企業から仕事に対する価値観を問われる場合に備えたいけど、「あまりに漠然としすぎている」「具体的な回答方法は?」と回答に悩んでしまいますよね。また、自分の導き出した回答が正しいのか、不安に思う方も多いでしょう。
本記事では、仕事に対する価値観の考え方や例文を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
先に例文を見たい場合「仕事に対する価値観の例文3つ」をご覧くださいね。
仕事に対する価値観とは|定めるメリットも解説

仕事に対する価値観とは具体的にどのようなものなのか、定めておくメリットも含めて紹介します。
- 仕事に対する価値観
- 仕事に対する価値観を定めるメリット
仕事に対する価値観を考えようとしても、漠然としていて、何から考えるべきなのか分からない人も多いでしょう。最初は定義を明確にし、どのような事柄を考えるべきなのかを見ていきましょう。
仕事に対する価値観
仕事に対する価値観とは、仕事を継続していくうえでの核となる部分のことです。そのため採用の観点から見れば、企業と就活生の仕事に対する価値観は一致している必要があります。
具体的には、以下のような事柄のことです。
- なんのために仕事をするのか
- どんなことにやりがいを感じるのか
- 達成したい目標や夢は何か
- 会社や社会へ求めることは何か
まずは、自分にとって仕事とは何かを明確にし、そのうえで自分が仕事に求めることを考えると良いでしょう。
そして企業研究を進めて、各企業に合った内容へとカスタマイズしていくのがおすすめです。
仕事に対する価値観を定めるメリット
仕事に対する価値観は、仕事を続けていくうえで重要です。仕事に対する価値観を定めることで、キャリアプランや将来像がハッキリとします。
キャリアプランなど目標が定まれば、多少つらいことがあっても乗り切りやすくなるでしょう。
やりがいやモチベーションの維持・向上につながるため、仕事が長続きしやすくなるメリットも期待できます。
採用の観点からしても、仕事が長続きするということは好印象です。仕事に対する価値観は定めておきましょう。
仕事に対する価値観を聞かれる理由2つ

就活の場面において仕事の価値観を聞かれる理由は、大きく分けて2つあります。
- 志望度の高さを知るため
- 個性や人柄を把握するため
仕事に対する価値観の回答から、企業が何を判断しているのか具体的に紹介します。実際の就活で落とし込んだほうが良いポイントもまとめたので、最後までご覧ください。
①志望度の高さを知るため
仕事に対する価値観を聞く企業の目的のひとつは、自社への志望度の計測です。
仕事に対する価値観が企業理念や運営方針と合っているかを確認するとともに、なぜ自社を志望したのかを確認します。
価値観が企業と同じ方向を向いていなければ、「採用しても長続きしない」と判断されるかもしれません。
また目的がその企業で達成できないことであれば、企業研究が足りておらず自社の志望度が低いと思われます。仕事に対する価値観を答える際は、企業研究を進め、企業の求める像にカスタマイズすることが重要です。
②個性や人柄を把握するため
仕事に対する価値観を聞く企業の目的のふたつ目は、人柄や個性の把握です。仕事に対する価値観を聞き個性や性格を判断することで、入社後のミスマッチを減らしたいと考えています。
いくら能力のある就活生を採用しても、その能力を活かせる現場でなければ意味がありません。
企業側もなるべく新入社員に能力を最大限発揮してもらいたいと考えているため、能力が高くても合わなそうな人は採用しないでしょう。
企業がどのような人柄や個性の人を採用したいのかを見極める必要があります。
仕事に対する価値観の考え方8つ

仕事に対する価値観を考えるうえで参考にしてほしいのが、「キャリア・アンカー」と呼ばれる考え方です。
「キャリア・アンカー」とは、自分の中で最も大事にしたい価値観や欲求を基準にキャリアを決める方法のこと。キャリア・アンカーには以下の8つのタイプがあります。
- 管理能力
- 技術的・機能的能力
- 保障・安定
- 創造性
- 自律と独立
- 奉仕・社会献身
- 純粋な挑戦
- ワーク・ライフバランス
まずは自分の将来像を思い描き、しっくりくるもの、自分にピッタリだと感じるものを選びましょう。そのタイプを基準に、仕事に対する価値観を考えていきます。
例えば創造性の場合は、ベンチャー企業、スタートアップ、商品開発などの業務を行う企業の価値観がマッチするでしょう。
仕事に対する価値観の例文3つ

仕事に対する価値観の例文を3つ紹介します。
- 【例文①】挑戦を通して自己成長
- 【例文②】自分の強みを生かして社会貢献
- 【例文③】生活の維持に必須
以下の例文を参考に、自分の仕事に対する価値観や企業が求めている人物像を落とし込みカスタマイズしていきましょう。
【例文①】挑戦を通して自己成長
私が仕事において大事にしたいことは、「挑戦をし続けること」です。挑戦し続けることが大切だと思い始めたのは、部活に全力を注いだ高校生の頃の体験が大きく影響しています。 高校では野球をしていましたが、2年生までレギュラーになれずくすぶっていました。しかし父親から、「悔しいなら挑戦し続けろ」と言われ、そこから試行錯誤しながら練習に取り組んだ結果、3年の夏にスタートメンバーに選ばれることができました。この経験は、大学の研究活動にも活きています。 挑戦するということは、努力を続けるということです。努力が報われない可能性もありますが、挑戦し続けることで自己成長が期待できます。御社は若手にも成長・挑戦の機会が豊富に用意されているため、自分の価値観に合っていると感じ志望しました。 |
自分の仕事に対する価値観と、企業の方向性が一致していることを、体験談を通して述べています。大学の体験談を述べられるのであれば、そちらを採用しても良いでしょう。
具体的な過去の経験を述べることで、話に納得してもらいやすくなります。
【例文②】自分の強みを生かして社会貢献
私が思う仕事とは、「自分の長所を生かして社会に貢献すること」であると考えています。生きるために仕事は必要ですが、それ以上にその仕事が誰にどのような良い影響を与えるのか考えることが重要です。 私がこのような考えを持ったのは、大学時代の経験にあります。心理学を専攻しており、福祉施設に何度も実習に行きました。その中で、私が大学で学んだこと、研究したことが実際に誰かのためになっていることを実感し、「社会に貢献している」という実感を強く持ちました。 そもそも私が大学で心理学を専攻したのは、福祉の現場において誰かの助けになりたいと思ったことがきっかけです。大学で学んだことが、今は私の大きな長所となっていると感じています。 御社では、利用者との強い信頼関係が強みです。私の価値観と合致すると感じたため、志望しました。 |
仕事に対する価値観について、大学での体験から語っています。先ほど紹介したキャリア・アンカーの考え方で言えば、タイプは奉仕・社会献身です。
【例文③】生活の維持に必須
私は、仕事は生活の維持に必要であると考えています。当たり前のことですが、生活をするためにはお金が必要です。自分の生活を維持するためであるという側面はもちろんですが、社会全体の生活の維持のためにも仕事は欠かせません。 現代の社会は数多くの仕事で作り上げられており、ひとつ欠ければ生活は不便になります。自分の生活を維持するために仕事をすることは、他の誰かの生活を維持することに繋がっていると考えます。 また最近の日本では、ワークライフ・バランスを重要視する動きも強くなっています。御社に入社したあかつきには、業務外でも勉強する姿勢を崩さず、スキルを身に着け、より短い時間でたくさんの成果を出したいと考えております。 |
仕事の価値観を語る際、基本的に「自分の生活のためだけに必要」と答えると良い印象にはなりません。そのため社会全体の生活の維持に必要であると述べています。
また最近は、仕事も私生活も充実させる考えが増えています。企業の雰囲気によっては、上の文章のようにワーク・ライフバランスの考え方を出すこともおすすめです。
仕事に対する価値観を見つける時の注意点

最後は自分の中で仕事に対する価値観を探す際に注意すべき点を紹介します。
- 自分の価値観を押し付けない
- 価値観は変化するものと認識認識する
価値観は人間の数だけあります。生活、文化、環境により仕事の価値観は変わりますし、自分の価値観も今後の変化によって変わる可能性があることを覚えておきましょう。
自分の価値観を押し付けない
価値観は人間の数だけ存在するもので、正解はありません。自分の価値観を他人に押し付けたり、他人の価値観を否定したりすることはやめましょう。
仕事に対する価値観も同じです。とにかく成果を出すことが重要だとする考えもあれば、周りと協調してこなしていくことが大事だとする考えもあります。
前者の考えは結果が出やすいですが、人とのつながりは薄くなるかもしれません。逆に後者は、結果は出にくいかもしれませんが、人とのつながりは確固たるものになります。
それぞれに長所と短所があるため、企業の方針に合った特性の価値観を考えることが重要です。
価値観は変化するものと認識する
一生同じ価値観を持つケースもありますが、ほとんどの場合はおかれる環境、生活、触れる文化などの変化により移り変わります。
新しい経験をするにつれて、価値観はどんどんアップデートされていきます。入社時、数年勤務した時、昇給した時、管理職になったときなどによって価値観は変化するでしょう。
一途にひとつのことを目標にすることも、時には大事です。しかし時代の流れや、自分の考えの変化に合わせて、柔軟にアップデートしていくことも重要ですよ。
仕事に対する価値観は人それぞれ!
仕事に対する価値観は人それぞれです。さまざまな価値観があり、あなたの中の価値観が変化してもおかしくありません。
企業は仕事に対する価値観から、企業とのマッチ度・あなたの人柄・個性・特性をはかろうとしています。企業研究を怠らず、企業の理念や経営方針に合った特性の価値観を述べることができると、採用される確率も上がるでしょう。
本記事を参考に、仕事に対する価値観を考えてみてくださいね。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。