履歴書で必ずと言って良いほど書く長所と短所ですが、自分の人柄を他人へ説明するのは思っている以上に難しいでしょう。
どう書けばより効果的に長所を伝えられるのか、そして短所をマイナスな印象にさせずに伝えられるのか気になりますよね。
この記事では履歴書での長所・短所の書き方を解説、また例文やポイントを紹介していきます。
履歴書の長所・短所とは?

履歴書に書く長所・短所は、自分目線で捉えたアピールポイントになります。
長所には、自分の「資質・人柄・性格」について、人よりも優れていると感じる部分を書きましょう。一方短所は、「資質・人柄・性格」で自覚している欠点を書くようにします。
履歴書に書く際は長所と短所はセットで書くことが多く、面接官はその人が本来もっている良いところ・悪いところの人間性を判断しているといっても過言ではありません。
自分が長所と短所を明確に捉える力と、それを伝えるためのアピール方法をしっかり掴んで履歴書に書くと良いでしょう。
長所・短所と強み・弱みは違う

長所と短所を聞いてくる企業があれば、強みと弱みを聞く企業、またはこの両方を訪ねてくる企業もあります。それぞれ似た質問に感じますが、どういった違いがあるのでしょうか。
ここでは、長所・短所と強み・弱みの違いを紹介していきます。
長所・短所とは人柄に関わること
長所と短所は、就活生の性格や人柄について尋ねています。元々持つ性格のことを指しているので、どんな環境でも変わらないその人の良さや弱点ということになりますね。
本人が長所を活かしたり短所を克服することで何か達成できることはあれど、通常は他人に直接的なメリットやデメリットを与えることはありません。
「身に着けたスキル」というよりも、「元々の性格や人柄」について尋ねられていると考えれば良いでしょう。
強み・弱みとはスキルに関わること
強みと弱みは、自分が持つスキルのことを指しています。
環境や物事によっては、大きく活かせる武器です。そのため長所や短所と違い、自分だけでなく相手に直接的なメリットやデメリットが発生する場合があります。
採用担当者が知りたがる理由は、入社後に就活生がどういった活躍ができるのかを知るためです。そのため自分の性格や人柄を伝えるだけでなく、それが入社後にどう活かせるかまで回答する必要があります。
履歴書で長所・短所を聞く2つの理由
就活で長所と短所を聞かれる理由は、「就活生の人物像を知りたい」という採用担当者の狙いからです。また自分自身のことを理解できているかどうかも、評価基準となるでしょう。
ここでは履歴書で長所・短所を聞く2つの理由を、細かく解説していきます。
- 企業の求める人物像に合っているか知りたい
- 自己分析ができているか知りたい
①企業の求める人物像に合っているか知りたい

1つ目の狙いは「企業の求める人物像であるかどうか」を探るためです。社会人として発揮できる強みや能力も大切ですが、やはり企業という1つの組織で勤務する以上社員の人柄は重要ですよね。
企業によって作り上げている雰囲気や、大切にしている社風はそれぞれです。どれだけスキルが優れていても、人間性が合わないと判断されて選考結果に影響がでることも有り得ます。
企業研究を通して、企業が求める人間性を推察し、魅力に感じてもらえそうな長所を考えてみましょう。
②自己分析ができているか知りたい

長所を尋ねるもう1つの理由は「自己分析ができているか」を判断するためです。
自分を客観的に見て正しく分析できるかどうかで、入社後の活躍の仕方に大きく違いが出てきます。「自分は今何ができるか」を考えられると、積極的に業務に取り組むことができるからです。
そのため自己分析ができているかどうかは、採用担当者から見ると重要な評価基準となります。長所を尋ねられた時に、「特になし」「分からない」と答えるのはマイナス評価になるので気を付けましょう。
長所・短所の選び方のコツは?

長所・短所を選ぶコツは、「短所から長所を導き出す」が最も簡単な方法になります。
長所と短所は表裏一体の関係のため、一貫して人柄が伝わるのでおすすめです。
たとえば、短所が「考えすぎてしまうこと」としたら、長所は「論理的に考えられる」「慎重に判断している」などと履歴書に書けるでしょう。
そうすることで、初めて履歴書を見る面接官にも理解を得やすくなるはずです。
本来は確固たる自分の長所を主張できるが良いのですが、どうしても思いつかないときには、逆の発想をしてみるのも有効ですよ。
長所・短所の書き方のポイント7つ
長所と短所は、多くの就活生が聞かれる質問です。他の就活生と差をつけた長所・短所にすることで、良い印象を与えましょう。
ここでは完璧な回答にするための、長所・短所の書き方のポイント7つを解説していきます。
- 特徴的なキーワードを使う
- 企業に遭う長所・短所を伝える
- 社会人としてふさわしくない短所は避ける
- 長所と短所で矛盾がないようにする
- 短所の後は自分なりの改善策を書く
- 改善結果を書く
- 今後の業務での意気込みを書く
①特徴的なキーワードを使う

特徴的なキーワードを使うことで、印象に残る文章にしましょう。
人柄を表す「温厚」「真面目」「努力家」といった言葉はありきたりなため、他の就活生も使っている可能性が高く印象に残りづらいです。
例えば「真面目」をアピールしたいのであれば、「いかなる状況でも、物事に真剣に取り組む精神力の高さ」と言い換えることで、具体的かつインパクトのある表現になります。
個性をアピールするために、1つの長所とっても言葉に工夫をしてみましょう。
②企業に合う長所・短所を伝える

よりアピールするために、企業に合う長所・短所を伝えましょう。
長所をアピールするのは自分だけでなく、他の就活生もそれぞれの長所を武器として面接官に説明します。その中でより飛び抜けるためには、企業と相性の良い長所と短所を見つけることです。
例えば社風に真面目さを取り上げている企業であれば、それに相応しい長所を、明るさや笑顔を取り上げていれば、それにぴったりな人柄であることをアピールしましょう。
また業務内容も考慮して、長所を考えるべきです。「この会社で活躍できる長所を持っている」と思わせるように工夫しましょう。
③社会人としてふさわしくない短所は避ける

社会人として、ふさわしくない短所は避けるようにしましょう。
短所は人それぞれ自由で、乗り越えられれば問題ありません。だからこそ面接官は短所を聞きますし、そこまでネガティブな影響にはなりません。
しかし「社会人としてありえない短所」はマイナスでしかなく、採用しない方が良いと思わせてしまいます。
例えば「寝坊しやすくて遅刻癖がある」「先延ばしにする癖があり期限が守れない」といった、業務に支障をきたすと判断される短所は避けましょう。
④長所と短所で矛盾がないようにする

長所と短所で、矛盾がないように気を付けましょう。
就活における長所と短所は、「こういう長所があるからこその、この短所」と関連づけることが大切です。逆に言えば「長所がこれなのに、こんな短所があるのか」と思わせてはいけません。
例えば「慎重である」ことを長所として説明したのに、短所で「せっかち」と言ってしまうと、矛盾が生まれてしまいます。採用担当者が、履歴書全体の内容に不信感を覚えてしまうかもしれません。
長所と短所それぞれ内容に気を付けつつ、違和感の無い説明になるようにしましょう。
⑤短所の後は自分なりの改善策を書く

長所と短所を書き出したところで、短所には自分なりに考えた改善策を書き加えるようにしましょう。
自分で欠点と思う短所に対して、どのような策を講じて対処しようとしたのかがないと、ただ自覚しているだけで何もしていないように見えてしまいます。
そのため、短所や欠点と思ったことと、それをどう改善しようと考えたか合わせて書くことで初めて評価対象として判断されるようになります。
また、トライ&エラーで改善策が複数ある場合、1番飛躍したと思う方法を書くようにするといいでしょう。
「改善のために繰り返し対策をした結果」など、何度も短所の改善をこころみたことをアピールすることも大事なポイントですよ。
⑥改善結果を書く

続いて、改善の努力をした結果を書くようにしましょう。
改善結果を書くポイントとして、長所を活かして短所や欠点をカバー(リカバリ)したことを書くと面接官の同意を得やすく、納得感もアップするのでおすすめです。
ビジネスにおいて結果や成果は、その人を評価する大事な指標となるので大切なポイントになります。
そのため、改善結果も数字やデータも含めた書き方ができると理想的ですが、その他に他社評価も有効的な方法です。
また、それほど結果が振るわなかった場合にも、なぜ結果に結びつかなかったのか自分の見解を書き、自己完結しようと前向きな姿勢を取ることで、評価に繋がりやすくなります。
⑦今後の業務での意気込みを書く

最後に、今後の業務での意気込みを書いてください。
ビジネスでは、いくら努力しても結果が伴わないと低評価となってしまいます。
そのため、これまでの長所と短所を活かし、今後入社後には業務で成果をあげ貢献したいと考えている旨を書くと文章全体が一連のまとまりとして読みやすくなり高評価にも期待がもてるでしょう。
その際には、できる限り自分が志望する職種の業務内容を意識して書くようにすると入社後のイメージをもってもらいやすくなるので、プラスの評価が得られるかもしれませんよ。
自らの長所と短所を理解し、それをどう活かして企業で働きたいと考えているのか述べることで他の人と差別化され、より説得感のある履歴書となるでしょう。
面接での長所・短所の伝え方

ここでは、面接での長所と短所の伝え方のポイントについて解説します。
- 【長所】根拠となるエピソードを述べる
- 【短所】短所を自覚しているか述べる
履歴書に書いたことを面接でわかりやすく伝えるポイントは、長所も短所もまず初めに「結論」を先に述べてから話しを続けるようにましょう。
【長所のポイント】根拠となるエピソードを述べる
面接で長所を質問された場合「結論→エピソード内容→今後の展望」の順に話しましょう。
結論の後に長所が伝わるエピソードを述べることで、話の筋道が理解しやすくなる上に、業務で長所がどのように発揮されそうか、入社後の姿などもイメージしやすくなります。
そのため、自分の本来の良さが面接官に伝わる話し方を意識しながら話すと良いでしょう。
【短所のポイント】短所を自覚しているか述べる
次に、面接で短所を聞かれた際にもまずは結論から話し、「結論→自分との向き合い方→改善結果」の順に話すと良いでしょう。
短所自体はマイナスポイントですが、その分きちんと自己理解をして改めようとしている点をアピールしていけば、きちんと評価してもらえます。
今はまだ未熟な部分があっても、短所を乗り越えるポテンシャルをもっていることは貴重な人材として見なしてもらえますし、他の人にはないプラスとして評価が期待できるでしょう。
また自ら短所を克服しようとする点を、成長の余地や、今後の活躍として評価される可能性もあるため、落ち着いて述べてください。
履歴書に書く長所の例文10選
ここでは、履歴書に書く長所の10個の例文を紹介していきます。
長所ごとに作成されており、ここまでで解説したポイントも含めているので、是非参考にしてみてください。
- 協調性がある
- 行動力がある
- 計画性がある
- 集中力がある
- 忍耐強い
- 傾聴力がある
- 切り替えが早い
- 積極的に取り組む
- 冷静な判断ができる
- 論理的発言ができる
①協調性がある

私の長所は、集団の中で状況を判断をしながら、周りと協力して物事に取り組める点です。 私は高校時代に所属していた吹奏楽部で、副部長を務めていました。 事務的な業務が多い部長と違い、私は部活全体をまとめる役割となることが多かったです。各パートが抱える問題や悩みを汲み取り、副部長の私が共になって、改善に進むよう取り組んでいました。 貴社に採用された際もこの協調性を活かして、周りと共に協力しながら円滑に業務を進めていきたいと考えています。 |
協調性があるという長所を、部活動での経験を交えて説明した例文です。
そのまま協調性という言葉ではなく、「周りと協力できる」と表現することで個性を出しています。部活動というチームに所属していた経験が、協調性があることの証明となるでしょう。
②行動力がある

私の長所は、何事もまずは挑戦してみてそこから学ぼうとする点です。 私は高校時代、ボランティア活動に積極的に取り組んでいました。活動毎に違うメンバーと違う活動内容に取り組むのは、そう簡単なことではありません。「うまく馴染めるか」「ちゃんと貢献できるか」と不安になることもあります。 しかし私はどんな時も「まずはやってみよう」という気持ちを大切にして、果敢にボランティア活動に挑戦していました。 入社後も、難しい業務や課題に直面することがあるかもしれません。どんな時も挑戦することを恐れず、経験と共に成長していきたいと考えています。 |
行動力があるという長所を、ボランティア活動での経験を交えて説明した例文です。
入社後も積極的に挑戦していくと表明して締めることで、入社後にどう活かせるのか展開をアピールすることができます。
③計画性がある

私の長所は、事前に物事の順序を組み立てて、何事も万全な状態で取り組めることです。 私がゼミで行った研究発表では、長期の観察が必要で、その分資料やパワーポイントの準備も膨大でした。計画をして効率よく進まないと失敗してしまうと考えた私は、数カ月に渡る細かい計画表を用意したのです。 事前に詳細まで計画立てていたことで、私は負担なく研究に取り組み、結果的に完成度の高い研究発表をして高い評価を貰いました。 入社後もこの計画性の良さを活かして、様々な業務で貢献していきたいと考えています。 |
計画性があるという長所を、研究発表での経験を交えて説明した例文です。
計画が立てられるということだけではなく、そのおかげで成功体験に繋がったと説明することで、長所が普段活かせていることが証明できます。
④集中力がある

私の長所は、自分の中で定めた目標が達成されるまで、ひたむきに努力できる集中力の高さです。 私は高校時代に、吹奏楽部とボランティア部の2つを兼任していました。 ボランティア部に所属していた分、吹奏楽部での練習時間は他の部員と比べて少なかったです。短時間な分、日々の練習1つ1つに力を入れて集中していました。そのおかげで、無事コンクールメンバーに選ばれました。 入社後も、業務に追われて忙しい時期もあるかと思います。そんな中でも、集中力の高さを活かして、効率よく業務を処理していきたいと考えています。 |
集中力があるという長所を、部活動での経験を交えて説明した例文です。
集中力が高いことを活かして、短時間でも成果を残せるというのは社会人になると大きな武器になります。入社後も業務効率が良いであろうことを、アピールしましょう。
⑤忍耐強い

私の長所は、自分で決めたことを最後までやり抜く忍耐力です。 私はITに強い憧れがあり、将来の就職のために友人たちと動画制作を大学2年生から始めました。 月ベースの登録者数の目標を立てて作戦会議を行い、リアルタイムで流行しているのか追い求めました。その結果、1年間かかりましたが、目標としていた10万人の登録者を見事達成でき、友人たちと一緒に喜びを噛みしめられたのは今でも良い思い出です。 入社後も、長所である忍耐強さを活かし、困難を乗り越えたいと考えています。また業務効率も視野に入れ行動したいと考えています。 |
忍耐強さという長所を、有志サークルでの経験を交えて説明した例文です。
忍耐強さを活かして、成果や結果を出すまで諦めないことは企業にとって求める人材の条件の1つになります。
さらに印象付けるためには、入社後はより業務効率も考えた行動を取れるようにしたいことをアピールすると良いでしょう。
⑥傾聴力がある

私の長所は、チームワークのサポート役としての傾聴力に自信があります。 私は集団で何かをするときに、率先して前に出るというよりかは、後ろからサポートする方が向いていると感じるようになってから、周りの意見を聞いてまとめることを極めようと思うようになりました。その1つが議事録です。 最初はタイピングもままなりませんでしたが、今ではブラインドタッチで、話し合い時間の中で要点をまとめられるようになりました。 入社後は、この傾聴力を活かして良好な人間関係の構築や、相手の考え方や状況をいち早く理解し、臨機応変に行動できるよう努めたいと考えています。 |
傾聴力があるという長所を、これまでの経験を元に説明した例文になります。
自分の長所が傾聴力の高さだと気づいてから、サポート役としてできることがないか探した結果、議事録にチャレンジしたことは有力なアピールポイントとなるはずです。
ただ、もう1つ付け加えるとすれば、成果だけでなく周りからの評価もあるとなお説得力が増すでしょう。
⑦切り替えが早い

私の長所は、先の結果が思っていたものと違うと判断してからの気持ちの切り替えの早さです。 私のゼミの研究は、これまで所属していた先輩から引き継いだ結果と、自分のオリジナリティーを組み合わせてロボット開発をしています。もちろん実験前には時間をかけ最良を考え尽くしてから行っていますが、それでも不具合が生じてしまうのは当然です。 そのときはモチベーションが下がりますが、次に進むためにはすぐに気持ちを切り替えていくことが大切であると教授や先輩から教わりました。 研究職では、サービス向上のための結果を出すことが求められると思いますが、それまでの長き道のりの間、常に自分が信じた道を歩み続けられるようポジティブに考えて成果を出し続けたいと考えています。 |
切り替えの早さという長所を、ゼミでの経験を交えて説明した例文です。
切り替えの早さは、ポジティブシンキングでもあるので、現代のストレス社会において必要不可欠な力といえるでしょう。
目標達成を最短で乗り切るために、この元々もっている切り替えの早さを面接官にもメリットと捉えてもらえるようアピールしてください。
⑧積極的に取り組む

私の長所は、何事も自分にできないことはないと思い、積極的に取り組んでみることです。 特に大きな出来事は、大学2年生のときの広告費用のお願いで企業訪問に行った体験です。私は吹奏楽サークルに所属しており、定期発表会で協賛してくれる企業を回ることになりました。 多くの人が緊張している中、私はいずれ就活が始まれば避けては通れないと腹をくくり、大学が教えてくれた企業リストを見ながらアポイントを取りました。突然の電話にもかかわらず、意外にも温かく迎え入れてくれる企業が多く、人の優しさにも触れることができて大変良い機会となりました。 入社後も、この経験を活かして、積極的に行動できる人材として貴社の業績に貢献できるようになりたいと考えています。 |
積極性という長所を、サークル活動で経験した企業訪問のエピソードを交えて説明した例文です。
積極的な行動を要する場面というのは社会に出ると必ず出会うでしょう。
そのようなときこそ自分で考え、積極的な取り組みができる人を企業も求めているはずです。
入社後も引き続き、長所を活かして行動する旨をアピールポイントとしているところが高評価としてくれるでしょう。
⑨冷静な判断ができる

私の長所は、いつでも冷静な判断ができるところです。 私は小学生の頃から剣道と極真空手を習ってきました。肉体面も大いに鍛えられましたが、一瞬の間を見逃さない精神力も自然に身についたと感じています。どんなときでも焦らず状況を把握し、最善の手を考える力が身についたおかげか、出場したほとんどの学生大会でベスト4に入ることができました。 入社後は、慣れない業務が続くことがあるかと思いますが、持ち前の冷静さを活かして、効率よく着実に業務を遂行していきたいと考えています。 |
冷静な判断ができるという長所を、これまで習ってきた習い事の経験を交えて説明した例文になります。
冷静な判断力はすぐに身につくものでないからこそ長所としてアピールすると高評価が期待できるはずです。
さらに業務でも、短時間で業務効率をあげ、着実にやり遂げる意識の高さもアピールとなるはずでしょう。
⑩論理的発言ができる

私の長所は、根拠に基づいて論理的な発言ができるようになったことです。 私は大学入学当初、スピーチやディスカッションでもただそれとなく、あたりさわりのない話ばかりしていました。 しかし、大学3年になりゼミに所属するようになってから、先輩方の発言力に圧倒され、自分のプレゼン発表とは全く別物と感じてから論理的な発言の方法を知ることとなりました。 それからというものの、なかなかすぐには身につかず、何度も練習しては振り返ることを繰り返しました。時には喋りが上手い先輩からアドバイスをもらいながら練習し、半年ほどかけて、少しずつ論理だてて納得感のある発言ができるようになりました。 今では自分が先輩となり、後輩にも自分の苦労話や工夫したことを伝え、ぜひとも習得してほしいと願っています。 もちろん入社後も習得した論理的な発言力や思考力を活かして貴社で活躍できる人材になれるよう尽力したいと考えています。 |
論理的な発言ができるという長所を、ゼミのプレゼン発表した際の例文です。
論理的な発言や思考はビジネスにおいて高く評価されるものでありながら、すぐにできることではない点を自分なりの言葉で上手に説明しています。
長所を活かして入社後も活躍したいという意欲の高さが際立つ内容となっている点が面接官にも伝わる内容となっているでしょう。
履歴書に書く短所の例文5選
自分の短所を採用担当者に説明するというのが、想像できない方も居るかもしれません。
ここでは履歴書に短所を書く際の、例文を5つ紹介していきます。これまでに解説したポイントも含めているので、ぜひ参考にしてください。
- 優柔不断
- 頑固
- 心配性
- せっかち
- 理屈っぽい
①優柔不断

私の短所は、優柔不断な点です。 私が在籍していた研究室で研究課題があった際、テーマ決めにかなりの時間がかかりました。それぞれのテーマを選んだときに考えられるメリットデメリットを想定すると、つい優柔不断になってしまったのです。 しかしテーマ選定に時間がかかり過ぎてしまった分、肝心の研究時間が足りなくなり内容が疎かになってしまいました。 この経験を通して優柔不断は時に時間を無駄にしてしまうことを学んだ私は、今は「何を選ぶかよりも、選んだ後にどう頑張るか」が重要だと考えるようにしています。 |
優柔不断という短所を、研究発表での経験を交えて説明した例文です。
ただ優柔不断なのではなく、様々な想定をしてしまうからこそだと説明することで、それほどネガティブな印象にはなりません。
②頑固

私の短所は、頑固な点です。 私のアルバイト先である雑貨屋では、月替わりでキャンペーンを実施しています。 ある月に、私は自分が考案したキャンペーン内容は絶対に効果があると思い込み、他の従業員に反対されても意見を変えませんでした。 しかし結局その月の売上は、他の月と比較して低い数字を記録してしまいました。 この経験から、その時の考えだけが正しいと思い込むことのリスクを学びました。今は視野を広げて、柔軟な対応ができるように心がけています。 |
頑固という短所を、アルバイトでの経験を交えて説明した例文です。
失敗を通して、頑固のデメリットを学んだことを明確にしましょう。今は違う考え方ができているとアピールすることで、採用担当者にとってマイナスな印象になることを避けられます。
③心配性

私の短所は、心配性な点です。 私が所属していた研究室では、1人で実験に取り組み発表する課題があります。実験結果が上手く成功するか不安だった私は、数パターンの実験を用意していました。 結局いくつかの実験を同時に抱えることになった私は、それぞれの実験の完成度が下がってしまったうえに、レポート内容も複雑なものとなってしまいました。 この経験から、過剰な心配や不安は時に時間や労力を無駄にしてしまうことを学びました。今は何事も事前に完璧な対策を施しておくことで、過剰に心配する必要のないように努めています。 |
心配性という短所を、研究発表での経験を交えて説明した例文です。
短所の改善方法に、「今は何事も心配しないように気を付けている」というように説明するのは避けましょう。逆に「リスクマネジメントが一切できない」という、新たな短所に思われてしまう可能性があります。
④せっかち

私の短所は、せっかちな点です。 私の大学は部活ごとに体育館を使用できる時間が決まっており、15分延長する度に次の体育館使用時間が短縮されてしまうというペナルティがあります。練習時間が減ることを恐れていた私は、片付け時間になる度に部員への声掛けを強く行っていました。 暫く経った頃、コーチから「片付け時の声掛けの圧が強いせいで、雰囲気が悪くなってしまう」と注意を受けました。 この経験から、自分の中では時間を気にしているだけでも、周りに圧を与えていたり行動を急かしてしまうことを学びました。今は急ぐ時こそ落ち着いて、余裕を持って考えてみるようにしています。 |
せっかちという短所を、部活動での経験を交えて説明した例文です。
せっかちでいることが周りにどういう影響を与えてしまうのか理解していること、そのうえでどう改善に取り組んでいるのか説明しましょう。
⑤理屈っぽい

私の短所は、すぐに理屈っぽいことを言ってしまうところです。 以前、大学のグループディスカッションで、人の意見に対し、ついうっかり反論をいってしまい、その場にいる人たちの顰蹙を買ってしまった経験があります。後日「君は理屈ばかりいうけれども、根拠が伴っていないからただの意見になってしまうんだよ」と教授にも言われてしまいました。 教授からの指摘を受け、自分が理屈っぽい性格であることに気付き、まずゼミの仲間に謝罪しました。そして、意見を述べる際には一旦自分で発言するべきか考えてから述べるように意識するようにしました。今は根拠も考え発言するようにしています。 |
理屈っぽいという短所を、ゼミのグループディスカッションでの経験を交えて説明した例文です。
理屈っぽい言い方が相手の気分を害することに気付いたことで、まず仲間に謝罪をしてから自らの反省点を説明します。
発言すること自体が否定的なことではなく、きちんと根拠とタイミングを考えて意見を述べるように意識を変える努力した結果を書くことで評価してもらえる内容となっているでしょう。
長所・短所が思い浮かばないときの対処法3つ
自分自身の長所や短所を考えたことが無い人にとっては、どれだけ考えても思いつかないこともあるかもしれません。だからといって長所と短所を、捏造するのは良くない手段です。
ここでは長所・短所が思いつかないときの、対処法3つを紹介していきます。
- 褒められたことや失敗経験を思い出す
- 他者から聞く
- マインドマップを作成する
①褒められたことや失敗経験を思い出す

過去に他人から褒められた経験や、失敗経験を思い出しましょう。
これまでの人生で、誰かに褒められたことがきっとあるはずです。
褒められるような出来事が起きたのは、自分の何かの能力や長所が発揮されたからこそでしょう。自分ではたまたま起きたことだと思っても、長所が活かせたかもしれません。
逆に、これまでに何か失敗したこともあるかと思います。もしかするとそれは、自分の短所が原因となって起きたことではないでしょうか。
これまでの経験を思い出して、自分の長所や短所を考えてみましょう。
②他者から聞く

自分の長所と短所が思いつかない場合、他者に聞いてみましょう。
自分自身を客観的に見て、性格を分析するのは実は簡単なことではありません。これが長所だと思っていても、他により優れた長所があるかもしれないですよね。
その場合は、家族や友人、または学校の教師やアルバイト先の上司など、身近な人物に自分の長所と短所について聞いてみましょう。
普段自分と関わっている身近な人たちは、もしかしたら自分以上に貴方のことを知っているかもしれませんよ。
③マインドマップを作成する

長所や短所が思い浮かばないときにこそ、とりあえずマインドマップを作成して手を動かすことをおすすめします。
マインドマップとは、学習能力や理解能力を高めるための脳の使い方として、紙に具体的に書き出す方法です。
メインテーマとなる「長所と短所」を紙の中心に書き、そこに連想される複数のキーワードを派生させて書き出します。
メインテーマに近いほど抽象度の高いキーワード、徐々に枝分かれすると具体的なキーワードとなるよう書き出すのがポイントです。
マインドマップという名の通り、頭の中の地図に短所のキーワードばかりが目立つのであれば、短所を言い換えて長所のキーワードにも書き加えてみると良いでしょう。
可視化した図形の中から特にメインテーマに近い自分の長所と短所を選び、履歴書に書くようにしてください。
長所・短所の書き方を理解して履歴書で好印象を与えよう
長所と短所は、自分の人柄を強くアピールする良い機会です。上手く伝えることで、採用担当者の心を動かす大きなチャンスになるかもしれません。
長所と短所の書き方を理解して、履歴書で好印象を与えましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。