面接では、ゼミ活動について聞かれる場合もあります。しかし、どのように回答すれば高評価になるのかがイメージしづらく、困ってしまう人もいるでしょう。
本記事では、ゼミについて聞く理由・答え方のポイント・注意点・ゼミに入っていない場合の対応方法について解説します。
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面接で企業がゼミについて聞く理由3つ

なぜゼミについて聞くのかを把握していれば、相手の意図に沿った回答を準備しやすくなります。ゼミの経験を聞く理由は、主に以下の3つです。
- 学生時代に何を学んだのか知るため
- 学生の説明能力を測るため
- ゼミを通して学んだ経験を知るため
①学生時代に何を学んだのか知るため
企業側は、学生時代に何を学んできたのかを知るために質問をしています。
ゼミでは専門的な領域を学ぶため、ゼミの内容について聞くことで、大学生として何に特化して学んだのかを把握します。
ゼミで学んだ事柄と業務内容に結びつきがあれば、入社後に経験を活かして会社に貢献できる人材である、と評価されやすくなるでしょう。
分野の内容だけでなく、学んだことを通してどんな考え方を取り入れたのか、どんな強みを得たのかを聞く機会にもなります。
②学生の説明能力を測るため
学生の説明能力を測るために、ゼミについて聞く会社もあります。ゼミではより専門的な分野について学ぶ機会が多いため、内容をわかりやすく説明しなければいけません。
専門的な内容を簡潔に説明できる人材は、仕事においても情報をスムーズに共有できる、と評価されるでしょう。
また、内容を知らない相手に伝わるようにかみ砕いて紹介できるスキルは、営業職などで商品の魅力や利点を説明する際に役立つでしょう。
③ゼミを通して学んだ経験を知るため
企業は、ゼミ活動を通しての学問的な学びだけではなく、学生が得た知識や経験にも注目しています。
ゼミでは、専門分野の深い学びに加え、研究、発表、ディスカッションなどを通じて、論理的思考力、コミュニケーション能力、チームワーク、問題解決能力などを身につけることができます。
これらは社会人として必要不可欠なスキルであり、企業はゼミでの経験を通して、学生がどのようなスキルを習得し、成長したのかを知ろうとしているのです。
ゼミでの学びや経験を具体的にアピールすることで、企業にあなたの能力と可能性をより深く理解してもらえるでしょう。
面接でゼミ活動をアピールする答え方4つ

ゼミ活動について答える際に好印象を与えるためには、事前にコツを掴んでおくことが大切です。企業に採用したいと思わせる答え方のコツを4つ紹介します。
- どんなゼミなのかを簡潔に話す
- 結論ファーストで話す
- 具体的なエピソードを加える
- 入社後の活かし方を伝える
①どんなゼミなのかを簡潔に話す
ゼミの内容について答える際には、簡潔に話すことを心がけましょう。学んだ分野を端的に表現できれば、要約しながら説明できる力があることを強調できます。
反対に、長々と専門用語も交えながら説明してしまうと、相手にとってわかりやすいかどうかを考慮できていない、と捉えられるため注意が必要です。
学んだ事柄を細かく紹介するのではなく、簡単な言葉に言い換えて紹介しましょう。一文が長くなりすぎていないか確認することも重要です。
②結論ファーストで話す
結論ファーストで話すことを意識するのも、答え方のコツの1つです。
聞かれている内容に対して一文目ではっきりと答えられれば、相手の意図を汲み取った会話ができることを印象付けられます。
結論を明確に提示してから補足説明に入ることで、何が言いたいのかが伝わりやすくなるのがポイントです。
ニュースについて議論するゼミに参加していた、といったように簡単な概要を言い切ることで、次に紹介する出来事の内容を質問者に想起させやすくなります。
③具体的なエピソードを加える

結論の次に具体性のあるエピソードを加えれば、回答のオリジナリティを高められるのがメリットです。
ゼミで実際に体験した出来事の内容を伝えるだけではなく、出来事を通してどんな気づきが得られたのかを紹介できれば、成長性があることを強調できます。
また、自分から工夫して行動した結果、どんな成果が得られたのかを説明することも意識しましょう。
改善のために自発的に行動できる力があり、実績として効果が現れていることを印象付けるのがポイントです。
④入社後の活かし方を伝える
ゼミの経験を入社後にどう活かすのかを伝えれば、自身が仕事で活躍している姿を採用者に想起させられます。
過去の出来事の説明に留まらず、将来にも目を向けて説明できるため、自然な流れで文章をまとめられるでしょう。
業務内容にも触れて説明することで、企業研究をしっかりしていることも伝えられます。
面接でゼミ活動をアピールする時の注意点3つ

ゼミ経験について紹介する際の注意点を知り、低評価を受けないように対策しましょう。ゼミ活動をアピールする時の注意点は、以下の3つです。
- 専門用語を使わない
- 研究内容を話しすぎない
- 他のゼミとの差別化を図る
①専門用語を使わない
面接では専門用語を使わないように気をつけることが重要です。専門用語を取り入れすぎてしまうと、何について学んだのかが曖昧になってしまいます。
相手の立場になって、わかりやすい表現に言い換える気配りができないのでは、と捉えられるリスクがあるため注意しましょう。
自分にとってはわかる内容でも、聞く相手によっては専門用語のように感じる言葉もあります。
他人から見て分かりにくい表現が含まれていないか、事前に文章を見直すことも大切です。
②研究内容を話しすぎない
研究内容については話しすぎないように注意しましょう。企業側は研究内容自体には強い興味を持っていないため、詳細な実験内容について述べても選考でプラスにはなりにくいです。
理系のスキルが重要な職種であれば実績として紹介できますが、それ以外の場合は不要な情報を長々と話している印象になってしまいます。
実際に取り組んだ研究内容よりも、研究を通してどんな強みを培ったのか、どんな考え方に変化したのかに焦点をあてて話すようにしましょう。
③他のゼミとの差別化を図る
他のゼミとの差別化を図りながら説明することも大切です。他の就活生が所属していたゼミと同じような内容を紹介してしまうと、印象が薄くなってしまいます。
自分ならではの目線で頑張ったことや、どんなスタイルで学んだのかなどを説明して、独自性のある回答に近づけましょう。
例文を丸写ししたような内容では、熱意が感じられないと捉えられるリスクがあります。
自身の経験を深掘りして、他の就活生の回答内容と被らないようにしましょう。
面接でゼミに関する頻出の質問と回答例

ゼミに関する質問のうち、面接で出やすいものに絞って例文を確認すれば、効率よく対策ができるのがメリットです。
ここでは、ゼミについての質問に対する回答例を2つ紹介します。
- ゼミで学んだことは何か
- ゼミを選んだ理由は何か
- ゼミで苦労したことは何か
- ゼミでの経験をどう入社後に活かすか
①ゼミで学んだことは何か
私はゼミで、日本の国際関係の課題について学びました。ゼミでは、日本を取り巻く世界の状況を知るためにチームを作り、アメリカやアジア圏、ロシアなどを対象に問題を取り上げて、原因の分析や解決方法を行った経験があります。 研究の展示イベントを行う際にはチームのまとめ役として話し合いを進行し、展示方法のアイデアや取り扱う題材の方向性を決めました。時にはメンバーの意見がわかれてしまうこともありました。しかし、メンバーが提案していることの背景を丁寧に確認することで、それぞれの意見の良い所を掛け合わせて提案し、団結力を高めることができました。 結果としてイベントへの来客数が増加し、例年よりもたくさんの感想をいただけました。私は入社後も、相手の考え方を尊重しながら、より良い提案ができるように努めてまいります。 |
上記の例文では、ゼミで学んだ内容を簡単に紹介してから、自分が経験した事柄の説明に移行しています。
入社後に経験を活かす方法について紹介するのがポイントです。
②ゼミを選んだ理由は何か
私が臨床心理学のゼミを選んだ理由は、心理学の観点から考えて、相手に寄り添った最適な行動をとれるようになりたかったためです。 私は小学生の頃、保健の先生にやさしく悩みを聞いていただき、心が軽くなった経験があります。 そして、自身も誰かの悩みに寄り添い、相手の心を支える形でサポートできるようになりたいと感じました。 ゼミでは心に現れている問題の原因や、解決するためのアプローチ方法を学びました。そして、相手の立場で考えるだけでなく、実践的な方法も取り入れて接することの重要性を実感しました。私は福祉サービスを展開している貴社で、心理学の知識を活かし、利用者の方がよりリラックスして過ごせる環境作りに尽力してまいります。 |
上記の例文では、心理学について学ぶゼミに入った理由をエピソードも含めて紹介しています。
ゼミに参加して実感したことから、入社後に貢献するために意識したい姿勢につなげているのがポイントです。
③ゼミで苦労したことは何か
ゼミでは、自分の研究テーマに関連する先行研究を探すことに苦労しました。関連分野の論文を読み込み、自分の研究の位置づけを明確にするのは容易ではありませんでした。 最初こそがむしゃらに探し続けていましたが、やはり先行研究がうまく見つからず、自分の研究があまり続かない時期が続きました。しかしそのうち「自分の探し方が間違っているのでは」と気づき、教授や先輩方にひたすら聞き込みました。 すると、やはり探し方のジャンルは合っていましたが、目をつけるベクトルが間違っていると分かったのです。アドバイス通りに探し直し、粘り強く取り組むことで、徐々に研究の方向性が見えてきました。この経験を通じて、問題解決能力とコミュニケーション力を身につけることができたと感じています。 |
この例文のように、苦労した経験を具体的に述べることで、ゼミでの努力や成長をアピールできます。
また、その過程で得られたスキルや教訓にも触れることで、自分の強みや価値観を伝えることができるでしょう。
④ゼミでの経験をどう入社後に活かすか
ゼミでの研究活動を通じて培った論理的思考力や問題解決能力を、業務における課題分析や戦略立案に活かしたいと考えています。 また、ゼミ発表で身につけたプレゼンテーション能力を、社内外での提案や報告の場面で発揮し、効果的なコミュニケーションを図りたいと思います。さらに、ゼミでの協働作業で得たチームワークの経験を、部署間連携やプロジェクト推進に活用していきたいです。 |
この回答のポイントは、ゼミでの具体的な経験を挙げ、それらをどのように実務に結びつけるかを明確に述べていることです。
論理的思考、プレゼンテーション能力、チームワークなど、ゼミで得たスキルと、それらを活かせる具体的な業務場面を関連付けて説明することが重要です。
ゼミに入っていない場合の面接での対応2つ

ゼミに入っていないことが、選考結果に直接影響することはありません。
以下の2つの適切な対応を取ることで、選考で不利になるリスクを下げられるのがポイントです。
- 入っていないことを正直に伝える
- 代わりに他の経験をアピールする
①入っていないことを正直に伝える
手始めに、ゼミに入っていないことを正直に伝えるようにしましょう。ゼミ経験がないにもかかわらず、自分の経験を混ぜ込んでゼミに参加したかのような回答を作るのは避けましょう。
内容に無理があると「嘘をついているのでは」と疑われやすくなり、信用評価がマイナスになってしまいます。
正直に伝えて、採用者の質問に対して誠実に回答しているという姿勢を見せましょう。
②代わりに他の経験をアピールする
ゼミ経験がないことを伝えた後で、代わりにどんな経験をしてきたのかを紹介するのがおすすめです。大学ではゼミ以外でも学ぶきっかけは多くあります。
ゼミで学べる内容に近いものをピックアップして、どんな事柄を学習し、何を得たのかを紹介しましょう。
出来事の中で自分が苦労した点や改善のために心がけた行動なども説明すれば、成長性があることを強調できます。
業務に活かせる内容をチョイスすれば、自身を採用するメリットを伝えやすくなるでしょう。
就活面接でのゼミ活動のPR方法についてよくある質問
最後に、就活面接でゼミ活動について聞かれた際のアピール方法について、よくある質問をQ&A形式でまとめました。
- ゼミに入っていないと不利になる?
- ゼミに参加しているけど何もしていない場合は正直に言うべき?
- ゼミに所属していなければESの「ゼミで学んだこと」は空欄でもいい?
①ゼミに入っていないと不利になる?
ゼミに所属していないからといって就活で不利になることはありません。なぜなら、企業が重視するのはゼミの有無ではなく「学生時代にどのような活動に打ち込み何を学んだか」だからです。
ゼミ以外にも、サークル活動やアルバイト、ボランティアなど、自分の情熱を注いだ経験があればそれを面接でアピールしましょう。
自分なりに学んだことや成長できたエピソードを、具体的にわかりやすく伝えることが大切です。
ゼミに入っていなくても、自分の強みを最大限にアピールする工夫をすれば、十分に内定獲得の可能性はあるでしょう。
②ゼミに参加しているけど何もしていない場合は正直に言うべき?
ゼミに参加しているものの、積極的に活動していない場合、正直に伝えましょう。
ゼミ活動に参加できなかった理由を明確に説明し、その間に学んだことや成長した点を強調しましょう。
例えば、「ゼミでは主体的に活動できませんでしたが、ゼミ以外で○○を学び、△△のスキルを身につけました」と伝えるのが効果的です。
ゼミ活動以外の経験をアピールし、自分なりに努力してきたことを示すことで、面接官に前向きな印象を与えられるでしょう。
③ゼミに所属していなければESの「ゼミで学んだこと」は空欄でもいい?
ゼミに所属していない場合でも、エントリーシートの「ゼミで学んだこと」などの欄を空欄にするのは避けましょう。
空欄は志望度の低さや消極性を印象づける可能性があるため、代わりに、ゼミに所属しなかった理由を簡潔に説明し、その時間をどのように有効活用したかをアピールしてください。
例えば「部活動に注力していた」「留学していた」などの理由を述べ、そこで得た経験や学びを具体的に記載します。
ゼミ以外の活動でも、課題解決能力や主体性を示せるエピソードを書くことで、採用担当者に好印象を与えられますよ。
面接ではゼミ活動について効果的にアピールしよう!
面接でゼミ活動について聞かれた際には、結論をはっきりと伝えることを意識して、アピールに効果的な回答を作成しましょう。
専門用語を使ったり、研究内容について詳細に説明したりすることは避け、なるべくわかりやすい表現を用いることが推奨されます。
学んだ内容やゼミを選択した理由について回答を準備し、詰まることなく話せるように練習しておきましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。