オリエンテーションとは、会社などで新入社員に向けて行われる説明会を指す言葉です。
しかし、どのような形式で行われるのかや、服装などのマナーがわからず準備に手間取ってしまう人もいるでしょう。
本記事では、オリエンテーションの意味や実施する目的・内容・形式の具体例・服装のルールについて解説します。ガイダンスとの違いも説明するので、ぜひ参考にしてみてください。
オリエンテーションの意味を解説!

オリエンテーションの意味を知っていれば、どんな姿勢で臨むべきかイメージしやすくなりますよ。
ここでは、間違いやすいオリエンテーションの概要を2つに分けて紹介します。
- オリエンテーションの意味とは
- オリエンテーションとガイダンスとの違い
①オリエンテーションの意味とは
オリエンテーションの言葉には、方向性を定めることや順応すること、といった意味合いが含まれています。
社会人として初めての環境に身を置く際には、戸惑うことがないように、オリエンテーションと称した説明会や講習会が実施される傾向があるのが特徴です。
また、業界によっては依頼者が業者に向けて説明を行うことをオリエンテーションと呼ぶ場合もあります。
業界用語として特定の段階を指すためにも用いられるため、注意が必要です。
②オリエンテーションとガイダンスとの違い
オリエンテーションとガイダンスとでは、説明する内容のレベルに違いがあります。
ガイダンスでは、主に知識を身につけていない人に向けて初歩的な内容を説明しますが、オリエンテーションではより高度な内容を説明するのがポイントです。
そのため、参加前にはある程度の知識を身につけていることが求められます。
あらためて会社のホームページやパンフレットを確認して、事業内容や業界の動向をチェックしておくのがおすすめです。
オリエンテーションを実施する目的3つ

なぜオリエンテーションが実施されるのか目的を把握していれば、有意義な時間を過ごせるよう準備しやすくなります。
実施する目的として挙げられるのは、以下の3つです。
- 企業への理解を深めるため
- 社員の意識を統一するため
- 社員同士の交流の機会にするため
①企業への理解を深めるため
企業への理解を深めてもらうために、説明する場を用意している会社が多いのが特徴です。
これから入社してともに事業に携わっていく社員に向けて、企業が手掛けている事業の特徴や所属している業界のトレンドなどを説明し、仕事に取り組みやすくする目的があります。
また、仕事への向き合い方を考えさせる機会を作り、将来的に効率よく成果を生み出せるようにする狙いもあるのがポイントです。
②社員の意識を統一するため
社員の意識を統一するために、ともに説明を受ける場を設けている場合もあります。
これから会社に加わる社員全員を集めて説明を行えば、会社に所属していることを実感させられ、社員のモチベーションを高められるのが利点です。
また、会社の一員として、自身の行動が事業や会社の評判に関わってくることを意識させる目的もあります。
学生時代の気持ちを引きずらずに、気を引き締められるよう働きかけられるのがポイントです。
③社員同士の交流の機会にするため

社員同士で交流する機会を設けるために、説明会を開催する会社もあります。
見ず知らずの社員の中で仕事をしていく環境では過度な緊張を生んでしまうため、社員同士で会話させて、会社に馴染めるようにする目的があるのがポイントです。
同期の社員がいることが実感できれば、縦のつながりだけでなく横のつながりも用いて業務を円滑に進めやすくなります。
上司となる社員との懇親会を開催する会社もあるので、積極的に参加しましょう。
オリエンテーションの主な内容3つ

説明会の大まかな内容を知っていれば、必要な知識を事前に頭に入れておきやすくなります。内容の具体例は、以下の3つです。
- 企業に関する基本情報の説明
- ビジネスマナーの説明
- コンプライアンスの説明
①企業に関する基本情報の説明
説明会では、初めに企業に関連した基本的な情報について説明される傾向があります。
紹介される事柄の具体例としては、会社が大切にしている理念・経営方針・会社員として守るべき規定などが挙げられるのが特徴です。
基本的な情報は知っているからとおろそかにせずに、真摯に耳を傾けることで、仕事をする上での心構えについて考える機会として有効活用しましょう。
事前に下調べをしていれば、理解が深まりやすくなるといったメリットもあります。
②ビジネスマナーの説明
仕事に従事する社員として知っておくべきマナーについての講習を行う場合もあります。
企業によっては会社内の挨拶の例から、電話対応の流れ、文書作成時のルールなど、実際の業務で必要になる知識についても説明されるのが特徴です。
適宜メモを取って業務をスムーズに覚えられるように対策しましょう。メモとペンはすぐに取り出せる場所に入れておくことが重要です。
マナーを守っていないと、仕事に滞りが生まれるリスクもあるため、聞き流さないようにしましょう。
③コンプライアンスの説明

働く環境を整備する上で大切なコンプライアンスについても、説明される機会があります。
特に社員として心がけるべき行動や姿勢、言葉の使い方を守っていないと、会社の評判にも関わってくるため、真摯に説明を聞いて自分の言動に反映させることが重要です。
モラルに欠けた行動の結果どんなリスクがあるのかだけでなく、コンプライアンスに関係した悩み事を相談できる窓口などについて説明されることもあります。
オリエンテーションの代表的な形式5つ

説明会に用いられる形式をチェックすれば、どんな準備が必要か思い浮かべやすくなります。形式の具体例は、以下の5つです。
- 座学
- ケーススタディ
- ゲーム形式
- OJT
- 内定者懇親会
①座学
座学形式は、社内で実施される場合とオンライン上で実施する場合があります。
後者の場合は場所の縛りがないといった利点がありますが、社員と直接顔を合わせる機会が減ってしまうのが難点です。
座学で説明が行われた後で、内容をしっかりと把握できているかテストが実施されることもあります。
テストほど本格的でなかったとしてもアンケートなどへの回答は求められやすいです。集中力を切らさずに、しっかりと耳を傾けることを心がけましょう。
②ケーススタディ
ケーススタディ形式では、業務を進める上で発生しやすい課題などを取り上げて、解決策を考えることが求められます。
テーマをもとにおおよその数字を計算しながら、説得力のある対策を考えることで、実際の現場での行動をシミュレートできるのが特徴です。
より実践的な内容に踏み込んだワークができ、自分のスキルをどう仕事に生かしていくのかイメージしやすくなります。
事前に業務内容や業界の課題を確認し、フェルミ推定などの問題集を確認しておくと機会を有効に活用可能です。
③ゲーム形式

ゲーム形式では、アイスブレイクと連携力を高める効果が期待できるカジュアルなゲームが実施されます。
ただ遊ぶのではなく、会社に早く馴染んで業務を円滑に進めることを意識して参加する姿勢が大切です。
謎解き問題をクリアしてゴールを目指していくものや、チーム内で合意を得ながら解決策を決めていくNASAゲームなどが実施される傾向があります。
会社によっては振り返りなども行うのが特徴です。
④OJT
OJTの場合は、現場での仕事に参加しながら業務を進める方法を学んでいくのが特徴です。
会社によっては、社員1人1人にメンターと呼ばれる先輩が付き、適宜相談しながら教えてもらえる制度が導入されていることもあります。
実践しながらその場で知識やスキルを身につけていく必要があるため、対応力を磨きながら意欲的に取り組むことが重要です。
⑤内定者懇親会
内定者懇親会形式では、食事会や交流会などが設けられ、リラックスして参加しやすい雰囲気作りが行われる傾向があります。
先輩にあたる社員と共にワークに取り組んだり、自由に質問できる時間が設けられたり、立食形式が取られたりと、会社の雰囲気を掴みやすくなるのが特徴です。
質問は事前に準備しておくことで有意義な時間を過ごしやすくなります。
【状況別】オリエンテーションに参加する際の服装

服装のルールを確認すれば、悪目立ちしない誠実な印象の服装を心がけられます。
ここでは2つの場合に分けて説明するので、参考にしてみてください。
- 企業から指示がある場合
- 企業から指示がない場合
①企業から指示がある場合
企業から指示がある場合は、内容をチェックして適した服装を選びましょう。
服装に汚れや毛玉、しわなどが付いてないか確認して、清潔な装いで出席することが求められます。
靴下やストッキングなど、見えないと感じる部分も穴が開いていないか、丈が適切かどうかなどを確認しておくと、誠実な印象を与えやすくなるのが特徴です。
華美な服装は避ける、と書いてある場合は小物にも気を配る必要があります。
②企業から指示がない場合
企業から特に言及がない場合は、清潔感を意識してオフィスカジュアルな服装にするのがおすすめです。
オフィスカジュアルとは、スーツではないものの、ある程度仕事の場面にふさわしい格好を指します。
男性はジャケットに襟付きのトップスとスラックスを合わせ、女性はシャツやブラウスにパンツを合わせましょう。
スカートやワンピースを選ぶ際は丈が短すぎないか、デザインや色味が派手ではないか注意が必要です。
オリエンテーションを実施する目的を理解しよう!
オリエンテーションが実施される目的を理解して、準備を整えましょう。
内容としては、社員として意識するべき理念やコンプライアンス、モラルなどについて説明される傾向があります。
服装のマナーも把握して、爽やかなスタートを切れるよようにしましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。