就活において理系だけど文系就職先に就きたいと考えている学生もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、理系の文系就職のメリット・デメリットや、就活のポイントを解説します。ぜひ参考にしてみてください。
理系学生を求める文系就職先は増加している!

近年、理系学生が文系の職種に就職するケースが増えてきました。理系学生が求められている背景や理系学生と文系学生の就職の違いについて、詳しく解説していきます。
- 理系就職・文系就職の違い
- 理系学生と文系学生の就職率
- 増加の背景
理系就職・文系就職の違い
理系と文系の学生が就職する際の違いは、求められるスキルや知識、そして業界の特性に大きく関わっています。
理系学生は、数学や科学技術の知識を活かせるため、IT企業や製薬会社、研究機関などの技術的な職種に適しています。
一方、文系学生は、コミュニケーション能力や人文知識を活かして、広告やマーケティング、教育やメディアなどの業界での就職が多いのです。
理系学生と文系学生の就職率
厚生労働省の「令和2年度大学・短期大学・高等専門学校及び専修学校卒業予定者の就職内定状況調査について」によると、理系学生の就職率は92.1%、文系学生の就職率は88.9%となっています。
したがって、理系学生と文系学生は、就職先が異なるだけで就職率に関してはほとんど差がないのです。
増加の背景
理系学生を求める文系の就職先が増加している背景には、いくつかの要因が考えられます。
まず、デジタルトランスフォーメーションの進行により、多くの企業がIT技術を取り入れるようになったことが挙げられます。このため、理系の知識を持つ学生が求められるようになりました。
また、新しい技術の導入や研究開発を進めるために、理系の専門知識を持つ人材が不可欠となっています。以上の背景から、理系学生の文系への就職が増加しているのです。
理系学生の文系就職のメリット3つ

理系学生が文系の職に就くことは一見ミスマッチに思えるかもしれません。しかし、理系のバックグラウンドは、文系の職場で大きなメリットとなりえるのです。
ここでは理系学生が文系就職する3つのメリットを詳しく解説します。
- 文系学生との差別化が可能
- 専門知識を活かせる
- 論理的思考に慣れている
①文系学生との差別化が可能
理系学生が文系の職種に進むことで、他の文系学生とは異なる視点や考え方を持ち込めます。この独自性は、新しいアイディアや解決策を生み出す原動力となるでしょう。
理系の学生は、研究や実験を通じて得た経験や知識を活かし、文系の業界で新しい価値を生み出せるのです。
また、理系学生は問題解決能力や分析力が高いとされるため、文系の業界でもその能力を活かして業務を進められます。
②専門知識を活かせる
理系学生は、自分の専門分野に関する深い知識や技術を持っています。理系の専門知識は、文系の業界でも非常に価値があります。
例えば、IT関連の業界やマーケティングの分野では、データ解析や技術的な知識が求められることが多いのです。
また、新しい技術の導入や研究開発の業務においても、理系の学生はその専門知識を活かして大きな貢献をすることが期待されます。
このように、理系の学生は文系の業界でもその専門知識を最大限に活用できるのです。
③論理的思考に慣れている
理系の学生は、研究や実験を通じて論理的な思考を養ってきました。そして、理系学生の論理的な思考力は、文系の職場でも非常に役立ちます。
特に、問題解決やプロジェクトの進行において、明確な根拠やロジックを持って提案や議論を進められることは理系学生の大きな強みです。
複雑な問題や課題に直面した際、理系の学生はその論理的な思考力を活かして効果的な解決策を導き出せます。
また、理系学生はデータや情報を正確に分析し、戦略や方針を立てる能力も高く、多くの企業から求められる要因の1つとなっています。
理系学生の文系就職のデメリット3つ

理系学生が文系の職に就くことは良いことばかりではありません。もちろんデメリットや障壁も存在します。ここでは、理系学生が文系の職に就く際の主なデメリットを3つ紹介します。
- 文系の就活情報の入手が困難
- 研究と就活の両立が難しい
- 文系就職の背景を説明しにくい
①文系の就活情報の入手が困難
理系学生が文系の職に就く際の最初の障壁は、就活情報の入手が困難である点です。
文系学生と比べて、理系学生は文系の企業や業界に関する情報が少ないため、どの企業を目指すべきか、どのような職種が自分に合っているのかを判断するのが難しくなります。
また、文系の企業は、理系学生の専門知識やスキルを十分に評価してくれない場合もあり、適切なポジションを見つけるのが難しいことも考えられます。
このような状況を乗り越えるためには、自分のスキルや経験をしっかりとアピールすること、そして文系の企業や業界に関する情報を積極的に収集することが必要です。
②研究と就活の両立が難しい
理系学生は、大学や大学院での研究活動と就活を同時に進める必要があります。このため、時間的な制約や精神的な負担が大きくなることが考えられます。
特に、研究に集中する期間と就活のピークが重なる場合、どちらにも十分な時間を割くことが難しくなるでしょう。
このような状況を避けるためには、早めの就活スタートや、研究と就活のスケジュール管理が重要です。また、研究の成果を就活に生かす方法を考えるのも、成功の鍵となります。
③文系就職の背景を説明しにくい
理系学生が文系の職に就く際、面接で「なぜ文系の職を選んだのか」と質問された時、理由を説明しにくいことも障壁の1つと言えます。
文系就職では、理系の学問や研究経験が、文系の職にどのように役立つのかを具体的に示すことが求められます。
そのため、自分の経験やスキルをどのように文系の職に活かすことができるのか、事前にしっかりと考えておくことが必要です。
また、自分のキャリアビジョンや将来の目標を明確にすることで、文系の職を選んだ理由を説明する際の根拠とすることができます。
理系学生が文系就職で成功するためのポイント3選!

理系学生が文系の職に就くことは難しいと思われがちです。しかし、適切なアプローチと準備を行えばそこまで難しくはありません。
ここでは、理系学生が文系就職で成功するための3つのポイントを紹介します。
- 理系でありながら文系就職をする決め手を明確に
- 理系ならではの専門性をアピールする
- 自身の研究内容を簡潔に説明する
①理系でありながら文系就職をする決め手を明確に
理系学生が文系の職に就く際、最も大切なのは、なぜ文系の職に興味を持ったのか?、動機を明確にすることです。
動機がはっきりしていると、面接官にも自分の意志が伝わりやすくなります。
例えば、「研究を通じて得た知識を広めたい」「技術的な背景を持つことで新しい価値を生み出せると感じた」などの具体的な理由を持つことが求められます。
②理系ならではの専門性をアピールする
理系学生は、数学や物理、化学などの専門的な知識を持っています。この専門性は、文系の職場でも大変価値があるため、理系ならではの専門性をアピールすることが重要です。
例えば、データ分析やプロジェクト管理、技術的な背景を持つことでの新しいアイディアの提案など、理系の知識を活かせる場面はたくさんあります。
そのため、自分の専門性をしっかりとアピールし、どのように文系の職場で活かせるかを考えることが大切です。
③自身の研究内容を簡潔に説明する
理系学生は、長期間にわたる研究を行ってきた経験があります。この研究内容を簡潔に、かつ分かりやすく説明するのは、文系の職場でも非常に重要です。
研究内容を説明する際には、専門的な言葉を避け、一般の人でも理解できるように工夫することが求められます。
研究の成果や意義を的確に伝えることで、自分の価値をアピールできます。
理系でも就職しやすい文系業界3つ

理系の学生が文系の業界に就職する際、どの業界が適しているのか迷いますよね。しかし、理系の知識やスキルを活かせる文系業界は意外と多いのです。
ここでは、理系でも特に就職しやすいとされる文系業界を3つ紹介します。
- コンサルタント
- 金融業界
- メーカー
①コンサルタント
コンサルタント業界は、企業の課題解決をサポートします。理系の学生は、論理的思考やデータ分析のスキルがあるため、コンサルタント業界での活躍が期待できるでしょう。
特に、ITや技術関連のコンサルティングでは、理系の知識が大きな強みとなります。新しい技術の導入や業務改善の提案など、実際の業務で理系のバックグラウンドが役立つ場面も多いのです。
②金融業界
金融業界も、理系の学生にとって魅力的な選択肢です。
クオンツやリスク管理などの業務は、データ分析やモデル構築が中心となるため、理系の学生の強みを活かせるでしょう。
また、金融商品の開発や投資戦略の策定など、新しいアイディアや技術を取り入れる業務も増えているため、理系学生が活躍できる場面はたくさんあります。
③メーカー
メーカー業界では、製品の開発や品質管理など、多くの業務があります。理系の学生は専門知識や技術力を活かして、メーカー業界のさまざまな業務に取り組めるでしょう。
新しい技術の導入や研究開発の分野で、理系のバックグラウンドが大きな強みとなります。
グローバルな視点での製品開発や、効率的な生産ラインの構築など、理系の知識やスキルが必要とされる場面も多いのです。
理系でも文系就職は可能!

多くの企業がIT技術を取り入れるようになった現在、文系の職場でも理系学生の需要が高まっています。
理系学生が文系就職する際のポイントは、文系就職の動機を明確にすることと、自身の専門性や研究成果を分かりやすく説明することです。
研究と就活の両立は大変であるため、しっかりスケジュール管理して、早めに就活をスタートさせましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。