ラジオ局への就職を希望している学生も多いのではないでしょうか。ラジオ局は人気のある就職先の1つなので、しっかりとした対策が必要です。
本記事では、ラジオ局へ就職する方法や向いている人の特徴などについて詳しく解説します。仕事内容や代表的なラジオ局も紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
ラジオ局の就職の方法3つ
ラジオ局は学生にとって人気のある就職先となっています。しかし、その人気ゆえに就職の競争率は高く、しっかりとした対策が必要です。
ここでは、ラジオ局への就職を目指すためのポイントを3つ紹介します。
- 面接の頻出質問を対策する
- 情報収集
- 必要な資格
①面接の頻出質問を対策する
ラジオ局の面接では、あなたのラジオへの情熱や業界への熱意が問われます。特に、「なぜこのラジオ局を選んだのか」「ラジオに何を求めているのか」などの質問は頻出です。
また、ラジオ局での仕事に対する理解や、具体的な業務内容についての知識も求められることも。
対策としては、ラジオ局の番組を多く聞き、その中で気に入った番組や特徴をピックアップしておくことが大切です。
また、ラジオ局の歴史や文化、ビジョンなどをリサーチし、それに基づいて自分の志望動機を明確にする必要があります。
②情報収集
ラジオ局の募集要項は局によって異なります。そのため、各企業ごとに情報収集することが大切です。
例えば、ニッポン放送の募集条件は「4年制大学・大学院を卒業見込み、または卒業3年以内の方」となっています。多くのラジオ局では、4年制大学・大学院の卒業または卒業見込みが基本条件です。
リサーチする際には、公式の採用ページを確認するのが確実です。
③必要な資格
ラジオ局に就職するために必要な資格は特にありません。
しかし、技術職の場合、理系的な知識が求められることがあります。特に、ラジオ局で技術の仕事をする場合、国家資格である「陸上無線技術士」の資格が必要となることがあるのです。
しかし、陸上無線技術士の資格はラジオ局に入社した後に取得するケースがほとんどで、入社前に持っている必要はありません。
技術職以外の職種では、特定の資格は必要とされないことが多いですが、コミュニケーション能力や柔軟性、ラジオへの情熱などが評価されますよ。
ラジオ局の就職に向いている人4つ

ラジオ局に就職するには、特定のスキルや性格が求められます。ここでは、ラジオ局に向いている人の特徴を4つ紹介します。
- コミュニケーションに自信がある人
- ストレスに強い人
- 柔軟性がある人
- 時間を守れる人
①コミュニケーションに自信がある人
ラジオ局の業務を円滑に進めるためには、高いコミュニケーション能力が必要となります。
ラジオ局の仕事は、社内外の多くの人とのコミュニケーションが欠かせません。例えば、アナウンス部に所属しても、制作部のように出演者との交渉を行うことが求められることも。
また、ラジオの番組を多くの人に知ってもらうための広報活動や、番組制作に関わるスタッフの取りまとめなど、多岐にわたる業務が存在します。
そのため、人との関わりを得意とし、相手の意見を尊重しながら効果的に意見を伝えられる人が、ラジオ局での仕事に向いています。
②ストレスに強い人
ラジオ業界は、情報を迅速に伝える必要があるため、緊張感のある環境での業務が多くなります。特に生放送では、放送中のトラブルや急な変更など、予期せぬ事態に迅速に対応しなければいけません。
そのため、ストレスの多い環境でも冷静に判断し、適切な行動をとれる人が求められます。
また、多くのリスナーに向けて情報を発信する責任感も必要です。このようなプレッシャーの中で、正確かつ迅速に業務を遂行できる人は、ラジオ局での就職に向いていると言えるでしょう。
③柔軟性がある人
ラジオ業界は、YouTubeやネットラジオの台頭により、大きな変革の時期を迎えています。既存の枠組みにとらわれず、新しい企画や表現に挑戦する動きが各ラジオ局で見られます。
そのため、斬新でユニークな発想ができ、新しいことに積極的にチャレンジする柔軟性を持った人材が重宝されます。
また、ラジオ局の業務は多岐にわたるため、異なる業務や部署との連携も求められます。柔軟に対応し、協力的に業務を進めることができる人は、ラジオ局で活躍できるでしょう。
④時間を守れる人
ラジオ業界は、番組のタイムテーブルの作成や、オンエアする番組の制作など、時間に関わる業務が多いため、時間を正確に守れる人が求められます。
また、リスナーにとっても、番組が予定通りの時間に始まることは信頼性を意味します。時間を守ることは、リスナーとの信頼関係を築くためにも重要な要素です。
そのため、時間管理能力が高く、約束やスケジュールを守れる人は、ラジオ局での業務に適しています。
ラジオ局の仕事内容7つ

ラジオ局にはさまざまな仕事があります。ここでは、ラジオ局での主要な7つの職種とその仕事内容について解説します。
- 編成部
- 制作部
- アナウンス部
- 報道部
- 技術部
- 営業部
- 広報部
①編成部
編成部はラジオ局の心臓部とも言える部署です。
ここでは、放送される番組のタイムテーブルを作成したり、新番組の企画を行ったりします。リスナーの年齢や性別、趣味などの属性を考慮し、それに合わせた番組を提供することを目指しているのです。
編成部のスタッフは、リスナーのニーズを的確に捉え、他の部署と連携しながら、多くの人々にラジオを楽しんで聴いてもらうための戦略を練ります。
②制作部
制作部は、ラジオ番組を実際に作り上げる部署です。プロデューサーやディレクターが中心となり、番組の内容や進行を考え、制作を進めます。
プロデューサーは番組の全体的な方向性を決定し、出演者やスポンサーとの調整を行い、ディレクターは番組の具体的な制作過程を取りまとめ、スタッフと連携して番組を完成させます。
制作部の仕事はクリエイティブであり、新しいアイディアや斬新な企画を生み出すことが求められる仕事です。
③アナウンス部
アナウンス部は、ラジオ局の顔とも言える部署です。
リスナーに情報やエンターテインメントを提供する役割を果たし、原稿の読み上げやインタビュー、リポートなど、多岐にわたる業務をこなします。
アナウンサーは、情報を的確に伝えるだけでなく、リスナーに感情や情熱を伝えることも大切です。そのため、高いコミュニケーション能力や発声技術、情報収集能力が求められます。
④報道部
報道部はラジオ局の中で最も社会的な出来事やニュースを取り扱う部門です。日々の出来事や社会の動きを迅速にキャッチし、リスナーに伝える役割を持っています。
特に、緊急のニュースが発生した際には、正確かつ迅速に情報を収集し、リスナーに伝えなければいけません。
また、取材活動も行い、事件や事故の現場、または関連する場所や人物に接触して情報を収集するのも仕事に含まれます。
報道部のスタッフは、情報の正確性を確保するためのリサーチ能力や、取材技術、そして何よりも高い倫理観が求められます。
⑤技術部
技術部は、ラジオ放送をスムーズに行うための技術的なサポートを担当します。具体的には、放送機器の管理やメンテナンス、放送中の音声のミキシングや回線の管理などです。
また、放送に関するトラブルが発生した際の対応も技術部門の役割です。
技術部のスタッフは、放送機器に関する専門的な知識や技術が求められるため、定期的な研修や勉強が必要となります。特に、新しい放送技術の導入や更新時には、その技術を習得することが必要です。
⑥営業部
営業部は、ラジオ局の収益を支える重要な部門です。広告主との取引や新しいスポンサーの獲得、既存のスポンサーとの関係維持などが主な業務となります。
ラジオ番組には多くのスポンサーがついており、その広告枠を販売するのが営業部の役割です。また、リスナーのニーズや市場の動向を分析し、新しい番組企画の提案や広告プランの提案も行います。
営業部のスタッフは、高いコミュニケーション能力や交渉力、そしてマーケティングの知識が求められます。
⑦広報部
広報部は、ラジオ局の情報を一般のリスナーやメディアに伝える役割を持っています。
新しい番組の情報やイベント、キャンペーンなどの情報を発信するためのプレスリリースの作成や、メディアとの取材対応を行います。
また、ラジオ局の公式SNSの運営やウェブサイトの更新もこの部門の業務です。広報部のスタッフは、ライティングスキルやPRの知識、そしてメディアとの良好な関係を築く能力が求められます。
ラジオ局の種類3つ

ラジオ局にはいくつかの種類があり、それぞれの特徴や役割が異なります。ここでは、ラジオ局の主な3つの種類について詳しく解説します。
- キー局
- 準キー局
- ローカル局
①キー局
キー局とは、主に首都圏を放送対象地域とする大手のラジオ局を指します。例えば、ニッポン放送やTBSラジオなどです。
キー局は全国的に知名度が高く、多くのリスナーを持っています。また、大手のため、放送内容も多岐にわたり、多様な番組を提供しているのが特徴です。
キー局は、ラジオ業界の中でも特に競争が激しく、就職活動の際には倍率が高いことで知られています。
②準キー局
準キー局は、キー局とは異なり、地域密着型の放送を行っている局のことです。特定の地域や都市を中心に放送を行っており、地域のニュースや情報を中心に提供しています。
例としては、TOKYO FMやJ-WAVEなどが挙げられます。準キー局は、その地域の文化や風土に合わせた番組作りをしており、地域住民からの支持を受けているのが特徴です。
準キー局はキー局と比べると競争率が低いですが、それでもしっかりとした対策が必要です。
③ローカル局
ローカル局は、都道府県単位で放送を行っているラジオ局を指します。
その都道府県の情報やニュースを中心に放送しており、地域住民とのつながりが非常に深いのが特徴です。
例としては、茨城放送や栃木放送などがあります。ローカル局は、地域の情報を詳しく知りたいリスナーにとって、欠かせない存在となっています。
ラジオ局の仕事のやりがい2つ

ラジオ局での仕事は、多くの人々に情報やエンターテインメントを提供する魅力的な職種です。ここでは、ラジオ局の仕事の中で特に感じられる2つのやりがいについて解説します。
- リスナーへ情報を深く提供できる
- チームで切磋琢磨できる
①リスナーへ情報を深く提供できる
ラジオは、テレビとは異なり視覚的な要素がないため、リスナーの想像力を刺激します。この特性を活かし、ラジオ局ではリスナーの要望やニーズに応じた番組作りが行われているのです。
また、ラジオの番組は他のメディアと比べても手軽に変更や改良が行いやすいため、リスナーの反応を即座に取り入れられます。
そのため、ラジオはテレビよりもリスナーの声に直接応えやすいメディアと言えます。
②チームで切磋琢磨できる
また、ラジオ局での仕事を通じて、チームメンバーとの絆を深め、共に成長できるのも大きなやりがいの1つです。
ラジオ局の仕事は、1人で行うものではありません。番組制作には、プロデューサーやディレクター、技術部門、アナウンサーなど、多くのスタッフが関わります。
これらのスタッフが一丸となって番組を作り上げる過程は、チームワークが非常に重要となります。
チームでの作業は、互いの意見を尊重し合いながら最高の番組を作り上げるための切磋琢磨の場となります。
【本音アリ】ラジオ局の仕事のきついところ2つ

ラジオ局での仕事は魅力的である一方、知られざる厳しい部分も存在します。ここでは、ラジオ局での仕事の中で特にきついと感じる2つのポイントを紹介します。
- 休日出勤・夜勤の仕事がある
- 配属先の希望が叶うとは限らない
①休日出勤・夜勤の仕事がある
ラジオ業界は、24時間365日、常に放送を続けるメディアです。そのため、ラジオ局のスタッフは休日出勤や夜勤が当たり前となっています。
特に、生放送の番組や大きなイベントが行われる日は、多くのスタッフが集まり、深夜までの作業が続くことも少なくありません。
また、ラジオ局の仕事は、放送事故や技術的なトラブルが許されません。このような緊張感の中での仕事は、精神的にも肉体的にも大きな負担となります。
②配属先の希望が叶うとは限らない
ラジオ局には多くの部署が存在し、新入社員として入社した際の配属先は、自分の希望とは異なる場合があります。
例えば、アナウンサーを目指して入社したものの、制作や営業などの部署に配属されることも。
また、大手のラジオ局では、局内の異動が頻繁に行われるため、一度希望の部署に配属されても、数年後には異なる部署に移動することも考えられます。
多様な経験を積むことで、ラジオ業界のさまざまな側面を知ることができ、より幅広いスキルを身につけることが可能です。
ラジオ局の代表企業3つ

日本には多くのラジオ局があります。中でも特に大きなラジオ局3社とその特徴を紹介します。
- ニッポン放送
- エフエム東京
- TBSラジオ
①ニッポン放送
企業名 | 株式会社ニッポン放送 |
場所 | 東京都千代田区有楽町1-9-3 |
事業概要 | AM/FMラジオ放送、インターネット放送等 |
開局 | 1954年7月15日 |
ニッポン放送は、日本のラジオ局の中でも非常に人気で、オールナイトニッポンなどの人気番組を放送しています。
ニッポン放送の募集条件として、4年制大学・大学院の卒業または卒業見込みが挙げられており、学部に関しては特に限定されていません。
高い人気と多様性を持った採用基準で、多くのリスナーに愛され続けています。
②エフエム東京
企業名 | 株式会社エフエム東京 |
場所 | 東京都千代田区麹町一丁目7番地 |
事業概要 | FMラジオ放送など |
開局 | 1970年4月26日 |
エフエム東京、通称TOKYO FMは、FM放送の中で非常に高いユーザー数を誇っています。代表的な番組として、「SCHOOL OF LOCK!」や「THE TRAD」などを放送しているラジオ局です。
TOKYO FMは、そのクリアな音質と多彩な番組ラインナップで、多くのリスナーから支持を受けています。
また、TOKYO FMは、都市部を中心に強い影響力を持っており、最新の音楽や文化情報を発信することで、都市生活者のライフスタイルに密接に関わっています。
③TBSラジオ
企業名 | 株式会社 TBSラジオ |
場所 | 東京都港区赤坂5-3-6 |
事業概要 | AM/FMラジオ放送など |
開局 | 1951年12月25日 |
TBSラジオは、日本のラジオ局の中でもトップクラスの人気を誇ります。かまいたちやバナナマン、とんねるずなどの多くの人気芸人が番組を持っており、コアなファンから人気のあるラジオ局です。
TBSラジオは、その独自の番組制作や情報発信力で、多くのリスナーにとって欠かせない存在になっています。
ラジオ局の就職は準備が必須!
ラジオ局への就職は、高い人気と競争率を持つため、しっかりとした準備が必要です。
ラジオ局では、柔軟性を持ち、コミュニケーション能力が高い人が求められます。また、クリエイティブな発想を持ち、新しいことに挑戦する意欲がある人が重宝されます。
そして、何よりもラジオが好きという情熱が必要です。ラジオ局の選考を突破するためには、説得力のある志望動機の作成が欠かせません。
本記事を参考に、選考対策を行ってくださいね。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。