コピー機やスキャナーなど、オフィス業務の周辺機器をOA機器と呼びます。キャノンやリコーなど、世界的に有名な日本企業も数多くあるため、興味を持っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、OA機器業界の業種や現状、今後について詳しく解説します。また、売上トップ5に入る主要なOA機器企業についても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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OA機器業界はメーカーの1つ
OA機器とは「オフィスオートメーション(Office Automation)機器」の略称です。つまり、OA機器業界は、オフィス業務の自動化に欠かせない機器を製造し、販売する業界を指します。
オフィス業務効率化のために使用される機器の代表的な例として、下記のものが挙げられます。
- 電話
- パソコン
- コピー機
- シュレッダー
- ファクシミリ(FAX)
これらの機器を販売もしくはリースをすることで、利益を得ています。また、コピー機のトナーやインクなどの消耗品の売上も、安定した収益になりますね。
家庭用のOA機器もありますが、ほとんどの製品は企業が顧客です。販売だけでなく修理などのメンテナンスや問い合わせに対応するのも、OA機器企業の業務となります。そのため、一度顧客となった企業とは長い付き合いになることが特徴です。
OA機器業界の現状と今後

ここでは、OA機器業界は現在どのような状況なのか、そして今後どうなっていくと予測されているかについて紹介します。
- OA機器業界の現状
- A機器業界の今後
面接や志望動機を作成する際にも役に立ちますので、ぜひ参考にしてみてください。
①OA機器業界の現状
OA機器業界の市場は、縮小傾向となっています。理由としては、オフィスのペーパーレス化が挙げられます。
電子ファイリングシステムやクラウドサービスなどのデジタル化により、コピー機やFAXなどの紙を利用する機会は減少傾向に。販売数やリース数だけでなく、消耗品の売上もダウンしている要因の1つです。
また、コロナ禍より増加しているリモートワーク化も、OA機器需要が減少している原因のひとつです。
②OA機器業界の今後
オフィスのペーパーレス化やリモートワーク化によりOA機器需要は減っていますが、それはあくまで従来のコピー機やFAXなど、複合機に関して言えることです。
昨今、OA機器業界はクラウドサービスやAI化などのシステム開発・導入に力を入れています。ただの機器販売だけでなく、DX支援サービスへと変化しつつあるのです。
また、リモートワークを含めた社内セキュリティ機能の強化や、個人向けプリンターなど、新しいオフィス業務効率化へのニーズも高まっていると言えますね。
OA機器業界の仕事内容

OA機器業界の業務内容は、「製品を販売する営業・事務系」と「製品そのものに関わる技術系」の2つに分けられます。
ここではさらに細かく、下記6つのタイプに分けて業務内容を詳しく解説します。
- 営業
- 企画
- 資材調達
- マーケティング
- 商品開発
- 研究
①営業
自社製品の需要を拡大し、販売・リースに結びつけ利益を上げるのが営業の仕事です。
まずは顧客のオフィス環境を知り、どのような効率化や改善を求めているのかニーズを理解します。その上で、競合他社との差別化を図りながら、自社製品の特徴やメリットを説明します。
セミナーや展示会などを開催し、より多くの企業に自社製品をPRするのも重要な業務ですね。
また、既存顧客と良好な関係を保つのも営業の仕事。細やかなアフターフォローをし囲い込みをすることで、追加購入や機器の買い替えなどを狙います。
OA機器業界の営業について知りたい方はこちらの記事もおすすめ!
②企画
新製品の企画立案や既存製品の改善に取り組むのが、企画の仕事です。市場のトレンドを把握し、顧客と抱えるニーズを的確に捉え、それを商品化する能力が求められるでしょう。
商品開発部門と連携し、機能や性能、デザインや品質基準など、製品の仕様を決めていくのも、企画職の業務に含まれます。
また、新商品のコンセプト決めから実際の開発、販売に至るまで、スケジュールや予算などプロジェクト全体を管理するのも重要な業務内容です。
③資材調達
資材調達の業務は、適切な資材を適時に調達し、製品の品質と生産スケジュールを支える仕事です。
どの業種でも言えることですが、OA機器業界も他社との価格競争が激しいものとなっています。少しでも製品の安さをアピールするためには、資材調達からコストを削減する必要があります。
資材調達は、信頼できるサプライヤーから、品質基準をクリアできる資材を、できる限り低コストで調達するという重要な役割となっています。
④マーケティング
ターゲット市場や顧客セグメントの分析、市場のトレンドや競合他社の動向をリサーチし、自社製品との差別化を図ってプロモーションするのが、マーケティングの業務です。
営業チームと連携しながら、販促活動をサポートしたり、イベントや展示会などを開催して、より効果的なマーケティング戦略を展開していきます。
また、自社製品名やブランド価値を高めるための広告やマーケティング活動も行います。コールセンターやサポートに寄せられた顧客の問い合わせや意見を取り入れるのも、マーケティングの一環です。
⑤商品開発
商品開発では、新しいOA機器製品の開発や既存製品の改善を担います。
新商品の開発は、他部門と連携しながら顧客のニーズや市場トレンドを調査し、販売戦略に基づいて製品のコンセプトや仕様を決定する、重要な業務です。
すでに利用しているユーザーの声に耳を傾け、より便利に使ってもらえるよう既存製品の改善にも取り組むため、利用者の目線で商品を見る力も求められますね。
企画部門やマーケティング部門との違いとして、具体的な技術に落とし込む専門職であることが挙げられます。そのため、理系の大学を出ていることなどが条件とされることが多いようです。
⑥研究
研究職は、最新かつ次世代に向けた技術を研究・開発する部門です。こちらも商品開発と同じく、理系や電気・電子などを専攻していることが条件となる可能性が高いようです。
例えばコピー機であれば新しい印字方法、新しい成分を使ったインクなど、既存の製品に使われている技術をさらに超えるものの研究・開発などが該当します。
他にも、よりセキュリティ性の高いネットワークの開発、より省エネ性の高いプログラム等、ユーザーにとってより快適に利用できる製品を目指して最先端技術の研究を行う仕事です。
OA機器業界の大手企業トップ5選

ここでは、2021-2022年の売上トップ5に入ったOA機器企業について見てみましょう。下記5社について、ランキング順に紹介します。
- キヤノン
- リコー
- セイコーエプソン
- 富士フイルムHD
- コニカミノルタ
①キヤノン
キヤノンは1937年創業の、日本を拠点とする世界的な電子機器メーカーです。
プリンター、スキャナー、コピー機、プロジェクターなどのOA機器をはじめ、デジタルカメラやビデオカメラ、さらに医療機器などの製造・販売を行っています。
特にデジタル一眼レフカメラは、国内5割強のシェアを誇っていますよ。
研究開発に力を入れており、画像処理技術や光学技術の分野で多くの特許を取得しています。世界中に拠点を持つグローバル企業のひとつです。
②リコー
リコーは1937年創立、複合機やコピー機、プリンター、スキャナーなどオフィス向けのOA製品やソリューションを提供している企業です。
オフィス向けの製品だけでなく、工業用機器、医療機器、光学機器などさまざまな分野で事業展開しているのが大きな特徴ですね。
他にも、フロア案内などに使われるデジタルサイネージや、クラウドサービスであるキントーン活用ツール、ChatLuckをはじめとしたビジネス向けのコミュニケーションツールも提供しています。
③セイコーエプソン
セイコーエプソンは1942年創立、「エプソン」のブランド名で世界中に事業を展開している企業です。
主力製品はプリンターです。インクジェットプリンターやレーザープリンター、大判プリンターなど、一般家庭からビジネス用まで幅広く商品を提供しており、高品質なプリント品質と高速印刷技術に定評があります。
また、大型プロジェクター・ポータブルプロジェクター、スマートウォッチやフィットネスバンドなども手掛けています。
④富士フイルムHD
富士フイルムは、1934年に創業。写真フィルム技術のリーディングカンパニーとして世界中で高い評価を受けている企業です。
プリンターなどのOA機器はもちろんのこと、デジタルカメラやレンズ、インスタントカメラ、さらに医療画像診断システム、医薬品、医療機器などにも事業を展開しています。
ディスプレイやタッチパネルの材料、半導体やイメージセンサーの材料、機能性フィルムなど各種産業向けの機材を提供する高機能材料事業も有名です。
主にコピー気やレーザープリンターなどのOA機器を取り扱う「富士ゼロックス」は、2021年より「富士フイルムビジネスイノベーション」に社名変更をしています。
⑤コニカミノルタ
コニカミノルタは1873年創立、OA機器やオフィスソリューション、デジタルイメージング、光学部品やセンサーなどを手掛ける企業です。
オフィス向けのマルチファンクションプリンターやカラープリンター、デジタルプレス、プロジェクターなどを主力製品としています。
また、製品のデザインにこだわりがあるのも特徴。「人の感性を見える化」して、購買活動につながる最適なデザインを製作する「EX感性」というサービスも提供しています。
OA機器業界を理解して内定をゲットしよう
OA機器業界の現状や今後の展望、主な業務内容と国内大手企業について紹介しました。
ペーパーレス化などにより紙を使った従来のOA機器は縮小傾向にありますが、今後はデジタルイメージングやクラウドサービス、モバイル化やAI化など、デジタル分野への展開が大きな鍵となるでしょう。
OA機器業界は、企業がより便利に仕事をしやすくするため、今後もトレンドによりどんどん市場が変化していく業界です。興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。