良い会社の基準をチェックすれば、自身が生き生きと働ける企業を見つけやすくなります。
しかし、どんな項目を確認すれば自分に合った企業であるとわかるのか、上手く判断できず困っている人もいるでしょう。
本記事では、客観的な判断基準・基準に据えるのに適していないもの・情報を集める手段について解説します。
良い会社かどうか判断する際に適したキーワードも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
良い企業とは?判断基準は自分次第

良い企業を決める基準は自分が求めているものによって変わってきます。企業選びの軸は個人によって差があり、働き方や、やりがい、給料などチェックする項目も違ってくるのがポイントです。
明確な定義はないため、自分ならではの「良い企業」の定義を決めておくことが重要になりますよ。具体的な定義をあらかじめ決めておけば、企業選びの方向性をはっきりさせられ、迷う時間を減らしやすくなるのがメリットです。
ただ、自分が何を求めているのかが曖昧だと、基準を決めるのも難しくなります。ここからは、基準の例を紹介するので、自分の基準に取り入れるかどうかを判断してみてください。
良い企業の客観的判断基準5つ

客観的に良い企業かどうか判断できる基準を把握していれば、会社選びをする上で参考にできます。基準の具体例は、以下の5つです。
- 企業の将来性・成長度
- 福利厚生・給与面
- 社員の働き方
- 社員のキャリアアップ
- 社風・行動指針
①企業の将来性・成長度
企業の将来性や成長性を確認するには、以下の特徴が含まれているかどうかを調べましょう。
- 高い利益水準
- 業績が良い
- 長期ビジョンによる経営
- DX化の推進
- 社会貢献度が高い
IR情報の決算公告や中期経営計画を見ると、会社の業績の推移や営業利益率の変化、今後の方針などを確認できます。
時代の流れやニーズを受けた対策ができているか、業績が安定しているかどうかなどをチェックしましょう。
②福利厚生・給与面
福利厚生や給与面の待遇が充実しているかどうかをチェックする際には、以下のような説明があるかどうかを調査しましょう。
- 給与が業界水準より高い
- 利益を還元してくれる
- 休暇が多い
年間休日数の実績や諸手当の内容が具体的に書かれていれば、入社後の生活をイメージしやすくなるのがポイントです。
また、有価証券報告書の従業員データを見れば、平均年収や平均勤続年数がわかるだけでなく、管理職の女性割合や男性の育児休暇取得率などがわかる場合もあります。
③社員の働き方

社員の働き方に配慮があるかどうかを調べるには、以下の文言が含まれているかを確認しましょぅ。
- 残業時間が少ない
- 有給取得率が高い
- 離職率が低い
- 社内の設備が良い
ノー残業デーやテレワーク制度などを推進している会社は、働き方の自由度が高いと判断できます。
月の平均残業時間数・有給取得率・離職率などのデータを明確に提示しているかどうかもあわせてチェックしましょう。
④社員のキャリアアップ
キャリアプランが描きやすい会社かどうかチェックするためには、以下の情報が書かれているかどうかを調べましょう。
- キャリア面談の実施がある
- 目指せる職種の選択肢が多い
- 若手からチャンスをもらいやすい
研修制度が充実しているか・海外で仕事を行うチャンスがあるか・若手社員の裁量が大きいかを確認すれば、自身がキャリアを磨ける企業か判断しやすくなります。
自分のキャリアプランをある程度決めてから会社を選ぶことも大切ですよ。
⑤社風・行動指針
社風や行動指針を見る際には、以下のワードが含まれているか確認するのがおすすめです。
- 自己変革・行動力を掲げている
- 顧客指針
- 自主性を大切にしている
- 社会貢献を意識している
- 風通しが良い
経営理念をチェックすれば、会社が大切にしている価値観を理解するきっかけになります。
また、会社の新卒採用サイトでは活躍している社員の姿や、人材に求める人間性やスキルが記載されている場合もあるため、自身との共通点を探るためにも参考にしてみましょう。
良い企業の判断基準に相応しくないもの2つ

良い企業かどうか判断する基準として相応しくないものを知っていれば、誤った基準を取り入れないよう対策できます。基準として適さないものは、以下の2つです。
- 会社の知名度
- 会社の規模
①会社の知名度
会社の知名度だけで判断してしまうと、自分に合った会社を選べない可能性が高くなるため注意が必要です。
また、有名企業の情報を集めれば業界について知るきっかけになりますが、さまざまな会社を見比べた方が、それぞれの企業の強みを見つけやすくなります。
有名企業だけ調べても回答の説得力にはつながらず、企業分析が進んでいない印象になってしまうため、就活対策を進めるためにも会社選びは入念に行いましょう。
②会社の規模
会社の規模に着目した選び方は自身の希望が曖昧なまま企業を探しているリスクがあるため、適していません。
特に規模が大きければやりたいことができる、周囲から認められるなどの理由で会社選びをするのは、キャリアプランを適切に練られていない可能性があるため、注意が必要です。
大規模に事業を展開している会社であれば必ずしも自分が求めた仕事が見つかるわけではありません。仕事に求める条件や描きたいキャリアを明確にしてから企業を探しましょう。
良い企業の情報を集める4つの手段

良い企業の情報を集める手段を把握していれば、効率よく会社探しを進められます。おすすめの手段は、以下の4つです。
- ランキングサイト
- 受賞歴
- 企業の公式ホームページ
- 社員面談
①ランキングサイト
そもそもどんな企業があるのかをまず調べる必要があるため、ランキングでまとめてあるサイトを参考にするのがおすすめです。
自身が重視する基準で作成されたランキングを見れば、より自分が求める条件に合致した企業を見つけやすくなります。
IT業界の働きやすさランキング、飲食メーカー業界の年収ランキングなど、業界別にまとめられたランキングをチェックすれば競合企業の確認もしやすくなりますよ。
②受賞歴
厚生労働省や経済産業省、一般財団法人は、働きやすさや働きがい、育休取得に関する制度の充実性をもとに、基準を満たした企業に以下のような認定を送っています。
認定制度名 | 認定からわかる会社の特徴 |
安全衛生優良企業 | 社員の安全や健康を維持する取り組みを高水準で実施している |
ホワイト企業認定 | 生産性・多様性・ワークライフバランスなどの基準を達成している |
えるぼし認定 | 女性の活躍推進について一定の基準を達成している |
くるみんマーク | 少子化対策や子育て支援に関する法に基づいた認定基準をクリアしている |
くるみんマークに認定された企業のうち、さらに高水準な取り組みを行っている会社にはプラチナくるみん認定が送られているのもポイントです。
③企業の公式ホームページ

企業の公式ホームページを確認すれば、事業内容や従業員数といった基本データだけでなく、事業の強みや基本理念、人材に求めるスキルや姿勢についても理解を深められます。
IR関連資料もあわせてチェックすることで、実際に発表されているデータに基づいた分析を進められるのもポイントです。
新卒採用サイトを設け、働き方に関する制度や対象者の条件を公開している企業もあるため、就活対策をする際にはあわせて参考にしましょう。
④社員面談
社員面談の機会を活用すれば、実際の働く環境について話を聞けるのがメリットです。
面接とは異なり合否に響く可能性は低いのが特徴で、質問できる時間も多く設けられやすい傾向があります。
一般的にはリクルーター面談・電話やWEB形式での面談・カジュアル面談などが実施されているため、企業の公式サイトや新卒採用サイトで情報をチェックしましょう。
回答の説得力を高め、熱意をアピールするためにも積極的に参加するのがおすすめです。
良い企業を探すときに役立つキーワード5選!

良い企業を探す際に取り入れるとよいキーワードを把握していれば、従業員への配慮がされている会社かどうか判断しやすくなります。キーワードの具体例は、以下の5つです。
- 社員を大切に
- 長時間労働をしない
- 風通しが良い
- 社会に役立つ取り組み
- 定着率が良い
①社員を大切に
社員を大切にしている、といったキーワードを公言する会社は、働く環境やキャリアに関する相談などが充実している傾向にあります。
ただ経営理念や方針に人権の尊重などを盛り込んでいるだけでなく、具体的な取り組み内容を複数公表していれば、実際に制度を整えている会社である、と判断可能です。
社員による口コミなどを参考情報に取り入れるのも手となりますよ。
②長時間労働をしない
長時間労働を制限する取り組みを実施している会社は、働き方改革に前向きな姿勢である、と判断可能です。
月に決められた残業時間を超えている場合は調査が行われる制度や、残業を行わない日を設ける制度などを取り入れている企業も存在します。
激務である、月の平均残業時間が20時間を超えているなどの情報がある場合は、労働環境が厳しいリスクもあるため注意が必要です。
③風通しが良い

風通しが良い環境が整えられている企業は、上司と部下、部門間などで意見を交わしやすい会社である、と判断できます。
若手であっても積極的に事業に参加できる社風であれば、一定まで年次が上がるのを待つことなく、実践的な経験を積みやすくなるのがメリットです。
ただ、責任が大きすぎる仕事にプレッシャーを感じてしまう場合は、若手社員へのサポートが手厚いかどうかを確認しましょう。
④社会に役立つ取り組み
社会に役立つ取り組みを実施している会社は、社会に貢献する姿勢を重視しているだけでなく、将来を見据えた対応を実践できている、と解釈できます。
社会が抱えている課題をとらえ、ニーズに適した製品を生み出し提供している企業は、将来も社会から必要とされやすくなり、顧客からの評価も高まるのがポイントです。
積極性を見たい時には、導入事例やSDGsへの取り組み内容を確認しましょう。
⑤定着率が良い
新卒社員の定着率が高いかどうかを確認するのも重要です。
厚生労働省によると、新規大卒就職者が3年以内に離職している割合は32.3%と発表されているため、定着率を調べる際の基準にできます(引用:新規学卒就職者の離職状況|厚生労働省)。
ただ、宿泊業やサービス業、教育業など離職率が高い業界もあるため、競合企業と離職率のデータを見比べて、定着率が高い会社かどうかを判断しましょう。
良い企業の基準を明確にして企業を選ぼう
自分にとって好ましい企業の基準を明確にしてから、企業選びを進めましょう。
自分の希望に合った企業を見つけるには、将来性や福利厚生・給与設定・働き方をサポートする制度・キャリア支援制度・社風などを基準に据えて探すのがおすすめです。
公式サイトだけでなく、ランキングでまとめたサイトや社員面談の機会も活用して、会社や業界への理解を深めましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。