就活の面接では、短所を聞かれることが良くあります。ネガティブな内容になりやすい短所をどう伝えるべきなのか悩みますよね。
短所は伝え方次第で与える印象が変わり、時には合否に関わる場合もあります。そのため短所の伝え方が重要になるのです。
本記事では短所の伝え方や短所の見つけ方・注意点を紹介します。面接対策をする際にぜひ参考にしてくださいね。
キャリアアドバイザー 早川
新卒でC-mindに入社後、キャリアアドバイザーとして最前線に立つ。自身の就活で壁にぶつかった経験から、就活生の悩みに寄り添い、具体的かつ等身大のアドバイスを得意とする。
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「短所」はアピールポイントになる?面接官の質問意図を知ろう
そもそも面接官はなぜ短所を聞くのでしょうか。まずは面接官が就活生に短所を質問する意図について解説します。
- 自らが改善すべき課題を把握できているか
- 課題解決のためにどう行動するのか
- 求める人物像から外れていないか
①自らが改善すべき課題を把握できているか
1つ目の理由は、学生が自らの改善すべき課題を把握できているのかを確認するためです。
短所を伝えるとなると、それだけで悪印象を与えるのではと怖くなってしまいますよね。しかし、誰にでも短所はあるので、短所があることがマイナスポイントにはなりません。
むしろ面接官は、学生が短所を客観的に認識できているかを見ることで、性格や考え方を知ろうとしています。
②課題解決のためにどう行動するのか
2つ目の理由は、学生が課題解決のためにどのように行動するのかを見るためです。
社会人になっても課題にぶつかることは多々ありますよね。そこで落ち込むのではなく解決に走り出せる人は、いろいろな場所で重宝されます。
短所をきっかけとした様々な課題に向き合い、どんな行動を起こしてきたのかを知ることで、課題点が出た際の働き方をイメージしているのです。
どんな考え方で解決法を導くのかをみることで、その人の価値観も分かり、企業とマッチしているかを判断されていますよ。
③求める人材像から外れていないか
面接官が学生の短所を聞く3つ目の理由は、求める人物像から外れていないかを確認するためです。
向き合い方から見られる価値観が企業の社風と合っていない場合は、その企業で働き続けることは学生にとって辛くなってしまうでしょう。
例えば、短所を自分で解決するために1人で努力する人は、周りとの協調性を重視する企業には合いませんが、個人個人の努力を尊重する企業には合いますよね。
このように短所や課題への向き合い方から学生の考え方を知り、企業の社風や求める人物像と一致しているかを確認しています。
絶対に行きたい企業がある場合は、その企業がどのような人物を求めているのかを入念に調べるようにしましょう。
面接で話せる「短所」の見つけ方4つ
短所を聞かれる理由は分かったけど、自分の短所があまり分からないと悩んでいる学生もいます。ここではそんな学生のために、自分の短所の見つけ方を紹介します。
- 過去の失敗経験をふり返る
- 長所を裏返してみる
- 性格診断や自己分析ツールを使う
- 友人や家族に自分の短所を聞く
1つずつ解説しているので、既に見つけている人も4つの方法をぜひ試してみて下さいね。
①過去の失敗経験をふり返る
1つ目の方法は、過去の失敗経験をふり返ることです。過去にあった失敗経験は、自分の短所が原因になっている場合が多くあります。自分では気づいていない短所も失敗経験から見えてきますよ。
今までの人生で失敗したと考えている経験は必ずあるはずです。以下の画像を参考に、自分史年表を作って過去の失敗経験を振り返ってみましょう。

②長所を裏返してみる
2つ目の方法は長所を裏返して短所にしてみることです。長所と短所は表裏一体であるため、どんな長所も裏返すと短所になります。自己PRやガクチカで述べている自分のアピールポイントなどが短所にならないかを考えてみましょう。
この方法で見つけた短所は長所と一貫性のある回答もできるので、現在どんな長所を述べているのかという部分から考えてみて下さいね。
③性格診断や自己分析ツールを使う
性格診断や自己分析ツールを利用するのも、短所を見つける1つの方法です。最近は質問に答えるだけで自分の短所を教えてくれるツールなども豊富にあり、気軽にできるのでおすすめです。
カリクルでは、就活のプロがメンターとして一緒に自己分析を行ってくれるサービスを提供しています。複数回の面談を無料で行ってくれるので、ぜひ利用してみて下さいね。
④友人や家族に自分の短所を聞く
友人や家族に自分の短所は何かを聞くのも、自分の短所を見つける有効な方法です。自分のことを客観視するのは難しいですが、身近にいる他人からの意見なら、客観的に聞けるでしょう。
自分では短所だと思っていなかったけれど、周りから短所だと思われていた部分なども見つけられるので、新たな視点から自己分析も可能になりますよ。
しかしこの方法で見つけた短所は、なぜそう思うのかと問われた時に答えに詰まりやすいのがネックです。身近な人から短所を聞いたときには、そう思ったエピソードも教えてもらうようにしましょう。
面接で使える短所50選|自分の短所を見つけよう
短所の見つけ方も試してみたけど、就活ではどのような印象を持たれるか分からないと考える人も多いです。ここでは、就活や面接で使える短所を紹介します。
- 長所から見つける短所
- コミュニケーションに関わる短所
- 自己主張の弱さに関する短所
- 自己主張の強さに関する短所
- 感情的な部分の短所
- 注意力に関わる短所
①長所から見つける短所
なかなか短所を見つけられない人は、ぜひ長所を短所に変換してみましょう。長所と短所は表裏一体なので、自分のアピールポイントから短所を探すのも1つの方法です。

長所を短所に変換する方法は、面接で短所を伝えるときにも役に立ちます。
例えば「不安症」な短所を伝える際、改善策を述べつつ「この不安性な部分をリスクヘッジに活かせるよう努力したい」ということで、短所を長所としてアピールできるのです。
②コミュニケーションに関わる短所
コミュニケーションに関わる短所もどれかしら当てはまる人が多いです。仕事では対人関係への意気込みに利用できるので、自分に当てはまるものがあるか探してみて下さいね。
コミュニケーションに関わる短所の例
- 人見知り
- お節介
- 八方美人
- 図々しい
- 他人に厳しすぎる
- 愛想が無い
- 表情が分かりにくい
- 言葉がきつい
③自己主張の弱さに関する短所
自己主張が弱いことも短所のひとつになります。
会社では自分の意見を言う機会が必ずと言っていいほどあるでしょう。その際にしっかり言えるかどうかも重要なので、もし自己主張の弱さが短所としてあるのなら、改善する意識も合わせて伝えましょう。
自己主張の弱さに関する短所の例
- 流されやすい
- 緊張しやすい
- 一人で抱え込みやすい
- 優柔不断
- 事なかれ主義
- 自信が持てない
- 意見が上手く言えない
- 人の目を気にしすぎる
- プレッシャーに弱い
④自己主張の強さに関する短所
自己主張の強さも、実は短所になりえます。意見を言う時に主語が強すぎると、コミュニケーションに影響がでることもあるからです。
そのため、自己主張の強さを短所として伝えるときは、改善策としてどんなことを意識しているかもアピールしてくださいね。
自己主張の強さに関する短所の例
- 頑固
- 傾聴力が低い
- 負けず嫌い
- プライドが高い
- 凝り性
- 融通が利かない
- 頭が硬い
- 出しゃばり
⑤感情的な部分の短所
感情的な部分の短所を持っている人も多いです。感情的な短所は、自分の性格や考え方に由来することが多いため、エピソードには事欠きません。
短所の中でもエピソードが思いつきやすいため、迷っている人は感情的な部分の短所を選んでみましょう。
感情的な部分の短所の例
- 心配性
- 単純すぎる
- 楽観的すぎる
- 悲観的すぎる
- ストレスに弱い
- ネガティブ思考になりがち
- 短気
- 神経質
- 夢見がち
⑥注意力に関わる短所
注意力に関わる短所は自分では分からず、他の人からの言葉で気づくことも多いですよね。そのため、自覚していることが自己分析をしっかりとしているアピールにもなるでしょう。
注意力に関する短所が原因で失敗しがちな人は、改善策を自然と考えて実行していることも多くあります。その場合はアピールがしやすいため、積極的に短所として選んでみてくださいね。
注意力に関わる短所の例
- マイペース
- 計画性がない
- 視野が狭い
- 落ち着きがない
- せっかち
- 見切り発車
- 詰めが甘い
- 大雑把
「伝え方」の意識で変わる!面接で短所を答えるときのポイント4つ
そろそろ自分の短所を見つけられた人もいるのではないでしょうか。ここからは短所を伝える際に意識してほしいポイントを紹介します。
- 結論→具体的なエピソードの順で答える
- 短所に向き合う/向き合っている姿勢を伝える
- 改善のためにしている努力を伝える
- 締めくくりはポジティブな言葉で終わる
①結論→具体的なエピソードの順で答える
短所を伝える時は、結論を最初に述べた後に具体例を話す順番を意識しましょう。最初に自分の短所を言い切ることで、面接官には自分の性格が的確に伝わり、その後の話も理解してもらえるでしょう。
結論を言い切るだけではイメージがしにくいので、しっかりと短所への向き合い方を伝えられる具体例まで述べるようにしてください。
結論を言い切るを意識したあまり、具体的なエピソードを言い忘れることもあります。
その場合は面接官に具体例はありますか?と聞かれるので、焦らずエピソードを述べるようにしましょう。
②短所に向き合う/向き合っている姿勢を伝える
短所を述べたら、その短所を自分はどう思っていて、どのような向き合い方をしているのかを伝えましょう。短所を認識していることも大切ですが、面接官が最も知りたいのは短所への向き合い方です。
具体的にどのような意識を持っているのか、短所を認識しているからこそ実践していることがあるのかなどを考えてみると、自分の短所への向き合い方が見えてきますよ。
「正直短所だからしょうがないところもあるよね」と思っている場合でも、それをそのまま伝えてしまうと印象が悪くなる場合も。
短所だからと落ち込むだけでなく、改善策を考えていることをアピールしていきましょう。前向きな姿勢を示すのがポイントです。
③改善のためにしている努力を伝える
短所をどう思っているのかを述べたら、その短所を改善するために何をしているかを伝えましょう。「認識しています」で終わってしまうと、企業側もあまりいいパフォーマンスを期待できません。
短所以外のトラブルが起きた際にも、認識しているだけの人と、改善しようと努力をしている人では仕事の質が異なってきます。
例えば集中すると時間を忘れてしまうのが短所なので、あらかじめ計画を立ててタイマーで時間を計るようにしているなどは、改善のための努力になります。
④締めくくりはポジティブな言葉で終わる
短所を述べる際は、最後はポジティブな言葉で締めるように意識しましょう。「短所と向き合い、努力していますがなかなか改善できず大変です。」と述べると、面接官からはあまり良い印象を持たれません。
「短所に向き合い、○○といった努力をこれからも続けていきたいと思っています」「改善を続けており、今は〇〇ができるようになってきました」のように、それらの経験から何かを得られる様子を伝えて下さいね。
短所に対して「こんな自分はダメですよね……」というふうにネガティブに伝えると、プレッシャーに弱すぎるのかもしれない、と判断される可能性も。
仕事に対しても意欲が低いのではないかと思われてしまうので気を付けましょう。
面接で使える「短所」の例文13選
短所を見つけたら、実際に短所を伝えるために文章に起こしてみましょう。しかし、伝えたいことはあるものの、どのような文章にすれば印象よく受けとめてもらえるのか、悩む人も多いですよね。
短所は伝え方によっては悪印象を与えてしまうこともあります。非常にもったいないため、まずは以下の例文を参考に、伝え方を学んでいきましょう。
自分に似ている短所がある場合は、ぜひその例文を参考にしてくださいね。また以下のボタンから獲得できるチャットGPT活用ツールも、自己PR作成を時短したい学生におすすめです。
①流されやすい
最初の例文は、流されやすい部分を短所として述べている例文です。流されやすさを改善するためにどのような意識で過ごしているのか、分かりやすく示すのがポイントです。
流されやすい
<結論>
私の短所は、流されやすい部分です。
<短所が分かる具体的なエピソード>
学生時代、所属していたダンスサークルで自分のやりたいテーマを最初に掲げていたものの、他の人の意見が出たらすぐにそちらの意見に同意していました。サークルに所属していたころに、最初に決めた意見を最後まで貫き通したことはありませんでした。ある時友人に「流されやすい性格だよね」と言われてから自分の性格に気づきました。
<改善のための取組・行動>
授業などでも流されやすいことに気づいたので、授業中のグループワークでは自分の意見を述べ、それ良いと思う根拠までしっかりと考える癖をつけました。自分の意見が良い根拠があることで、他の人の意見に簡単に流されることが無くなり、しっかりと相手と意見を交わすことが出来るようになりました。
<締めくくり>
入社後は自分の意見を求められる機会が多くあると思います。その度に意見の根拠を意識しながら、この短所の改善を引き続き行っていきたいと考えています。
流されやすいことは周りの意見を聞き入れられるという長所にもなるので、その部分をアピールポイントにするのもおすすめです。
②緊張しやすい
面接でも、「緊張しやすい」という点を短所にあげる人は多くいます。そのためどんな意識を持つようにしているか、自分ならではの緊張へ打ち勝つ方法を述べることがポイントです。
緊張しやすい
<結論>
私の短所は緊張しやすい所です。
<短所が分かる具体的なエピソード>
人前に出て発表する際や、面接などでは過度な緊張を感じてしまいます。緊張しすぎるあまり、発表への苦手意識が強くなってしまい、無意識に避けようとしていることもありました。
<改善のための取組・行動>
この短所を改善するために、まずは練習を重ね、自分に自信を持つことを行いました。また、発表の最中に緊張が伝わったとしても、相手を安心させられるように日頃の行いを見直し、信頼を得られる人になるため努力しました。具体的には、事前準備や課題などへの取り組みから、意欲を表すようにしました。
<締めくくり>
まだまだ緊張することは多いですが、発表などの前には十分な事前準備と練習をする癖がつきました。入社後はプレゼンなどの機会もあると思いますが、普段の仕事への態度から信頼を築き、沢山の練習を経て成長していきたいと考えています。
緊張しやすいことを短所として述べると、今も緊張していますか?と聞かれることが良くあります。その際は緊張しますと正直に述べ、そのため沢山練習してきたことを一緒にアピールしてしまいましょう。
③人見知り
続いて紹介する例文は、人見知りであることを短所とする例文です。
人見知りはなかなか直すのも難しく、改善方法を示しにくいテーマでもありますよね。そんなときは、自分と同じような人には声掛けを意識しているなど、別側面でのアピールをするのもおすすめですよ。
人見知り
<結論>
私の短所は、人見知りなところです。
<短所が分かる具体的なエピソード>
1・2年生の授業では人見知りのためになかなか友達を作れませんでした。周りの人々は友人と話している中、自分はあまり話しかけられないという期間が続いてしまいました。
<改善のための取組・行動>
3年生になるタイミングで研究室に入ったのですが、これを機に自分から話しかけてみようと思い、勇気を出して同じ研究室の人に話しかけてみました。最初は緊張しましたが、ほとんどの人が思ったよりも気軽に話してくれて、今では一緒に研究を進める友人です。また人に話しかけることが、自分にとって苦手意識が高すぎていたことに気づきました。
<締めくくり>
今後新しい環境に入った際にはきっとまた人見知りであることから不安を感じるかもしれませんが、自分から話しかけてみようと思っています。また、自分のように人見知りである人を見つけたら、声をかけていきたいです。
人見知りであることは、改善した結果が分かりやすい短所でもあります。
変化が分かりやすいからこそ、面接での態度にも気を配ってくださいね。口角を上げ、ハキハキした口調でアピールすれば「確かに改善しつつあるんだな」と伝わりやすいですよ。
④計画性がない
続いて紹介する例文は、計画性が無いことを短所として述べる例文です。計画性が無いことに気づき、今後どのようにして改善していくつもりなのかを明確に述べられている部分がポイントです。
計画性がない
<結論>
私の短所は、計画性が無い部分です。
<短所が分かる具体的なエピソード>
飲食店のバイトで、オープンまでに仕入れを行う必要があったのですが、計画性がない私はなかなか時間内に終わらず、毎回他の人に手伝ってもらっていました。
<改善のための取組・行動>
自分以外のバイトの人は時間内に終わっていることを知り、どうやったら終わらせられるのか、店長に聞きに行きました。すると、時間がかかる物から、また同じ容器を使う物からなどというように、計画を立ててやることで効率良く終わらせられると教えてもらい、自分には計画性が無かったのだと気づきました。それから、店長に教えてもらったように工夫を行い、ギリギリではありますが仕入れを時間内に終わらせられるようになりました。
<締めくくり>
この経験は自分の計画性の無さに気づき、また改善を行った経験でもあります。計画性が無い後にどのように計画を立てればいいのかは自分の力で考えることが出来ずにいるので、入社してからは質問し、先輩社員方からのフィードバックを頂きたいと思っています。将来的には計画の立て方も自分で考えられるように工夫していきたいです。
この例文に対しては、「どのようにしたら自分で計画を立てられるようになると思いますか?」という質問が予想されます。その回答についても答えられるようにしておくのが望ましいです。
⑤心配性
続いて、心配性であることを短所として述べる例文を紹介します。
心配性を短所として述べる学生は沢山いるので、差別化のためにも、具体的にどのような改善方法を行なっているのかが大事になります。
心配性
<結論>
私の短所は心配性な部分です。
<短所が分かる具体的なエピソード>
授業での発表を控えた日や、大事な用事がある日の前日などは、不安な気持ちで眠れなくなることが良くあります。眠れない時は明日起きれなかったらどうしようなどの不安が増え、さらに不安になってしまいます。
<改善のための取組・行動>
この心配性を改善するために、事前の準備をしっかりとすることと、楽観的に考えるようにすることを意識して行っています。具体的には、心配事がある場合はその準備をしっかりとして、自分に自信を持てるようにすること、また万が一大事なことを失敗してしまっても大丈夫だと言い聞かせています。
<締めくくり>
これらの意識をすることで、事前の準備を怠ることは無くなりました。気楽に考えることはまだなかなか難しいですが、事前準備をしたことで本番のミスも減り、徐々に自信がつくようになってきました。入社後も不安なことは沢山あると思いますが、今ままで通り入念に準備をして、また考え込まない意識も引き続き続けていきたいと考えています。
心配性であることは用意周到であったり、意識を高く持つことに繋がるので長所でもあります。入社後にどんな業務に繋げるのかを述べると、面接官も好印象を持ってくれるでしょう。
⑥頑固
続いて、頑固であることが短所な人の例文です。頑固なことで失敗した経験がある人は、過去の反省を踏まえ、社会人になったらどのようになりたいかを述べていくと良いでしょう。
頑固
<結論>
私の短所は頑固なところです。
<短所が分かる具体的なエピソード>
サークルで文化祭の出し物を決める時に、頑固過ぎた結果自分の意見を最後まで主張し続け、押し通してしまったことがありました。自分の意見が自分にとって納得している意見であるため、周りの人も説明すれば分かってくれるだろうと考えていました。
<改善のための取組・行動>
しかし、その後サークル長から自分の意見が全てになっていると指摘され、自分が周りを納得させようとしていたのではなく、意見を押し付けようとしていたことに気づきました。この経験を経てから、自分の意見を言いたい時は必ず相手の意見も一緒に聞くようにしています。主張している際に自分が意見を押し通しているかもしれないと気づくようにもなりました。
<締めくくり>
社会人になったら、意見を求められる機会が多くあると思います。そんな時に、この頑固さで周りに迷惑をかけないように、自分の意見に対しての賛否を全て受け入れながら頑張りたいと思っています。
頑固であることは意志が強い事でもあります。自分をしっかりと持って欲しいという社風のある企業には、むしろ良い点と映る可能性もありますよ。
⑦視野が狭い
続いて、視野が狭いことを短所とする人の例文です。視野が狭いことは、改善点が難しいためしっかりと向き合っている様子をアピールするのが大切です。
視野が狭い
<結論>
私の短所は、視野が狭い部分です。
<短所が分かる具体的なエピソード>
飲食店のバイトで仕入れを行っている時、曜日や日にちに関係なく当日分の材料のみしか用意していませんでした。しかし、金曜は土日に向けて多めに準備した方が良く、また月曜は平日が続くので少な目に用意した方が良いということを店長から教わり、自分の視野の狭さに気づかされました。
<改善のための取組・行動>
この点に気づいて、まず仕入れの仕方を変更し、また店長に他の業務についても質問し、片付けの業務でも視野が狭い部分があったので改善を行いました。
<締めくくり>
社会人になると、視野の広い考えを持つ人が長期的な活躍をすると考えます。今は周りの意見を聞きながらでないと気づけないので、まずは入社後自分の目標となる先輩社員を見つけて観察し、将来的には自分自身で視野が狭くなっていることに気づけるようになりたいと思っています。
視野が狭い場合は、どうしても改善点が他人任せになってしまいがちです。そのため他人の力を借りることが他人の時間を奪ってしまっていることにも気づいていることをアピールしましょう。
⑧不器用
続いて不器用なことが短所である例文です。不器用であるのは技術的な短所であるため、改善方法に時間を費やすものが多いです。そのため得意なことを活かしていく方向にアピールできると良いでしょう。
不器用
<結論>
私の短所は不器用なところです。
<短所が分かる具体的なエピソード>
私は不器用で、工作や刺繍など、手の細かい動きを使う作業が苦手です。文化祭で看板の飾りつけをしていた際も、不器用なため細かい部分の手伝いをできませんでした。
<改善のための取組・行動>
不器用ではありますが力は強いため、文化祭の準備では力仕事を率先して引き受けました。また不器用さを改善するため、細かい作業は何度も練習し、少しずつ慣れていけるように努力しています。
<締めくくり>
入社後も不器用であることで苦労する場面があると思います。しかしそんな自分を受け入れ、時間がかかってしまう場合にはできる部分から取り組み、他の得意な作業に取り組んでいくことで、チーム全体に貢献していきたいです。
不器用であることは、気にすることではないと言われることが多いです。万が一そう返されたとしても自分にとってはどう改善していきたいと思っているのかを明確に述べられる状態にしておくことをおすすめします。
⑨楽観的すぎる
続いて、楽観的すぎることが短所である人の例文です。楽観的すぎることに気づいたきっかけとなるエピソードと、その後の変化が分かりやすくなるように伝えましょう。
楽観的すぎる
<結論>
私の短所は、楽観的すぎるところです。
<短所が分かる具体的なエピソード>
飲食店でのバイトで、仕入れを行う際に、マニュアル通りの数字ではなく、感覚を元に仕入れを行っていました。その結果、材料が足りなくなり、その原因は自分の「これくらい作っておけば足りるだろう」という楽観的すぎる考えだったことに気づきました。
<改善のための取組・行動>
この経験を経て、まず自分の感覚ではなくマニュアルを一番に信じること、また楽観的な考えを持ったとしたらその考えは正しいのかを他の人に意見を聞いてみるようになりました。徐々に自分が楽観的に考えすぎてしまう部分や、なぜそのように考えるかがわかってきています。
<締めくくり>
入社後は今一度気を引き締めて、自分の楽観的である悪い部分が出ないように意識し、自分の考えを過信しすぎず周りの意見を聞いていきたいです。
楽観的すぎる性格は、リスクの高い性格でもあります。楽観的すぎるからこそこの短所を楽観的に考えすぎないように注意しましょう。
⑩考えすぎて悩む
続いて、考えすぎて悩んでしまうことを短所とした例文です。
考えすぎて悩むことは一見、短所に見えない場合もありますよね。説得力に欠ける文章だと、自己分析が足りていないと判断される可能性も。
どうして短所だと思ったのか、どうやって改善したのかをしっかりと説明できているかがポイントです。
考えすぎて悩む
<結論>
自分の短所は、考えすぎて悩んでしまうところです。
<短所が分かる具体的なエピソード>
自分は所属していたダンスサークルで文化祭の出し物を決める際、何が良いかを考え始めたら悩んでしまい、なかなか結論を出せなかったことがあります。周りの人はスラスラと意見を言っていく中、自分は意見を述べられませんでした。
<改善のための取組・行動>
些細なことも考えすぎてしまい、何が本当に良いのか悩んでしまう傾向があるので、それからは考える時間を定め、必要なときはタイマーを使うようにしています。考え込むことは必ずしも悪い事ではないので、考えすぎて言い時とそうでない時の区別もしっかりとつけるようになりました。
<締めくくり>
社会人になると、考えることと共に時間の制限にも追われるようになると思います。その際は考えすぎないようにタイマーを利用すること、考えても分からない時は先輩などにアドバイスを求めに行くことを意識したいと考えています。
短所を改善中であることも伝えつつ、考えすぎて悩む気質を活かせる部分も伝えられると、アピールポイントにもなりますよ。
⑪負けず嫌い
次の例文は、負けず嫌いなことが短所である人の例文です。会社に入ってからはどのように向き合っていくのかが述べられている部分がポイントです。
負けず嫌い
<結論>
私の短所は、負けず嫌いなところです。
<短所が分かる具体的なエピソード>
勝負事では負けたくなくて本気を出しますが、たまに度が過ぎてしまうことがあります。学生時代に入っていた野球部では、レギュラーになりたいあまり後輩の教育などをする時間に個人練習をしてしまっていた時期がありました。なかなかレギュラーになれず、コーチに理由を聞きに行ったところ、協調性が欠けているからだと言われました。
<改善のための取組・行動>
その時は悔しかったですが、コーチの言われる通りに後輩への態度を変えてみた所、後輩からの信頼を得られ、引退試合ではレギュラーになることが出来ました。この経験で悔しさを感じたと同時に、自分の負けず嫌いが悪く影響していたことに気づきました。それからは負けず嫌いが周りに迷惑をかけていないか、常に意識するようにしています。
<締めくくり>
社会人は周りとの連携が不可欠で、負けず嫌いであることが迷惑をかけることもあります。そうならないために、自分自身の負けず嫌いさと常に向き合い、先輩社員や同期の方と連携を取りながら、自分のためではなくチームのために協力する意識を持ちたいと考えています。
成果主義ややる気のある社員が評価される会社では、負けず嫌いな人は重宝されます。そのため負けず嫌いを無くすのではなく、負けず嫌いであることを理解し、どう活かすかを述べられると良いでしょう。
⑫他人に厳しい
他人に厳しいことが短所となっている人の例文です。例文のように改善点が複数ある場合は、それぞれにどう向き合ったかを具体的に説明しましょう。
他人に厳しい
<結論>
私の短所は他人に厳しいところです。
<短所が分かる具体的なエピソード>
学生時代、野球部に所属していましたが、挨拶をまともにしない後輩に苛立ちとても厳しく叱ってしまったことがありました。その後輩はまだ挨拶について意識を持つことを教えられる前で、自分の当たり前を他人にも厳しく求めていたことに気づきました。
<改善のための取組・行動>
それから、自分が他人に対して感じたことがあっても、そうなった原因を聞くように改善しました。また他人に対して意見をする時は、まず自分は同じことがしっかりできているかどうかを確認するようにしています。
<締めくくり>
社会人になったら、厳しいルールに沿うことは大事ですが、人によって背景や環境が違うと思います。その前提を常に忘れず、また他人に意見をする際は相手の気持ちに立って考えるようにしたいと考えています。
他人に厳しい人は自分にも厳しい人が多いです。自分に厳しいことは長所にもなるので、もし具体的なエピソードなどがあったらその部分も取り入れてみて下さいね。
⑬優柔不断
優柔不断なところを短所とする例文を紹介します。
優柔不断
<結論>
私の短所は優柔不断なところです。
<短所が分かる具体的なエピソード>
大学の吹奏楽部で新入生のパート体験会を担当した際、どのポイントから伝えれば自分のパートの魅力が最大限に伝えられるかと迷ってしまい、結局魅力をうまく伝えられませんでした。
<改善のための取組・行動>
この経験を通して、まずは要点を頭の中で整理し、優先順位を自分の中で明確する習慣をつけました。その結果、周囲から説明の仕方がわかりやすいと評価されるようになりました。
<締めくくり>
御社に入社した後も、多数の選択肢の中から検討して選ぶ柔軟性は忘れず、常に優先順位を決め、段取りを意識しながら効率的に業務を進めていきたいと考えています。
優柔不断さは、「多角的に捉えられる」や「その場の感情に流されない」などの長所にも言い換えられます。
優柔不断さを業務の役に立てる方法を考えて、回答の中に取り入れましょう。
面接で短所を伝えるときのNGポイント8つ
ここまで短所の伝え方について、例文なども用いながら詳しく述べてきました。最後に、面接で短所を伝える時に気を付けたいNGポイントを紹介します。このポイントだけは絶対押さえて下さいね。
- 社会人として好ましくない短所は避ける
- 自身の努力で克服できる短所を述べる
- 企業が求める能力が短所にならないようにする
- きつい言葉やネガティブな言葉は使わない
- 「短所はありません」はNG
- 仕事に関係ない短所を挙げない
- 身体的な特徴を挙げない
- いくつも短所を挙げない
①社会人として好ましくない短所は避ける
短所を述べる時に、社会人としての常識が欠けている短所を述べるのはNGです。常識のない人は会社の一員として雇うには不安要素が大きいためです。
特に時間やお金にルーズであること、ルールやマナーを守れないことなどは社内だけでなく、取引先企業からの信頼も無くしかねないので注意しましょう。
▼NG例
私の短所は、時間にルーズなところです。友人などと待ち合わせをしている時、時間に間に合わせようとしているのですが必ず準備が長引いてしまい、遅刻してしまいます。 そのため遅刻した際は、友人にまず最初に謝ることを心がけています。 |
②自身の努力で克服できる短所を述べる
自身の努力では克服できない短所を述べるのもNGです。例えば持病などの短所は、改善しようにも難しいことが多いですよね。
仮にそのような特徴を持っていたとしても、履歴書を提出する時点で確認される場合が多いため、企業が既に理解していることがほとんどでしょう。
そのため改善が出来ない短所ではなく、自分自身の努力で改善して行ける短所を選ぶようにしてくださいね。
▼NG例
私の短所は、貧血持ちで体力があまりないことです。 小さいころから貧血気味で、長時間立っていると気を保てないことが多々あります。学生時代は長時間の朝礼の際、体調を崩してしまうことがよくありました。 そのためこの短所を持ちながらも、理解を示して頂ける環境で働きたいと考えています。 |
③企業が求める能力が短所にならないようにする
企業が最も求めている能力が短所になってしまうこともNGです。もし行きたい企業の求めている能力と短所が一致していたとしたら、他の短所を探すことをおすすめします。
例えば、正確性や計画力が求められる業界・職種なのに「計画を立てるのが苦手」「大雑把」といった短所は評価が下がってしまうでしょう。
企業研究を通してどのような人が求められているのか把握してから、短所を考えてみてくださいね。
④きつい言葉やネガティブな言葉は使わない
短所を述べる時は、きつい言葉やネガティブな言葉を使わないようにしましょう。特に「短所」が露呈した具体的なエピソードを話すときに注意が必要です。
「自分なんて」のような卑下しすぎる言葉や「自分が一番できると独断的になっていた」のようなエピソード時に周りを見下した表現を使わないように意識してくださいね。
言葉遣いは言い方・表現の仕方・自分の過小評価等を気を付けるようにしましょう。
⑤「短所はありません」はNG
冒頭の短所を聞く面接官の意図で説明した通り、面接官は質問を通して、就活生の人柄や課題解決力、企業との相性を図っています。
そのため短所を言わないのは質問の意図が読めていないということであり、その部分がまさに短所で、自己分析が足りていないという評価にもなってしまうでしょう。
短所がないと感じている場合は、周りの人に見つけてもらい、自分の言葉で説明できるようにしておくのがおすすめです。
⑥仕事に関係ない短所は挙げない
仕事に関係ない短所は挙げないようにしましょう。
例えば「イラストを描くのが下手」や「走るのが遅い」などです。このような短所を挙げられても、企業は採用の参考にできません。
すでに紹介したような感情面での短所や仕事に対する姿勢につながる短所を挙げましょう。
⑦身体的な特徴を挙げない
身体的な特徴を短所として挙げるのもNGです。例えば身長の高低や体型に関するもの、脚や顔など特定の体のパーツに関するものです。
あなたがいくらコンプレックスに感じていたとしても身体的な特徴は仕事に全く関係なく、短所だとは言えません。
また、企業は短所を通してあなたの人柄を探りたいので、見た目のことを答えても的外れです。
面接で短所を挙げる時に、身体的な特徴を挙げるのはやめましょう。
⑧いくつも短所を挙げない
面接で短所を聞かれた際、いくつも挙げる必要はありません。
面接官が知りたいのは短所そのものではなく、「あなたが短所にどう向き合っているか」だからです。
そのため、短所の紹介ではなく、短所の克服のためにあなたが行っている対策や意識していることを話す必要があります。
短所を列挙しても短所が多い印象しか与えられないため、1つの短所に絞ってくわしく説明しましょう。
面接で使える「短所」の例文を参考に伝え方を工夫しよう
本記事では、就活面接で短所を聞かれた際の答え方や短所の見つけ方・例文を紹介しました。向き合い方や努力を伝えれば、面接で短所を述べたことで、評価が下がってしまうのではと不安になる必要はありません。
短所への向き合い方を述べ、人間性を面接官にアピールしていきましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。