適性検査の一種であるTAPテスト。SPIや玉手箱のようにメジャーではないため、あまりなじみのない人も多いのではないでしょうか。しかしさまざまな企業で導入されだしているため、対策せずにいるのは危険です。
そこで本記事では、TAPテストの特徴や対策方法を詳しく解説します。これから受ける人はぜひ参考にしてくださいね。
TAPテストでは職務適性を総合的に測る

TAP適性検査とは、日本文化科学社が実施している個人が持っているさまざまな能力を総合的に判断し、職務適性を測るためのテストです。
TAP検査を実施している日本文化科学社は、1948年の創業以来長きにわたって心理検査を開発・出版している心理検査専門の出版社です。
心理検査のノウハウを応用しているため、検査の信頼性・妥当性が高いといった特徴があります。
知名度がやや低く、情報量が少ないために対策がしづらいですが、難易度が高いテストのためしっかりと準備する必要があります。
TAPテストの検査内容【基本の4タイプ】
まずはTAPテストがどのような適性検査かを見ていきましょう。
TAPテストは目的に合わせて4つの種類があります。
- 総合タイプ
- 性格タイプ
- 短縮タイプ
- オプション
①総合タイプ
総合タイプは、能力検査(言語・数理・論理)と性格検査(職務バイタリティ・対人的側面・行動的側面)から構成される内容で、TAPテストの中でも最もスタンダードな検査です。
Web受検とマークシート受検の2つの受検形態があるため、事前にどちらで実施されるか確認しておきましょう。
検査時間は60分で、問題数も多いため素早く回答する必要があります。
②性格タイプ
性格タイプは、性格検査のみを実施し、能力検査はありません。能力検査がないため、一見簡単そうにも見えますが、性格検査の解答が大きく結果に影響するため注意しましょう。
総合タイプと同様に、Web受検とマークシート受検の2つの受検形態があります。
検査時間は15分と短いため、職務に関わる性格や特性のみを知りたい場合に実施されることが多い試験です。
③短縮タイプ
短縮タイプは能力検査と性格検査の両方を実施しますが、検査時間は総合タイプの半分の時間である30分です。
能力検査の出題範囲は、言語・数理・論理と総合タイプと変わりませんが、時間短縮のため問題数が減ります。性格検査は職務バイタリティのみの出題です。
また、総合タイプや性格タイプとは異なり、受検方式がマークシート形式でしか実施されていません。そのため、ほかの選考と同日に実施する可能性もあるため注意が必要です。
④オプション
TAPテストは総合タイプ、性格タイプ、短縮タイプの3つのタイプに分けられますが、加えてオプションをつけられます。
オプションは以下の4種類あり、どれを追加するのかは企業によって異なります。
- 英語 20分
- 事務適性 20分
- 情報処理 6分
- オリジナル 自由設定
オリジナルは企業が独自に作成した問題のため、対策が困難と言えるでしょう。
TAPテストの特徴3つ

TAPテストの対策を効率良くするためには、特徴を理解している必要があります。
ここからはTAPテストの特徴を3つ解説します。
- 数学中心の能力問題
- 難易度が高い
- 採点が早く終わる
①数学中心の能力問題
能力検査の出題範囲は、言語・数理・論理ですが、出題の中心になるのは数理問題です。
理系の学生であれば、特に難しいと感じない可能性もありますが、数学から離れてしまっている学生は苦戦しやすいため、しっかりとした事前対策は必須です。
企業によっては数理の得点を重視していることもあり、言語と倫理で取り返そうとしても評価が低下する可能性もあります。苦手だからと後回しにせずに対策することをおすすめします。
②難易度が高い
適性検査は実施する検査ごとに難易度が異なり、中学・高校で習うレベルの簡単なものから難しいものまであります。その中でTAPテストは難易度が高く、対策なしでの受検は大変危険です。
安易な気持ちで受検すると、ほとんど解けずに落ちてしまう可能性もあるため注意してくださいね。
また、性格検査だけの受検であっても注意が必要です。企業との相性が重視されるため、事前に企業研究や自己分析を徹底して挑みましょう。
③採点が早く終わる
TAPテストは採点が非常に速いという特徴があります。Web受検版であればテストが終わった後すぐに結果を確認可能です。
企業側にすぐ結果が伝われば選考もスムーズに進むため、結果を早く知りたい学生にとっても嬉しいポイントですよね。
TAPテストの対策方法
TAPテストで高得点を取るためには、どのような対策をするべきなのか気になるところですよね。
ここからはTAPテストの特徴を踏まえた対策方法を解説します。
- 能力問題を中心に勉強する
- 公式は網羅する
- 自己分析で性格検査は攻略する
- 問題を反復して苦手分野を確認する
①能力問題を中心に勉強する
TAPテストは能力検査が高難易度のため、能力検査を中心にしっかり対策をしましょう。
一方で性格検査はあまり対策しすぎてしまうと、本来の自分を見失ってしまうこともあるため注意が必要です。対策の割合は、能力検査と性格検査で8対2程度が最適とされています。
能力検査であれば対策すればするほど得点が上がる可能性が高まるため、対策する際は能力検査に注力するほうが望ましいでしょう。
②公式は網羅する
TAP検査で出題される数学の問題には、公式を使用しないと解けない問題もあります。そのため、基本的な公式はすべて覚えましょう。
普段数学に触れていない人は中学や高校で習った公式を忘れてしまっている人も多いはず。試験範囲をまず確認し、どの公式がどのような問題で必要になるのかをチェックしておいてくださいね。
公式を覚えていれば素早く問題を解けるため、時間短縮にもつながります。
③自己分析で性格検査は攻略する
性格検査を対策する際は、自己分析が重要です。しっかり自分の価値観や性格の特徴を把握しましょう。
企業に合わせて回答しようとすると、矛盾点が生じてしまう可能性があります。TAPテストの性格検査では、回答パターンにおける一貫性の有無をチェックしているため、マイナスの結果になることも。
また、本来の自分と異なる回答で選考を通過できたとしても、入社後にミスマッチが生じてしまう可能性も考えられるため、企業に合わせすぎないことが望ましいです。
④問題を反復して苦手分野を確認する
TAPテストを突破するためには、苦手分野を克服する必要があります。
得意分野であれば少しの勉強でも解答できる場合もありますが、苦手分野に関しては事前に勉強していなければ解けない場合も多く、正答率が下がってしまう可能性があります。
問題を反復して苦手分野を重点的に学ぶことで、どんな問題でも素早く正確に解答できるように対策しましょう。
また、同じ問題を何度も解くことで、出題パターンや解き方のポイントをつかめます。そのため、角度の異なる問題が出題されても、応用して答えを導きだせるでしょう。
TAPテスト対策にオススメの問題集

TAPテスト対策にオススメの問題集をピックアップしました。それぞれの特徴やおすすめの人について解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- これが本当のWebテストだ!(3)2025年度版【WEBテスティング(SPI3)・CUBIC・TAP・TAL編】
- 史上最強SPI&テストセンター 超実戦問題集【2025最新版】
①これが本当のWebテストだ!(3)2025年度版【WEBテスティング(SPI3)・CUBIC・TAP・TAL編】
これが本当のWebテストだ!(3)2025年度版【WEBテスティング(SPI3)・CUBIC・TAP・TAL編】は、就職テスト対策がしたい学生から人気の「本当の就職テスト」シリーズから出ているWebテスト対策本です。
分野別の詳しい解説と本番さながらの模擬テストの両方が一冊にまとめられているため、効率よく学習できます。
TAP以外の適性検査についても掲載しているので、一冊持っておくとさまざまな企業の適性検査対策に使えるため便利ですよ。
②史上最強SPI&テストセンター 超実戦問題集【2025最新版】
史上最強SPI&テストセンター 超実戦問題集【2025最新版】は、SPIの対策に特化した問題集ですが、問題数も多く解答する際のコツまで丁寧に解説されているため、就活生であれば手元に一冊は置いておきたい問題集と言えます。
難易度の高い問題も掲載されているため、繰り返し問題を解くことでTAPテストの攻略で必要となる読解力や論理的思考力を磨けるでしょう。
TAPテストは難易度の高い適性検査
TAPテストはSPIや玉手箱と比べると知名度がやや低い適性検査ですが、高難易度であり対策は必須です。
ぜひこの記事を参考に、しっかりと対策をしてTAPテスト突破を目指してくださいね!
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。