マシニングオペレーターとは|仕事内容・向いている人の特徴を紹介
マシニングオペレーターとは、機械を操作して特定の素材を加工する仕事のことです。
しかし、具体的な仕事内容を詳しく知らない方も多いでしょう。
そこで、本記事ではマシニングオペレーターの仕事内容や向いている人の特徴を紹介します。
ぜひ、マシニングオペレーターについて知るための参考にしてください。
マシニングオペレーターとは
マシニングオペレーターとは、機械を操作してアルミや鉄、プラスチックといった素材を加工し、部品などを作る人のことです。
素材を加工する機械のことをマシニングセンタと呼びます。マシニングセンタにはさまざまな工具が搭載されており、目的に応じて自動的に交換できるのが特徴です。
マシニングセンタは精密機器であるため、操作するオペレーターにも高い技術力が求められるのに加え、素材や加工に対する深い知識も必要とされます。
切削加工の機械自動化が進む近年、専門スキルを備えておけば、将来的にも高い需要が見込まれる職業と言えるでしょう。
マシニングセンタを種類別に解説

オペレーターが取り扱うマシニングセンタには3つの種類があり、それぞれに目的や特徴が異なります。
オペレーターとして働くには、扱う機械について知ることが大切です。ここでは各マシニングセンタの特徴を紹介するので、理解を深めるための参考にしてください。
種類 | 特徴 |
5軸制御マシニングセンタ | 同時に5方向からの加工が可能なタイプ。 直線的に動く3つの軸と2つの回転軸がついている。 人工関節など、複雑な設計の加工が可能。 |
立形マシニングセンタ | 縦・横・垂直と3つの軸を搭載したタイプ。 複雑な設計には不向きだが、立体加工には最適。 金型を用いた金属加工でよく使われる。 |
横形マシニングセンタ | 水平方向に主軸が動くタイプ。 同時に多面を加工でき、高い精度を保てるのが特徴。 加工後の切りクズが真下に落ち、片付けやすい。 |
マシニングオペ―レーターの4つの仕事内容

マシニングオペレーターの仕事は、主に4つに分けられます。
- 段取り
- データ入力
- 加工
- チェック
それぞれの仕事を的確に行うことで、精度の高い加工が可能になります。ここでは仕事内容の手順を解説するので、参考にしてみてください。
①段取り
まずは、図面をもとに加工に必要な段取りを考えます。加工で使用する工具の種類や機械に設定する数値などを細かく決め、後の作業に繋げていくのが基本です。
素材に穴を1つ空けるだけでも、深さや位置、使用する工具の直径、回転数など決めるべきことはたくさんあります。
いったん加工した後は素材を元に戻すことはできないので、慎重に段取りを組まなければなりません。そのため、加工に関する正しい知識を備えている必要があります。
②データ入力
次に、段取りの際に定めた数値データをマシニングセンタに入力します。小さな加工でも多種多様なデータが必要になるため、正確に打ち込むことが大切です。
また、データ入力と同時に素材を固定するための器具や工具もマシニングセンタにセッティングします。作成したデータに干渉しないよう、細かな調整が必要です。
データ入力やセッティングでミスがあると、加工に大きなズレが生じる可能性が高まるので、しっかりとした責任感を持って取り組まなければならないでしょう。
③加工
全ての準備が整ったら、加工に入ります。最初に試運転をして異常がないか確認し、本番前に細かな調整を行うのが通常の流れです。
試運転で特にトラブルが見られなければ、加工をスタートし、素材を整形していきます。
素材によっては摩擦によって反り返る恐れもあるので、専門的な知識を備えた上で加工に臨む必要があります。
また、マシニングセンタでは1/1000ミリ単位の細かな加工を行うことも珍しくありません。そのため、緻密な操作技術も求められます。
④チェック
加工を終えた製品をマシニングセンタから取り出し、測定機器で寸法検査を行います。測定機器は製品の形状によって異なるので、正確に使い分けることが重要です。
また、検査には測定機器を正しく使う技術だけでなく、図面を読み取る知識も必要とされます。
もし検査で問題が発覚したら、データやセッティングを再度見直し、修正しなければなりません。
正確な寸法検査と修正を行うスキルは、マシニングオペレーターに必要不可欠だと言えるでしょう。
マシニングオペレーターに向いている人の4つの特徴

マシニングオペレーターに向いている人の特徴を4つまとめました。
- 慎重な人
- 機械が好き
- モノづくりが好き
- 数字の強い
仕事を選ぶ際には、自分に適性があるのか知ることが大切です。各特徴の詳細を確認し、マシニングオペレーターが自分に合っているか考えてみましょう。
①慎重な人
マシニングオペレーターは、機械を操作して素材の加工を行うため、手先の器用さよりも慎重な作業が必要とされます。
1/100や1/1000ミリ単位の細かな加工を問題なく行うためには、正確なデータ入力と工具のセッティングが欠かせません。1つでも間違えると失敗に繋がります。
加工前に何度も確認を行い、慎重に作業を進めて図面通りの状態に仕上げられる人ならオペレーターに向いているでしょう。
逆に、作業が大雑把になりがちな人には向いていないと考えられます。
②機械が好き
機械操作やプログラミング言語の知識が必要なマシニングオペレーターは、機械系の分野が好きな人に向いています。
素材を削ったり、穴を空けたり、さまざまな機械加工を担当できるのは、マシニングオペレーターならではの魅力です。
「条件に合わせてどのように機械を操作すべきか」といったことをじっくり考えるのが好きな人・機械操作に興味を持てる人なら仕事で活躍できるでしょう。
③モノづくりが好き
マシニングオペレーターは、モノづくりが好きな人にもおすすめです。
ただ同じような形状を淡々と作り続けるのではなく、さまざまな形状の製品を加工することになるため、モノづくりに対する好奇心を掻き立てられます。
また、細かな加工に面白みを感じられる人にもマシニングオペレーターは最適です。精度の高い加工を正確に成し遂げた時には、大きな達成感を得られます。
経験を積んでいけば、モノづくりの職人として誇れる技術力を身につけられるでしょう。
④数字に強い
マシニングオペレーターは、数字に強い人である必要もあります。少なくとも、三角関数を始めとした数学の基礎知識は必須です。
機械加工に関する正しい数値データを算出し、マシニングセンタに入力しなければ、図面とは全く違うものができてしまいます。
そのため、数字に弱い人にマシニングオペレーターは向いていません。
数字を正しく取り扱い、図面に沿ったデータを出せる人であれば、プロとして活躍できる可能性は高いでしょう。
マシニングオペレータ―になるのに必須の資格はない

マシニングオペレーターと資格の関係について、2つのポイントをまとめました。
- 必須の資格はない
- 取得しておくと有利になる資格はある
就職では、資格の有無が大きな影響を及ぼす場合があります。資格の詳細について確認し、取得を検討してみましょう。
①必須の資格はない
マシニングオペレーターとして仕事をするために、必ず取得しなければならない資格はありません。やる気と学習意欲があれば、十分に活躍できる仕事だと言えます。
中には、過去に機械関連の仕事に就いていた人がマシニングオペレーターに転職するケースもありますが、未経験でも就職は可能です。
全く経験がない状態で就職し、現場で技術や知識を磨く人もたくさんいます。地道に実務経験を積むことで、熟練の職人へと成長できるでしょう。
②取得しておくと有利になる資格はある
マシニングオペレーターに必須の資格はないものの、取得しておくと就職や昇給に有利に働く資格はあります。
おすすめの資格の1つが機械加工技能士です。この資格を取得することで、マシニングセンタを適切に扱うための技術力を証明できるでしょう。
他には、CAD利用技術者試験もおすすめの資格として挙げられます。CADとは機械の設計図を作るのに必要なシステムのことです。
試験に合格することで、マシニングセンタを扱うだけでなく、CADを使った設計図の作成から担当できることを示せるようになります。
マシニングオペレーターになるには実務経験を積もう

マシニングオペレーターとして働く際に意識したいポイントは2つです。
- 実務経験を積むことが最短距離
- 性別年齢・経験は問わない
できるだけ早く業務に慣れ、プロとして活躍していくために、主なポイントを確認していきましょう。
①実務経験を積むことが最短距離
マシニングオペレーターとして成長するためには、実務経験を積むことが大切です。ただ頭に知識を詰め込むだけでなく、実際に経験してスキルを磨く必要があります。
また、前述の機械加工技能士を受けるためには、1級で7年以上、2級で2年以上、3級で6ヶ月以上と実務経験に関する受験資格が定められています。
実務経験を積みながら資格の勉強すれば、着実なスキルアップに繋げられるでしょう。地道な努力が必要と考え、経験を重ねるようにしてください。
②性別年齢・経験は問わない
マシニングオペレーターは、性別や年齢、経験は問いません。未経験でもマシニングオペレーターとして就職できます。
また、機械加工は力仕事のイメージがありますが、マシニングオペレーターは機械を操作して加工を行うため、力仕事はほとんどありません。
素材の運搬で力を使うことはありますが、基本的には図面に合わせたプログラミングやデータ入力といった力を必要としない作業が中心です。
そのため、未経験のみならず女性や中年以降の人でも働きやすい仕事だと言えるでしょう。
マシニングオペレーター業界の現状・安定性・将来性

マシニングオペレーターを取り巻く現状を3つのポイントでまとめました。
- マシニングオペレーター業界の現状
- マシニングオペレーターの安定性
- マシニングオペレーターの将来性
仕事を選ぶ際には、安定性や将来性を意識することが重要です。各ポイントの詳細を見ていきましょう。
①マシニングオペレーター業界の現状
マシニングオペレーターは、金型製造や金属加工を行う企業を中心に需要のある職業です。
ひと昔前までは、金型製造や金属加工には熟練職人のノウハウが必要でした。しかし、近年は高齢化によって職人を辞める人が増えてきています。
そこで台頭してきたのが、機械を使った製造・加工技術です。適切な数値でデータ入力を行えば、職人の技術がなくとも精度の高い製品の加工が可能になります。
そのため、業界全体で見てもマシニングオペレーターの需要は高まりつつあると考えられるでしょう。
②マシニングオペレーターの安定性
マシニングオペレーターは、安定した仕事を求める人におすすめの職業です。経験や年齢、性別を問わず、実務経験を積めば機械加工業界で活躍できるようになります。
資格を取得すれば実力が保証され、転職や昇給の面でも優遇される可能性が高まるでしょう。
町工場だけでなく、機械加工を担う大手企業でもマシニングオペレーターのニーズはあるため、キャリアアップも目指せます。
もちろん景気の影響を受けることはありますが、比較的安定して収入を得られるでしょう。
③マシニングオペレーターの将来性
近年、マシニングオペレーターは将来性のある職業としても注目を集めるようになりました。
日々技術が更新されるモノづくりの世界では、常に高精度の加工が求められています。
実務経験を通して必要なスキルを身につけ、マシニングオペレーターとしての需要が高まれば、生涯をかけて続けられる職業になるでしょう。
近年は国内だけでなく海外の需要も増加しており、マシニングオペレーターは今後もたくさんの企業に求められる存在になると考えられます。
マシニングオペレーターについて理解して就職に臨もう
マシニングオペレーターは機械を操作して素材を加工する仕事であり、高い技術力と知識が必要です。
しかし、経験や性別、年齢を問わずチャレンジでき、実務経験を積むことで着実にスキルアップできる職業でもあります。
また、機械加工はさまざまな製造業で必要となる技術であり、将来的に安定した需要を見込めるのもマシニングオペレーターの魅力です。
具体的な仕事内容についてよく理解し、就職先選びの選択肢の1つとして考えてみてください。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。