履歴書には、学歴や志望動機のほかに本人希望記入欄という項目があります。希望職種の記載が推奨されていても、実際どのように書けばよいのか悩んでしまう人もいるでしょう。
そこで、本記事では履歴書に希望職種を書く際の注意点や書き方を解説します。ぜひ、履歴書の項目を活用して意欲を示してみてください。
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履歴書に書く希望職種の意味を解説

まずは、希望職種が何を指すのかを把握しましょう。希望職種は、事務職・営業職・販売職など会社における役割にあたる業務を指します。
職種と混乱されやすいのが業種です。業種はその会社の主軸となっている業務を表しており、建設業・情報通信業・金融業・サービス業などが該当します。
企業によっては、1つの職種しか募集していない場合もあります。
とくに新卒はジョブローテーションによって様々な部署への配属を前提としていることが多く、募集も総合職のみの場合があるので、必ず応募要項をチェックしましょう。
履歴書に希望職種を書くときのポイント3つ

希望職種を履歴書に記載する際は、次の3つのポイントに注意しましょう。
- 本人希望記入欄に記載する
- 会社が定める正式名称で書く
- 希望する理由を簡潔に添える
各ポイントの意識すべき部分を解説しているので、履歴書記入時の参考にしてみてください。
①本人希望記入欄に記載する
厚生労働省が推奨しているJIS規格の履歴書には、本人希望記入欄が設けられています。職種に限らず、勤務時間や勤務地などの希望も記入できる欄です。
まれに希望職種欄がある履歴書もあります。履歴書に記載されている項目名に従って、適切な内容を記載しましょう。
文房具店のほか、100円均一ショップやコンビニなどでも手軽に購入できる履歴書ですが、シフト希望欄や保護者の同意書など、さまざまな形式があります。
社員向けの求人募集にはシフト希望欄などは不適切なので、新卒枠の社員として応募する際には、JIS規格対応や大学等の学卒者用を選択してくださいね。
②会社が定める正式名称で書く
希望職種を書く際には、名称に注意しましょう。事務職・営業職ではなく、その会社が定めている正式名称で記載します。
例えば業務内容は営業職をイメージするものであっても、法人営業・セールス・販促など、会社によって違う呼び方です。
大抵は応募要項に記載されているので、必ず募集されている部門を確認してください。
また、企業研究の一環として、自分が気になっている職種がその企業でどのように呼称されているのかチェックしておくと、面接対策にもつながるでしょう。
③希望する理由を簡潔に添える
希望職種の後ろには、「〇〇の資格を活かせると考えております」と一言添えると、面接官にとって選考時の参考になります。
面接時に詳細を尋ねられることもあるので、具体的な活躍ビジョンや企業への貢献につながるスキルはあらかじめまとめておきましょう。
なお、必ずしも希望職種に就けるわけではないことは考慮してください。あくまでも、選考時や採用後の配属先選考の参考程度の場合がほとんどです。
希望職種にこだわるのか、その会社に採用されることを重視するのか、自身の就活軸は明確にしましょう。
企業に希望職種を伝える際の例文2つ

ここでは、企業に希望する職種を伝える際の例文を2パターンで紹介します。
- 履歴書に記載する場合
- 面接で伝える場合
各例文では解説もまとめているので、文章が思いつかず悩んでいる人はぜひチェックしてみましょう。
①履歴書に記載する場合
法人営業を希望いたします。 |
簡潔に希望職種を記載しましょう。アピールしたい経験や資格がある場合は、この文章のあとに書きます。
「法人営業希望」と書いても間違いではありませんが、雑な印象を与えるおそれが。希望を出している身ですので、雑な書き方は避けましょう。
②面接で伝える場合
私が希望する職種は法人営業です。 大学では、地域活性化プロジェクトに参加し、地元の商店街の方々にプロジェクトへの参加交渉を担っていました。この経験では相手の利益を考える力が身についたと実感しています。 そこで、御社の法人営業として顧客のニーズを読み取った提案に活かせるのではないかと考え、法人営業を志望しています。 |
面接で希望職種を伝える場合は、希望職種・強みの根拠となる経験談・企業への貢献を意識しましょう。
希望職種は学生の意欲を確認するために質問する企業も多く、参考程度がほとんどです。
一方で強みをアピールできるチャンスでもあるので、しっかり企業への意欲を伝えてください。
履歴書に書く希望職種が無い場合の記載方法

希望職種の記載は、必須ではありません。そのため、希望する職種が無くても意欲に欠けていると判断されることは少ないので安心してください。
ただ、注意すべきは書き方です。「特になし」では雑な印象を与えてしまうため、
貴社の配属に従います。 |
貴社の規定に従います。 |
と記載しましょう。
本人希望や希望職種に書くことが無い場合でも、空欄での提出は記入漏れだと思われる可能性があるため、希望が無い人は上記の例文を参考に必ず記載してください。
履歴書に書く希望職種が複数ある際の対応3つ

自分のスキルや強みを活かせそうな職種が複数ある場合、不採用を避けるために複数の職種希望を出したいと考えている学生もいるのではないでしょうか。
希望職種が複数ある人は、次の3つの対応を考えてください。
- 募集要項を確認する
- 企業に問い合わせる
- 複数希望の正当な理由を添えて書く
これらの対応はあくまでも一般的な対応方法です。企業によって希望職種への考え方は異なるので、思い込みで行動することは避けましょう。
①募集要項を確認する
まずは、企業の採用ページに記載されている募集要項を確認します。募集時点で、複数の職種への応募はNGとなっている場合もあるためです。
大手企業の新卒枠では、総合職のみを募集していることもあります。これは、ジョブローテーションでさまざまな部署への配属を前提としている場合が考えられるでしょう。
応募時点ではひとつの職種に絞らなくてはいけない場合でも、面接時にほかの職種への希望をアピールすることは可能ですよ。
②企業に問い合わせる
募集要項に、希望職種に関する記載が無い場合もあります。希望職種を記載すべきか悩むときには、企業の採用担当に問い合わせてみましょう。
問い合わせをすることで企業にマイナスな印象を与える可能性は、ほとんどありません。
希望職種ごとに応募が分かれていることもあるので、事前に確認することで応募方法のミスを防げます。悩んだときはSNSの情報ではなく、企業に直接問い合わせてくださいね。
③複数希望の正当な理由を添えて書く
希望する職種が複数ある場合は、各職種の志望動機を明確にしましょう。採用担当者が納得するような、前向きな理由が適切です。
「〇〇の資格を活かせそうだと思っている」「自身の強みと相性が良いと思い、業務内容の詳細を聞きたいと考えている」など、仕事への意欲を示します。
気になったから、できそうだと思ったから、では「やる気はあるのだろうか」とかえって悪印象になるおそれがあるので避けてくださいね。
履歴書に希望職種以外を書くときの例文3つ

ここでは、希望職種以外で本人希望記入欄に適切な内容を紹介します。
- 勤務地の希望
- 勤務時間の希望
- 入社日の希望
例文つきなので、企業に伝えたいことがある人は参考にしてください。
①勤務地の希望
大手企業は地方にも支社があることがほとんどで、企業によっては海外への転勤もあり得ます。しかし、家庭の事情などで頻繁な転勤は避けたい人もいるのではないでしょうか。
勤務地の希望を提出する場合は、次の例文のように具体的な理由を書きましょう。
〇〇県の実家で生活している母親の介護を週末にしているため、勤務先は~圏内での勤務を希望します。 |
全国転勤がある企業の場合、勤務地の希望があると採用されない可能性も。一方で、職種によっては転勤が無かったり、在宅ワークが可能だったりすることもありますよ。
②勤務時間の希望
勤務時間に関する希望を提出する際には、以下の例文のように具体的な時間と理由を添えましょう。
育児のため、16時までの勤務を希望します。 |
家族の介護のため、18時以降の勤務は難しくなっております。 |
フレックスタイム制を導入している企業であれば、融通が利く可能性は高いでしょう。
しかし、フレックスタイム制の場合は必ず勤務しなければならない時間帯が定められているので、自分が希望する勤務時間内かチェックが不可欠です。
③入社日の希望
新卒採用者は、一般的に4月1日が入社日です。そのため、希望日を書く必要はありません。
学生の場合は、連絡がつく時間帯や曜日を記載しておくと好印象です。
転職の場合は、企業側の準備や労働力確保までのスパンの計算のため、必ず入社可能時期を書きましょう。
〇月〇日より就業が可能です。 |
即日、入社可能です。 |
中途採用は即戦力を求めていることが多いので、働き始められる時期は明確にすることもアピールにつながりますよ。
本人希望記入欄に書かない方が良いこと3つ

本人希望記入欄は、求職者の希望を一方的に押し通すための項目ではありません。そのため、次の3点は書かないで提出しましょう。
- 待遇面に関する希望
- 志望動機
- 企業への質問
なぜ書かない方が良いのかも解説しているので、履歴書記入時には思い出してくださいね。
①待遇面に関する希望
給料や休日、福利厚生など待遇面に関する希望は不適切です。履歴書の本人希望記入欄には、
特に給料・職種・勤務時間・勤務地・その他についての希望などがあれば記入
厚生労働省履歴書様式例
と書かれていることもありますが、履歴書で要求する内容としては適切とは言えません。
スカウトや転職時には、条件交渉として本人希望記入欄を活用することもあるでしょう。
一方、新卒は募集要項に短大卒・大卒・院卒で給料が記載されているので、履歴書に希望額を書く必要はありません。
②志望動機
志望動機は、志望動機欄に記入しましょう。「欄内に収まらなかったから」と思わず、定められた欄内にまとめることも評価対象だと考えます。
希望職種に役立つスキルや経験が志望動機とかぶってしまう場合は、本人希望記入欄は希望職種のみでも良いでしょう。
履歴書に書ける文字数には限りがあるので内容の重複は避け、簡潔に、かつ自身をアピールできる内容を記入してくださいね。
③企業への質問
社員のライフスタイルやキャリアアップなど、企業に聞きたいこともあるのではないでしょうか。「説明会や面接では聞けないかもしれない」と不安でも、履歴書に書くのはNGです。
企業に確認したいことがある人は、メールや電話を利用してください。
就活生向けに窓口を設けている企業もあるので、就活時には積極的に行動して、企業研究や自分が求めている条件に合う企業探しに役立てましょう。
履歴書で希望職種を上手く伝えよう!
履歴書は学歴や志望動機だけではなく、希望職種でも意欲をアピールできます。本記事の例文を参考に、希望する職種を企業に伝えてみてください。
また、記載するマナーを知らない場合は印象ダウンにもつながりますので、事前にマナーを理解しておくことが好印象につながりますよ。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。