働き方が安定していることもあり、離職する人も少ないイメージの多い公務員ですが、どれくらいの人が離職しているのか、なぜ離職しているのか、気になる人も多いでしょう。
本記事では、公務員の離職率についてわかりやすく解説します。民間企業の離職率との比較や、公務員を辞める理由についても紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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公務員の離職率は7%

令和3年度の一般職国家公務員の離職率は7.4%です。人事院の公務員白書によると、国家公務員284,105人の中で21,171人が離職していると発表されています。
ただし、この離職者には地方自治体からの出向者が帰任するための辞職も含まれています。
なお、地方公務員の離職率は民間企業に比べて極めて低く、警察官で最も高く1.0%です。そのほかの地方公務員は軒並み1%を切るほどの低さとなっています。
民間企業の離職率は15%

厚生労働省が発表している「令和4年雇用動向調査結果の概況」によると、民間企業の令和4年の離職率は15%でした。これは前年の13.9%から1.1%上昇し、3年ぶりの上昇となりました。
なお、離職率は産業や企業規模によって異なり、産業別の離職率では「宿泊業・飲食サービス業」が26.8%と最も高く、「鉱業・採石業・砂利採取業」が6.3%と最も低くなっています。
また、企業規模別の離職率では「100~299人」規模の企業が常に他よりも高く、約15~21%の間で推移しています。このように、公務員と比較すると民間企業の離職率は高い傾向です。
公務員の離職率が低い理由

続いて、公務員の離職率が低い主な理由を3つ紹介します。
- 安定した職場のため
- 年功序列の風潮があるため
- ワークライフバランスが実現しやすいため
①安定した職場のため
公務員の離職率が低い主な理由は、安定した職場環境にあります。
公務員は、社会情勢の影響を受けにくく、急激な仕事の消滅の心配が少ない業界です。この安定性によって、公務員として働く動機になっているようです。
ただし、時には社会情勢の変化により業務が増えることもあります。ただ、基本的には安定した労働環境を保つことができています。
②年功序列の風潮があるため
公務員の離職率が低い理由としては、公務員に年功序列の風潮があることも挙げられます。公務員は通常、年次を重ねるごとに昇給しやすいため、長期的に安定した収入を得ることが可能です。
この制度により、将来の経済的安定性やキャリアの安定感を重視する人々が公務員を選ぶ傾向があり、辞める選択も取らない傾向にあります。
その結果、他の職業よりも離職率が低くなっているのです。
③ワークライフバランスが実現しやすいため
ワークライフバランスが実現しやすい環境にあることも、公務員の離職率が低い理由のひとつです。公務員の多くは激務な部署に配属されることが少なく、業務負荷が比較的軽い傾向があります。
また、業務のサポート体制も手厚く整えられており、労働者が業務に集中することが容易です。
このような環境で働くことで、公務員は仕事とプライベートの時間をバランスよく確保しやすくなります。結果的に、ストレスが少なく長期間働く意欲が高まり、離職率が低くなっているのです。
公務員が離職する理由

ここまで、公務員の離職率は低いと紹介しました。ただ、それでも離職する人は一定数います。では、公務員はどのような理由で離職するのでしょうか?その主な理由を3つ紹介します。
- 人間関係に疲労を感じるため
- 安定を求めた結果ギャップが生まれたため
- 不祥事を起こしたため
①人間関係に疲労を感じるため
公務員が離職する理由の一つは、人間関係に疲労を感じることです。公務員は職務上、さまざまな人々と接する必要がありますが、その中で、時には人間関係の複雑さやストレスに直面します。
たとえば、上司や同僚とのコミュニケーションや意思疎通がうまくいかない場合や、パワーハラスメントなどの問題が生じることもあります。
これらの状況によって、精神的な負担を感じ、離職を選択するケースがあるのです。
②安定を求めた結果ギャップが生まれたため
安定を求めた結果によるギャップが生じることも、公務員が離職する理由のひとつです。
前述したとおり、公務員職は安定した給与や福利厚生が魅力です。ただ、時には仕事のモチベーションやキャリア成長の機会が不足する場合があります。
これにより、個人の抱える成長への欲求と公務員の勤務体系にギャップが生じ、結果として離職するケースが見られるのです。
③不祥事を起こしたため
公務員は、不祥事によって離職することもあります。
不祥事は、法令や規則を遵守せず、社会的信頼や職務の信用を損なう行為です。具体的には、汚職、不正行為、人権侵害などが挙げられます。
これらの行為は、公務員の職務に深刻な影響を与えるだけでなく、組織や社会にも大きな損害をもたらす可能性があります。そのため、解雇の措置が取られることがあるのです。
公務員の離職率は民間企業と比較して低い
本記事では、公務員の離職率についてわかりやすく解説しました。
紹介したとおり、国家公務員の離職率は7%、地方公務員では1%以下です。これは、民間企業の離職率15%と比べてかなり低い数値だといえます。
公務員の離職率が低い要因は、安定した職場環境や年功序列の風潮があることなどが挙げられます。
ただ、安定しているゆえに人間関係に疲れたり、働き方にギャップが生まれたりなどの理由で辞める人がいることも事実です。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。