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就活の軸の例35選を一覧で紹介!軸の探し方や面接・ESでの回答例文も

「就活の軸」は、ESや面接でよく聞かれることの1つです。

とはいえ、就活をやり始めてから「就活の軸」という単語を知った人も多いですよね。どういうふうに答えればいいのかが分かりづらい人もいるでしょう。

そこで、今回は就活の軸の例35選を一覧で紹介!うまくイメージがつかめない人も、一覧を見て自分に合ったものを選べますし、その後には面接やESを想定した回答例文も用意しました。

また、就活の軸そのものがよくわからない人は、記事の冒頭で説明しているため、じっくり読んでみてくださいね。

久保

キャリアアドバイザー 久保

東証プライム上場通信事業会社で営業マネージャーを経験し、新規事業3つの立ち上げにかかわる。 営業マネージャや立ち上げの実績を持ちながら、株式会社C-mindには2023年に中途入社し、現在はキャリアアドバイザーのチーム運営と多くの就活生のサポートを担当。 自身が転職やキャリアアップをした経験から、内定だけではなく、入社後も徹底的に寄り添い企業を紹介している。 専門業界:IT、人材、広告

目次

就活の軸とは?基本的なことを徹底解説

そもそも「就活の軸」の説明を聞いてもよくわからなかったから作れない……なんてことはありませんか?就活のときに初めて聞いた人も多いですよね。

ここからは、就活の軸に関する基本的な情報を解説していきます!以下の項目に沿って解説するため、1つ1つ確認してくださいね。

  • 就活の軸は「働く上で譲れない条件」のこと
  • 企業が就活の軸を聞く理由は「相性」を確認するため

就活の軸は「働く上で譲れない条件」のこと

就活の軸とは、働く上で譲れない条件のこと……と言っても、抽象的すぎて分からないですよね。「給料が高いとかでもいいの?」と思う人もいるでしょう。

それが本当に譲れない条件なら「給料が高い」を就活の軸にしても構いません。ですが、実際にあれこれ考えてみたときに「この企業、給料は高いけど激務なのが嫌だな……」と思うこともありますよね。

それよりも、他の待遇がどれだけ良くても〇〇がないのは嫌、の感覚で選んだほうが、スムーズに軸を設定できます。就活の軸とは「〇〇のためなら他の条件は多少妥協できるもの」だと思っておきましょう。

うまく設定ができない人は、この後、就活の軸の探し方を4ステップで解説しているので参考にしてみてください。

企業が就活の軸を聞く理由は「相性」を確認するため

そもそも企業側が就活の軸を聞く理由は、就活生との「相性」が知りたいからです。就活の軸には学生の価値観が詰まっているので、それが企業の経営方針や社風と合うかを見ています。

たとえば、就活の軸として「有給の取りやすい仕事がいい」と考えている人が、激務で有名なコンサルなどの業界に来たら、相性が悪いことが丸わかりですよね。

これは極端な例ですが、企業と就活生のマッチ度の低さは、両方にとって致命的です。特に企業側は、採用してすぐの離職は防ぎたいもの。どんな面接でも、就活生との相性は重視しています。

就活の軸を決めるメリットは大きく3つ

ここでは、就活の軸を決めることで得られる3つの主要なメリットについて詳しく解説していきます。

これらのメリットを理解して、より効果的な就職活動を進めましょう。

  1. 志望業界を絞り込むことができる
  2. 志望企業を絞り込むことができる
  3. 面接での受け答えに活用できる

①志望業界を絞り込むことができる

就活の軸が明確になると、数多くある業界の中から自分に合った業界を効率的に絞り込めます。

業界を絞り込むことで、業界研究に費やす時間を効果的に使え、特定の業界についてより深い知識を得られるでしょう。

また、一貫性のある志望動機を作成しやすくなり、面接でも説得力のあるアピールが可能になります。

例えば「地域貢献」という軸があれば、官公庁や地域密着型のサービス業界など、その価値観に合致する業界に焦点を当てることが可能です。

②志望企業を絞り込むことができる

就活の軸が明確になると、同じ業界内でも自分に合う企業を効率的に見つけられます。

たとえば「グローバルに活躍したい」という軸があれば、海外展開している企業や、海外拠点が多い企業に絞って企業研究を進められるでしょう。

また「裁量権を持って働きたい」という軸なら、若手でも責任ある仕事を任せてくれる企業かどうかを判断基準にできます。

就活の軸があることで、企業の特徴や強みを自分の価値観と照らし合わせながら選考できるため、数多くある企業の中から本当に自分に合う企業を見つけやすくなります。

③面接での受け答えに活用できる

就活の軸を持っていることで、面接での受け答えを効果的に行えます。特に「就活の軸は何ですか」という質問は面接でよく聞かれる質問の一つです。

この質問に対して、自分の価値観や目指す方向性を明確に伝えることができれば、面接官に好印象を与えられるでしょう。

また、就活の軸を基に志望動機や自己PRを組み立てることで、一貫性のある説得力の高い回答が可能。

さらに、面接で深掘りの質問をされても、自分の軸に沿って回答を展開できるため、ブレのない受け答えが可能になります。

就活の軸の探し方4ステップ

就活の軸を決めるには自己分析が大事、とよく聞くかもしれません。とはいえ、どのように自己分析すすればいいのかを知らない人も多いはず。

ここからは、就活の軸の具体的な探し方を4ステップで紹介していきます。

  1. 企業へのポジティブ・ネガティブポイントを書き出す
  2. 書き出したポイントの「譲れない度合」を確認
  3. ポイントを組み合わせて「ひとまずの軸」を作る
  4. 「ひとまずの軸」を元に就活の軸を設定する

①企業へのポジティブ・ネガティブポイントを書き出す

まずは、企業に対してのポジティブポイントとネガティブポイントをひたすら書き出しましょう。これは「企業に望む条件」「企業に望まない条件」と言い換えてもOKです。

例としては以下のような要素になります。どれくらい小さなものでも大丈夫なので、思いつくだけ書き出してみてください。

【ポジティブポイントの例】
・家が近い
・なるべく定時で帰れる
・1つの業務にじっくり取り組める
・積極的に意見交換ができる雰囲気がある
【ネガティブポイントの例】
・不定期に休日出勤が入る
・休みがとりにくい
・競争意識が高い社風で緊張しすぎてしまう
・短期間で業務内容ががらりと変わる

自分の望んでいる条件をゼロから出すのが難しい人は、志望企業の候補からランダムに1つ企業を選んで、その企業の事業内容や応募要項を見てみてください。

仕事に関する条件から、「これは嬉しいな」「これは嫌だな」と思うものを割り出し、それぞれポジティブ・ネガティブポイントに分けていくのです。

②書き出したポイントの「譲れない度合」を確認

思いつくだけポジティブ・ネガティブポイントを書き出したら、次にそれらのポイントの「譲れない度合」を確認しましょう。まずは下の画像を見てください。

上の画像のように、ノートに「ポジティブ⇔ネガティブ」「絶対に譲れない⇔そこまででもない」の程度を記した4象限を書きましょう。そこに、自分が書き出したポイントを配置するのです。

絶対にないと困るポジティブ条件もあれば、あったらいいなくらいの条件もありますよね。逆に、嫌だけど我慢できなくもないネガティブ条件もあれば、絶対に耐えられない条件もあるはず。

それらの度合いが、表を作ればひと目でわかります。自己分析にも役立ちますし、仕事に対して自分が何を大事にしているのかもはっきりしますよ。

③ポイントを組み合わせて「ひとまずの軸」を作る

表を見ると、左上の部分に書いてあるものが一番「就活の軸」に近いと分かりますよね。ここにあるものが就活の軸として使えそうなら、そのまま流用してしまっても構いません。

ですが、左上に「給料が高い」「大企業がいい」「都内で働きたい」などのアピールしにくいポイントばかりが書かれている人もいるでしょう。

そんな人は、左上の部分にある要素と右下にある要素を組み合わせて、「〇〇があるなら××は我慢できる」という「ひとまずの軸」を作りましょう。

例えば、上記の表なら「積極的に意見が交換できる環境なら、競争意識が高くても我慢できる」という軸ができあがります。

また他にも、簡単な例だと「年収が高いなら激務でも我慢できる」「休日が多いなら多少は残業が多くてもいい」などが作れるでしょう。

しかし、これらを就活の軸にしてしまうと、あけすけすぎて印象が悪くなりそうですよね。なので、次の章では「ひとまずの軸」を元に就活の軸を設定していきます。

また、表の右上にあるのは「これがあると絶対に嫌!」な条件になるため、企業選びの段階で弾いてしまうと良いでしょう。ミスマッチは企業も就活生も損しかありません。

④「ひとまずの軸」を元に就活の軸を設定する

それではいよいよ仕上げです。3ステップ目で作成したひとまずの軸の後半部分を見てください。「休日が多いなら多少は残業が多くてもいい」なら「多少は残業が多くてもいい」の部分です。

妥協点にも見えますが、「××でもいい」の感覚も、掘り下げれば立派な就活の軸になります。「残業が多い」「激務」などはデメリットに見えるので、そこにメリットを見つけて就活の軸に転換できれば、他の就活生と差別化できるのです。

たとえば、残業が多いならそのぶんスキルアップも早いだろうと予想できますよね。このメリットを軸にして「早めにスキルアップをはかれる企業で働きたい」という就活の軸を作るのです。

この過程で「残業が多い」がそもそも我慢できないネガティブポイントだと気づく場合も。そのときは2ステップ目の表分類からやり直してみてください。

もちろん、3ステップ目で作った表の左上部分(絶対に譲れないポジティブポイント)をそのまま就活の軸にしてもOK!待遇や福利厚生のみに関するものでなければ、問題ありませんよ。

ここまで就活の軸の作り方を説明してきましたが、「自分では自分の望みがよくわからない……」「ポイントは書き出せたけど優先順位が分からない……」など、悩む人もいますよね。

その場合は、キャリアアドバイザーを活用しましょう!カリクルでは完全無料で就活相談を行っており、自己分析も企業選びも、細かいところまでアドバイザーが全力でサポートします。

就活の軸の例35選!分野別に分かりやすく紹介

ここからは就活の軸の例35選を、一覧にして紹介していきます!と言っても、いきなり軸だけ並んでいてもどれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。

そこで、まずは使いやすいおすすめの就活の軸を3つ紹介します。その後に一覧でも軸を紹介するため、どんな軸がいいか迷っている人はぜひ参考にしてみてくださいね。

  • アピールしやすい!よくある就活の軸3選
  • 【分野別】就活の軸の例32選

アピールしやすい!よくある就活の軸3選

就活の軸としておすすめなものは、主に以下の3つです。

  • 誰かのためになる仕事がしたい
  • 裁量権を大きく持ちたい
  • 好きなことを仕事にしたい

就活の軸の中でも、自分のモチベーションに関わるものはアピールもしやすく、作りやすいのが特徴です。そのぶん抽象的にもなりやすいので、具体的なエピソードや目指す将来像などを付け足しましょう。

とはいえ「軸は決まっても、やっぱりどうアピールしたらいいのか分からない……」という人もいますよね。具体的にアピールするにしても、最初から完璧にできる人はいません。

そんなときは、就活専門のキャリアアドバイザーのサポートを受けてみましょう!無料でできる就活相談のなかで、自己分析からじっくり就活の軸を作れますよ。

【分野別】就活の軸の例32選

ここからは、就活の軸の例を一気に一覧にして紹介していきます。色んな例を見つつ自分の就活の軸を探したい人は、ぜひ活用してみてくださいね。

【やりがいへの期待に関する軸】

・お客様と直接やり取りができる仕事がしたい
・色々な人の目に止まる仕事がしたい
・激務と呼ばれるところで自分の実力を鍛えたい
・事業理念に共感できるところで働きたい
・世の中をもっと便利にしたい
・人々の生活に欠かせないものを生み出す仕事がしたい
・革新的で新しいものを作りたい
・人の心を動かすものを作りたい
・人々の安全を守る仕事がしたい
・より社会に貢献できる仕事がしたい
・日本を豊かにできる仕事がしたい
・生きづらい人々の手助けになるような仕事がしたい

【会社の雰囲気や特徴に関する軸】

・経営者や重役の近くで働きたい
・自分の意見を積極的に出せる環境で働きたい
・自分がスキルアップできる環境で働きたい
・革新的なことにどんどんチャレンジできる環境で働きたい
・1つ1つのことにじっくり取り組める環境で働きたい
・さまざまな特徴を持った人々と働きたい
・同じ価値観の人と目線を合わせて働きたい

【自分のやりたいことに関する軸】

・得意分野を活かせる場で働きたい
・興味をとことん追求できる職に就きたい
・昔からの経験を活かせる仕事がしたい

【仕事のやり方に関する軸】

・色々な人と協力して成果を出す仕事がしたい
・自分1人で属人的に進めていける仕事がしたい
・さまざまな種類の業務を経験したい
・1つのことに一点集中するタイプの仕事がしたい
・その都度進め方を試行錯誤して成果を出していく仕事がしたい
・新しいことに日々取り組んでいける仕事がしたい
・毎日の繰り返しが重要な仕事をしたい
・毎日のように誰かと関わる仕事がしたい
・1人で黙々と進めていく仕事がしたい
・よりグローバルな環境で成果を出したい

さまざまな軸を紹介しましたが、就活の軸は1つに絞らなくても問題ありません。挙げられた例の中から複数の軸を組み合わせて「自分の軸は主に2つあり~」としてもOKです。

ES・面接での就活の軸の回答例文4つ

就活の軸が決まっても、それで安心してはいけません。ESや面接で就活の軸を聞かれたときのため、就活の軸の回答方法も学んでおきましょう。

ここからは、就活の軸を実際に答えるときの例文を4つ紹介していきます。面接を想定して企業のことを「御社」と表記していますが、ESに書くときは「貴社」に変更してくださいね。

【IT】テクノロジーで世の中を便利にしたい

テクノロジーで世の中を便利にしたい

私の就活の軸は「テクノロジーで世の中を便利にすること」です。私は今までの人生の中で、キャッシュレスや自動運転など、テクノロジーの進歩がいたるところで生活の不便さを解決した場面を見てきました。

これからも今以上のスピードで進歩を続けるだろうIT業界で、私は人々の生活をより豊かにしたいと考えております。そのためにはさまざまなテクノロジーに「本当に便利か?」「もっとここを改良したら良いのではないか?」と臆せず取り組んでいく姿勢が必要です。

その姿勢も、御社のような革新的な挑戦を続ける企業でなら実現できると考え、志望した次第です。

上記は、IT業界を想定した就活の軸の回答例文です。

【advice!】
テクノロジーについて言及しつつ、自分の軸を実現するためには何が必要なのかをきっちり言語化しているところがポイントですね。

\ 就活の軸のアドバイスがもっと欲しい人へ! /

【メーカー】革新的で新しいものを作りたい

革新的で新しいものを作りたい

私の就活の軸は「革新的で新しいものを作ること」です。私は中学生の頃から、Appleの新製品発表のプレゼンが好きでした。自分の知らない、しかし絶対に便利で楽しいと分かる機能がぞくぞくと出されるのを、いつも感動的な気分で見ていました。

最初は感動をもらう側でしたが、私もいつか世界中の人々の心を躍らせる革新的な商品開発をしたいと思い始めました。新しく、かつ初めて聞いても便利さを想像できるような商品を作るには、開発段階で綿密に設計をすることが重要です。そんなとき御社の企業説明会に参加し、自由な発想と安定した高い技術力で、人々が求める全く新しい商品を開発している姿に感銘を受けました。

御社のような自由で高い商品開発力がある企業様で、世界がアッと驚くような商品を作っていきたいと考えています。

上記は、メーカー業界に向けた就活の軸の回答例文になります。

【advice!】
軸自体がやや抽象的な場合は、きっかけとなったエピソードや実現するための手段などを具体的に示すのがポイントです。

\ 就活の軸のアドバイスがもっと欲しい人へ! /

【広告・出版】人の心を動かす広告を作りたい

人の心を動かす広告を作りたい

私の就活の軸は「人の心を動かす広告を作ること」です。私は「JR SKISKI」のキャンペーン広告をきっかけにスキーに興味を持ち、結果的に趣味を増やし、同じ趣味の人との交流も増やせた経験があります。後から「あの広告がなかったらこうはなっていないな」と気づき、広告業界に興味を持つようになりました。

それから毎年、胸に響くクリエイティブな表現を見る度、広告の効果の大きさを感じ、いつか自分も多くの人の心を動かす広告を作りたいと思うようになりました。夢を叶えるため、大学在学中にはコピーライティングとデザインについて深く学んでいます。

御社のような人々の感情に訴えかける広告を作る企業様で、私のクリエイティビティを活かして貢献していきたいと考えております。

上記は、広告・出版業界へ向けた就活の軸の例文です。

【advice!】
軸に沿った具体的なエピソードに加えて、そのために今は何を学んでいるのかをアピールすると、より熱意の伝わる回答になりますよ。

\ 就活の軸のアドバイスがもっと欲しい人へ! /

【商社】よりグローバルな環境で成果を出したい

よりグローバルな環境で成果を出したい

私の就活の軸は「よりグローバルな環境で成果を出すこと」です。私の父が商社で勤めていたため、父から海外の有名企業と日本を繋ぐ仕事に関して聞くたび、文化も言葉も違う人と協力して成果を出せる仕事に非常に魅力を感じていました。

そのうち、私もいつかよりグローバルな事業に携わりたいと考えるようになりました。特に、私は海外の企業と協力して事業を行うことにとても興味があります。

御社は海外企業とさまざまな提携を結びながら各事業を推し進めており、また企業理念にもあるように、なによりも海外と日本のつながりを重要視しています。これらが私の就活の軸と一致しているため、御社を志望させていただきました。

上記は、商社に向けた就活の軸の例文です。

【advice!】
「グローバルな環境」はやや広い意味の言葉なので、特にどんな環境が良いのかを具体的に示すのがポイント。加えて、軸と志望企業との繋がりも示せるといいですね。

\ 就活の軸のアドバイスがもっと欲しい人へ! /

就活の軸を面接で答える際のコツ4つ

就活の軸を実際に面接で答えるときは、回答を作っておくだけではやや不安が残ります。本番で突っ込まれた質問をされたときに、臨機応変に対応する必要があるからです。

また、就活の軸はそもそもが不安定なものです。「1人で黙々と仕事がしたい」と考えつつ、同時に「仕事仲間とは和気あいあいと働きたい」と思うこともあるでしょう。

その揺らぎで口ごもってしまい「もしかして嘘をついているのでは」と思われることも。そんな事態を防ぐため、本章では就活の軸を答える際のコツを解説していきます。

  1. 受け答えは全てを正直に言う必要はない
  2. 軸に突っ込まれたら少しだけ本音を言う
  3. 全ての業界・企業で言える軸はNG
  4. PREP法を使って簡潔に答える

①受け答えは全てを正直に言う必要はない

就活の軸は、基本的に志望企業の特徴に沿って作りますよね。しかし同時に、全てを正直に言う必要もありません。たとえば、他にどんな業界を受けているの?と聞かれたときは、設定した就活の軸に合うような業界のみを答えればOKです。

最初に説明した通り、そもそも就活の軸は軸と言いつつ、人によっては簡単に揺らぐものです。条件次第で軸がすり替わることも、正反対に思える軸を2つ持つこともおかしくはありません。

しかし、面接ではどうしても一貫性を重視されるため、就活の軸と合わない受け答えをすると、疑問を持たれてしまうことも。

そのため、興味のある業界や趣味を聞かれたときも、自分の答えの中から軸に沿うものを答えましょう。

嘘をつかないようにだけ気を付けましょう!本当に興味のある業界の中から、就活の軸に沿うものを選んで答えればOKです。

②軸に突っ込まれたら少しだけ本音を言う

就活の軸は簡単に嘘がつけてしまうこともあり、やや警戒したような深掘り質問もされるでしょう。そのときは、少しだけ本音を出して答えるのがコツです。

たとえば、先述した就活の軸の探し方に沿って、以下のような就活の軸を作ったとします。

「昔から興味があった仕事なので、残業くらいなら我慢できる」(ひとまずの軸)

「仕事に打ち込める環境(残業多めの職場)でスキルを磨きたい」(就活の軸)

すると「本当に残業多めだけどくじけずにやれる?大丈夫?」と突っ込んで質問されることがあります。このときに少しだけ本音を出しましょう

つまり「昔から興味があった仕事」の部分を強調して「昔から夢でずっとやりたかった仕事なので、残業が多いくらいでは投げ出しません」と答えるのです。

最初から「昔から夢だった」と強調するとミーハーだと思われる可能性もありますが、突っ込まれたときに「実は……」の形で本音を出すことで、説得力を持たせられます。

③全ての業界・企業で言える軸はNG

就活の軸は基本的に使いまわせますし、それ自体も特に問題ありません。しかし、作るのが面倒だからと、使いまわしを前提に軸を作るのはやめましょう。

使いまわしを第一に作ると、「会社を成長させたい」などの、どんな業界・企業にも当てはまるような薄い内容になってしまいます。こうなると、就活生の人となりが分からず、面接官に志望意欲が伝わりません。

結果、面接官も「それはうちの会社じゃなくてもいいのでは?」と質問してしまうのです。

また、使いまわしを前提にしていなくても、少しふんわりとしすぎている軸を作っていないか、最後にきちんと確認してくださいね。

④PREP法を使って簡潔に答える

就活の軸を面接で伝える際は、PREP法を活用して簡潔に答えることがポイントです。

PREP法とは、Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(結論の再確認)の順で説明する方法です。

まず「私の就活の軸は〇〇です」と結論を述べ、次にその軸を持つに至った理由を説明。その後、具体的なエピソードを交えて説明し、最後に「〇〇を軸に企業選びを行っています」と締めくくります。

この方法を使うことで、面接官に論理的で分かりやすい印象を与えることができ、自分の考えを効果的に伝えられます。

就活の軸を考える際によくある質問

ここでは最後に、就活の軸について、就活生からよく寄せられる質問に詳しく解答していきます。

  1. 本音の軸と建前の軸で迷った場合はどうする?
  2. 就活の軸は何個作るのが理想?
  3. 面接やESでNGな就活の軸はある?

①本音の軸と建前の軸で迷った場合はどうする?

就活の軸を考える際、本音と建前のバランスに悩む方は多いでしょう。

基本的には、本音の軸は企業選びの基準として自分の中で持ちつつ、面接やESでは建前の軸を中心に伝えることをお勧めします。

例えば、「給与が高い企業で働きたい」本音は「成果が正当に評価される環境で働きたい」などの建前に言い換えられるでしょう。

ただし、建前といっても完全な嘘をつく必要はありません。本音の軸を別の視点から捉え直し、企業視点で価値のある表現に言い換えることが重要です。

②就活の軸は何個作るのが理想?

就活の軸は1つに絞る必要はなく、2〜3個設定するのが理想的です。

複数の軸を持つことで、企業選考時により多角的な視点で判断できるようになります。ただし、4個以上の軸を設定してしまうと、かえって企業選びの際に迷いが生じやすくなってしまいます。

また、複数の軸を設定する場合は、優先順位をつけることが重要です。

例えば「社会貢献できる仕事がしたい」を第一の軸とし、「グローバルに活躍できる環境」を第二の軸とするなど、明確な優先順位があると企業選びの判断基準になりやすくなります。

③面接やESでNGな就活の軸はある?

就活の軸として避けるべき内容がいくつかあります。

特に「給与が高い」「残業が少ない」「福利厚生が充実している」「勤務地が近い」「仕事が楽そう」といった条件面に関する内容は、自分の利益ばかりを考えていると見えてしまうためNGです。

また「何にでも挑戦したい」「成長できる環境で働きたい」など、どの企業にも当てはまるような抽象的な内容も説得力に欠けます。

代わりに、自身の経験や価値観に基づいた具体的な軸を設定し、その企業でしか実現できない理由と結びつけて説明することが重要です。

就活の軸をはっきりさせて就活に挑もう

就活の軸は、面接でもよく聞かれる以外に、自分の就活の方向性を決めるときも非常に役立つものです。軸の例や回答例文を読みつつ、自分の中の軸をはっきりさせていきましょう。

また、専門のプロから軸に関するアドバイスが欲しい、よりじっくりと自己分析して就活の軸を作りたい、と考えている人は、ぜひキャリアアドバイザーも利用してみてくださいね。

若林

このメディアの監修者

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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