グループディスカッションが苦手な人への対処方を紹介|企業の評価ポイントも解説
グループディスカッションとは、企業が採用選考の一環として行う試験の一つで、複数の応募者が一つのテーマについて議論を行うことです。
人見知りの人や、自分の意見を話すことが得意でない人は、グループディスカッションに苦手意識を持っている人も多いかもしれません。
本記事ではグループディスカッションが苦手な人に向けて、具体的な対処法と企業の評価基準について解説します。ぜひ参考にしてください。
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グループディスカッションが苦手な人は多い!

グループディスカッションが苦手な人は、不安や焦りを感じていると思います。しかし、不安を感じる必要はありません。
なぜなら、グループディスカッションが苦手と感じる人は意外と多いからです。就活生にアンケートをとると、半分以上の人がグループディスカッションに苦手意識があると回答しています。
また、グループディスカッションに対する苦手意識は、対策することで克服可能です。具体的な方法を以下で解説します。
グループディスカッションに苦手意識を感じる5つの理由と対処法

まずは、なぜグループディスカッションが苦手なのかを明確にしましょう。苦手意識を感じる主な理由は以下の5つです。
- 自分の意見を上手く話せない
- 人見知りで初対面の人と会話をすることができない
- アイデアが思い浮かばない
- 意見をまとめることができない
- 時間が足りない
①自分の意見を上手く話せない
苦手な理由として最も多いのは「自分の意見を上手く話せない」です。自分の意見を上手く伝えられることは、グループディスカッションにおいて1つの評価ポイントになります。
しかし、自分の意見を話す以外で、グループディスカッションに参加する方法はあります。例えば、相手の話を要約してまとめたり、意見を言った人に質問すればよいのです。
「自分の意見を言わなければいけない」と思う人が多いかもしれませんが、目的は話し合って結論を出すことであり、意見を言うことではありません。
自分の意見を上手く話せない人は、司会に立候補して皆に質問したり、発言者のフォローをする役回りに徹しましょう。
②人見知りで初対面の人と会話をすることができない
採用選考のグループディスカッションは、基本的に初対面の人と話し合うことになります。そのため、人見知りの人は特に苦手意識が強いと思います。
人見知りの克服は一朝一夕にはできません。しかし、人見知りでもグループディスカッションを乗り切ることは可能です。
具体的には、その場限りの人だと割り切ることです。もう二度と会わないと思えば、余計な緊張をせずに済みます。
また、もしグループディスカッションの前に他のメンバーと話す機会があれば、その時に積極的に話しかけましょう。事前に話しておけば、グループディスカッションの時には初対面ではなくなっているため、人見知りも半減します。
③アイデアが思い浮かばない
アイデアが思い浮かばなくて発言できない場合もあるでしょう。グループディスカッションでは、全員が新しいアイデアを出すことよりも、既存のアイデアを発展させることが重要です。
もちろん、自分で新しいアイデアを出せる場合は積極的に出した方が良いですが、アイデアが思い浮かばない時は、他人のアイデアを発展させて議論を深めましょう。具体的には、他人のアイデアをどう改善できるかを考えることが重要です。
さらに、他人のアイデアに対する自分の反応を言葉にすると、新たなアイデアが生まれることもあります。
④意見をまとめることができない
グループディスカッションで結論を出すには、全員の意見をまとめる必要があります。
一人で意見をまとめるのは難しいため、参加者全員でまとめましょう。まず、論点を明確にすることが大切です。論点から大きくハズレた意見は排除しましょう。
次に、似た意見をグルーピングして、それぞれのメリット・デメリットを比較してみてください。これだけでも意見がまとまります。
⑤時間が足りない
グループディスカッションは時間が決まっているため、時間管理をしないと結論まで辿り着けません。結論を出せなければ評価は下がります。
時間管理はタイムキーパーの役割ですが、一人に任せっきりにするのではなく、参加者全員が時間意識を持つことが大切です。
また自分が発言する際は、要点を簡潔に伝えるように心がけましょう。他の参加者の発言を聞く際は、相槌を打ったり、質問して効率的に議論を進めましょう。もし話の論点がずれている場合は早めに修正する必要があります。
グループディスカッションを克服する4つのコツ

グループディスカッションが苦手な人でも、以下に示す4つのコツを知っていれば、苦手意識を克服できるでしょう。
- グループディスカッションの目的を確認する
- 事前準備をする
- 論点を意識する
- 企業の評価項目を理解しておく
①グループディスカッションの目的を確認する
グループディスカッションは、意見を述べる場ではありますが、それだけが目的ではありません。重要なのは、他の参加者と協力して問題を解決する力を見せることです。
他の人の意見を尊重し、自分の意見を適切に表現し、全体の流れを読む能力が求められます。これらを意識することで、グループディスカッションでの成功が見えてきます。また、ディスカッションの目的を理解することで、自分が何をすべきか、どう行動すべきかが明確になります。
②事前準備をする
ディスカッションは、場数を踏むことでスキルが向上します。友人や家族とのディスカッションを通じて、自分の意見を整理し、他人の意見に対する反応を練習しましょう。
また、自分の意見を明確に伝えるための表現力も鍛えることが重要です。具体的な意見を持つこと、それを他人に理解してもらうための表現方法を練習することで、ディスカッションでのパフォーマンスが向上します。
また、自分が苦手と感じる部分を事前に特定し、それに対する対策を立てることも大切です。例えば、自分の意見をはっきりと述べるのが苦手なら、具体的な意見を用意しておくと良いでしょう。また、他人の意見に対して反論するのが苦手なら、反論の練習をすることも有効です。自分の弱点を知り、それを克服するための具体的なアクションを考えることが、ディスカッションでの成功につながります。
③論点を意識する
ディスカッションでは、話題の本質を見極めることが重要です。論点を明確にすることで、議論が深まり、より有意義な結論につながります。また、論点を意識することで、他の参加者とのコミュニケーションも円滑になります。
具体的には、ディスカッションのテーマを理解し、それに関連する重要な問題や視点を把握することが必要です。これにより、ディスカッションが偏った方向に進むのを防ぎ、効率的な議論が可能になります。
④企業の評価項目を理解しておく
企業がグループディスカッションで何を評価しているのかを理解することは、採用への近道です。
一般的には、コミュニケーション能力、問題を解決するための提案力、グループをまとめ上げるリーダーシップなどが評価されます。
評価項目を意識し、自分の行動に反映させることで、グループディスカッションでの評価を向上させることができます。
グループディスカッションで企業が見ている7つのポイント

グループディスカッションにおける評価項目は企業によって異なります。一般的に挙げられる以下の7つの能力を紹介します。
- 思考力
- 協調性
- コミュニケーション能力
- リーダーシップ
- アイデア力
- 積極性
- 傾聴力
①思考力
1つ目のポイントは「思考力」です。これは、問題解決のための論理的な思考や、自分の意見を明確に表現できる能力を指します。
例えば、ディスカッションのテーマが「地域活性化のための新規事業」だとしましょう。ここで求められる思考力とは、地域の課題を洗い出し、それに対する解決策を提案する力です。
また、解決策がなぜ有効なのかを論理的に説明する力や、他のメンバーの意見に対しても論理的な視点から考え、反論や質問をする力も求められます。
②協調性
次に重要なのが「協調性」です。これは、他のメンバーと協力して目標に向かう能力を指します。
グループディスカッションでは、自分一人で全てを決めるのではなく、他のメンバーの意見を尊重し、共に良い結論を導くことが求められます。
例えば、自分の意見が正しいと思っても、他のメンバーと意見が合わない場合でも、意見も尊重し、取り入れることで、より良い結論に導けます。
協調性は、チームで働く上で必要不可欠なスキルであり、企業が重視するポイントの一つです。
③コミュニケーション能力
「コミュニケーション能力」は、自分の意見を他人に伝え、理解してもらう力です。また、他人の意見を理解し、それに対するフィードバックを適切に行う力も含まれます。
自分の意見を述べる際には、具体的な事例を用いて説明することで、他のメンバーに理解してもらいやすくなります。また、他のメンバーの意見に対しては、感謝の意を示しつつ、自分の視点からのフィードバックを提供することが求められます。
さらに、他のメンバーが発言しやすい雰囲気を作ることも大切です。全員が積極的にディスカッションに参加できる雰囲気作りをし、より良い結論を導きましょう。
④リーダーシップ
「リーダーシップ」は、グループをまとめ上げ、目標達成に導く力です。リーダーとは必ずしも全てを決定する人のことではなく、メンバーの意見を引き出し、それを元に最良の結論を導く人のことを指します。
例ディスカッションが停滞した時には、新たな視点を提供したり、他のメンバーの意見をまとめたりすることで、ディスカッションを再活性化することが求められます。
また、メンバー間の意見の対立が生じた場合には、中立的な立場から対立を解消し、ディスカッションをスムーズに進めることも重要です。
⑤アイデア力
「アイデア力」は、新たな視点や解決策を提供する力です。既存の枠組みにとらわれず、自由な発想で問題に取り組むことが求められる企業では、特に重視されます。
例えば、ディスカッションのテーマが「新商品開発」だとしたら、既存の商品とは異なる視点から新たな商品アイデアを提案することが求められます。また、他のメンバーの意見を元に、新たなアイデアを生み出すことも大切です。
⑥積極性
「積極性」は、自分から積極的に行動する力です。これは、自分の意見を積極的に発表することや、他のメンバーの意見に対しても積極的に反応することが求められます。
例えば、自分の意見が少数派であっても、その意見をしっかりと発表し、他のメンバーに理解してもらうことが重要です。
また、他のメンバーの意見に対しても、積極的に反応し、フィードバックを提供することで、ディスカッションを活発にすることができます。
積極性は、自分の意見をしっかりと主張し、他のメンバーとのコミュニケーションを促進するために必要なスキルです。
⑦傾聴力
最後に、「傾聴力」です。これは、他のメンバーの意見を真剣に聞き、理解する力を指します。自分の意見を主張するだけでなく、他のメンバーの意見を尊重・理解することで、より良い結論を導けるでしょう。
例えば、他のメンバーが話している間は、自分の意見を述べるのを控え、相手の話を尊重することが求められます。また、他のメンバーの意見を理解し、それに対する適切なフィードバックを提供することで、ディスカッションを深めることができます。
傾聴力は、他人を尊重し、共に問題解決をするために必要なスキルです。
クラッシャーに遭遇した時の5つの対処法

グループディスカッションでは、たまにクラッシャーに遭遇します。クラッシャーは自分の意見ばかり話して人の話を聞かなかったり、論点のズレたことを言ったりして議論をかき回す存在です。
クラッシャーは無自覚であることが多いため、慎重に対処する必要があります。具体的な対処方法は以下の5つです。
- 否定ばかりしない
- 否定的な意見も一旦聞く
- 論点がずれたときは軌道修正する
- クラッシャーへの否定は論理的にする
- グループのメンバーは敵ではないと理解する
①否定ばかりしない
基本的にクラッシャーは、自分がクラッシャーである自覚がないことがほとんどです。そのため、「それは違うと思います」とはっきり否定してしまうと、クラッシャーの防衛本能を刺激し、さらに攻撃的になる可能性があります。
意見を否定するのではなく、一部を認め、彼らの意見を尊重する姿勢を示すことが重要です。例えば、「その視点は私にはなかったです」と言うと、彼らの意見に価値を見出せます。
②否定的な意見も一旦聞く
クラッシャーの意見は否定的であることが多いですが、その中には有用な情報も含まれている場合もあります。一応、否定的な意見も聞きましょう。
クラッシャーはとにかく発言すれば評価されると勘違いしているケースが多いため、途中で話を遮ると余計に話そうとします。たとえ有用な情報がなくても、最後まで聞きましょう。
③論点がずれたときは軌道修正する
クラッシャーは、話題を自分の都合の良い方向に持って行く傾向があります。その場合、議論が本来の目的から逸脱しないように、適切なタイミングで軌道修正を行うことが必要です。
例えば、「それは重要な視点だと思います。しかし、少し話が飛躍しています。時間も限られているので、今回のテーマについて話していきましょう。」と指摘しましょう。上手く軌道修正できると、採用担当者からも評価されます。
④クラッシャーへの否定は論理的にする
1つ目の対処法でクラッシャーを否定しないと書きましたが、あまりにも逸脱した議論や偏った意見を話し続けている場合は、否定しなければいけません。
クラッシャーを否定する際は、具体的な根拠やデータを用いて論理的に反論しましょう。
例えば、「その意見は理解できるが、最新のデータによると、実際の状況はこうだ」と具体的な情報を示すことで、クラッシャーを含めた皆を納得させられます。
⑤グループのメンバーは敵ではないと理解する
クラッシャーは議論をかき乱す厄介な存在ですが、敵ではありません。敵視するのではなく、共に問題解決を目指す一員として見ることが重要です。
クラッシャーもまた、自分なりの視点で問題を解決しようとしています。そのため、「私たちは同じ目標を持っている。その視点から考えてみよう」と提案することで、彼らとの対話を円滑に進めることが大切です。
グループディスカッションへの苦手意識を解消して就活に挑もう

グループディスカッションへの苦手意識は、多くの人が共有する問題です。しかし、その苦手意識を克服し、自信を持って挑むことで、就活の成功へと繋がります。
そのためには、まず自分が何に苦手意識を感じているのかを理解して対処法を学ぶことが重要です。また、グループディスカッションの目的を確認し、事前準備を行うことで、自分の意見をしっかりと伝えることができます。
さらに、企業が評価するポイントを理解し、それに対応するための行動を取ることも大切です。そして、クラッシャーに冷静に対処する方法を身につけることで、グループディスカッションを乗り越える力を身につけることができます。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。