安定していることから就活生に人気の公務員。なりたい理由を聞かれると、どう答えていいか分からない人も多いのではないでしょうか。
本記事では、公務員の志望動機を考える際のポイントを、例文を交えて紹介します。採用側の求めに答えつつ、しっかりアピールできる志望理由を考えて、就活を有利に進めていきましょう。
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公務員になりたい理由を聞く意味
まずは、公務員になりたい理由を聞かれる意味を解説します。
- 公務員の仕事内容を理解しているか確認したい
- 公務員の役割を把握しているか知りたい
- 公務員としてどう貢献できるかを聞きたい
質問の意図を知り、効果的な回答を考えましょう。
①公務員の仕事内容を理解しているか確認したい
1つめは、公務員の仕事内容を理解しているか確認したいという意図です。同じ公務員でも、国家公務員の裁判所職員や地方公務員の警察官など、色々な職種があります。
仕事内容は職種によって全く異なるため、志望理由を聞くことで、仕事への興味や理解度を知りたいという意図が採用側にはあるでしょう。
仕事への熱意を話すことで、単に条件だけで志望した訳ではないことも伝わるので、仕事内容を理解したうえで志望動機を考えましょう。
➁公務員の役割を把握しているか知りたい
2つめは、公務員の役割を把握しているか知りたいという意図です。自社の利益を考える民間企業とは違い、公務員は社会全体の利益を考えた仕事をしています。
自分のためではなく、国民や自治体の市民のために、社会の基盤を支えることが公務員の役割です。
社会に奉仕するという役割をきちんと把握できているか、採用側は知りたいと思っているはず。世のため人のために働きたいという意志を、しっかりと伝えられるようにしましょう。
③公務員としてどう貢献できるかを聞きたい
3つめは、公務員としてどう貢献できるか聞きたいという意図です。公務員として貢献できる能力や性格の持ち主かどうかも、採用側が知りたいポイントになります。
大学時代の勉強や経験により身につけた能力や、自己分析で確認した自分の性格を、どう仕事に活かせるかを考えてみましょう。
新卒採用は、基本的に実績よりも今後の可能性の有無で判断されるため、公務員に向いている・一緒に働きたいと思われるようにアピールすることが大切です。
公務員になりたい理由を考えるときのポイント2つ

続いて、公務員になりたい理由を考えるときの2つのポイントを紹介します。
- 公務員になってやりたいことを明確にする
- その自治体を選んだ理由を明らかにする
紹介するポイントを参考に、効果的にアピールできる志望理由を考えましょう。
①公務員になってやりたいことを明確にする
1つめのポイントは、公務員になってやりたいことを明確にすることです。先ほど紹介した採用側の意図に対して、説得力のある答えをするために必要になります。
希望する部署の仕事内容を理解し、自分の強みをどう活かせるか考えてみましょう。
また、「なぜ公務員でないといけないのか」も併せて伝えるとよいです。
たとえば、単に国や地域に貢献したいだけでは民間企業でも可能なので、公務員ならではの理由を伝えるようにしましょう。
➁その自治体を選んだ理由を明らかにする
2つめのポイントは、その自治体を選んだ理由を明らかにすることです。地方公務員の場合は自治体のために働くので、なぜその地域なのかは重要視されます。
地元の自治体であれば、住んでいた頃のエピソードなどで、地域への愛着を伝えやすいでしょう。
地元ではない場合は自治体に興味を持った理由や接点、自治体の取り組みに参加したいという思いなど、熱意が伝わる工夫が必要です。
どちらであっても、具体的な理由が求められます。
【例文あり】志望理由に書くとNGな「公務員になりたい理由」3つ

次に、公務員になりたい理由のNG例を3つ紹介します。
- 「待遇が良いから・安定しているから」
- 「プライベートを充実させたい」
- 「民間企業は○○だが、公務員は△△だから」
NG例文も交えて解説していきます。
①「待遇が良いから・安定しているから」
公務員を志望したのは、安定した環境で安心して仕事をしたいと考えたためです。私は長年通っていたカフェでアルバイトをしていたのですが、働いているスタッフの方を元々知っていたこともあり、心地よく勤務することができました。 この経験から、自分の力を発揮するには、安心して働ける環境が大事だと考えています。民間企業のように倒産のリスクがない公務員は、私にとって理想の仕事と感じ、志望いたしました。 |
待遇の良さや安定性はたしかに公務員の魅力ですが、志望理由にするのは絶対にやめましょう。
自分の利益しか考えていないと捉えられ、社会のために奉仕する公務員には向いていないと判断されかねません。
➁「プライベートを充実させたい」
私は社会人として働くうえでも、プライベートを充実させたいと考え、公務員を志望します。 私は大学時代、学業に加えてアルバイトとサークルにも取り組みました。予定が多く毎日忙しかったものの、3つのバランスを取るようになってから満足度が上がり、全てにやる気をもって行動できました。 この経験から何事もバランスが大事だと感じ、ワークライフバランスの取れた生活をしたいと考え、公務員を志望いたします。 |
プライベートの充実も自分の利益を重視しており、仕事への熱意を感じづらいので、志望理由にするのは避けましょう。
そもそも職種によっては長時間労働をする場合もあるため、公務員は楽というイメージを持つのは危険です。
③「民間企業は○○だが、公務員は△△だから」
私は、利益を求めず広く社会のために働けることに魅力を感じ、公務員を志望しました。 自社の利益を優先する民間企業とは違い、公務員は国や地域のために仕事をしており、他人や社会のために働きたいという私の理想に当てはまっていると感じます。 私は学生時代にボランティア活動に参加し、無償で公益のために行動する尊さを学びました。社会人になっても、社会をより良くするために貢献していきたいです。 |
民間企業と比較して公務員を上げるような書き方は、印象がよくありません。他を下げるようなニュアンスにならないよう注意しましょう。
優劣をつけるのではなく、公務員だからできることに焦点を当てて志望理由を考えてくださいね。
公務員の志望動機の例文3つ

最後に、公務員の志望動機の例文を3種類紹介します。
- 市役所の志望動機の例文
- 都道府県庁の志望動機の例文
- 国家公務員の志望動機の例文
これまで解説してきたポイントも踏まえ、自分をアピールできる志望動機を考えましょう。
①市役所の志望動機の例文
私は生まれ育った○○市を行政の面から支えたいと考え、市役所職員を志望しました。地域の人々との繋がりに支えられて育ったので、地元に貢献したい気持ちが強いです。 東京の大学に進学して地元を離れ、都会の便利さを知ったものの、近所の人との繋がりが少なく寂しさを感じました。 市民同士の繋がりが○○市の魅力だと改めて思ったので、今後も市民のみなさんが快適に生活できるようサポートしたいです。 具体的には、窓口業務などに携わり、市民生活を直接支えたいと考えています。飲食店のアルバイトで培ったコミュニケーション力を活かし、市民から信頼される職員を目指します。 |
地元の市役所職員志望の場合の例文です。地域への愛着や、やりたい仕事を明確に示しているため好印象を与えられるでしょう。
また行政面で市民生活を支えるという公務員だからこその理由と、自分がどう貢献するかにも触れていることも、有効なアピールに繋がります。
➁都道府県庁の志望動機の例文
私が○○県庁職員を志望しているのは、地域開発に取り組み、より活気のある○○県にしたいと考えたためです。 ○○県に初めて家族旅行で訪れた際、豊かな自然と美味しい料理に感動し、それ以降は一人で何度も訪問しています。私にとっては第二の故郷のような場所のため、○○県の発展に貢献したいと考えるようになりました。 大学で都市開発を学び、自然や特産品を活かした地域の活性化について卒業論文を執筆しています。その経験を活かし、○○県全体を盛り上げるような地域開発に携わっていきたいです。 またSNSを駆使したPRについても勉強中なので、スキルを身につけて県庁職員として貢献したいと思っています。 |
地元以外の県庁職員を志望する場合の例文です。地元ではないからこそ、県のどんなところに魅力を感じていて、どう貢献したいかが分かるように工夫しています。
また、やりたい仕事に直結する経験をアピールしているため、熱意が伝わりやすいでしょう。
③国家公務員の志望動機の例文
人の役に立てることにやりがいを感じるため、広く社会に貢献したいと考え公務員を志しました。私は特に環境問題に関心があり、日本の美しい自然環境を守りたいという思いから、環境省を志望します。 子供の頃から自然豊かな場所で過ごすことが好きで、よく森や川で遊んでいました。近年は人手不足により森林管理が難しかったり、プラスチックごみによって海や川が汚染されたりなど、環境が変わってきていると感じます。 自然環境を守ることは、豊かな生活にも繋がると思うので、環境保全に取り組んでいきたいです。 私はサークルの代表を務めた経験もあり、行動力・実行力が長所だと思うので、入省後も強みを活かして貢献していきたいです。 |
国家公務員を志望する場合の例文です。国の課題解決や、国民生活を支える仕事をするため、やりたい仕事は国全体のことに焦点を当てるといいですよ。
課題についての自分の考えや、貢献できる自分の強みを伝えてアピールしましょう。
公務員になりたい理由がまとまらない時は分析しよう
公務員の志望理由に悩んだら、自分の経験・性格と仕事内容を分析してみましょう。
志望職種で求められることと、自分の強みや経験との共通点をみつけて、自分の良さを活かした志望動機を考えてみてくださいね。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。