「社会人にとって、コミュニケーション能力は大切?」「コミュニケーション能力を鍛えるにはどうしたらいい?」
この記事を読んでいるあなたは、上記のような疑問を持っているはずです。
結論からいうと、コミュニケーション能力は就活だけでなく、今後の長い人生においても最強の武器になります。なので、社会に出る前から鍛えておいて損はありません。
この記事では、就活生が知っておくべきコミュニケーション能力の鍛え方や練習法について解説します。どんな業界・業種でも活躍できる社会人になるために、ぜひ参考にしてください。
コミュニケーション能力を鍛えると就活で有利になる

コミュニケーション能力を鍛えておくと、普段の生活や就活の面接の受け答えもスムーズに進めることができるので自身の大きな武器となるでしょう。
コミュニケーション能力とは、自身が伝えたいことを相手に伝える力、そして相手が伝えたいことを受けとる力のことをいいます。
どんな業界・業種であれ、仕事を円滑に進めるためにはコミュニケーションは欠かせません。
そのためコミュニケーション能力を鍛えるためには、日頃どのようなことを意識して話せば良いのか解説します。
ぜひコミュニケーション能力を鍛え自信をもって、就活のアピールとしてください。
コミュニケーションを行う上での2つの要素

まず初めに、コミュニケーションを行う上での2つの要素について解説します。
- 言語
- 非言語
繰り返しになりますが、コミュニケーション能力は、自分が相手に伝える力と、相手が伝えようとすることを聴く力が必要です。
その要素として、「言語」と、「非言語」の2つの要素があるので、まずはこれらを理解してからコミュニケーション能力の鍛え方を習得していきましょう。
言語
言語(言語コミュニケーション)とは、その名の通り言語を用いて、自分の考えや意見を論理的に伝える能力のことです。
さらにもう1つ、相手が伝えようとする言葉の内容を理解し、そのときの相手の話し方をみて感情や状況判断を瞬時に読み取る力も言語の要素に含まれます。
ビジネスでは、このロジカルコミュニケーションを使うことで相手とのスムーズな意見交換ができ、営業のプレゼンなど説得力が増してくるでしょう。
さらに相手が伝えようとすることに耳を傾け、共感をすることで良好な人間関係の構築ができるようになります。
非言語
非言語(非言語コミュニケーション)とは、ジェスチャーや場の空気を読むことです。
プレゼンなどの場では、より強調したい発言にジェスチャーや顔の表情や目力でアピールを加えることで内容をより伝えやすくする効果があります。
また非言語に含まれるのは、その場の雰囲気や発言するタイミングまで聴く力も含まれるので、非言語の要素を掴むとより円滑なコミュニケーション能力を得られるでしょう。
コミュニケーション能力が高い人の7つの特徴

コミュニケーション能力が高い人は、以下の5つの特徴があります。他者と会話する際の自身の立ち振る舞いを思い返しながら、各項目を確認してみてください。
- 適切なタイミングで相槌を打つ
- 相手の話を引き出すのが上手い
- 相手を尊重しながらアドバイスするのが上手い
- 表情が豊か
- 自己開示をする
- 話相手を否定しない
- 論理的な話し方ができる
①適切なタイミングで相槌を打つ
コミュニケーション能力が高い人は、相槌を打つタイミングが適切です。タイミングだけでなく、相槌の言葉のバリエーションを複数持っています。
「たかが相槌くらい」と思うかもしれませんが、相槌は意外と奥が深いものです。
聞き手側が相槌を打たないと、話し手は相手がちゃんと話を聞いているのか不安に感じてしまいます。かといって、相槌の言葉が「はい」だけだと、話し手側は「早く話を終わらせて欲しいのかな」と感じるでしょう。
コミュニケーション能力に長けている人は、適切なタイミングで適切な言葉を選んで相槌を返せるテクニックを持っています。
②相手の話を引き出すのが上手い
コミュニケーション能力が高い人は、極自然な会話の流れの中で相手の話を上手に引き出します。相手が話したい内容を察知し、適切な質問を挟んでいるのです。
また、その質問を挟むタイミングも適切です。会話のキャッチボールがスムーズにできるよう、相手に助け舟を出すような感覚で質問をします。
あなたも周りにも「何だかこの人とは話しやすいな」と感じる人がいるでしょう。その人は、あなたの話を引き出せるように質問をしてくれているはずです。
③相手を尊重しながらアドバイスするのが上手い
お互いを尊重しながら意見を交わすコミュニケーションのことを「アサーティブコミュニケーション」といいます。
相手を尊重するということは、根本には相手の意見に敬意を払いつつ、自分の意見を伝えるということです。
特に管理職の人の特徴は、相手の意思を尊重しながらアドバイスをしてくれ、さらに自分の感情コントロールもできています。
「あなたの考えも理解できる。その上でこういう考え方もあるよ」と否定せずに違うアドバイスを伝えることで、相手も素直に納得できる、という仕組みです。この力も、社会人には必要なものになります。
まずはしっかりと相手の意見を聞き入れ、同意をしてから、自分の意見を述べるようにしていきましょう。
④表情が豊か
コミュニケーション能力が高い人は、表情を豊かに変化させながら会話を進めていきます。相手の感情に寄り添うように、表情を使って自身の感情を表現しているのです。
実は、表情は言葉以上に相手に与える印象を左右させる力があります。
アメリカの心理学者ロバート・メラビアンが「メラビアンの法則」として提唱した、コミュニケーションの際に相手に与える印象の割合は以下のとおりです。
- 言語情報……7%
- 聴覚情報……38%
- 視覚情報……55%
つまり、視覚情報として伝わる表情は、コミュニケーションにおいて言葉よりも大きな意味合いがあります。
⑤自己開示をする
コミュニケーション能力が高い人は、相手の話を引き出すために積極的に自己開示をします。
人間には「返報性の原理」という心理法則がはたらいており、「何かをしてもらったらお返しをしなくては」と無意識に考える性質があるからです。
自己開示をするといっても、決して「自分の話を聞いて欲しい」と思っているわけではありません。相手が情報や本心を話しやすい環境を作るために、あえて自分から先に話しているのです。
⑥話相手を否定しない
コミュニケーション能力が高い人は、決して相手の意見や感情を否定しません。仮に、相手が自分とは違う意見を持っていても、相手の意見を客観的な事実として受け入れます。
多くの人は、話し相手に自分の意見や感情を否定されてしまうと「もうこれ以上話したくない」と感じてしまうはずです。その時点で、双方のコミュニケーションは破綻してしまうでしょう。
コミュニケーション能力が高い人は、常に相手の気持ちや立場を考えながら接しています。だからこそ、相手を否定するような言動はしないのです。
⑦論理的な話し方ができる
論理的な話し方のことを「ロジカルコミュニケーション」といいます。
まずは結論から話し、理由や根拠となるデータ、最後に自分の意見を述べることで説得力のある話し方となるでしょう。
ロジカルコミュニケーションのメリットは、個人だけでなく複数の相手にも自分の意見が伝わりやすくなることです。
話の内容が整理されているので、流れの中で十分に理解と同意を得られます。
ロジカルコミュニケーションの鍛え方は相手の立場で物事を話すことになるので、ぜひ話す順番が回ってきたときには意識してみてください。
コミュニケーション能力を鍛える4つの方法

この章では、コミュニケーション能力を鍛えていく方法として、気をつけるべきポイントをお伝えします。他者との会話の中で、以下の4点を意識してみてください。
- 相手の話を最後まで聞く
- 否定から入らない
- 例えや比喩を使う
- 結論から話す
①相手の話を最後まで聞く
今後、他者と会話する際は「相手の話を最後まで聞くこと」を意識してください。「聞く」はコミュニケーションスキルの中でも、特に重要な項目です。
他者と会話する中で、相手が自分とは違う意見を主張してきたときや、相手の主張に対して疑問を感じたときは、ついつい相手の話を遮って言葉を挟みたくなってしまいますよね。
しかし、相手は「まずは自分の意見を最後まで聞いて欲しい」と思っているはずです。会話の内容によっては、あなたからの意見やアドバイスを求めていないこともあるでしょう。
相手の話を最後まで聞くことは、相手の意見や感情を受け入れることと同義です。コミュニケーション能力を鍛えるなら、まずは相手の話を最後まで聞くことから取り組みましょう。
②否定から入らない
相手の話を最後まで聞いたうえで、自身が話す第一声が「相手を否定する言葉」では、コミュニケーション能力は鍛えられません。
前章でも解説したように、相手を否定してしまうとそれ以降のコミュニケーションは破綻してしまいます。
相手の主張が自分の意見とは違うものだとしても、まずは相手の主張を受け入れたことを伝えてあげることが大切です。主張を受け入れたことが相手に伝われば、相手もあなたの主張を聞き入れてくれるはずです。
③例えや比喩を使う
自身の意見を述べる際は、積極的に例えや比喩を使うことでコミュニケーション能力が鍛えられていきます。例えや比喩は、自身の話したいことが相手に伝わりやすくなる有効な話法です。
例えば、ただ「あなたは明るい人ですね」と表現するよりも、「あなたは太陽のように明るい人ですね」と伝えてあげた方が、相手に好印象を与えられるはず。
「忙しい」のひとことではいまいちその様子が伝わりませんが、「師走のような忙しさ」と表現すればより具体的にイメージできますよね。
コミュニケーション能力を鍛えるために、例えや比喩を積極的に使ってみましょう。
④結論から話す
自分が話し手側に回るときは結論から話す癖をつけると、コミュニケーション能力が磨かれていきます。相手がもっとも知りたい情報は、その話の結論です。
結論から話すことで、相手が知りたいこと・自身が話したいことが率直に伝わり、相手の関心が高まるというメリットがあります。
- 結論(Point)
- 理由(Reason)
- 具体例(Example)
- 結論(Point)
上記の順番で話すことを「PREP法(プレップ法)」といいます。自身の主張を相手に簡潔に伝えるためのフレームワークです。
コミュニケーション能力を高めるための4つの練習方法

前章の内容に附随して、さらにコミュニケーション能力を高めていくために有効な練習方法を4つお伝えします。
- エレベータートーク
- ミラーリング
- パラフレーズ
- バックトラッキング
①エレベータートーク
エレベータートークとは「エレベーターに乗り合わせたときのような短時間で、相手に伝えたいことを話せるトークスキル」のことです。具体的には、30秒から60秒ほどの制限時間の中で伝えたいことを端的に話す練習をしていきます。
上司や部下との報連相や、取り引き先とのやりとりなど、エレベータートークはさまざまな場面で必要となります。
エレベータートークの練習では、自身の話したいことが相手に伝わったか、聞き手側からのフィードバックを受けると上達が早まるでしょう。
②ミラーリング
ミラーリングとは「鏡に映したかのように相手の動作を真似ること」を指す言葉です。心理学のテクニックとしても使われており、相手に「この人とは波長が合うな」と思わせる力があります。
ポイントは、あくまでも自然におこなうことです。わざとらしさが出てしまうと、逆にコミュニケーションがぎこちなくなってしまいます。
友人や恋人との会話の中で、さりげなく取り入れて練習してみてください。
③パラフレーズ
パラフレーズとは「文章の一部を、別の言葉に置き換えること」を指します。
パラフレーズを練習することによって、難しい言葉をわかりやすく置き換えたり、一つの事象に対する言葉のバリエーションを増やしたりすることが可能になります。
具体的な練習方法としては、書籍に記されている文章を使うのがおすすめです。本を読み進めながら「この文章を違う言葉に置き換えてみよう」という感じでチャレンジしてみてください。
④バックトラッキング
バックトラッキングとは、日本語でいうと「オウム返し」のことです。ミラーリングと同様に、心理学のテクニックとしてよく使われます。
相手が話したことをそのまま言い返してあげることで、相手は「自分の話を聞いてくれている」と感じ、より意欲的に話してくれやすくなります。相手の話を引き出す手法として、非常に有効なテクニックです。
ミラーリングと併せて、日常生活の中で意識的に取り入れてみてください。
就活生にもできるコミュニケーション能力を鍛える2つの方法

さらにここからは、就活生にもすぐにできるコミュニケーション能力の鍛え方を2つ紹介します。
- 挨拶を心掛ける
- 日頃から相手の気持ちを考えながら話す
基本的なことですが毎日習慣化すると、実際の面接でも緊張しにくくなると思うので、ぜひ実践してくださいね。
①挨拶を心掛ける
まずは基本の挨拶をしましょう。
挨拶をするときには、姿勢を正して、相手の目をみながら話すようにしてください。
明るい表情や、いつもより声のトーンの意識も忘れずにしてくださいね。
そうすることで、言語・非言語コミュニケーションも自然と身につくようになるので、日頃から挨拶はしているけれども、姿勢や目線が合っていない場合は意識的に行うようにしましょう。
②日頃から相手の気持ちを考えながら話す
次に日頃から相手の気持ちを考えながら話す癖をつけるようにしましょう。
「相手のことを察する」といいますが、この察する中には、相手の意図に同意することだけでなく、認識の擦り合わせも含まれます。
相手の気持ちを確認することで、今はこれ以上意見をするべきでないというときを察知することができるようになるでしょう。
これらの基本的な方法に、普段意識していなかったことを訓練と思って繰り返し意識し続けることで、コミュニケーション能力は鍛えられていくはずです。
コミュニケーション能力を鍛えるメリット【就活】

学生のうちからコミュニケーション能力を鍛えておくことで、就活において以下のようなメリットがあります。
- ESの自己㏚で記入できる
- 面接を有利に進められる
- 入社後のコミュニケーションが円滑に進む
①ESの自己㏚で記入できる
コミュニケーション能力が優れていることは、エントリーシートの自己PR欄に書ける1つの立派なスキルです。どんな業界でもコミュニケーション能力が高い人は重宝されるため、積極的に長所としてESに記入しましょう。
コミュニケーション能力が優れていることを自己PRとして書く際は、具体的なエピソードを添えて記入してください。
例えばアルバイトや部活などの場で、他者とのコミュニケーションにおいて意識して取り組んだことを添えると効果的です。
②面接を有利に進められる
コミュニケーション能力を鍛えておくと、面接を有利に進められます。なぜなら、面接自体が採用担当者とのコミュニケーションだからです。
コミュニケーション能力が高いことは、自身の意見を簡潔に伝えられる能力があることに繋がります。コミュニケーション能力を磨いておけば、志望動機や入社後の展望などを熱量高く採用担当者に伝えられますよ。
③入社後のコミュニケーションが円滑に進む
学生のうちからコミュニケーション能力を鍛えておくと、入社後の社内コミュニケーションも円滑に進みます。
新入社員の間は、先輩の話を聞いたり仕事を教わったりする場面の連続です。他にも取引先の方との交流や、自身に後輩ができたら後輩の教育など、さまざまな場面でコミュニケーション能力の高さが求められます。
コミュニケーション能力は、社会人生活の中で常に必要とされるスキルです。学生のうちから磨いておけば、入社後に多いに役立つでしょう。
コミュニケーション能力を鍛えて他の就活生に差をつけよう!
コミュニケーション能力を磨いておくことで、就活を有利に進められます。他の就活生に差をつけるためにも、今のうちから練習しておくことをおすすめします。
コミュニケーション能力は、社会人になってからも一生使い続ける必須スキルです。コミュニケーションの練習は、日常生活の中で毎日のように積み重ねていけます。
この記事を参考に、コミュニケーション能力を高めて就活に活かしてくださいね。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。