エントリーシートと履歴書の違いをご存じでしょうか。
エントリーシートと履歴書は、用途と内容が異なるため、特性をしっかり理解した上で作成しなければなりません。
この記事ではエントリーシートと履歴書の違いや書き方のポイント、共通のマナーについて解説しています。ぜひ参考にして、魅力的な書類を書いてください。
キャリアアドバイザー 富樫
早稲田大学卒業後、新卒で株式会社C-mindに入社し、キャリアアドバイザーを担当。年間2000名の就活相談実績を持つ。就活生に寄り添うことをモットーとし、特にファーストキャリアを重要視したアドバイスとケアを行なうことで、内定獲得実績において2024年度上半期MVPを獲得した。
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エントリーシートと履歴書は用途と内容が異なる

まず初めに、エントリーシートと履歴書の違いについて説明します。
エントリーシートは自分の人柄と熱意をアピールするもので、履歴書は経歴と個人情報を伝えるものです。
①エントリーシートは自分の人柄と熱意をアピールするもの
エントリーシートは、就職活動の際に企業に提出する応募書類の1つです。以下の項目が頻出となります。
- 志望動機は何ですか。
- 自己PRをしてください。
- 学生時代に取り組んだことを教えてください。
- 入社後に行ないたいことは何ですか。
「志望動機」と「入社後に行ないたいこと」は、企業に対する想いや、他社ではだめな理由などを聞くための項目です。これは内定辞退や入社後のミスマッチを防ぐため、という意図がありますね。
自己PRは、長所・短所や大切にしていることなど、志望者の性格や価値観を知るための項目です。学生時代に関する質問は、成功体験や得たものなどを知りたいので頻出となっています。
業界の志望理由や今話題のニュースなど、企業独自の質問をされることも!業界によっては特殊な質問が多い場合もありますよ。
② 履歴書は経歴と個人情報を伝えるもの
履歴書は、これまでの経歴と個人情報を伝える書類で、選考後に従業員データとして保管されるもの。例えば以下のような項目があります。
- 氏名
- 年齢
- 生年月日
- 連絡先
- 住所
- 学歴
- 資格
これらに加え、志望動機や自己PR欄もありますが、エントリーシートに比べスペースが小さめに設定されています。
スペースが小さい分、簡潔に書くことが求められています。一般的に履歴書はJISという日本工業規格に基づき販売されています。
書店やコンビニなどに売っている履歴書の内容は、基本的にほぼ同じです。
ただし、企業によっては大学指定の履歴書を求められることもあるので、事前にしっかりチェックしましょう。
エントリーシートと違い、基本的には質問や書くべきことが企業ごとに変わるわけではありません。そのぶん、やや個性を出しにくいことも。
エントリーシートと履歴書を両方書く時のポイント

続いて、エントリーシートと履歴書の両方に書く内容についてポイントをまとめました。
エントリーシートと履歴書に共通する内容とはいえ、より効果的に伝えるためにはそれぞれ工夫が必要です。以下で詳しく見ていきましょう。
①内容に一貫性をもたせる
エントリーシートと履歴書では、内容に一貫性を持たせるように書きましょう。特に、自分の強みや弱みは一貫して伝えることが大事です。
提出した2つの書類の内容が違っていたり、矛盾点が生じていると、信ぴょう性が低くなるだけでなく、軸がブレている印象を与えてしまいます。
2つの書類を最大限に活用するには、結論を変えずに別のエピソードを書いたり、内容を膨らませたりすることが効果的ですよ。
全く同じ内容だと、一貫性はありますが手抜き感が出てしまい、評価が下がる恐れがあります。
ほとんど同じ内容にしてしまうと、それはそれで手抜き感が出てしまいます。1つの強みに関して複数のエピソードを書き出しておくなど、工夫が必要ですね。
②内容は重複しても問題ない
エントリーシートと履歴書の内容は、重複しても基本的には問題ありません。
エントリーシートで書いたことの要約を、履歴書の志望欄や自己PR欄で書くことはOKとされています。
エントリーシートと履歴書の内容が重複しても気にせずに、自身がアピールしたいことを書きましょう。
エントリーシートを書く3つのコツ

エントリーシートの特性がわかったところで、次はエントリーシートを書くコツを3つ紹介します。
①具体的エピソードでオリジナリティを出す
エントリーシートは、具体的なエピソードでオリジナリティを出すように書きましょう。
「私の強みは〇〇です」だけの記載だと、説得力に欠けるので、主張を裏付けるエピソードも盛り込みましょう。
書く時のポイントとしては、「自分が感じたことを自分の言葉でまとめる」ことが大事です。
エピソードは、必ずしも成功体験である必要はなく、失敗から学んだ経験を書いてもアピールすることができます。
「自分はそんなエピソードなんて持っていない」と迷うこともありますが、題材としてはサークル活動やアルバイトの経験でもいいのです。
誰も経験したことがないような特別な経験でないとダメ、と思いがちですよね。しかし、重要なのは過程や努力の内容なので、経験が特別である必要は全くありません。
②企業研究をしっかり行う
エントリーシートを書く前に、企業研究をしっかりと行いましょう。
何を書いていいかわからない人は、志望する会社や業界のことを知らないことが多い傾向があります。
企業研究をしっかりすることで、自分のアピールポイントだけでなく企業に伝えておきたいことを簡潔にまとめられます。
③面接で深堀されることを想定
エントリーシートに書く内容は、面接で深堀りされることを想定して書きましょう。
面接では、自身が書いたことについて質問されても困らないようにしておくべきです。
エントリーシートのためのエピソードにならないよう、「自分が面接官だったらこう聞くかも」とイメージを膨らませながら文章を作成しましょう。
不自然な内容があれば面接官は深堀りしてくるので、曖昧な答えにならないようにエピソードをしっかり固めておくことが重要です。
自分が何を大事に思って行動したのか、どんな信念を持って動いたのかなど、当時の行動をきちんと振り返ってみましょう。
履歴書は正しく簡潔に

履歴書は、志望者の基本的な情報を把握する書類で、書く内容やスペースが限られているため簡潔に書くことが求められます。
しかし、短く書けば良いというわけではなく、正確な内容を伝えることが重要です。
履歴書は正確な内容の記載を求める書類なので、正確に、しかし簡潔にまとめることを重要視しましょう。
①無駄な内容は省き簡潔に書く
履歴書は限られたスペースで自分をアピールする重要な書類であるため、無駄な内容は省き、簡潔に書くことが大切です。
例えば、欄が多くない場合には小学校・中学校の学歴や、短期間のアルバイト経験など、応募先企業にとって重要性の低い情報は省略してもよいでしょう。
また、自己PRや志望動機などの文章は、具体的かつ端的に表現することを心がけてください。
履歴書の内容を簡潔にまとめることで、採用担当者に必要な情報だけを端的に伝えられます。
②学校名などは正式名称で記載する
履歴書に学歴を記入する際は、正式名称を使用することが重要です。略称や通称ではなく、「○○県立△△高等学校」のように正確に記載しましょう。
大学名も同様で、学部や学科まで明記し、「卒業」「卒業見込み」などの状況も忘れずに記入してください。
資格や免許についても、正式名称を使用し、取得年月日を併記します。
これらの情報を正確に記載することで、企業に対して誠実な印象を与えることができるでしょう。
③企業側の目的を意識して書く
履歴書を作成する際は、企業側の目的を常に意識することが重要です。
エントリーシートでは、企業が求める人材像に合致していることをアピールし、自身の強みや経験を具体的に示すことが求められます。
一方、履歴書では正確な個人情報と経歴を簡潔に伝えることが目的です。
企業の求める人材像や企業理念を事前に調査し、質問の意図に沿った内容を記載することで、より印象的な応募書類となるでしょう。
エントリーシートと履歴書の共通マナーを確認

最後に、エントリーシートと履歴書の共通マナーについて紹介します。
①指定された文字数の8割は書く
エントリーシートと履歴書は限られた文字数やスペース内で簡潔に書くことが求められますが、評価が下がる恐れがあるため指定された文字数の8割は書くようにしましょう。
自身の持つエピソードをより具体的に書くと、自然に8割程度は埋まります。
文字数を指定されなかった場合は、書くべきスペースの八割を視覚的に埋められるくらいは書いておきましょう。
②パソコンと手書きどちらでも可
企業からの指定が特に無ければ、どちらでも問題ありません。
エントリーシートと履歴書は、入手方法がダウンロードの場合、印刷して手書きしてもいいですし、書き込めるファイルの形式であればパソコンで作成してもいいです。
手書き・パソコンどちらの場合も、書き間違える可能性があり、そのたび書きなおしが必要になるため、丁寧に記入しましょう。
③誤字脱字に気を付ける
エントリーシートと履歴書は、どちらも誤字脱字に気をつけましょう。
誤字や脱字が多いと、「自社のことをそれほど志望していないのではないか」「注意力が無く、普段からミスが多い人なのかも」と認識されてしまう可能性があります。
書類を提出する前は誤字脱字がないか、不自然な文章がないかをしっかりと確認しましょう。
誤字脱字だけで落とされることはないかもしれませんが、印象はあまりよくありません。印象1つが選考に影響することもあるため、気を付けて書きましょう。
手書きの履歴書やエントリーシートでの注意点
手書きの履歴書やエントリーシートを書く際は、書類選考を通過するために細心の注意を払う必要があります。
ここでは、手書きならではの3つの注意点を詳しく解説します。
①丁寧かつ綺麗な字で書く
手書きの履歴書やエントリーシートを作成する際は、丁寧かつ綺麗な字で書きましょう。
読みやすい文字は、採用担当者に好印象を与え、あなたの熱意や真剣さを伝えられます。
まず、下書きを行って文字の大きさやバランスを調整したうえで、清書の際は、一画一画を意識し、「とめ・はね・はらい」を丁寧に書くことで読みやすさが向上します。
時間をかけて丁寧に書くことで、あなたの志望度の高さや真摯な姿勢を企業に伝えられるでしょう。
②行間や改行を使って分かりやすく書く
手書きの履歴書やエントリーシートを作成する際は、行間や改行を適切に使用することが重要です。
文章の塊を適度に分けることで、読みやすさが格段に向上します。特に長文の場合、段落ごとに1行空けるなどの工夫をしましょう。
ただし、詰め込みすぎや空白が多すぎるのは避けましょう。バランスの取れた行間と改行を意識することで、採用担当者に好印象を与え、内容を的確に伝えることができます。
文字の大きさや配置にも気を配り、全体的に整った印象になるよう心がけましょう。
③修正液や消えるボールペンは使用しない
手書きの履歴書やエントリーシートを作成する際、修正液や消えるボールペンの使用は避けるべきです。
修正液は見た目が不自然であり、書き直す手間を惜しんだと捉えられることは良い印象には成りづらいでしょう。
また、消えるボールペンは温度変化で文字が消えてしまう危険性があるので、代わりに、黒インクのペンを使用し、丁寧な字で記入することをお勧めします。
エントリーシートと履歴書の違いを正しく把握して就活に生かそう

いかがでしたでしょうか。今回は、エントリーシートと履歴書の違いについて解説しました。
エントリーシートは自身の人柄と熱意をアピールするもので、履歴書は経歴などの個人情報を伝える書類です。
エントリーシートと履歴書の特性を正しく把握することで就活に活かすことができますよ。
それぞれの違いを理解し、就活を円滑に進めましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。