状況です。 |
特技が見つからないときの対処法3つ

例文や見つけ方を参考にしても、なかなか特技が見つからない時もあるでしょう。その場合は、以下の3つの対処法を試してみてください。
- ①無理にレベルの高いことを探さない
- ②家族・友人に聞く
- ③日常生活に目を向ける
①無理にレベルの高いことを探さない
まず特技を聞かれた際に、どうしてもすごいことを言わなければいけない気持ちになる人もいるでしょう。
個性的な特技や高度な特技があればそれに越したことはないですが、無理をしてレベルの高い特技を探す必要はありません。
なぜなら本当に大事なのは、そこではないからです。あくまでも企業側が活用できそうかどうかを意識した方が、採用率は大きく上がるでしょう。
「特技」という言葉からどうしてもレベルの高いものを想定してしまいますよね。ですが、「高校ではサッカー部で〇〇のポジションをやっていた」「大学の軽音サークルでピアノを担当していた」くらいの主張でも問題ありませんよ。
②家族・友人に聞く
自分でいくら考えても、なかなかこれといった特技が思いつかないケースもあるかもしれません。
そんな時ほど、周りの人に聞いてみるのが重要です。むしろ客観的な意見は周りから認められている証になるため、そこで得られる回答は非常に強みになります。
たとえ自分である程度思いつく場合でも、身近にいる家族や友人に一応聞いてみる価値は十分にあるでしょう。
また客観的な意見であり根拠もあるため、面接で良い結果を残すことにつながるかもしれません。
③日常生活に目を向ける
自分では気づいていないだけで、本当は何かしら特技があることは珍しくありません。どうしても思いつかない場合は、まず日常生活に目を向けてみましょう。
例えば普段から何か継続的に行っている習慣があれば、そこに着目してみてください。
なぜその行動が続いているのかを考えるだけでも、自分の良いところが何か見つかるはずです。どんなに些細なことでも、見つけたらその特技を深堀りしてみましょう。
面接で特技を効果的にアピールするポイント3選
面接で特技を上手にアピールするには、ポイントを押さえる必要があります。
特技は採用面接の流れを引き寄せる心強い武器ですが、他の応募者と被ってしまう可能性も否定できません。
他者との差別化を図るためにも、以下に挙げる3項目を参考に強力にアピールしましょう。
①結論からズバリと切り込む
面接で特技を効果的にアピールするためには、結論からズバリと切り込みましょう。
冒頭で「私の特技は〇〇です」と端的に伝えることで、採用担当者が特技に対する関心や評価を抱きやすく、その後の流れをこちらに引き寄せやすくなるためです。
また、結論から述べる手法は「PREP法」と呼ばれ、話の流れをスムーズにして相手への理解を助けるテクニックとして知られています。
ダラダラと長い前置きは採用担当者の興味を削いでしまうので、詳しい情報は結論から切り込んだ後に述べてください。
②身振り手振りを交える
面接で特技をアピールする際、身振り手振りを交えると効果的です。
適切なジェスチャーにより自然と自信や熱意が表れ、面接官に対してより魅力的な印象を与えられ、興味をこちらに向け続けられます。
また、身振り手振りを取り入れることで自分の言葉に抑揚がつき、聞き手が理解しやすい流れが生まれるので、緊張で言葉に詰まりやすい人にもおすすめです。
ただしアピールに熱が入るあまり、身を乗り出すほどの身振り手振りになったり、大声になってしまったりしないよう気を付けてくださいね。
③具体的な数字や実績を盛り込む
具体的な数字や実績も合わせて述べると、採用担当者が特技の度合いを客観的に判断できます。
たとえば速読が特技の場合、単に「特技は速読です」とアピールしても、採用担当者は速読のスピードをイメージしづらいため、アピールとしては不十分です。
そのため、「◯◯ページの本であれば、大体◯分で読破できます」と分かりやすい数字を盛り込んで、話に具体性を持たせましょう。
せっかくの特技のアピールも、採用担当者の胸に刺さらなければただの自慢話で終わってしまうので注意が必要です。
面接で特技を答える際のNGポイント2つ

どの企業で面接を受ける場合でも、絶対に答えてはいけないパターンが以下の2つです。
- 嘘をつく
- ギャンブルや不健康な印象を与える特技を言う
それぞれ詳しく説明します。
①嘘をつく
本命企業で面接を受ける時や何度も面接で落ちている時ほど、全力で自分をアピールしたくなる人は多いでしょう。
そこで絶対にしてはいけないのが、堂々と面接官に嘘をついてしまうことです。
相手によってはあなたが発言したことを深堀りすることも少なくないため、意外とすぐにバレてしまいます。
バレた時は最悪の印象を与えることになり、採用される可能性もなくなるでしょう。
②ギャンブルや不健康な印象を与える特技を言う
本当に自分が好きで、かつ得意としている特技があったとしても、ギャンブルに関することや不健康な印象を与えることは言わないのが無難です。
例えばパチスロで当たりの台を選ぶのが得意だったとしても、根本的にギャンブルをしていることがマイナスイメージにつながりやすくなります。
もちろんそのことに関連する企業であればプラスになるかもしれませんが、それ以外のケースでは特技としてアピールしないことが大切です。
面接での特技はリラックスして素直に答えよう
今回は面接で特技を聞かれた際に、どんな対応をすればいいのかを紹介しました。
大事なのは企業目線になって考えること、そして余計に話を盛らないことです。
それさえ理解していれば、必ず相手に良い印象を持ってもらえるでしょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。