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コンサルに就職する方法を解説!選考の流れやオススメの資格まで紹介

コンサル系の企業に就職したいと考えている方は多いと思いますが、就活に向けて何をすれば良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回はコンサル系の企業の就活対策はもちろんのこと、そもそも「コンサル」とは何を指すのか、コンサル系企業に就職するのはどのくらい難しいのかについても解説していきます。

コンサルの就職難易度は高い!

コンサル系企業は、クライアントとなる企業の問題を解決するために課題を洗いだし、専門的なアドバイスや解決策の提案などを行うのが主な業務です。外部から組織に「テコ入れ」をする仕事であり、クライアントの企業の業種についても深い理解が求められます。

基本的に大量採用の傾向は無く、少数精鋭の業務体制を取っている企業が多いこともあり、内定を勝ち取るのは簡単ではありません。

また、戦略系のコンサル系企業は採用にあたって学歴が重視されるので、高卒の方、学歴に自信のない方は書類審査の段階で落とされてしまうこともあります。

一方で外資系のコンサル系企業はスキルやモチベーションを高く評価する傾向にあり、学歴に自身の無い方は外資系企業をメインの志望企業に据えましょう。

コンサルの就職に必要な条件3つ

まず前提として、コンサル就職を目指すにあたって、特定の資格が必須という訳ではありません。

しかし、下記で紹介する3つのスキルを身につけておくことで、コンサル系企業への就職が有利になるのは間違いありませんし、就職後も即戦力として現場で活躍できるでしょう。

①論理的思考力

コンサルは、クライアントのビジネス課題を解決するために複雑な問題を明確に定義し、解決するための戦略や計画を立てる能力が求められます。

問題を把握し、解決するための戦略を立てるには高度な論理的思考力が必須です。複雑な問題を細分化した上で、各要素を理解し、全体の「解」を導き出せる人が重宝されます。

また、論理的思考力はクライアントに分かりやすく、筋道立てて戦略を説明するためにも必要です。どれほど素晴らしいアイディアでもクライアントが納得してくれなければ実行できませんし、実行できたとしても100%の結果は期待できません。

しっかりと問題解決のために必要なことを理解してもらい、最高の結果を生むためにも論理的思考力は必須といえます。

②体力

コンサルの仕事は、基本的にハードで時期によっては長時間残業や連勤が続きます。肉体的にはもちろん、精神的なストレスが伴うので、肉体労働にも匹敵するほどの体力が求められる場合もあるでしょう。

また、コンサル系企業は同時に複数の案件をこなすことも珍しくないので、一つひとつの案件の納期が迫っていない時でも、比較的忙しい分野です。

「毎日定時に退勤し、毎週末しっかりと休める」という環境を求めるのは少し難しいかもしれません。

③コミュニケーション能力

コンサルの業務は基本的に1人で行うことは少なく、クライアントと綿密にコミュニケーションを取ることは必須。プロジェクトチームのメンバーとも円滑にコミュニケーションが取れる人材が求められます

1人でクライアントの問題解決に対する完璧な案を出すことができるほんの一握りの優秀な人を除いて、チームで協働し課題の解決に向けて案を出し合い、意見を交わすことは必須です。

また、「コミュニケーション能力」とは「うまく喋ること」や「言い回しがうまいこと」だけではなく、傾聴力、つまり相手の話を聞く能力も含まれます。

クライアントとの対話からより深いニーズを引き出し、本当に求めていることが何なのか理解できる「聴く力」もコミュニケーション能力の1つです。

コンサルの就職対策3つ

コンサル系企業への就職対策は大きく分けて3つあります。

しっかりと対策しておくことで確実にコンサル系企業の就活に役立つので、ぜひ力を入れて、万全の状態で本番に臨んでください。

①面接対策を徹底する

コンサル系企業の面接は一般的な企業の面接と比べても基準が高く、特にケーススタディ(ケース面接)の対策は必須です。

ケース問題とはビジネスに関する具体的な課題が出題されるもので、分析力や問題解決能力が問われます。コンサルとして実際にクライアントの問題を解決できる人材かどうかを見定めるために行われるので、しっかり対策しておきましょう。

自己分析

多くの例に漏れず、コンサル系企業の就活にも自己分析は重要です。

自身の強みや得意なことはもちろん、欠点をしっかりと分析し、どう改善していくかも問われることがあります。

自己分析がしっかりできている学生は「やる気や伸び代がある」と判断されることが多いですし、就活に対するモチベーションを測る上でみられる部分です。

企業分析

応募するコンサル系企業の特性・強み・弱み・戦略・文化などを理解することは必須です。企業分析をしっかりと行うことで、自身がどのようにその企業に貢献できるかを具体的に説明できます

コンサル系の企業への就職を目指すにあたって、企業の分析は必須です。

企業からみてモチベーションが高い学生かどうかを見極めるために「会社についてしっかり調べてきているか」はほとんど100%確認されると言っても良いでしょう。

また、自身がこれから働くことになる企業についてしっかりと分析しておくことで、これからのキャリアにも役立てられるので、合否に関係なく、しっかりと調べておくことをおすすめします。

面接練習

面接の練習はしっかりとしておきましょう。練習なので本番同様の緊張感を演出することこそ難しいですが、数をこなせばこなすほど慣れてきますし、本番の対策になります。

特にコンサル系企業の面接はグループでのケーススタディなどが出題されることが多いので、可能ならばコンサル系企業への就職を目指している友人と、複数人で行うのが理想です。

質問のリスト化

事前に想定できる質問をリスト化し、質問に対する回答を考えておくことも有効です。

具体的な経験や事例を用いて回答すれば、あなたの能力や経験、適性を面接官に明確に伝えられます

特に、「なぜその業界に興味があるのか」「なぜその企業を選んだのか」「自分の強みは何か」などの質問にはしっかりとした答えを用意しておきましょう。

本番での理想は事前に用意しておいた回答を、状況に応じてアレンジしつつ回答することですが、丸暗記した内容でも悪くはありません

「暗記しておいた内容を答えただけだな」と思われる可能性もありますが、緊張して何も答えられないよりもはるかに良いでしょう。

②コンサル系の企業のインターンに参加する

コンサル系企業の企業は採用にあたって経歴を重視します。

新卒の場合は学生時代に取り組んだ活動やインターンシップに参加した企業やインターンにおける実績、海外経験などが問われ、中途採用の場合は以前の会社での具体的な実績や成果、これまでに取得した資格なども重要です。

また、特定の分野に関する専門知識や経験がある場合、志望する企業のクライアントの業種とマッチしている分野ならばさらに高く評価され、即戦力としても期待されるでしょう。

③有利になる資格を取得する

どのコンサル系企業への就職を目指すにあたっても重宝される人材として、下記の3つの資格を保有している人が挙げられます。

これらは「必須」というわけではありませんが、取得しておけば他の志望者に大きく差を付けられる有利な資格なので、興味のあるものがあれば積極的にチャレンジしてみてください。

公認会計士

公認会計士の資格を持っていれば財務コンサルティング系の企業はもちろん、多くのコンサル系企業が欲しがる人材になれます。

受験資格こそ特に無く、誰でも受験が可能な資格ですが、最低でも2年程度の学習が必要とされていますし、独学での合格は難しいのでダブルスクールをする人が多いです。

合格率は高い年でも10%程度、低い年では7%と非常に難しい試験なので、面接対策を疎かにしてまで取り組む必要はありません。しかし、合格すれば一気に将来のキャリアの可能性が広がる国家資格なので、チャレンジする価値は大いにあります。

税理士

税理士資格は、特に戦略系コンサルや財務系コンサル系企業への就職において有利になります。

経営戦略を立てるには税制度に関する知識は必須なので、1人でも税金に関するスペシャリストが居れば、企業としても案件の幅が大きく広がるのです。

しかし税理士資格も公認会計士同様難易度が非常に高く、独学が難しいのでダブルスクールをする必要があり、最低でも取得までは2年程度かかると言われています。

税理士資格は取得してしまえばコンサル就職に非常に有利ですし、士業系の就職の選択肢も広がるので、興味のある方は一度勉強してみることをおすすめします。

TOEIC

「TOEICだけでは正確な英語力を測ることはできない」という声もありますが、それでも就活において英語力を最も示しやすいのがTOEICのスコアです。

公認会計士、税理士と違って「合格」「不合格」の2択ではなくスコアが出るだけなので取り組みやすいですし、独学でも学習できます。

ただし、就活に有利となるのは最低でも700点以上、理想は800点代後半〜とされているので、簡単ではありません。夏休みや春休みなどの長期休暇中はもちろん、早い段階からしっかりと時間をかけて取り組むようにしましょう。

コンサルへの就職の年間スケジュール

多くのコンサル系企業が夏(5月上旬〜9月中旬)、秋/冬(9月下旬〜1月)、春(1月下旬〜5月下旬)の3回に分けて選考を行っています。

具体的なスケジュールを把握し、それぞれの時期において取り組むべきことについても、一緒に確認してきましょう。

①大学時代は専門的な知識を身に着ける

大学時代はまず「専門的な知識を身につける」ことを大切にしましょう。

特にコンサルティング業界を目指す学生はビジネスの基本から業界特有の知識まで幅広く学ぶ必要があり、自身の専攻に関する学問への理解を深めることはもちろん、経済やビジネス、政治についてしっかりと学んでおくことが大切です。

また、インターンに積極的に参加することも重要です。最近では大学1年時からインターンに参加する学生も多く、早い段階で業務体験を積むことで自分に足りないものを知り、高い志を持って大学生活を過ごせます。

1年生の段階ではそこまで授業が詰まっていない学校も多いため、余裕のある人は先ほど紹介した資格の取得に励んでみたり、コンサルに関する本を読んだりするのも良いでしょう。

②【夏上旬・秋上旬・春上旬】ESを提出する・筆記試験を受ける

夏上旬・秋上旬・春上旬にES(エントリーシート)を提出します。ESは志望する企業に自分のことを知ってもらうために非常に重要なもので、しっかりと時間をかけて作成することでより良いESが作成できます。

提出期限が間近に迫ってから慌てて作ると完成度が低くなってしまうので、時間をかけましょう。

また、筆記試験の対策も非常に重要です。コンサル系の企業の選考においては8割から9割の学生が筆記試験で落とされるため、かなり早い段階から対策しておくことが大切です。

出題される問題は判断推理や数的推理が多く、前者は論理力を測るもの、後者は数的処理能力を測るものです。しっかりと対策しておけばそこまで難しいものではないので、早い段階から問題集などをこなし、問題に慣れておきましょう。

③【夏下旬・秋下旬・春下旬】面接を受ける・ジョブに参加する

夏下旬・秋下旬・春下旬にかけて面接やジョブが実施されます。面接では自己分析や企業分析、面接練習を徹底的に行い、質問もリスト化しておき、自己PR、志望動機を明確に伝えられるように準備しておくことが大切です。

また、筆記試験やケース面接の対策も1か月、余裕のある人は2か月前から始めることをおすすめします。この期間は自分自身の成長と準備に専念し、最善を尽くしましょう。

そして多くのコンサル系企業が「ジョブ」と呼ばれる数日間のインターンシップで学生を評価します。

主に問題解決能力を中心に学生の資質を測るために実施され、グループワークでのケーススタディはもちろんのこと、個人にも課題が提出されることが多位傾向にあります。また、最終日にはパワーポイントなどを用いた発表を行うことも。

パワーポイントの他にもExcelなどを用いた事務作業を任せられることもあるので、Microsoftのoffice製品の基礎的な扱い方は覚えておきましょう。

ジョブは基本的に夏・秋/冬・春と数か月ごとに実施され、春は辞退者が出た場合のみ開催されます。

コンサル業界のグループ分け

コンサル系企業の業界はサービス提供の形態やターゲットとするクライアントによって大きく分けられます。

それぞれの特徴や役割を理解し、自分に向いている、または興味のある業界のコンサル系企業への就職を目指しましょう。

外資系戦略

外資系戦略コンサルはマッキンゼーやBCG、ベインなどが代表的な企業として挙げられ、多国籍企業のクライアントが多いです。

ビジネスの戦略立案から成長戦略の策定、組織改革など幅広い支援を提供するのが主な業務で、冒頭でも紹介しましたが、学歴よりはスキルやモチベーションの高さが採用に影響します。

日系戦略

日系戦略コンサルは日本国内の企業を対象にマーケティング戦略や業績改善策などの提案を行うのがメインの業務です。

日本国内で業績を伸ばすには、どのような対策が必要かを立案することを得意としていますが、一方で企業のグローバル展開戦略に参画することもあります。

Big4

Big4(デロイトトーマツ、EY、KPMG、PwC)はいずれも外資系の企業で、監査法人を源流としています。

いずれも世界的に見てトップクラスのコンサル系企業ですが、日本においてはデロイトトーマツとPwCが事業を拡大しています。

一方でEY、KPMGはいわゆる「ベンチャー企業」程度の規模であり、新卒の学生を養成するというよりは即戦力を求める場合が多いです。

シンクタンク系

シンクタンク系コンサルは公的機関や大企業からの調査依頼を主に手掛け、情報収集や分析を行うのがメインの業務内容です。

政策提案やビジネス戦略の策定などといった、知識密度の高い業務も行うことが多く、他のコンサル系企業よりも研究職が強いのが特徴。体育会系というよりは研究職に近いものがあり、院卒者の占める割合が他のコンサル企業より高いと言えます。

IT系

IT系コンサルはその名の通りITを活用したビジネス改革やシステム導入の支援をメインの業務としています。

近年のデジタル化の波に乗り、一気に需要が増している分野です。また、戦略系の案件も扱っている企業もある、戦略系のコンサル系企業と併願する人もあります。

総合系

総合系コンサルは企業全体の経営課題に対応するコンサル系企業です。戦略立案から業務改善、人材育成まで幅広い業務を提供します。

課題を組織全体のものとして捉え、クライアントから依頼された以外の改善部分について提案を行うことも多く、企業としての根本からの問題を解決することも多々あり、ビジネスについて深い理解のある人材が求められるでしょう。

中小企業向けコンサル, M&Aコンサル

中小企業向けコンサルはその名の通り中小企業の経営改善や成長戦略を支援するのが業務内容です。

中小企業は資金繰りや新規事業の立ち上げなどにあまり予算を割けないので、限られた予算の中で効果的な戦略を提案できる人材が求められます。

M&Aコンサルは企業の合併や買収を支援し、企業価値の最大化を目指すコンサル系企業です。

買収、または合併可能な企業をリストアップしたり、リストアップした企業の市場価値や事業モデルの評価なども行います。

コンサルの現状と今後の展望

コンサル業界は全体的に見ると成長を続けており、特にITコンサルティングは大きな成長を見せています。

どのコンサルティングファームにおいても、ITの活用は必須と言えるので、ITに関する知識を身につけておけばどの企業からも必要とされると言っても過言ではありません。

現在は、需要の波に乗ってコンサル系企業が乱立しているのも事実なので、今後は他の企業と差別化ができる企業が伸びる時代と言えます。

経歴を積んでコンサルに就職しよう

今回はコンサル系の企業に就職する方法や選考の流れ、必要な対策やおすすめの資格についてご紹介してきました。

コンサル系企業は年々需要を増しており、安定している業界ではありますが、その分就職にあたって求められるスキルのレベルは高く、早い段階からの対策は必須です。

しかし裏を返せば、コンサル系企業から求められる人材を目指すことは、他の業界でも通用する人材への近道でもあります。将来の選択肢を広げるためにも、コンサル系企業への就活対策は有効と言えるでしょう。

若林

このメディアの監修者

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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