就活におけるエントリーシート作成や面接対策においては、言葉の意味についても十分に気を付けて作文することが重要です。
中でも自己PRや学生時代のエピソードなどを考えるにあたって、「探究」と「探求」の使い分けが分からず悩んだ方もいるのではないでしょうか。
本記事では、「探究」と「探求」それぞれの意味を確認し、就活に活かすための例文を紹介します。
自己PR作成時の参考にもしていただけるので、ぜひともチェックしてくださいね。
「探究」と「探求」の意味

「探究」と「探求」は、言葉の読みだけでなく意味にも重なる部分があり、区別が難しい言葉です。
そのためここでは、それぞれの意味を以下の順で解説し、両者の意味の違いを整理します。
- 探究
- 探求
①探究
「探究」は、物事の本質やあり方、意義などを探り、明らかにしようとすることを意味する言葉です。
「究」の文字は、物事の最も深いところまで知り、これ以上行けないところまで確かめて見きわめることを示します。
そのため「探究」には、「確かめたい」「明らかにしたい」との気持ちが強く込められていると考えられるでしょう。
具体的には、「学問の探究」「真理の探究」などの使い方をします。また、「研究」「究明」などは、探究の類義語ですよ。
②探求
「探求」は、何かを得ようとして探し求めることや手に入れようとすることを意味する言葉です。
「求」の文字には、他人に何かを望む、自分のものにしようとするなどの意味が込められています。
上記から「探求」は、「何かわからないものやどこにあるか分からないものを探し、追い求める」とのイメージを持つ言葉だと考えられるでしょう。
具体的には、「史跡の探求」「人生の意義の探求」などと使用します。また、「探索」「追求」などは類義語だと言えますよ。
「探究」と「探求」の自己PR例文

ここでは、就活の自己PRにおいて「探究」と「探求」を使う際の例文を以下の順番で紹介します。
- 探究
- 探求
例文を参考にしていただき、「探究」と「探求」の違いを理解しつつ応用できるようにしましょう。
①探究
私の長所は、探究心が強いところです。 私は、飲食店でのアルバイトを大学入学から現在まで約3年間続けています。アルバイトを続ける中で大切にしているのが、お客さまに繰り返し来て頂く方法の探究です。 まず、お客様の好みや以前の注文をノートに記録し、読み返したり共有したりできるようにしました。また店長と話し合い、お客さまアンケートを取り、それを分析してスタッフ内で共有すると共に、お客さまへの提案に活かす体制も作り上げました。結果としてリピート率が高まり、私が大学1年生の頃から2年間で売り上げが30%程度増加しています。 貴社に入社したら、マーケティング部にて探究心の強さを活かし、貴社の売上アップに貢献したいと考えています。 |
例文のように、探求心の強さをどんな風に発揮したのか具体的なエピソードとともに示すことが大切です。
また、できる限り数値を入れて組み立てた方が、エピソードの説得力が増しますよ。
②探求
私の長所としては、探求心が旺盛であることです。 私は大学に入学した直後から、クイズ研究会に所属して活動しています。幼少期よりさまざまなことに好奇心が強く、知らないことについて探ることが何よりも楽しいと感じるためです。 入学当初、私は専門外である自然科学の分野に関する知識が薄いと感じていました。そこで学業とアルバイトに費やす以外の時間は基本的に自然科学分野の知識吸収にあてることにしました。その結果、時間はかかりましたが、学生生活最後となるクイズの全国大会で優勝を果たしています。 貴社に入社したら、探求心の旺盛さを十分に生かし、貴社の営業活動に貢献したいと考えております。 |
「探求心が旺盛」と言うだけでは説得力に欠けることから、やはり具体的なエピソードを添えることが重要です。
「結論(私の長所は~です)」、「理由」、「エピソード」、「今後の展望」の流れを意識し、読みやすい文章を心がけましょう。
「探求」と「探究」の使い分けには気をつけよう

「探究」は物事の本質を探り見きわめようとすることを意味し、「探求」は何かを得ようと探し求めることを意味します。
就活の自己PRに盛り込むにあたっては、「探求」と「探究」のニュアンスの違いを意識して使い分けるようにしましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。