就活生の中には一般企業ではなく、航海士など少し特殊な仕事を目指している人も少なくありません。
ですが、いざ航海士を目指そうとしても「どうやって航海士になればいいの?」と悩んでしまう人もいるでしょう。
そこで、本記事では航海士になる方法や仕事内容、航海士に向いている人の特徴までくわしく解説します。ぜひ、これからの就活の参考にしてみてくださいね。
航海士とは|船の運航や荷役業務を指揮する

航海士を目指す前に、まずは仕事内容を詳しく知っておきましょう。
航海士とは、船を安全に走行させるために現在の位置を確認しながら、気象などの変化にも対応する仕事です。船の現在の位置は、肉眼やレーダー、星の位置などを使い調べる方法があります。
また、ただ船の位置を調べるだけではなく、安全に船を走行させるために、状況を確認しながら的確な指示を出す必要があるのです。
航海士は船舶職種の一種で、航海士として船の上で働くには国家資格が必要となります。
【航海士になるには】方法を2つ紹介

航海士になるには、一般企業のようにただ応募するだけではなれません。就活の前に様々な準備が必要となるのです。
ここでは、航海士になるための主な方法を2つ紹介します。
- 養成学校に入学
- 資格を取って船舶・商船会社に就職
①養成学校に入学
航海士になるには、専門の養成学校に入学する方法があります。海上技術学校や海上技術短期大学校など、国土交通省が認可している養成学校に通うことで、航海士を目指せるのです。
これらの養成学校は航海士としての資格取得の勉強だけでなく、実際に海に出る乗船実習にも参加できます。
学びながら経験を積みつつ資格取得も目指せるので、航海士を目指したい場合は養成学校に入るのがスムーズと言えるでしょう。
②資格を取って船舶・商船会社に就職
養成学校に通わない場合、まずは資格を取得してから船舶や商船会社に就職するという方法があります。
ただし、独学で国家資格を取得するのは難しいので、商船や水産系の大学に入学した後に航海士の資格である海技士国家試験に合格する、という方法がおすすめです。
海技士国家試験は筆記試験と身体検査、口述検査の3つの区分で合格した後、さらに海技士免許講習の課程を修了する必要があります。
海技士国家試験に合格すれば、大型船に航海士として乗船ができますよ。
航海士の仕事内容を3つ紹介

航海士は船を安全に走行させるという重要な仕事ですが、具体的にどのような業務をおこなっているのでしょうか。
ここでは、航海士の主な仕事を3つ紹介します。航海士を目指している人はぜひ参考にしてみてください。
- 予定航路の気象・海象の調査
- 荷物管理や船体の出航準備
- 航海中の安全走行の補佐
①予定航路の気象・海象の調査
航海士は船を安全に走行させるため、予定の航路上の気象や海象を事前に調査する必要があります。
この調査結果をもとに、航海計画を作成して船長に提出するのも、航海士の仕事です。
また、航海士は航路上の気象や海象を調査し先の変化を予想して、それに応じた対応方法を考えます。このため、天気や波の変化など、専門的な知識が必要となるのです。
②荷物管理や船体の出航準備
航海士の仕事は船が動き出す前から始まっています。船が出航する前、さまざまな荷物が船に運び込まれますが、この積み荷の確認をするのも航海士の仕事です。
水や食料、燃料など、船を走行させ乗組員の生活を維持するために必要な荷物を、航海士の判断で確認していきます。
これらの積み荷を無理なく船に乗せるための計画を作るのも、航海士の仕事です。
さらに、積み込まれた燃料や計器の動作状況を確認し、出港準備を整えていきます。
➂航海中の安全走行の補佐
航海士は、航海中に安全に船を走行させるため、さまざまな補佐をおこないます。船の現在位置や気象の変化を先読みし、適切な指示を船員に出すのです。
また、自然現象だけでなく、周囲に船がいないか確認して船を進めるのも航海士がおこないます。
航海士は、船橋で安全第一に船を進めるという重要な役割を担っている、船にはなくてはならない仕事です。
航海士に向いている人の特徴3つ

航海士は特殊な仕事のため、向いている人がはっきりしている仕事です。
ここでは、航海士に向いている人の特徴を3つ紹介します。これらの特徴は努力次第で身に付けることができるので、航海士を目指している人は参考にしてみてください。
- 体力がある人
- 責任感が強い人
- 決断力に優れている人
①体力がある人
航海士の仕事は業務体制が不規則で、一般企業のように予定通り休みを取れる仕事ではありません。
また、一度海に出たら船に乗り続ける生活を送るので、仕事をする上でかなりの体力が必要になります。
体力がなければ航海中に倒れてしまう恐れがあり、そうなると他の船員に迷惑が掛かってしまうでしょう。
場合によっては安全な走行が不可能となってしまうので、航海士には体力が必須と言えます。
②責任感が強い人
航海士は船を安全に走行させる、重要な役割を担っています。適当な仕事をしていると重大な事故を起こしてしまい、船員の命に関わってくるのです。
仕事に向き合う姿勢が大勢の安全を左右する仕事なので、航海士になるためには強い責任感が求められます。
重大な事故と隣り合わせの仕事ですが、事故を起こさないため都度仕事を確認し、緊張感をもって業務に当たる必要があるのです。
➂決断力に優れている人
航海士として海に出ると、状況に応じてさまざま判断をおこなう必要があります。このため、航海士にはレベルの高い決断力が求められるのです。
自然を相手にしている海では、想定外の事態がたくさん起こります。こういった事態にも冷静に対処し、適切な決断ができる勇気が必要です。
決断力を磨くためには思い切りの良さだけでなく、知識と経験が必要となります。
航海士になるための勉強に真面目に取り組み、航海士になった後も勉強が続けられる人は、航海士に向いていると言えるでしょう。
航海士になるには資格を取得して知識を蓄えよう

航海士になるためには、船の船員募集に応募するだけではなれません。まじめに勉強に取り組み、国家資格を取得する必要があるのです。
また、航海士になった後も、幅広い業務に対応しながら、レベルの高い仕事が求められます。
航海士を目指す人は仕事内容をよく調べて、自分に何が必要かよく考えて取り組みましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。