就活ではいかに自分の良いところを伝えるのかを、事前に考えておかなければいけません。特に面接では、どの企業からも積極的に志望者の性格を聞かれます。
ここできちんとアピールできなければそれだけでも採用に響いてくるため、忘れずに準備しておきましょう。
本記事では自分の性格を見つける方法と、的確に伝えるためのアドバイスを例文付きで紹介します。
企業が自分の性格を聞く2つの理由
企業は面接において、志望者の性格を聞く傾向があります。
その理由は以下の2つです。
- 自己分析が出来ているのか知るため
- 企業とのマッチ度を確かめるため
1つずつ詳しく見ていきましょう。
①自己分析が出来ているのか知るため
まず志望者自身が自己分析できているのかどうかを知るために、その人の性格を聞きます。
自己分析とは、要するに自分の長所や短所、価値観などを客観的に理解することです。
企業は志望者がどんな人間なのかを、面接を通してできる限り知りたいと考えています。だからこそ、あらかじめ自己分析をするのは重要になります。
②企業とのマッチ度を確かめるため
企業は志望者と自社の相性を量るために、性格を聞きます。
自分のことを自分で理解していない人は、入社時に「思っていたのと違ったかも…」と思ってしまう場合があるからです。
ミスマッチを起こしてしまうとせっかく採用してもまた人手不足に陥るリスクがあるため、どの企業も重要視している傾向があります。
自分の性格の見つけ方4選

自分の性格といわれても、なかなかピンとこない人もいるかもしれません。
そんな時は、以下の4つの見つけ方を試してみてください。
- 自己分析を行う
- 成功体験から見つける
- 周りの人に聞いてみる
- 自分が最も大切にしていることを振り返る
それぞれ詳しく解説します。
①自己分析を行う
まずは正しく自分のことを知るために、自己分析を行いましょう。
今の自分がどの企業を志望するべきなのかが見えてくるため、就活でのミスマッチを防いだりモチベーションを高く維持しやすくなりますよ。
例えば自分の長所を、思いつく範囲でいいので書き出してみてください。そこから優先順位の高い順に並び替え、それぞれ根拠となるエピソードを書いてみましょう。
すると客観的に、自分がどういう人間なのかわかりやすくなります。
②成功体験から見つける
自分の性格を知る上で、成功体験から見つける方法もあります。これまでの人生で、自分が成し遂げたことを思い出してみてください。
なぜ成功したのかを、一度よく考えてみましょう。すると自分の性格が次第に明確になっていくはずです。
もちろん大きな成功体験だけではなく、どんなささいなことでもかまいません。
例えば「大学で単位を取得できた」や「難しいゲームをクリアできた」のような成功体験から、自分の性格を導き出すこともできるでしょう。
③周りの人に聞いてみる
自分ではどうしても思いつかないこともあるかもしれません。そんな時は、周りの人に自分の性格を聞いてみるのもいいでしょう。
普段から接している友人はもちろん、もっとも身近な存在である両親に聞いてみるのもアリです。
簡単に客観的な意見を知られるため、非常におすすめできる方法の1つです。
人によっては少し恥ずかしい気持ちが出てしまうかもしれませんが、試してみて損はありません。
④自分が最も大切にしていることを振り返る
日頃から自分が何を大切にしているのかを、一度振り返ってみるのもいいでしょう。そしてなぜ自分がそれを大切にしているのかまで、深く掘り下げて考えてみてください。
もし理由がピンとこない場合は、大切にしているものに対していつもどんな感情を抱いているのかを挙げてみるのも有効的です。
例えばペットを大切にしているなら、おそらく家族の一員として愛していることでしょう。
そこからペットのために普段から何をしてあげているのかを思い出すことで、自分の本当の性格が見えてくるはずです。
自分の性格を面接で伝える時の3つポイント

実際に面接で自分の性格を伝える際に、大事なポイントとなるのが以下の3つです。
- 根拠となるエピソードを盛り込む
- 企業で活かせる部分を述べる
- 1つの性格をアピールする
それぞれ詳しく解説します。
①根拠となるエピソードを盛り込む
いくら自分の性格が良いことをアピールしたとしても、そこに信憑性がないと相手には伝わりません。必ず根拠となるエピソードも一緒に話すことが重要です。
「この人は嘘をついているんじゃないだろうか?」と思われてしまうと逆に自分の評価を落とすことになるため、できる限り具体的に説明してください。
そうすれば説得力が上がりますし、何よりも優秀な人材になりそうだと思ってもらえる可能性が高くなります。
②企業で活かせる部分を述べる
就活において大事なのは、志望する企業との相性が良いことをいかに伝えられるのか?です。
つまり単純に自分の良いところをアピールするだけではなく、自分を採用することで得られるメリットを相手に感じてもらえなければいけません。
だからこそ、自分の性格を伝える際に何をどう活かせるのかを詳しく説明しましょう。
そのためにも、あらかじめ企業分析をして求められている人物像を把握しておくことが大切です。
③1つの性格をアピールする
面接ではできる限り、自分の性格を1つでも多く伝えたくなるものです。
例えば「自分は責任感が強く、何事にも積極的にかつ行動的な一面もあります」のように色々詰め込んでしまう人もいるでしょう。
それが必ずしもいけないわけではありませんが、いくつもの性格をアピールするとかえって伝わりづらくなってしまいます。
相手に自分のことを強く印象付けるためにも、1番伝えたい部分を1つに絞った上でアピールするのが重要です。
面接で聞かれた時に答えやすい自分の性格一覧

面接で性格を聞かれた際に、どんな性格を伝えれば高い評価につながるのでしょうか?
わからない時は、以下のポイントを押さえた上でESに書いておいてください。
- 主体性がある
- 行動力がある
- 計画性がある
- 真面目
- 積極性がある
- 責任感がある
ここから自分がどれに当てはまるのかを、まず探すことが重要です。複数当てはまる場合は、その中でもっとも自分をアピールしやすいものを書きましょう。
【性格別】自分の性格を伝える時の例文6選

面接で自分の性格を、どううまく伝えればいいのかわからない人も多いでしょう。
以下の6つのケースに沿って例文を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 主体性がある
- 行動力がある
- 計画性がある
- 真面目
- 積極性がある
- 責任感がある
①主体性がある
主体性をアピールする時は、自分が勇気を出して行動を起こした事実とその結果を強調しましょう。
私は目の前で起こった問題に対して、解決策を考えるだけではなく常に行動に移す主体性を持っています。 学生の頃、音楽サークルに所属していたのですが、コンサートで思うような演奏ができずに悩む日々を送っていました。 原因はコミュニケーション不足にあることに気づき、プライベートの時間の合間を縫って旅行を企画しました。 忙しいメンバーたちの予定を合わせて企画するのは大変でしたが、何よりもメンバーが楽しんでくれていたことを覚えています。 結果的に今までよりもはるかにメンバー同士が仲良くなり、一緒に練習をする時間も増えたので、自分の主体性を活かせた経験です。 |
②行動力がある
行動力があることをアピールする時は、周りのためにどれだけ率先して動けたのかを伝えましょう。
私は誰よりも行動力があることが取り柄です。 大学の文化祭でも積極的に実行委員に立候補して、学生全員が楽しめるように盛り上げた経験があります。 文化祭は毎年同じ催しになるので、私が担当した年は新しい案を提案してより盛り上がる工夫を行いました。その際には、やりたいことを実現するために有志を募りました。 結果として、今までとはまったく違う楽しい文化祭ができただけではなく、皆にとても喜んでもらえたのですごく嬉しかったです。 御社に入社した際にも、仕事やイベント行事において常に新しいことに挑戦していきたいと考えています。 |
③計画性がある
計画性があることをアピールする時は、自分の成功体験をもとに何をどう計画を立ててきたのかを話しましょう。
私は何事も計画的に行動することが得意です。 大学受験が成功したのも、自分の計画性のおかげだと思っています。 私は第一志望の合格率が30%を切る状況で、特に国語が苦手でした。 そこで成績向上のために短期的な目標を立てつつ、どうすれば目標を達成できるのかまで考え、学習計画を立てました。 例えば、毎月行われる模試の目標偏差値を決め、試験本番で取るべき成績をもとに逆算し、現実的に実現できそうな目標を設定することを常に考えて行動しました。 さらにそれを1週間単位でスプレッドシートにまとめて可視化させました。結果的に効率的な学習ができ、本番当日には冷静に取り組めました。これからも計画を立ててから行動することを忘れないようにしたいと思っています。 |
④真面目
真面目なところをアピールする時は、自分から周りのために進んで貢献した経験を伝えましょう。
私はとにかく真面目なところが一番の取り柄です。 例えば人が嫌がることでも、率先して取り組むことがよくあります。 学生時代は野球部だったのですが、その時も練習に使う道具の手入れや出し入れなどを進んでやってきました。 すると他の部員に喜んでもらえただけではなく、監督からもすごく褒めてもらえたのを覚えています。 自分は特別野球がうまい方ではなかったのですが、すごくチームに貢献できているのを感じられたのがよかったです。 この経験は学生時代だけではなく、当時のアルバイトでも活かしました。 例えばトイレの清潔感に関するクレームがあったのですが、その際には誰かから指示される前に自ら掃除をしたり見回りしたりしていました。 おかげでもちろん店長から評価してもらえ、こっそり私だけ時給を上げてもらえたのですごく嬉しかったです。 |
⑤積極性がある
積極性があることをアピールする時は、何か大きな課題に対して自分がどう積極的に取り組んだのかを伝えましょう。
私は何事に対しても、積極性があります。 これまでお弁当屋さんでアルバイトをしていたのですが、積極的に商品の企画を考えることに関わった結果、売上を約2倍くらいまで伸ばすこともできました。 それが今の自分で、もっとも自慢できる出来事です。 もともとアルバイト先のお店では他の競合店と比べてもあまり流行っていなくて、当時はすごく経営難になっていました。 なので私は競合店を本格的にリサーチすることにしたのですが、結果としてリピート率が低いのが一番の問題であることに気づけたのです。 そこで私はポイントカードを作ったり、セット割引キャンペーンなどを店長に提案して実行し、うまくお客さんの心をつかめたのを覚えています。 そんな経験が私にはあるので、御社に入社した際にも積極的に何か貢献していければいいなと思っている次第です。 |
⑥責任感がある
責任感があるところをアピールする時は、自分が責任を持って取り組んだことで成果を出せたエピソードを伝えましょう。
私は人と比べても、責任感が強い方です。 学生時代はサッカー部の部長をやっていたのですが、チームの目標達成に向けて1人1人に合った特訓を用意した経験があります。 例えば人によってはつい個人プレーを意識してしまったり、根本的に立ち回りがわかっていなかったりすることもあったので、そこに対してアプローチすることが重要だとその当時気づきました。 結果として試合の質は格段に良くなり、監督からも「よくやった」と褒めてもらえたことが嬉しかったです。 チームで何かを成し遂げるためにはただひたすら前に向かうだけではなく、いかにリーダーが周りを引っ張れるのかがすごく重要だと体感しています。 だからこそ、御社に入社した際にも責任を持ってチームを引っ張っていける存在になれれば幸いです。 |
自分の性格を述べる時のNG例

どれだけ面接で良いことを言えたとしても、それが相手に響いているとは限りません。
特に気をつけなければいけないのが、以下の2つです。
- まとまりがない
- 企業の求める人物像とかけ離れている
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①まとまりがない
面接ではいかにわかりやすく、自分のことをアピールできるのかが大切です。良いところを何でもかんでも詰め込んで伝えるのは決して良くありません。
「結局この人はどういう人間なのかよくわからないな…」と思われてしまうと、その時点で不採用になる可能性も出てしまいます。
あらかじめアピールする内容を1つに絞っておくと、必ず相手に自分の想いが伝わることでしょう。
②企業の求める人物像とかけ離れている
志望する企業が決まった時は、まず企業分析を忘れてはいけません。なぜなら同じ業界の企業でも、それぞれの企業理念や物事の考え方は違ってくるからです。
企業が求める人材像は細かく変化するため、そこに刺さるアピールをすることが大前提になります。
例えば常に何か新しいことをしていきたいと考えている企業に対して、真面目なところをアピールするだけでは響かないでしょう。
自分が伝えたいことだけを優先するのではなく、企業目線になった上で最善のアピールができなければいけません。
面接で自分の性格を聞かれた例文を簡潔に考えてみよう
今回は自分の性格を見つける際の方法や、その伝え方などを詳しく紹介しました。
就活で成功をつかむためには、自分の性格を理解した上で正しくアピールすることが重要です。
あらかじめ自己分析を行い自分の良いところをしっかり理解しておきましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。